炎上の理由を推測してみた

『キングオブコント2008』直後、バッファロー吾郎が一斉に叩かれた件について、僕はただ単に「大会内容に納得のいかないネットユーザーたちが、その矛先を“優勝者”であるバッファロー吾郎に向けた」だけの話だと考えていた。しかしながら、今頃になって、あの一斉暴動の要因に、『M-1グランプリ』に対する鬱屈とした不満もあったのではないか、という推論が頭に浮かんだ。以下、その推論の構図を書き留めてみる。

よく、漫才は「西高東低」であると言われている。東よりも、西に優秀な漫才師が多いとされているためだ。確かに、漫才というスタイル自体の発祥が関西(しゃべくり漫才の発端が関西系漫才師のエンタツ・アチャコであると言われていることを考慮した)であることを考えると、それは歴史的に正しい見解だと言えるのかもしれない。

それ故に、『M-1グランプリ』で優勝を果たしたコンビの多くが関西系であるということは、理に適っているということになる。しかし……それで納得のいかない人がいるのも、また然り。特にここ数年は、決勝に進出している漫才師の多くが関西系芸人を数多く抱えている吉本興業所属であるという独占的状況に対し、不満の声を漏らしている人も多く見受けられていた。

一方で、コントは「東高西低」であると言われている。西よりも、東の方に優秀なコント師が多いとされているためだ。これも確かに、時代に名を残しているコント師(コント55号、ザ・ドリフターズ、コントレオナルド等)の多くが関東から出てきていることを考慮すると、歴史的に正しい見解だと言えるのかもしれない。

そのため、『キングオブコント2008』という大会には、関東系の芸人が活躍できるだろうという、希望的観測が決勝メンバー発表前から漂っていた。そして同時に、関西芸人の独壇場と化していた『M-1グランプリ』での雪辱を、この『キングオブコント2008』で晴らしてもらいたいという、関東勢によるリベンジが、視聴者たちから少なからず求められていた。昨年に行われた『M-1グランプリ2007』で関東勢非吉本の漫才師サンドウィッチマンが奇跡的に敗者復活からの優勝を果たしたことも、この“関東勢によるリベンジ”への欲求を高めていただろう。

しかし、実際に優勝したのは関西系の、しかも吉本興業に所属している“バッファロー吾郎”だった。第一回大会であるために数々の不備が見受けられてしまったことも手伝って、『キングオブコント2008』を批判する声は倍増。結果、あの一斉暴動に発展したのではないだろうか。

もう一度書くが、これらは全て僕の推論でしかない。そもそも他人の動向を完全に紐解くことなんて、不可能なのだ。ただ、こういう理由もあったのではないかという、それだけの話である。今後、『M-1グランプリ』及び『キングオブコント』は吉本興業所属の関西芸人以外の漫才師を優勝させるべきだ、などということも思わない。事実、『キングオブコント2008』でバッファロー吾郎が優勝したことに対しては、僕はまったく不満に感じていない。あれは優勝すべく優勝したコントだと思うから。

とはいえ、『M-1グランプリ2007』でサンドウィッチマンが敗者復活戦を制し、そのまま優勝してしまったことによって、“審査”のあるべき姿が問われているのは、事実。果たして『M-1グランプリ2008』は、そして『キングオブコント2009』は、如何なることになるのか。楽しみではあるが、同時に、不安である。

4.天竺鼠

 とりあえず、順番は悪かった。大ウケはしなかったけれど、そこそこにキレイなコントを披露することができたTKO。キッチリと自由自在に見せるコントで大爆笑を巻き起こしたバッファロー吾郎。コツコツと懇切丁寧にナンセンスな笑いを構築したザ・ギース。ここまでに出演したコンビは全組“流れ”を配慮した作りのコントをやっていた。特にバッファロー吾郎とザ・ギースが二組続けて“流れ”を重視したコントをやったため、なんとなく“流れ”を評価する空気にはなっていた。

 とはいえ、天竺鼠が今大会でビミョーな評価を食らってしまった要因は、間違いなく彼等自身の力不足によるものだろう。生まれてしまった空気は、それを破壊するほどの力量さえ持っていれば、どうにでもなるからだ。M-1グランプリにおける笑い飯然り。しかし、彼らにはそこまでの力量が無かった。ただ、それだけの話である。

 今回、彼らが披露したコントは、いわゆる「狂気」を滲ませたものだ。ボケ役の川原が演じる社長が、傍若無人でナンセンスなスピーチを行うというシチュエーションは、日常においては非常に狂気的だ。ただ、このコントにおいて、川原は狂気を演じ切れていない。本来ならツッコミ役に回るべき瀬下が、その役柄ゆえに、このコントではフォローにのみ回っているため、川原が一人でボケからの軌道修正を行わなくてはならないからだ。その結果、川原はボケのマッチポンプ状態となり、マトモ以上狂気未満のビミョーな空気になってしまったのである。

 その中で唯一、その「狂気」が発散されていたのが、カスタネットのくだり。あまりのバカバカしさに、思いっきり笑ってしまったのだが、その後の軌道修正でやはりもたつき、またもイマイチな空気に。特に消しゴムのくだりは、酷かった。あのカスタネットの時の空気を保つことが出来れば、彼らももうちょっと評価されていたんじゃないかと思うのだが……無念。

 個人的には、決して嫌いなコンビではないので、来年の大会では是非、奮闘してもらいたいという気持ちがある。ただ、その時も今回と同じようなコントを披露していたとしたら、貴方たちは、この一年間、何をやっていたんだと言いたくなるかもしれない。来年は流れのあるコントでのリベンジを期待したい。……というか、そうしなかったら決勝に上がらない気がする。

3.ザ・ギース

 例えば、あなたが仕事をしているオフィスに、若いサラリーマンが来たとする。彼は懇切丁寧に、あなたに何かについて説明した。それがどれほどに素晴らしいものなのか、それがどんなにあなたの会社に必要なものなのか。全ての説明が終わり、彼は後に連絡をするという話をして、オフィスを出て行った。一枚の名刺とパンフレットを残して。

 今回のザ・ギースのコントは、そんな状況に似ていた。彼らは今回の番組で、自分たちのコントがどれほどに素晴らしいものなのかを、全力で紹介してくれた。卒業式の段取りをサッカーのシミュレーションの様に語り、更にシチュエーションを破綻させる展開は、とてつもなく面白かった。その面白さは、確かに伝わってきた。

 ただ、彼らには余裕が無かった。自分たちのコントの面白さを説明することに必死になるあまり、思わず、観ているこちらが心配になってしまうほどに、緊張していることを観客に伝えてしまった。コントを楽しく自由に演じていたバッファロー吾郎の後だったこともあって、その緊張感は余計に強まった。結果、彼らのコントはバッファロー吾郎の影に隠れてしまった。

 しかし、そのことは決して彼らにとってマイナスではない。確かに、視聴者には緊張が伝わってしまっただろうが、同時に、彼らが笑いに対してマジメだということも、しっかりと伝わっていた筈だ。笑いに対してマジメな若手のことを邪険にするほど、我々はバカではない(と思いたい)。

 これから先、彼らのコントは更に熟成されたものになっていくだろう。そして、同時にコントからは緊張が無くなり、その世界には余裕が生まれてくるだろう。あくまで予見でしかないが、いつの日か、彼らのコントがその域に達する日を、僕は「ザ・ギース」と書かれた名刺を片手に、待ちたい。そう感じさせるコントだったなあ。うん。

2.バッファロー吾郎

 自分が面白いと思ったものを、真っ向から否定されるという状況は、この広大なネット世界においては“あるあるネタ”でしかないが、いざ、自分がそういう状況に置かれると、やはり快くは思えないものである。とはいえ、それを必死になって擁護しようとすると、世間的にはそれが信者による必死の抗いの様に映ることもあり、結果、逆効果になってしまうこともままある。世間とは、そういうものだ。

 とはいえ、それは自らの意見を封印する理由としては、あまりにも弱い。だから、僕は大きな声で自らの真意を叫ぶべきなのだろう。あの時の、あのバッファロー吾郎のコントは、間違いなく面白かったということを。

 先に言っておくが、僕はバッファロー吾郎のコントの観賞経験が、数えるほどしかない。それも、様々な芸人たちの中の一組としてネタを披露している姿を、片手間に拝見した程度のものだ。……つまり、僕は決してバッファロー吾郎信者ではない、ということを言いたいわけだ。

 一部世間ではくだんのコントについて、ダウンタウンが「学芸会レベル」と語ったことを真に受けている人がいる。もちろん、冗談として発せられた言葉ではあるが、まるっきり的外れなコメントではない。確かにバッファロー吾郎のコントは、学芸会のそれを髣髴とさせるような演技ではあった。ただ、それはあくまでも、彼等が意識的にしていることであり、また持ち味でもある。

 その演技力の拙さを、彼らはフレーズ能力でカバーしている。今回、バッファロー吾郎が披露したコントは「悪の帝王である市毛良枝を倒すために、修行を重ねる二人の格闘家」というもの。コミックの王道の様なストーリーを基盤に、あっちこっちに独特のフレーズを盛り込んだコントだ。そのスタイルは、まるで昨今のマジメに設定とボケ・ツッコミを構築している若手芸人たちを遠くから笑っているかのように、自由である。

 この自由さを、僕たちは体感している筈だ。かつて、笑い飯のダブルボケ漫才で、友近の変幻自在な一人コントで、ケンドーコバヤシの無限大に広がるスケールのトークで。バッファロー吾郎は、そんな芸人たちの自由さをコントで謳う。そんな彼らの自由を「学芸会レベル」と否定するのであれば、我々は笑い飯を、友近を、ケンドーコバヤシを、もっと早くから否定すべきだったのだ。しかし、それももう遅い。

 今回の『キングオブコント2008』という大会の不備に対する批判を、優勝してしまったために目一杯受け止めるハメになってしまったバッファロー吾郎。だが、彼らの芸風の思想は既にお笑い界に蔓延している。その上で彼らを否定するほどの覚悟を、僕は持てない。いや、持とうとも思わない。

 最後に余談だが、Wikipediaの記事によるとバッファロー吾郎の二人は、シティボーイズを敬愛しているのだそうだ。ああ、道理で自由なわけだ……。

1.TKO

 面白い笑いを肯定することは簡単だ。とりあえず前向きに、自分がそれを面白いと感じた理由をそのまま書き綴れば良い。つまらない笑いを否定することも、また簡単だ。こちらは逆に、後向きに、自分がそれをつまらないと感じた理由を書き綴れば良い。難しいのは、そのどちらでもない笑いだ。つまらないわけではないが、面白いわけでもない。一言で言うと、ビミョーな笑い。

 こういう笑いを評論するのは、難しい。なにせ、こちらがどういうスタンスでそれを観るべきなのか、判断しづらいのだ。白でも黒でもなく、灰色の笑い。肯定も出来るし、否定も出来る。どちらを選んでも正解だが、どちらを選んでも不正解。実に難しい。

 先日の『キングオブコント2008』におけるTKOのコントは、まさにそんな“灰色”のコントだった。オープニングに相応しいオーソドックスなコントだったと肯定することが出来る一方で、コントとしての新しさの見られないコントだったと否定することも出来るコント。ネット上では否定的に見る人が多いようで、「つまらない」とまでは言わないにしても、「物足りない」という声は多く聞こえたように思えた。

 個人的にも、あのTKOのコントには否定的だ。木下さんの演じる空気の読めない男のキャラクターは、確かにコミカルで魅力的ではあったが、既に世間に芸風が知れている彼らのネタとしては、あまりにも意外性に乏しかったためだ。また、新しく作られたお笑いの賞レースにも関わらず、斬新さに欠けるコントだったことも、否定できない。

 とはいえ、そこまで叩かれるべきコントだったかというと、そうでもない気がする、天邪鬼。少なくとも彼らは、そのコントの中にひとつの展開を持たせていた。前半、場を掻き乱すだけ掻き乱した空気の読めない男が、後半で注意されることで、前半とは違った空気の掻き乱し方を展開するあたりには、彼らなりの工夫を感じた。その試みは見事に外れたが、その姿勢はもうちょっと評価されるべきだと思うんだな(単なる偶然なのかもしれないけれど)。

 そんな理由で、僕はまだTKOのコントが面白かったのか、それともつまらなかったのか、判断をしきれずにいる。ただ言えることは、あの時のTKOのコントは、『キングオブコント2008』という大会に対し、視聴者が望んでいたものとは、少しばかり違っていたということだけである。

 最後に余談。最終的にTKOは決勝進出八組中七位(2700の実力・経験不足を考慮すると事実上の最下位)になってしまったけれど、あれは彼らのネタが悪かったというよりも、基準点になる筈だった点数が、次のバッファロー吾郎の高得点によってかき消されてしまったことに原因があるのではないか、と思う。もちろん、バッファロー吾郎にも審査員にも罪は無い。強いて言うなら、運が悪かったんだろうなあ。無念。 

祭りの後で

 まあ、あの審査方法に疑問を覚えてしまうのは仕方ないにしても、だからって優勝コンビのバッファロー吾郎のブログを荒らすってのは、お門違いだよな。「江戸時代の富くじ」なんてボケを出しちゃうんだよ? 「うまい棒」に「コーンポタージュ」を重ねてくるんだよ? こんなオモシロコンビが優勝しちゃいけないって話は無いわな。

 そんなことより、一つ気になっていることがあるんだけどさ。今回、コントの背景にしっかりと書き割りが置いてあったのを見たと思うんだけど、あれって出場八組の最終決戦用の書き割り、全部揃えていたのかな。うーん。美術さんは大変だ。

初見感想リアルタイム更新

 さあ、始まりましたぞ。大会自体に対する不安を書き綴りすぎて、どっかの誰かに「死ねばいいのに」などと言われてしまいましたが、まったく期待していなかったら、こうやってカテゴリを分けようなんて思いませんからね。ええ、期待してますよ! この期待に応えてもらいたいですよ! グチの数だけ、自分の中のハードルを下げてんねんで、ホント。さあ、楽しみながら観ようっと。

 追記。口、悪いです。たぶん。

☆Aリーグ
TKO『空気の読めない男』(368点)
 コンパの代役で来た木下さんが、場の空気を掻き乱すコント。正直、予想していた通りのことになったなあ……という印象。こういう大舞台で、物凄い爆笑を生み出せるほどの勢いが、そもそも彼らには無いんだよね。そこそこにウケるコントが上手い。でも、それだけ。ある意味、基準点なコントで面白くないとは言わないけれど、こういう大会で観たいネタではないよな。後半、だんだん勢いづいてきたけれど、盛り上がりきれなかった。

バッファロー吾郎『市毛良枝』(460点)
 初っ端から酷いなあ。良い意味で。もう、市毛良枝のフレーズが出た時点で、会場が揺れたもんね。市毛良枝のこと、そんなに知らないけれど、爆笑しちゃうもんなあ。流石は1989年結成。手腕のある演者が心の底から楽しんでコントを演じているということが、観ているこっちにも伝わってくる。二組目にこんなコントを見せつけられたら、もう……後の組は厳しいだろうなあ。いやー、くだらなオモシロかった!

ザ・ギース『卒業式のフォーメーション』(400点)
 予想されていた通り、このネタで来たか。いやー、下らなくて良いなあ(笑) やりたいホーダイだったバッファローとは違って、ここはキッチリとこなしていってる印象。勢いで理不尽さがどんどん流されていくのが、良いよなあ。最後のオチ、やっぱり好きだ。個人的にはバッファローと良い勝負が出来ていたと思うけれど……400点か。これはこれで、妥当な気はする。来年に期待。

天竺鼠『乾杯の音頭』(388点)
 思ったよりも好きだなー。「耳元がザワザワ」のくだりで、ちょっと心動かされました。でも、ちょっと冷静になると、このコントってもろにダウンタウンチルドレンって感じのネタのような気も。川原さん演じる社長って、なんか松ちゃんと置き換えても問題が無い気が。どんどん展開を破綻していくところとか。ひょっとしたらザ・ギースを越えるかと思ったけれど、300点台かー。意外と伸びなかったなあ(松ちゃんも同じことを思っていたらしく、CM明けで似たようなコメントをボソッと。放送室でネタになるかもなあ)。

 大方の予想通り、バッファロー吾郎が最終決戦へ。

☆Bリーグ
チョコレートプラネット『ローマ帝国』(415点)
 あ、やっぱりこのネタなんだなあ。相変わらず、言葉遊びの楽しいコントだなあ。「カッコヨス〜♪」ってなんだよ(笑) 単なる合コン関係の口ゲンカを、ここまで独創的にアレンジしちゃうところの発想は、やっぱり素晴らしい。後半の引っ張りからのオチは、もうちょっとどうにかならなかったのかしら。浜ちゃんじゃないけれど、見ているこっちも「急に終わるなよ!」と思ったぞ。点数は割と妥当か。オチがもうちょっと、どうにかなればなあ。

ロバート『トゥトゥトゥサークル』(473点)
 初っ端から秋山ワールドが! 大津波の様に! うわー、ロバートが本気出してる! 相変わらず、尋常じゃないほどにアクが強く、ハマれば笑える世界観。「アイドンライクホノルルマラソン!」は卑怯だ(笑) 点数はちょっと高すぎる気がするけれど……どうだろうなあ。チョコレートプラネットの引きつった笑顔が、なんだか悲しかった。

バナナマン『朝礼』(482点)
 よりによって朝礼かー。これはロバートに負けたかもしれない。でも、やっぱり好きだなあ。「お前のお母さんを迎えに来たぞ」「おい、止めろよ!」の流れは大好き。もう何年もやってるコントだけれど、なんだかんだで安定してウケてるなあ。ネタ後、設楽さんの「作られた物語です」というコメントが、なんだか面白かった。……あ、ロバート越えた! マジか! どうでも良いけど、おわライターさんはちょっと無理に冷静を装っていないか?

2700『芸人のファン』(327点)
 準決勝を観てきた人曰く「なんでここが受かったのか分からない」と言われていた彼等。そこまで言われるくらいだから、どんなネタをやるコンビなのか、楽しみにしていたけれど……これは、なんだろうなあ。ロバートとバナナマンの後に持ってくるコンビではないな(苦笑) 内容以前にネタが未熟過ぎる。たまに何言ってるのか分からないし。そりゃ、関係ないかもしれないけれど、浜ちゃんが「え? これ何?」って言っていたのが印象的。

 やはり大方の予想通り、バナナマンが決勝進出。ロバート惜しかった。
 バッファロー・バナナマンのミニコントが楽しくてたまらん(笑) どっちもがんばれー。
 今日の浜ちゃんは基本的に優しくて良いな。こういう浜ちゃんもステキだ!
 最後の決戦の口頭発表はやっぱり要らねー!!!

☆最終決戦
バッファロー吾郎『アンドロイドの記憶』
 予選とはまったく違う設定のコントだなあ。良い設定だ。「お父さんが高倉健、お母さんがキャメロン・ディアス」「江戸時代の富くじ」「私はうまい棒なんですか!」……たまらん。バナナマン贔屓な僕だけれど、これはちょっとたまらんかった。クソ下らないオチも含めて、とにかくたまらんかった。いやー……バナナマン、どうなる?

バナナマン『宮沢さんとメシ』
 また既存ネタかー。しかも最近の定番ネタだー。やる気があるのは分かるけど、無難なネタばっかり持ってきてるなあ。でも、面白さの安定感は抜群なんだよなあ。ハイテンションな日村さんと、それをかわし続ける設楽さんのやりとりが、たまらなく面白い。ただ、ちょっとテンポが速い気も。んー……バッファローの方が有利かなあ。

 結果発表は隠します。

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苦笑

 今日が『キングオブコント2008』の決勝戦放送日だということを、てれびのスキマさんの記事で知る。今の今まで、完璧に忘れていました。てっきり土曜日の放送だと思ってた。で、その(自分がKOCを放送すると思っていた)放送時間にはレンタルビデオでAVを詮索してました。自分の中で、『キングオブコント2008』は熟女モノのAVに負けてるみたいです(何を探しとるんだ)。もうね、自分が心底情けないんだけれど、結局、その程度の大会にしか感じていないってことでもあるような。

 何はともかく今日、『キングオブコント2008』の決勝大会が放送されます。さて、ここで改めてメンバーのパワーバランスを確認しておきましょうか。

 まず、関東コント師としては頭一つ抜きん出た実力コンビバナナマン。某巨大掲示板では何故か叩かれている彼らですが(ホントに何故?)、その実力の高さは若手コンビ時代から発売している単独ライブDVDの数が示しております。そのバナナマンと真っ向からぶつかってくるのが、関西アンダーグラウンド芸人界の重鎮バッファロー吾郎。今回の大会出場コンビの中で、最もコンビ歴が長い彼等。そのマニア受けするコントの力量に期待が集まりますが、予選は全て大阪大会だったということがちょっと心配です。決勝戦はこの二組がぶつかり合うのではないか、というのが大方の予想のようです。

 その予想を打ち崩さんと追い上げてきているのが、ロバートTKOの二組です。インパルスやドランクドラゴンと同様、第一次お笑いブームを支えてきたコント師であるロバートは、その人気の高さが目を引いてしまいがちですが、秋山の奏でるナンセンスボケのクオリティは非常に高く、ハマれば大きいこと間違いなし。ただ正直、一般的ではないような気も。一方のTKOは、コント師としての手腕はあるのですが、売れなかった時代が長かったために、どうも売れない若手芸人臭さが抜けておらず。他の芸人たちに比べて、それほど勢いづかないのではないかと思われます。

 そんな四組の若手(というか中堅)芸人の座を虎視眈々と狙うのが、残り四組の若手芸人たちです。なんと全組、2004年以後結成という……やっぱりバランス悪いよなあ。この四組の中では、やはりTHE GEESEが抜き出ているような気がします。コントのクオリティが高いのは勿論のこと、ナンセンスな世界観にちょっとした味が滲み出ているので。同じくナンセンスなコントが売りの天竺鼠は、完成度で言うとちょっと劣るか。チョコレートプラネット2700に関しては、もう、どうにもこうにも。

 ……どうなることやら。(なんという締め)

審査方法

 今、改めて決勝戦の審査を確認していて、ふと「松ちゃんって、今の若手芸人たちがぬるーく見えるのに嫌気が差して、こういう芸人にとって厳しい審査方法を持ってきたのかなあ?」と思った。それなら納得も出来なくもないけれど、その状況を作ったのは、いつまで経っても最前線から退こうとしない目の上のタンコブとなっている人たちのせいでもあるから、やっぱり審査員は先輩芸人たちにやらせたほうが良いんじゃないかなあ、とか思ったりもした僕は、実に若手に甘いなあ。

キングオブコント2008 決勝進出芸人について思う

 その前に、決勝戦の対決内容について。いやー……ルールが酷いね。いや、「準決勝で落とされた芸人たちが審査する」っていうだけなら、僕もぜんぜん楽しみだったんだけどね。これまでに無いことをやろうとしている意欲も感じられるし。ただ、最終決戦のルールが……ねえ。「最終決戦に上がった二組が自分たちで記名投票、引き分けなら決勝で敗退した六組が記名投票」って、なんだその無駄な過程は。自分の名前を出すに決まってんじゃねーか!

 なんというか、決勝戦の詳細が明らかになるにつれ、どんどん期待感が下がってきているけれど。大丈夫なんだろうか……色々な意味で……。

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プロフィール

Author:菅家
流浪のコント研究家。その大仰で内容の無い文章には定評があるため、演芸チンドン屋とも名乗っている。芸人至上主義者。オールドコミック・アニメを溺愛する古典派アニオタでもある。日本通りすがり協会理事。

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