「オンバト+」五月十二日放送感想文

オテンキ【489kb/1,745票】※視聴者投票3位
五戦三勝、今期初オンエア。「爆笑レッドカーペット」で多少の人気を得るも、上手くバラエティ番組に引っ掛かることが出来ず、再びオンバトのステージに帰ってきた彼ら。「爆笑オンエアバトル」時代には連敗が続いていたが、現在は三連勝と順調。波に乗り始めてきたか。コント『旅館』。“小ボケ担当”のりの軽いボケは決して悪くはないが、些か食傷気味。ザキヤマほどの破壊力がないのが難点か。……まあ、それ故の“小ボケ”なのだが。ネタの構成も、のりが一旦舞台から消えて、その間に別の話が進行するという以前に何度か目にしたもので、新鮮味に欠ける。そろそろ別のパターンも見てみたい。

リンシャンカイホウ【485kb/1,302票】
二戦一勝、今期初オンエア。ワタナベコメディスクールの卒業生で、現在はワタナベエンターテインメントに所属している。主な芸は漫才。ナベプロの漫才師といえば、すぐさま18KINのことを思い出してしまうのは、私の脳味噌が古いからなのだろうか。今ならハライチか? 漫才『腹の立つこと』。腹の立つシチュエーションを次々に提示していく。かなりオーソドックスな展開をハイテンポに演じていて、技術は感じるがオリジナリティに欠けていたような。まだまだこれからということなんだろうけれども、変にこなれている感じが少し引っかかる。それはそうとして、ホントに凄いなで肩だ……!

Gたかし【461kb/1,950票】※視聴者投票1位
四戦三勝、今期初オンエア。ものまね芸と紙芝居を融合するという唯一無二の芸風を持っているにも関わらず、なんだかんだでアントニオ猪木の印象しか残らない不憫な人……いや、意図的なものか。しかし今回は、バイキンマンと化したボビー・オロゴン、東京都知事のジャムおじさん、顔だけ出演のサンドウィッチマン富澤と、モノマネのバリエーションが豊富に。やはり、彼のような芸風だと、ネタ数の多さが重要か。個人的には、アントニオ猪木と貴乃花親方による『タイタニック』という、カオスな組み合わせがなんともいえず面白かった。正直、つい最近まで彼のことをちょっと低く評価していたのだが、ちょっと上がり調子になってきたように思う。とはいえ、まだまだこれからだ。

ヒカリゴケ【461kb/1,648票】
八戦六勝、今期初オンエア。いわずと知れた、叔父さんと甥っ子の漫才コンビだが、今回はそれをアピールせずにとっとと漫才へ突入。まあ、無理してアピールすることでもない。漫才『コンビニの店員に恋をする』。近所のコンビニ店員の女性に恋をしたという片山に国沢が告白を促すのだが、それをひたすらに拒否し続ける。国沢の提案を片山が細かく否定していく様はブラックマヨネーズの漫才を彷彿とさせたが、よく見ると、国沢の提案がそもそもズレているため、ボケとツッコミが逆転現象を起こしているかのようにも。意図的にやっているのか、それとも偶然そうなってしまったのか。Gたかしとはまたちょっと違った意味でカオスが生じている。次のオンエアで、真意を確かめたい。

クレオパトラ513kb/1,897票】※会場審査1位・視聴者投票2位
二戦全勝、今期初オンエア。初めて目にするコンビだと思っていたら、なんと二度目のオンエアだという。まったく記憶に残っていない。前回のオンエア評を見たところ、なかなか好意的に捉えていたらしい。それなのに、まったく覚えていない。うーむ、いかんな。漫才『恋愛マンガで憧れているシチュエーション』。恋愛マンガならではのシチュエーションをじっくりと演じてみせる様は、先のリンシャンカイホウとは対照的。それでいて、オチで的確に笑いを回収しているので、決して非効率的ではない。ただ、シチュエーションとシチュエーションの間にちょっとしたやり取りを挟み込んでいるために、ネタの焦点があやふやになってしまっている。まあ、それも魅力ではあるのだが、おかげで印象に残りにくい……ああ、だから記憶に残っていないのか。ただ、これを止めると、彼ら自身の味が薄まる危険性がある。今はひとまず、深化に期待。おつかまきりっ!

・今回のオフエア
425kb:風藤松原
369kb:阿佐ヶ谷姉妹
365kb:ピテカントロプス
273kb:あかつ
201kb:ニューヨーク

「オンバト+」では無傷の八連勝中だった風藤松原が、ここで遂に土付かずが消える。400kbオーバーでのオフエアは手痛い。阿佐ヶ谷姉妹は今回が初出場だったが、結果は369kbとまずまずの健闘を見せた。東京収録ではどのような結果になるのか、気になるところである。相撲芸でお馴染みのあかつは今回で三度目の出場だが、キロバトルは右肩下がりと厳しい状況に。こちらは早く白星を獲りたい。

・次回
あきげん
アルコ&ピース
うしろシティ
かもめんたる
巨匠
【初】シンクロック
【初】スタンバイ
スパイク
寅人
【初】パップコーン

アルコ&ピース、うしろシティ、かもめんたると、コントの実力派たちが名を連ねている。迫力があるネ。この三組に、まだまだ経験の浅い七組がどう食らいつくのかが見所となるだろう。……まあ、経験が浅いといっても、一組だけ「爆笑オンエアバトル」チャンピオン大会出場経験者がいるのだが。そう、メンバーが一人脱退して、四人組になったパップコーンである。五人組時代には9連勝を記録していたが、「オンバト+」でも連勝の波に乗ることが出来るか?

「虚構新聞」の一件を見て。

 漫才師の私たちが世の中に対抗できる唯一の手段は、バカを言って人を笑わせることです。
 でも、もし、世の中が、私たち以上のバカを言ってしまったら、私たちはどうすればいいのでしょう?
 それ以上のバカを言うよりしかたありません。
 ここ数年、世の中は、上質な漫才を作り続けています。
 漫才師が必要ないほどに……。
 この本は、私たち爆笑問題が、世の中という漫才師に勝てるかどうかの挑戦です。
 世の中が作った“事実”という漫才と、爆笑問題が作った事実とは違う漫才。
 この本には、その二つの漫才がおさめられています。
 どちらの漫才師がより優秀かは、どうぞ、これを読んで、ご自分の目でお確かめください。

爆笑問題の日本原論』(1997)“ごあいさつ”より抜粋  


最初に思い出したのが、これでした。時事ネタを取り扱う人間、全員が肝に銘じることだと思います。

少年よ、君のサンパチは燃えているか?

中川家の特大寄席(仮) [DVD]中川家の特大寄席(仮) [DVD]
(2012/08/22)
中川家

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2012年8月、M-1グランプリ初代チャンピオンとしても知られる実力派漫才師、中川家がコンビ名義としては実に9年ぶりとなるライブDVDをリリースすることが決定した。その内容は、2011年に行われた単独ライブを収録したものであり、新しい漫才と新しいコント、そして得意のモノマネが披露されたという。また、ゲストには、過去に合同ライブを子なったこともある間寛平と、その特徴的な声から様々なバラエティ番組でナレーションもこなしている村田秀亮(とろサーモン)が出演しているとのこと。お笑いブーム黎明期より、その確かな実力が高く評価されてきた彼らの芸歴20年を記念する、素晴らしい作品になっている……かも、しれない。

・その他のリリース予定
0606『宮川大輔×ケンドーコバヤシ あんぎゃー 〜大分で勝手気まま旅〜(仮)
0620『たい平落語 青菜/船徳
0623『人志松本のすべらない話 聖夜スペシャル
0627『未定』(スギちゃん)
0725『ブスをもってブスを制す』(チキチキジョニー)
0725『ウレセン!!』(さるひげさん、スギちゃん、チキチキジョニー、ニッチェ)
0725『世界鳥居奇(紀)行【番外編】 IN サイパン
0725『内村さまぁ〜ず vol.38
0725『内村さまぁ〜ず vol.39
0725『内村さまぁ〜ず vol.40
0804『LICENSE Vol.8
0822『COWCOW CONTE LIVE 5

オフ会に持参した三枚のDVD・紹介文

■壱枚目
小堺一機 &柳沢慎吾LIVE ライブマン★コミック君!! テレビくん登場の巻 [DVD]小堺一機 &柳沢慎吾LIVE ライブマン★コミック君!! テレビくん登場の巻 [DVD]
(2004/08/18)
小堺一機、柳沢慎吾 他

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今回、こういう集まりが企画されたということで、私の中ではとてつもないプレッシャーがあったわけですね。というのは、やはりお笑いDVDを紹介するブログを運営している以上、それなりに期待されていると自負していたからです。そこで一枚目は、これはまず外さないだろうと考えられる作品を持参しました。小堺一機と柳沢慎吾のライブを収録したDVDです。今回は、その中から『箱根駅伝』というパフォーマンスをご覧いただきたいと思います。一人で箱根駅伝を再現してみせる柳沢慎吾のパフォーマンス能力の高さに加えて、それを存分に活かしてみせる小堺一機の場回しの上手さを観てください。そして、興味を持たれましたら、ご購入を。全編、この調子です。私はこれを、もっと売れるべき作品だと思っております。


■弐枚目
ジャルジャルのいじゃら [DVD]ジャルジャルのいじゃら [DVD]
(2012/01/01)
ジャルジャル

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二枚目は皆さんご存じであろうジャルジャルです。ジャルジャルといえば、なんといっても独創的な発想によって生み出されるコントというイメージが強いですが、今回は二人の……もとい、後藤さんの演技力を見ていただきたいと思います。ビジュアル的にいえば福徳さんの方が印象に残りやすいと思いますが、実は後藤さんの方がだいぶヘンテコです。ある意味、狂っちゃってるといってもいいかもしれません。ネジがズレているというか、ハズレているというか。そうとしか思えない演技を、実にさりげなくやってのけてしまうんですね。その辺りを注目して、ご覧いただきたいと思います。ジャルジャルで『めっちゃふざける奴』です。


■参枚目
千原兄弟コントライブ「15弱」 [DVD]千原兄弟コントライブ「15弱」 [DVD]
(2007/01/17)
千原兄弟

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皆さんは千原ジュニアに対して、どのようなイメージを抱いていますか? 恐らく、大喜利の名手であり、すべらない話のプレーヤーとしての印象が強いのではないでしょうか。しかし、彼が本当に恵まれているのはコント師としての才能であると、私は考えています。その人を食った様な世界観のコントは、ある種の芸術品といっても過言ではありません。今回、皆さんにご覧になっていただくのは、千原兄弟のコント『マスカ!?』です。短めのコントが立て続けに披露されているライブ『15弱』からの一本で、本作に収録されているコントの中でジュニアが最も気に入っているというネタでもあります。その、綱渡りともいえるギリギリの演出と、後に何も残さない衝撃的な世界観。これを焼け野原といわずして、何を焼け野原というのでしょうか。是非とも、ご賞味ください。

東京レポート【三日目/ジブリ美術館編】

五月五日午前十時半ごろ、起床。いきなりの余談だが、二日間ともイシダ氏の方が早く起きているため、私が目を覚ますと常に一人である。なんだか寂しい。リビングを覗くと、先生の愛犬トイプーを撫でているイシダ氏の姿が。すっかり仲良しだ。今日の朝食はご飯に納豆、お味噌汁という日本的な様相。奥さんの料理のレパートリー、恐るべし。ちなみに、イシダ氏は納豆が食べられないとのこと。典型的な関西人だ!

食後、中山邸のHDDを幾つか消費し、本来なら昨夜観る予定だった『マキタスポーツの上京物語』を鑑賞する。これは、以前にイシダ氏が「中山邸で間が持たなくなったときのためのDVDを持って行こう……」という姑息(?)な考えをTwitterでこぼしていたので、ならば私も何か持って行こうかしらと考えて持参した作品である。作品としてのクオリティは高いのだが、どう評価すべきか困ったため、未だに当ブログで取り上げていないという奇妙な作品でもある。フェイクドキュメンタリーとしての形式を取っているのだが、少しずつマキタ自身の人生と重なっていく不可思議な構成は、なんともいえない不思議な後味を残してくれる。そういえば、お二人にちゃんと感想を伺っていないな。うん。先生が所持している『ピエール靖子 爆笑編 企画担当有吉弘行』(※ローソン限定販売)『ブラっと嫉妬 〜オー・マイ・嫉妬〜』『タケちゃんの思わず笑ってしまいました DVD-BOX』、イシダ氏が持参した『笑う犬2010寿』のコント『10円』なども観させてもらう。どれも刺激的で、とても面白かった。レンタルで借りようと思う。……そういえば、先生もイシダ氏もラーメンズを殆ど観たことがないという話には、些か驚かされた。次はそっち方面で攻めるべきか?

正午を過ぎたあたりで、中山邸を出る。寂しい。車に二人の荷物を詰め込むと、先生が乗るスペースが無くなってしまったので(車は奥さんが運転)、先生とはそこでお別れすることに。寂しい。最寄りの駅で、奥さんと別れる。とてつもなく、寂しい。イシダ氏と電車に乗り、新宿駅へ。隣の席に座ることが出来ず、移動中はずっと黙ったままに。この上なく、寂しい。あまりの寂しさから、自然に涙が……とまではいかないにしても、とても寂しい時間が過ぎていく。ああ、どうして別れるために、行かなくてはならないのか。サヨナラ電車よ、どうか来ないでくれないか……って、ゆずの曲じゃないんだから。新宿駅で荷物の多い二人、どっかにコインロッカーは無いものかと探し回る。ロッカーはあるが、埋まっている。数十分探した結果、何処にも空いているロッカーが無いことが分かり、愕然。しょうがないので荷物を抱えて、中央線経由で最後の目的地である三鷹へと向かう。

そもそも今回、私が東京へやってきた最大の理由は、「三鷹の森 ジブリ美術館」を訪れることである。Twitterで知り合った人とオフ会とか、中山邸での宿泊とか、そんなことは付加価値に過ぎないのである。ジブリこそ正義! トトロこそ神! 人類はラピュタの威力にひれ伏すのだーっ! ……とまではいかないにしても、やはり東京へと来たからには、宮崎駿チルドレンとしてはジブリ美術館へ行かなくてはなるまい、と思った次第である。それなのに、西荻窪駅に着いた時点で、遅刻が確定するという大誤算。しまった、新宿駅でコインロッカーを探し過ぎた! その後は、鈴本演芸場と同じ悲劇を繰り返す羽目に。慌てて飛び出し、道を間違え、荷物を抱えて北へ南へ東へ西へ。到着した頃には、開園から20分が経過した頃であった。ンモー(by植田まさし)。

しかし、辿り着いてからというもの、それまでの苦労はすっかり過去の出来事に。まるでジブリの世界に迷い込んでしまったかのような、不思議で幻想的な空間。アニメ映画の仕組みを紹介する部屋に、ジブリ映画の舞台を再現した部屋、図書室に喫茶室まで、とにもかくにも「ステキ!」の一言。ところが、お土産コーナーに入った途端、現実に引き戻される。あれも欲しい、これも欲しい、もっと欲しいもっともっと欲しいの連続。そこにあるのは幻想なんかじゃねえ、欲望の渦だ! 男も、女も、おじいちゃんも、おばあちゃんも、ガキも、オヤジも、オフクロも、お土産獲得にエッサホッサだ! お土産獲得後は、ここでしか見られない短編映画を鑑賞する。この日、上映されていたのは『めいとこねこバス』。『となりのトトロ』に登場する少女“めい”が、ねこバスの子ども“こねこバス”と出会う物語で……ジブリ好きには実にたまらなかった。次は別の作品も観たい。

閉館後、中央線で三鷹から新宿へ戻り、噂に聞いた肉の万世へ。『孤独のグルメ』で取り上げられていたカツサンドを買うためだったのだが、お腹が空いていたので、ついでにパーコー麺を食べる。ラーメンにトンカツを投入した様な料理で、それぞれの味はちゃんと美味しいんだけれど、一緒にする必要性は……というような印象。まあ、そもそも食べ慣れていない料理なので、そう感じただけかもしれない。次はハンバーグを食べてみたい。食後、荷物を抱えて、バスの集合場所へ。近くのローソンで用を足し、乗り込む。

海老名→浜名湖→草津→淡路島南とサービスエリアを移動して、午前八時に高松駅へ到着。疲労困憊。しかし、せっかくなのでと、高松の商店街をぶらぶらして帰る。お疲れさまでした。

東京レポート【二日目/末廣亭・若人対面編】

五月四日午前九時ごろ、起床。普段はベッドで眠っているので、布団だと本当に他所の家に来たのだということをしみじみと感じさせてくれて、なんだか面白い。朝食はフレンチトーストと冷製スープ。なんとなく、中山先生に対するイメージとズレが生じる。それもまた、面白い。十時半ごろに家を出発。奥さんに駅まで送ってもらう。実に有難い。先生宅から秋葉原へ向かい、個人的なナニを済ませ、新宿駅へ。「無農薬有機お笑いブログ」氏と落ち合う。

無農薬氏はいつもブログで理論的なお笑い論を展開しているため、インテリな人物というイメージを抱いていたのだが、意外と今風の文化系男子という風体だったので驚た。やはり人間、きちんと会わないと分からないことが多い。新宿駅から歩いてすぐの場所にある喫茶店に入り、お笑いについての話をする。一時間も持たないのではないかと思ったが、R-1ぐらんぷりのことや、最近気になるお笑い芸人のこと、無農薬氏が普段やっていること、落語のこと(まさか無農薬氏が落語を殆ど聴いたことがなかったとは!)などを話しているうち、この後鑑賞に行こうと思っていた新宿末広亭へと出発しなくてはならない時刻に。せっかくなので、二人で末広亭に向かう。そこでイシダドウロ氏と落ち合い、初対面の二人が挨拶を交わしたところで、無農薬氏と別れる。直後、末広亭の夜席が開始。満席だったので、立ち見する。以下、出演者とネタ。メクリが見えない位置だったので、もしかしたら間違いがあるかもしれない。

Wモアモア『漫才』
春風亭柳之助『桃太郎』
桂平治『源平盛衰記』
北見マキ『奇術』
柳亭楽輔『素人鰻』
春風亭柳好『目薬』
東京ボーイズ『漫謡』
笑福亭学光『西行鼓ヶ滝』
三遊亭小遊三『掘の内』
新真打口上【昇太・学光・柳好・鶴光・小遊三】
春風亭柳城『持参金』
春風亭昇太『壷算』
笑福亭鶴光『試し酒』
ボンボンブラザース『曲芸』
笑福亭里光『寝床』


噂に聞いた桂平治師匠の落語を遂に拝見。他の演者に比べて圧倒的に声が大きく、迫力もある。でも、それだけじゃない。注目を集めているだけはあった。当代柳好師匠は、上手くはないけれどフラがある典型。ひょろひょろとしていて、風が吹けば飛んでいきそうな雰囲気がたまらなく面白い。学光師匠は生真面目な感じ。面白いんだけれど、もうちょっと面白味が欲しい。小遊三師匠は通常運行。ただ、このネタは志ん朝師匠の口演が印象に強く、小遊三師匠ならではの雑味が今回は良くない方向へ働いた気も。昇太師匠の『つぼ算』、鶴光師匠の『試し酒』、どちらも結構な出来。新真打については、どちらも未熟。柳城師匠はヘリウムガスでも吸ったかの様な個性的過ぎる声が少し聴きとりづらいが、特有のフラもある。それに比べて里光師匠は幾らかこなれているが、フラが感じられなかった。時間が経てば成熟するところも見えてくるのだろうが……って、落語歴二年で偉そうですね、流石に。

公演後、Twitterでは人力舎フリークとして名高かった(※最近お辞めになられた)夏鶴氏と落ち合い、近くの居酒屋で芸談を繰り広げる。人力舎を中心に的を絞っているだけあって、とにかく詳しい。敬愛の意味を込めて、ジンチキと呼ばせて頂きたい。現在の人力舎に起こっている厳しい状況について、実にディープなところまで知っていらっしゃった。その上で、「いつかJCAの校長になるんじゃないか、この人は」というくらい、情熱的。小さくて可愛らしい身体から発せられるトンデモナイ熱量に、二人の中年男がすっかりたじろいでしまった(ひょっとしたら私だけだったのかもしれない)。居酒屋を出てからは、夏鶴氏の案内の元、新宿駅へと移動。その後、紆余曲折があったものの、無事に中山邸近辺の駅まで戻る。そうか、電車には終電という概念があったのか……! 駅まで夫妻に迎えに来ていただき、一日目と同様に四人で帰還する。

中山邸に戻ると、すぐさま就寝……となるかと思いきや、まさかの酒宴が開かれることに。イシダ氏がお土産に持参したワインを開けて、三人でお笑いトークを展開する(先生の奥様も参加されていたが、基本的に聞き役)。色々なことを情熱的に話し合った記憶はあるが、どういう話をしていたのか、その内容については殆ど覚えていない。こういう場での話し合いは、往々にしてそういう結末を迎えるものだ。ただ、先生が録音していらしたようなので、いずれなんらかの形で発表される可能性もあるが……少なくとも配信は出来ないだろう。内容的に。奥様がツマミを作り、酒瓶が三本ばかり転がったところで、中山先生がまたもノックダウン。解散と成った。布団に入り、イシダさんと何かしらかの話をちょこちょこと交わしながら、午前四時に就寝。明日、東京を離れることが悲しくて、泣き寝入り。嘘。

東京レポート【初日/鈴本・オフ会編】

五月二日午後十一時、高松駅にてバスに乗車。更に徳島駅で客を拾って、一路東京を目指す。走行中は携帯電話でもイジっていようと思っていたのだが、すぐさま飽きる。携帯ゲームの類いを準備すべきだったか。事前に購入していた空気マクラは役に立たず。眠れないときのためのドリエルは、効果があったのかどうかさっぱり分からない。荷物を詰め込んだカバンに前のめりになるカタチで、強引に眠る。

淡路島→土山→浜松の順番にパーキングエリアを通過。せっかくの休憩場所でも、お店が開いていなければ何の意味もない。浜松パーキングエリアの時点で、時刻は8時半を回っていた。あと2時間で新宿駅か……とTwitterに感慨深きツイートを流してみたら、「え?浜松から新宿まで、そんなすぐに着きますかね?」と、同じく地方から東京へと向かっているイシダドウロ氏が反応。心臓に悪いことをいう……と思ったら、事故による渋滞に巻き込まれてなんと2時間40分の遅れが生じているとのアナウンスが。つまり、10時半に到着する予定だったところを、このままだと13時以降に到着するという……。これは実にマズイ事態である。というのもこの日、僕は12時開演の鈴本演芸場昼席の前売り券を購入していたからだ。新宿駅から御徒町へと移動している間に、大半のネタが終了してしまう! 反射的に、思わず「事故のバカぁ!もう知らない!」と、サツキ風のツイートを流す。……が、海老名サービスエリアの大きさに圧倒されて、一瞬だけ鈴本のことを忘れる。

どうしたもんだろうかと地図を確認すると、新宿駅よりも先に到着する東京駅からの方が御徒町に早く辿り着けることが発覚。ならば、添乗員に頼んで、途中下車させてもらえばいい。断られたらどうしたもんかしらと思いながらも頼んでみると、「あ、はい、大丈夫ですよ!」と爽やかな返事を頂く。その時は「ありがとう!」と心の中で叫んだが、考えてもみれば事故のせいとはいえこれだけの遅刻になっているのだから、この対応はむしろ当然というべきなのかもしれない。荷物を抱えて東京駅に滑り込み、山手線経由で御徒町へ移動する。これで勝ったも同然!と思うも、到着するとどしゃ降り。折りたたみ傘を入れたバッグをコインロッカーに入れてしまった私を嘲笑うかのように、どしゃ降り。「ええい、ままよ!」とばかりに外へ飛び出し、鈴本演芸場を探し回る。「あそこかしら?それともこちらかしら?ええい、そこの若者どもよ、傘を差しているからってチンタラ歩くんじゃない!」と理不尽な怒りを噴き出しながら、びしょびしょの体で周辺を捜索する。結果、道を一本間違えていたと知り、脱力。慌てて入ると、柳家喜多八師匠がマクラを振っていた。やった! 喜多八には間に合った!

柳家喜多八『短命』
昭和のいる・こいる『漫才』
春風亭一之輔『出来心』
入船亭扇遊『初天神』
三増紋之助『曲独楽+となりのトトロ』
林家正蔵『一文笛』


文左衛門・さん喬・白酒が観られなかったのは残念だったが、一之輔師匠の脂が乗った爆笑落語が聴けたので、大満足である。公演後、Twitterで相互フォローしている落語クラスタ、わたやん氏と接触。意外と爽やかさんで驚く。二人で大江戸線を経由して、新宿へ移動。この時、わたやん氏にタスポを奢ってもらう。有難い。有難いが、この後、一度も使っていない。なんだか悪い。駅に到着すると、わたやん氏の好意でミュージックテイトへ行くことに。小さい店舗にみっちりと詰め込まれた大量の落語のCDに、ただただ感動。ああ、ここに住みたい……! どうにかして、後継ぎにしてもらえないものか。『立川談慶【らくだ】 浅草大黒屋独演会』『立川談慶【抜け雀】 浅草大黒屋独演会2』『古今亭右朝1』『第14回新宿亭砥寄席 快楽亭ブラック独演会』『シカゴスティーニ1』など、ここでしか購入できない落語のCDをレジに並べる。おかげで、店の人に驚かれた。次に来たときも覚えてくれているだろうか。店を出た時点でまだ時間があったので、「麺屋武蔵」にてつけ麺を食べる。美味いっ。ここで、わたやん氏に柳家喬太郎師匠と立川藤志楼師匠のCDをプレゼントされる。……もしかして惚れられてるのだろうか?

食後、まだ時間があったのだが、他に行かなくてはならない場所も無かったので、とりあえず会場へ行ってみると、既にオフ会は始まっていた。あれっ? どうやら開始時間を間違えていたらしい。が、それでも15分ほど遅れた程度だったので、良しとする。会場はこじんまりとしたバーで、そこに28人(と伺っているが実際は何人いたのか分からない)がギュッと詰め込まれていた。狭い。狭いし、誰が誰だか分からない。気付けば一緒に来たわたやん氏と離れ離れになり、目の前にはハンチングを被った怪しげな男が。どこの放送作家かと思ったら、その人がイシダドウロ氏であった。「おおーっ!」。その後も、様々な人と挨拶を交わすたびに、「おおーっ!」を繰り返す。……が、それも終わると、ひたすら芸談、芸談、芸談。あのお笑いはどうだ、このお笑いはどうだ、それはあれでこれはそれでそこはあそこで……という話をガンガンぶつけ合う。すっかり脳味噌がお笑い色に染まったところで、主催者の中山先生からDVDを流してくれと要求される。

そもそも今回のオフ会は、「自分が面白いと思う映像を披露する」というコンセプトのもので、会場も映像を流せる場所だからということで、ここが選ばれた……らしい。まがりなりにも、お笑いDVDを取り扱っているブログを運営している人間としては、ここで失敗するわけにはいかない。そこで私が準備してきたDVDは、『小堺一機&柳沢慎吾LIVE ライブマン★コミック君!! テレビくん登場の巻』である。今回は、その中でも、小堺一機の場回しの上手さと柳沢慎吾のパフォーマンス能力の高さ、その両方がバランス良く活かされている『箱根駅伝』を披露した。予想通り、それまでで一番の大爆笑。実に気持ちいい。その後、少し間が空いたので、「何も流れてないのでもう一本流しても大丈夫ですか?」と中山先生(ベロンベロンver.)に尋ねると「大丈夫ですよ?」といわれたので、『ジャルジャルのいじゃら』より『めっちゃふざける奴』を流すと、“日本一とんがったお笑いブログを運営している(by中山涙)”はなこば氏に「二本も流すのはズルいと思う!」とツッコまれ、たじろぐ。僕は悪くない!全ては中山先生の仕業だ! 午後八時、オフ会終了。会場の外でたむろしていると、吹越満のVTRを流していた人がインディーズでピン芸人をやっているフェルマー槍沢氏だと判明し、思わず握手する。その方面に憧れているらしいけれど、その道は険しいですぞ。二次会に行きたい気持ちもあったが、今夜お世話になる先生がベロンベロンのベロンベロンに酔っ払ってしまったので、ここで解散。ギリギリで到着した古本屋の佐藤晋氏を置き去りにしつつ、中山邸へ。あ、セクシーJだっ!

中山邸に訪問すると、早々に先生の愛犬であるトイプーの洗礼を受ける。「キャンキャンキャンキャンキャンキャン!!!」「うおっ!」「キャンキャンキャンキャンキャンキャン!!!」「おお……」「キャンキャンキャンキャンキャンキャン!!!」「……」「キャンキャンキャンキャンキャンキャン!!!」といった具合。落ち着いたところで、先生のHDDにある貴重な映像(エノケン映画など)やイシダさんが持参した映像(関西ローカル番組)、そして僕が持参した映像などを、先生の奥さんを含めた四人で鑑賞する。僕が会場で流したかった最後の映像は、千原兄弟『千原兄弟コントライブ「15弱」』より『マスカ!?』。事前に「焼け野原になるかもしれない」と宣言していたネタだ。どういう反応が貰えるかと楽しみにしていたら、鑑賞後、先生から「え!?これで終わり!?」という驚きのコメントを頂く。「計 画 通 り !」

先生がどうしようもなくなったところで解散。翌朝へ続く。

2012年5月のリリース予定

23『ラバーガール ソロライブ「ジェイコブ」
23『マキタスポーツ単独ライブ オトネタ

4月に引き続き、リリース量が非常に少ない5月。この他には『THE NEWSPAPER LIVE 2011』が9日、オードリーの冠番組をDVD化した『おどおどオードリー 白ワインのブリーフはやめられない編』『おどおどオードリー 発覚! 春日がハワイアンベイビーだった編』が16日、伊集院光プロデュースのバラエティDVD『伊集院光のばらえてぃー 裸・裸・裸フィッシングの巻』が25日にリリースされる予定だが、それでもやっぱり少ない。注目はマキタスポーツによる初のライブDVDだろうか。

また個人的には、映画が完成するまでの過程を映したNHKのドキュメンタリー番組『ふたり/コクリコ坂・父と子の300日戦争〜宮崎 駿×宮崎吾朗〜』のブルーレイが気になるところ。いわゆる自然ドキュメンタリーじゃない、制作過程を追ったドキュメンタリーがブルーレイになるのって、けっこうな珍例では。

『まるまる動物記 1』(岡崎二郎)

まるまる動物記(1) (アフタヌーンKC)まるまる動物記(1) (アフタヌーンKC)
(2012/04/06)
岡崎 二郎

商品詳細を見る

クソ真面目な知識を身に付けたいなーっということを思ったりする今日この頃。

そういう知識を「ここぞっ!」というところで披露してみせて、ちょっとばかり賢い人間ぶってみようという算段である。とはいえ、そういう知識を身に付けようというのは、どうも面倒臭くていけない。マジメな学術書は当然のことながら、新書の類いでさえも私にはキビシイ。三ページばかり読み進めたら、もうお終い。本を買うのに使ったお金のことを思い出しながら、さめざめと枕を濡らすというような具合である。こんなことを幾年月も続けてきて、ようやく私も気付いた。不健全な目的で知識を身に付けようとしても、頭には入らないということである。

しかし、先にも書いた様に、私は賢い人間ぶりたいのである。「あなたとはちーっと、ここが違うのデスヨ」というような顔つきで、あからさまではない、しかしそこはかとなーく、「どや?」という表情でもって相手に上から目線を食らわせたいという願望は、どうにもこうにも止まらないのである。愚かというなら愚かと呼べ、ほんの僅かな競争心でもって人類はここまで文明を築き上げてきたのだ。それを否定するということは、文明を否定することなのだぞ。そこまでの覚悟が貴様にあるかこのうつけ、ふはははは……何の話をしているのか分からなくなってきた。閑話休題。

そこで思い出したるは、毛も生えていなかった小学生の時分に、バカみたいに読み漁っていた学習マンガの数々。……学習しているのにバカみたいとは、これいかに。それら全ての内容を記憶しているわけではないが、幾つかの情報は今でも私の脳味噌の第一金庫へそっと保管されている。例えば……海外の幽霊には足がない……とか……騒がしい幽霊のことをポルターガイストと呼ぶ……とか……ありとあらゆる超常現象の原因はプラズマにある……とか。正しいか正しくないかではない、そういう知識が残っているということが重要なのである。かくして私は、ムツカシイ文章の多い学術書を自室の窓から放り投げ、不要な新書本も放り投げ、青年時代に買い漁ったアダルト雑誌を放り投げ……ずにそっとベッドの下へと忍ばせたのであった……まだ使えるまだ使える。

そう、つまり、大人っぽくて賢そうだという安直な理由から文章で情報を獲得しようという浅墓な考えを捨てて、マンガで安易に情報を得てやろうという魂胆である。とはいえ、流石に当時読み漁った様な学習マンガの類いを、二十代後半でアラサーの仲間入りを果たそうとしている人間がするというのは、些か世間体が宜しくない。そこで、本作である。SF短編の名手として、あの藤子・F・不二雄の後継者という呼び声も高い漫画家、岡崎二郎が動物の生態を扱った、『まるまる動物記』だっ!

賢明なる読者の諸君らは、動物のことをどれだけ理解しているだろう。ゾウの鼻は長いだとか、キリンの首は長いだろうか、ヘビから血が出てヘービーチーデーだとか、そんな程度のことしか知らないだろう。或いは、どこぞの情報番組で仕入れた様な、例えばゴリラの血液型は一種しかないだとか、キリンの血圧は物凄く高いだとか、そのくらいの知識くらいはあるかもしれない。しかし、本書では、それよりも更にディープな動物の知識を、分かりやすく丁寧に、しかしきちんと動物を主人公としたマンガで展開されている。例えば、カエル。実はカエルは、動かないものが見えないのだという。つまり、こちらが動かなければ、カエルにはこちらの様子が見えないということだ。そして、驚くべきことに、それは我々人間も同様であるという。では、どうして我々はじっとしていても、その目で世界を捉えることが出来るのか。その理由は……本書を読むべし。事実を知って「フハッ!」となること、間違いなしだ。

この他にも、本書では「鳥は人間とはまったく違う色彩世界を見ている?」「人間を罠にはめた鳥の伝説?」「虎の縞模様はどうしてついている?」などがテーマに用いられている。難しい言葉は多いものの、読み込めばきちんと理解できる分かりやすさが素晴らしい。これで私も堂々と上から目線で情報を披露出来るというものだ。おっと、丁度良いところに、様子の宜しい30デコボコの女性が!「ねえねえ」「何?」「カエルってさ、動くものしか見えないんだって」「へぇー……」「……」「……」

そもそも話が下手だった、というオチ。

「オンバト+」四月二十一日放送感想文

ヒダリウマ【485kb/1,826票】※視聴者投票3位
初挑戦初オンエア。東京NSC14期生で、同期にはスパイク・ダイタク・あわよくばなどがいる。沖縄県出身の新崎と京都府出身の山添によるコンビで、今回の漫才は新崎の出身地である沖縄色の強いネタ。女の子と一緒にカラオケに行っても盛り上がらないから、ダメなところを指摘してくれといって、沖縄に伝わる『ミルクムナリ』という歌を熱唱する。千鳥・大悟を彷彿とさせる新崎のアクの強いビジュアルと相まって、会場中になんともいえない空気を浸透させていた。後半の分かりやすい沖縄要素で包み込んだ『キューティーハニー』ははっきりいって要らない、もう『ミルクムナリ』で満足できていた。とどのつまり、念には念をということなんだろう。まあ、悪くはない。

ケチン・ダ・コチン【513kb/3,627票】※会場審査1位・視聴者投票1位
四戦全勝、今期初オンエア。元バンドマンのけいたまんが奏でるJ-POP調のメロディとやたらと高い歌唱力を売りにしているコンビ。今回は、お葬式にやってきたお坊さんが、ギター片手にお経を読み上げるというコントを披露。やはりJ-POP調のメロディと高い歌唱力を前面に押し出した内容で、それなりに笑える。……が、ここが彼らのピークのような気もする。ケチン・ダ・コチンの笑いは、シチュエーションと歌のギャップに頼るところが大きく、今回の“葬式”はその骨頂といえるだろう。これ以上のネタとなると、目に見える進化が必要になってくるのではないだろうか。

スギタヒロシ【441kb/2,053票】※視聴者投票2位
三戦全勝、今期初オンエア。お腹の中にエイリアンをルームシェアしている希有なピン芸人、スギタヒロシ。今回は、エイリアンと共に動物園を訪れた。エイリアンとそっくりな動物としてニシキヘビを挙げているところに、ショパン猪狩に対するリスペクトを感じさせられる。……あれは別にニシキヘビではなかったか? もはやお馴染みとなっているギャグを挟みつつ堅実に笑いを獲得している様は、実に寄席芸人らしい。……寄席芸人ではないのか。そうだっけか。私の中では、早くも「たまに見かけると嬉しい気分になる芸人さん」になっているスギタヒロシ。だから、たまに見かける程度に売れてくれると、けっこう嬉しい。頑張れ。

チキチキジョニー【393kb/1,249票】
初挑戦初オンエア。「THE MANZAI 2011」決勝進出を機に、注目を集めるようになった女性漫才師である。以前から、その名前だけは耳にしていたのだが、まさか「THE MANZAI」決勝のステージでネタを観ることになろうとは……というのは、また別の話。好きな男に手料理をふるまいたいという石原が、岩見に何の料理を作ろうかと相談する漫才。相方に相談するというフォーマットといい、妙に神経質な言葉を連ねる石原の様といい、そんな石原を突き放し過ぎずにツッコミ続ける岩見の様といい、なんとなくブラックマヨネーズを思い出す漫才だった。ただ、単なるフォロワーというわけではなく、自然にギャグを挟み込んで彼女たちの色を出していたところが個人的に好印象。「THE MANZAI」で披露していたような、石原が自分を棚に上げて女優を批判し続ける漫才よりも、ずっと好きだ。今回のキロバトルは低かったが、今後の展開次第では大爆発する可能性もあると思う。

トミドコロ【401kb/1,082票】
五戦三勝、今期初オンエア。なんとも奇妙な一人コントを作り続けているピン芸人。ハマれば面白いが、ハマらないととてつもないことになってしまう、そんな彼が今回披露したネタは『ちょい足し刑事ドラマ』。ただでさえ面白い刑事ドラマに、様々な要素を盛り込むというコントだ。きちんと練り上げられた感のある内容には感心するが、如何せん、トミドコロにそれが求められていない。彼の魅力は彼が演じる特異なキャラクターであって、複雑に作り込まれたシチュエーションではないのである。いっそ、原点に戻って、『だるまさんがころんだ』的なキャラ主軸のコントを作ってみてはどうだろう……って、流石にちょっと偉そうか。

・今回のオフエア
357kb:プリマ旦那
309kb:シーランド
277kb:やさしい雨
265kb:エレファントジョン
145kb:ロックンロールコメディーショー

「オンバト+」になってからは高キロバトルでのオンエアが続いていたエレファントジョンが、まさかのオフエア。伸るか反るかの芸風ではあったが、それでも好調が続いていただけに、これは意外な結果である。リベンジに期待したい。二度のオンエア経験があるやさしい雨は、これで四連敗。敗者コメントでもいっていたが、確かに負けグセがついているのかも。ロックンロールコメディーショー、インパクトという意味では一位。

・次回
あかつ
【初】阿佐ヶ谷姉妹
オテンキ
クレオパトラ
Gたかし
【初】ニューヨーク
ピテカントロプス
ヒカリゴケ
風藤松原
リンシャンカイホウ

地方収録にも関わらず、なんとなく地味で派手さのない回。小ボケコントに人情話を織り交ぜ始めたオテンキ、なんだかんだでキロバトルが安定してきているヒカリゴケ、全勝街道をひた走っている風藤松原など、常連も決して少なくないのだが。でも否定できない。地味。でも、こういう回が意外と、物凄く面白かったりするから、恐ろしい。注目は、初出場の阿佐ヶ谷姉妹。現在はシティボーイズ、THE GEESE、夙川アトムなどが所属するAsh&Dに在籍しているという。……どういうネタをするんだろう?
プロフィール

Author:菅家ァ
1985年生まれのお笑いDVDコレクター。名前だけは一丁前な某大学を卒業後、地元でぼんやりと仕事をこなしながら、年間およそ70枚のペースでDVDを集め続けている。近年は落語方面にも手を出している。

連絡先はこちら。
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

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