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『爆笑オンエアバトル』第12回チャンピオン大会感想

ノンスモーキン『漫才:ゾンビ映画』
お馴染みの指漫才。ゾンビ映画で、女性がゾンビにさらわれるシーンをやってみる。しっかりとした構成・演出の漫才で、まるでアニメーションを観ているかの様な感覚に陥る漫才だった。が、やはり指で様々な人物を表現するというスタイルでは、二人のやりとりで構成されるオーソドックスな漫才と比べると、如何せん脆弱。指漫才を続けていく一方で、また別の道を切り開く必要性があるかもしれない。

ハライチ『漫才:鍋』
お馴染みのノリボケ漫才。既に何度も様々な番組で披露されているスタイルのネタだが、今回は澤部のノリがいまいちパッとしなかった印象。もうちょっと笑いが起きるべきところで、キチッと笑いがハマらなかった。後半、岩井のボケが畳み掛ける場面があったが、そこもいまいちハマらず。M-1の決勝では楽しく明るい漫才を見せていた彼らだったが、まさかオンバト決勝の舞台で躓くとは。

U字工事『漫才:福田の栃木愛』
ツッコミの福田が栃木愛を失い、東京に染まり始めていると益子が主張する……という漫才。渋谷のファミレス・カラオケに行っただけのことに、尋常じゃなく動揺する益子が面白くて仕方ない。「広さを表す単位は普通ヘクタールだべよ!」は今大会の傑作ボケの一つ。ただ、不思議と「これは最終決戦行ったな」という安心感は残らず。基本、福田の言っていることに、一方的にイチャモンつけるだけの一方通行的な漫才なので、重厚感がなかったから、なのかもしれない。

イワイガワ『コント:Mr.ショック』
天才マジシャン“Mr.ショック”を取り上げた番組コント。単独ライブ『OIL SHOCK』で披露されたコントだが、内容は大きく改変されている。ネタ自体の短さもさることながら(カットされたのだろうか)、終盤の「摩天楼を消す」くだりが演出不足で物足りず。元のネタと比べて、大きく改悪されてしまったと言わざるを得ない。「上下ジャージ」を「ジャーゲジョージ」と言い間違える、というくだりはなかなか面白かったんだけども。

しんのすけとシャン『漫才:高校サッカー』
高校サッカーの負けたチームのロッカールームで、選手たちに言葉をかける監督のシチュエーション漫才。シチュエーションコント中に回想シーンを盛り込むスタイルが彼らの個性らしいが、そこに頼り過ぎず、きちんと面白い漫才を作ろうとしているところに好感が持てる。ネタ自体も、これまでに彼らが番組で披露してきたものの中でも、一段階上がった完成度のもので、これまたやっぱり好感が持てた。来年の伸びに期待。

アームストロング『コント:帰りの会』
先生にお互いのことを言いつけ合う小学生のやりとりを描いたコント。『アームストロングLIVE 2009』収録作。彼らがレッドカーペットなどで披露しているOLコントと同様、似たようなやり取りが延々と続くスタイルのコントだが、構成に捻りがあるのでまるで飽きない。また終盤、ちょっと泣かせる方向に流れていった点に、彼らの本気を感じた。ところで途中、栗山がセリフを噛んでしまい、安村の腹が出る展開があったが、あれはアドリブだったのだろうか。それとも、わざとだったのだろうか。

我人祥太『コント:血液型』
親から生まれた実の子ではないことが分かった青年が、そのことよりも自分がO型じゃなくてA型だということに悲観的になるコント。「ホワイトプランばりのかけ放題だねえ!」に爆笑。ただダウナーなだけではなく、きちんとダウナーさを昇華する単語を盛り込めるところが、この人の凄いところだと思う。オチも秀逸。R-1の決勝でドイヒーな状況になってしまった彼だけど、今回のネタでそのマイナス分を完全に取り戻した。

こりゃめでてーな『漫才:ツンデレ喫茶』
普段、あまりお客さんが行かないであろうところ「ツンデレ喫茶」について。とにかくソツがない。会話が流れるように展開していく。ただ、流れすぎる。心に引っかかる笑いがまるでなく、ただただソツのなさだけが浮き彫りになっているかのような漫才だった。印象に残った部分も特になし。ここは通常回でやっていた「逆にー」のネタを持ってきた方が良かったのかもしれない。……ファイナル用に温存していたのかな。

ななめ45°『コント:結婚式でのスピーチ』
航空会社に勤めている土谷の航空会社らしいスピーチに嫉妬して、鉄道会社に勤めている岡安が鉄道会社らしいスピーチを披露する。芝居型のコントになるかと思いきや、途中からお馴染みの鉄道コントになって、ちょっと驚く。ネタ自体は、もうちょっと何かが欲しいといったところ。終盤、下池がボケ始めたので、そこで上手く補正されるのかと思っていたが、それほど続かず。はっきり言って、物足りなかった。あと岡安のキャラクターは完全にさまぁ~ずの大竹を意識しているのが、ちょっとだけ気になった。

ランチランチ『漫才:海賊ごっこ』
お金を使わない海賊ごっこをやってみる。このコンビは以前からうみちゃんのツッコミがどうも宜しくない、ただ叫んでいるだけの様に見えることが多かったのだが、今回はケンジのボケがあまりにもブッ飛んでいたので、それも自然に見えたためか、なかなかどうして楽しめた。そのケンジのブッ飛んだボケ、今大会で披露されたネタの中で、最も“狂気”を感じさせていたのではないかと思う。これまで、このコンビにはそれほど関心を持っていなかったけれど、今回のネタはなかなか面白かった。笑いの量は少なかったが……来期にも期待。

THE GEESE『コント:退屈なフライト』
飛行機のフライト中、退屈な機長と副機長が「見たことあるものしりとり」を始めるのだが……。ところどころにブラックな要素を盛り込んだコントで、途中に「ペイチャンネル」という単語が出てきたときは、ちょっとNHK的にどうなんだろうかと考えてみたり(笑) ここ最近の彼らはちょっと迷走している感があるが、このコントにおいてもその迷走ぶりは健在。ただ、その迷走の中では、いいコントだったのではないかと思う。オチのキレ味も良かった。

エハラマサヒロ『紙芝居』
薄汚れた大人たちに子ども心を取り戻してもらうために、お昼の情報番組の要素を盛り込んだ紙芝居シンデレラを上演する。器用さと毒っぽさを併せ持ったエハラならではの、器用で毒っぽい笑いの世界に満ちた紙芝居で、これまでに観てきたエハラのネタの中で一番楽しめた気がする。ちょっとあばれヌンチャクっぽいけど、まったく違うんだよなあ。ただ、個人的に一番好きだったボケは、最後の次回予告のくだり。驚きの手口……うーん、確かに。

ハイキングウォーキング『コント:野比家の隣』
野比家の隣に住んでいる兄弟の会話に、「ドラえもん」のBGMが入り込んでくるコント。彼らが2005年ごろに披露していたコントを彷彿とさせる版権ネタの数々に、終始ニヤニヤ。音楽が聞こえてくるだけなら、そんなに支障は無いと思うんだけどなあ(笑) シチュエーションコントを持ってくると思っていたので、こういうネタをチョイスしてきたのにはちょっと驚いたが、しかし面白かった。やはりハイキングウォーキング、脂が乗っている。

結果とファイナル感想は以下。

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『よゐこと一緒にコントライヴ ~カッちゃんテッちゃん千秋ちゃん。ついでに来たのがTKO~』

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『よゐこと一緒にコントライヴ ~カッちゃんテッちゃん千秋ちゃん。ついでに来たのがTKO~』を観た。よゐこのコントに勝俣州和・千秋・出川哲朗・TKOの五名が客演する、というコンセプトの合同ライブを収録した作品である。披露されているコントの大半は、過去によゐこがライブで披露してきた古いネタばかり。つまり、コント師としてのよゐこが培ってきたコントの数々を、タレントとしてのよゐこの人脈によって集められた人々が演じているというわけだ……と、考えてみると、なかなか興味深い。そうでなくとも、日頃はテレビを中心に活動している人々が舞台に上がる、ただそれだけでも興味深い。とにもかくにも、興味は深まるばかりである。

通常、ユニットコントといえば、それぞれ違った個性を持つ者同士のぶつかり合いによって生み出される化学反応に期待が寄せられるものだ。例えば、バナナマンとおぎやはぎによって結成された“宇田川フリーコースターズ”、エレキコミックと片桐仁(ラーメンズ)によって結成された“エレ片”、椿鬼奴やくまだまさしといった個性派によって結成された“キュートン”などは、そんな期待に応えるかのような化学反応を生み出してきた。そして、今回の作品にも、同様の化学反応を期待していたのだが、今回はあくまでもよゐこのソロライブという名目であったためか、客演による演技は非常によゐこのコントに忠実なものばかりであった。

そんな中、自己主張の強い“演技”を見せていたのが、出川哲朗である。出川は今回、よゐこの代表的なコントの一つ『キン肉マンのマネージャー』に出演した。このコントは、試合前にキン肉マンのマネージャーがマスクを忘れてきてしまったことが発覚し、キン肉マンに延々と説教されるというもの。通常ならば、キン肉マンの役を濱口が、マネージャーの役を有野が演じているのだが、今回はキン肉マンを出川が、キン肉マンのマネージャーをよゐこの二人が先輩マネージャーと後輩マネージャーとして演じている。

元のコントがそうであったように、今回の特別なコントにおいても、有野マネージャーは失礼な態度を取り続ける。それに対し、出川キン肉マンは怒りを隠さない。徹底的に怒りの態度を表し続け、気付けばそれは出川本来の天然を浮き彫りにしていく。そんな出川の天然を、よゐこの二人は反省の態度を見せているフリをしながら、どんどんイジリ倒す。それはまさに、テレビで何度も観てきた、よゐこによる出川イジリそのものであった。どこまでが台本でどこからがアドリブなのかも分からない三人による怒涛のやりとりは、コント本来の面白さを超越し、単なる“出川イジリ“として昇華していったのである。というか、単に出川をイジリたかっただけか君ら。

あと、個人的に、TKOのコント師としての技術力の高さには、些か驚かされた。木本のツッコミも木下のボケも、バラエティ番組ではそれほど活かされていないように思うが、こうして台本の存在する舞台の上で披露されると、やはりその技術は卓越されている。キングオブコント2008決勝進出は伊達ではないのだと、改めて考えさせられる演技だった(木下のコント師としての演技力の高さは、最後の集団コント『葬儀屋』では、少しばかりジャマになってしまっていた気もするが……)。

ジャケット写真が修学旅行を模していることが意味しているように、今作はとにかく皆で楽しくライブをやっているという、ただそれだけの作品に仕上がっていた。それ故に、よゐこのコント本来の面白さを楽しみたいという人には、不満の残る内容になっていたといえるだろう。こういう作品もたまには楽しくていいのだが、次回はきっちりとしたコントも観たいような気もする。次回作に期待。


・本編(123分)
「オープニング」「主任」「ゾンビ」「キン肉マンのマネージャー」「銃社会200X」「葬儀屋」「エンディング」

・特典映像(50分)
「リハーサル風景」「本番終了後 打ち上げ」「出川哲朗のイイ話」
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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