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『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~』前文

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(2010/05/28)
山里亮太(南海キャンディーズ)田中卓志(アンガールズ)

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学生にとって、学校に入学するということが到達点ではないように、芸人にとって、売れるということは到達点ではない。大半の昔話が絶頂の場面で「めでたし、めでたし」という都合のいい言葉とともに幕を閉じてしまうものだが、現実はそうはいかない。学校に入学した学生は学校での生活を始めなくてはならないし、売れた芸人はテレビや雑誌での活動を始めなくてはならない。入学したからといって、売れてしまったからといって、それで「めでたし、めでたし」というわけにはいかないのだ。彼らには、「めでたし、めでたし」から後の生き方を決める必要性がある。

南海キャンディーズ、オードリー、アンガールズ、ドランクドラゴン、ロバート……彼らは既に「めでたし、めでたし」の次の段階を迎えている芸人たちだ。テレビバラエティにおける立ち位置もそれなりに決まっていて、求められている役割を素直にこなしていけば、特に問題無く、その後も芸能生活を続けていくことも出来るだろうポジションにあると言っても過言ではない。しかし、彼らにも悩みはあった。テレビで求められているポジションと、自らが表現したいと思っていることが、少なからず乖離してしまったのである。やがて溜まっていくのは、表現したいという気持ちのフラストレーション。自らの鬱憤を処理しきれずにキレる思春期の学生の様なことは起こさないにしても、それは彼らにとってとても不健康な日々だったのだろう。

しかし、2008年4月に行われたあるライブによって、状況は少なからず変化する。そのライブのタイトルは『LIVE! 潜在異色』。南海キャンディーズの山里亮太とアンガールズの田中卓志、そして二人をバラエティ番組『落下女』で起用したことがある安島隆(日テレバラエティー局)によって立ち上げられた『LIVE! 潜在異色』は、少しずつ注目を集めていく。その結果、立ち上げ当初は下北オフオフシアター(キャパ80人程度)で行われていたこのライブも、2010年にはJCBホール(キャパ2000人)を満員にするほどの超人気ライブへと成長したのである。凄いねっ。

今作は、『LIVE! 潜在異色』の人気ぶりを受けて、地上波で放送されたテレビ版『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~』をソフト化したものだ。テレビ版といえども、内容はライブ版と大きく変わらない。芸人がネタを見せるためのステージと、そのネタを観る観客たちの席があるだけだ。出演は、ライブの立ち上げ人である山里亮太・田中卓志の両名に加えて、第一回ライブに出演したドランクドラゴンの鈴木拓、ロンドンブーツ1号2号の田村亮。更に、ロバートの山本博、インパルスの板倉俊之、オードリー、サンドウィッチマン、鳥居みゆき、よゐこの有野晋哉などが出演している。いずれ劣らぬ人気芸人たちばかりだが、誰もが胸に秘めている思い……というか、ネタがあるようだ。果たして彼らはそのステージで、どのようなネタを繰り広げているのか。その細かい感想については、後日細かく上げていく予定なので、期待せずにお待ちいただきたい。

ところで今回、このブログの更新が開始されてから、丁度“1000度目”の記事を書き上げることとなった。一日に一度の更新だったとしたら、およそ三年分。これはかなりの数であるといえる(実際はおよそ二年がかりなのだが)。『潜在異色』の感想文を、丁度ブログ始まって1000度目の記事で書き上げるというのは、なにやら面白いことのように感じる。まあ、つまり“1000在異色”ということなのだが……いや、考えてみればまったく意味がない。意味がないが、だから面白い。これぞ千載一遇の機会である……そうでもないか。

 ・関連記事:『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~ vol.1』
 ・関連記事:『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~ vol.2』
 ・関連記事:『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~ vol.3』
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ヨーロッパ企画『曲がれ!スプーン』

ヨーロッパ企画「曲がれ!スプーン」 [DVD]ヨーロッパ企画「曲がれ!スプーン」 [DVD]
(2010/05/19)
演劇

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ヨーロッパ企画第28回舞台公演『曲がれ!スプーン』を収録。2009年、本広克行監督が同名の映画作品を手掛けているが、今作はその原作である。ちなみに、本広監督が2005年に手掛けた映画『サマータイムマシン・ブルース』も、ヨーロッパ企画の舞台を映画化したもので、どちらも脚本をヨーロッパ企画の主宰である上田誠が担当している。DVDに書かれている上田の挨拶文によると、「映画版は可愛らしく心温まるニュアンスに、対して舞台の方はそういう要素を一切ナシに」とのこと。

クリスマスイブの夜、町外れの寂れた喫茶店“カフェ・ド・念力”に、特に共通点の無さそうな男たちが集まっていた。彼らの正体はエスパー。日頃は能力を隠して生活しているエスパーたちを集めて、ちょっとしたパーティをやってみようという魂胆なのである。電気器具を操作できる“エレキネシス”、人の考えていることを読み取る“テレパシー”、様々なモノを透かして見ることが出来る“透視”……それぞれの能力を披露していくエスパーたち。と、そこへ最後のエスパーが遅れてやってくる。あまりにも堂々としたその男の前で、改めて自分の能力を披露していくエスパーたち。ところが、実はその男はエスパーではなく、何の事情も知らずにやってきた単なるビックリ人間だった……! しかもこの男、この喫茶店で某番組のADと待ち合わせをしているという。果たしてエスパーたちの運命は……!

挨拶文の通り、この舞台には感動的な要素はまったく含まれていない。エスパーたちはエスパーならではの苦悩を語ることなく、お互いに絶妙な距離感でテキトーなやりとりを展開するばかり。でも、そのテキトーなやりとりが、なんだか心地良い。「透視でアダルトビデオのモザイクの裏見るんでしょ?」「テレキネシスで責任押し付けてきた工場長飛ばした」「時間を止めてキスしても固い」など、やけに男臭い話題が飛び出しているのも、心地良さの原因だろうか。大学生が麻雀をしながら会話をしているようなイメージ。そういう空気が好きな人なら、楽しめるかもしれない。

構成も良かった。ネタバレになるので書けないが、ゆっくりと二転三転するストーリーが非常にエキサイト……はしていなかったけれど、ドタバタとした流れが古典的なコメディの様で楽しかった。ヨーロッパ企画の舞台は『サマータイムマシン・ブルース2005』の時もDVDを鑑賞したが、その時よりも格段に展開が上手くなっているようだ。

感動も悲哀もない、ただただ冗談と雑談だけで構築されているような舞台のためストーリーに重厚さはないけれど、見ていて楽しい舞台だった。映画版……はどうなんだろうか。面白いのかな。


・本編(107分)
出演:石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、本多力、山脇唯
・特典映像(40分)
「ヨーロッパ企画のあすなろサイキック」「追加公演エピローグスペシャルバージョン」

・音声特典
中川晴樹、諏訪雅、上田誠、本広克行による副音声解説

『オンバト+プレミアム』五月二十八日放送感想文

この日の『オンバト+』はオンバトプレミアム。『爆笑オンエアバトル』時代の常連たち(いわゆるOB)を集めて、様々なゲームに挑戦してもらうバラエティコーナーを放送した。昨年度九月ごろから通常放送の中でオマケ的に行われていた内容を、三十分でやってみようということらしい。

出演は、アジアン、オジンオズボーン、スピードワゴン、パックンマックン、ペナルティ、ますだおかだの六組。ますだおかだチーム(ますだおかだ、パックンマックン、オジンオズボーン)とペナルティチーム(ペナルティ、アジアン、スピードワゴン)に分かれて、“知力”“演技力”をテーマにした勝負を行い、お互いの芸人魂を競い合う。……“芸人魂”と聞くと、どうも『内村プロデュース』を思い出す。

最初の勝負は「会場アンケートでサプライズ!」。会場百人に「カ行で、人生に大切なものは?」というお題でアンケートを取った。カは感動、キは希望、クは苦悩、ケは健康、コは根性がそれぞれ一位にランクイン。今回は、百人中一人だけ答えた“コ”を、芸人さんに考えてもらう(ちなみに二位は子ども、三位は恋だった)。その一人は、24歳OL営業の方。「媚び」(オジオズ篠宮)、「小銭」(SPW井戸田)、「コラーゲン」(ますおか増田)、「米泥棒」(アジアン隅田)、「コンビニ」(パックン)、などの単語が飛び出すが、最終的に、ペナルティチームは「こんぶだし」、ますだおかだチームは「コチュジャン」と回答。正解は「小銭」。まさかの正解を出してしまった井戸田、コーナー潰しだと攻められるが「だって24歳の未来あるOLが小銭が大切だって言うと思わないでしょ!」。

続いての勝負は「漫才バトル」。両チームから一組が代表して、漫才を披露する。ますだおかだチームからはパックンマックン、ペナルティチームからはスピードワゴンがネタを披露。

パックンマックン『マックンの英語力』
パックンと英語で漫才をするために三年英語を勉強しているマックンが、本当に英語が出来るのか「アメリカのレストラン」「ニューヨークのお寿司レストラン」を演じて試す。基本的にボケが「BEERが通じない」だけなのだが、きちんとした間と組み立てによって面白い漫才に正しく昇華されている。普通のレストランから寿司レストランへと設定を変更するのも、流れに微妙な変化を生み出していて良かった。

スピードワゴン『井戸田潤のホームページ』
好感度が上がらない井戸田潤の好感度を上げるために、井戸田潤のホームページを作って色んな人に良さを知ってもらう。土台となっているのは『爆笑オンエアバトル』時代の2002年4月にオンエアされたネタだが、新たに「占いコーナー」「心理テスト」のくだりが加えられていた。離婚ネタでグイッと観客を引きつける展開は悪くないが、その後は普通にネタへと入っていくため、些かバランスの悪さを感じた。無理に離婚ネタ盛り込もうとしなくてもいいのでは。どうせバラエティコーナーでもイジられるわけだし。

最後のコーナーは「あてぶりコントでサプライズ!」。各チームの代表者三人が相手チームの代表者一名によるナレーションに合わせてアドリブコントを展開する。ナレーションの原稿を誰が手掛けたのかは不明。ただ、どうやらNHKが用意したらしい。まずはペナルティチームから。ワッキー、馬場園、小沢の三名が増田のナレーションに合わせて「競馬場デート」コントを繰り広げる。馬場園・小沢の軽妙なコント演技に加え、キャラのみで乗り切ろうとするワッキーがアクセントとなってバランスが良かった。続いてますだおかだチームから、増田、篠宮、パックンが小沢のナレーションに合わせて「ジョギング」コントを繰り広げる。先の「競馬場デート」コントとは違い、ストーリー性皆無の「ジョギング」コントは見ていて辛い。あまりアドリブに強くないメンツだったことも大きかったか。

投票。ペナルティチームは297kb、ますだおかだチームは329kb。「あてぶりコント」は明らかにペナルティチームの方が出来が良かったように感じられたのだが……どうやら、演技よりもナレーションの方を評価されていたようである。全体的にそこそこ面白い番組だったのだが、最後のアドリブコントの酷さが強く印象に残ってしまったように思う。ナレーションの原稿をもうちょっときちんと書き上げておく必要があるだろう。

日常を、ちょっとだけ楽しく。

日常にひそむ数理曲線 DVD-Book日常にひそむ数理曲線 DVD-Book
(2010/07/16)
ナレーション:太田光(爆笑問題)

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僕たちがごく当たり前に過ごしている日常の中にも、法則は存在する。転がっていくボール、子供が動かしているブランコ、中年女性が運転する自転車……それらの動きには、どれも法則が存在している。……と言われても、ピンとこない。そこで、映像である。文章では伝えきれないことも、映像ならば伝えることが出来る。『日常にひそむ数理曲線』は、そんな日常の中にある法則を映像で表現することで、分かりやすく理解することのできる作品だ。監修・制作は「ピタゴラスイッチ」「0655」などで知られている佐藤雅彦氏。映像の音楽を栗コーダーカルテットの栗原正巳氏、映像のナレーションを爆笑問題の太田光氏が担当している。この映像を見れば、なんでもない日常がちょっとだけ面白く感じられるようになる、かもしれません。

・その他のリリース
0630「あした順子・ひろし「米寿漫才」
0721「おねだり!!マスカット エヘヘ編
0901「おねだり!!マスカット オホホ編

近年芸人歌謡年表(テツandトモ以後)

ふと昔を振り返ってみると、自分の記憶の中に埋もれている当時を彩る名曲たちの幾つかは、芸人によって歌われているものが多いことに気付かされる。とんねるず『ガラガラヘビがやってくる』、H Jungle with t『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~』、ポケットビスケッツ『Red Angel』、ブラックビスケッツ『Timing』、野猿『Be cool!』……本来ならば歌手ではないイレギュラーな立場の芸人が、ふっと時代に名を残す名曲を産み落としていた時代があった。

否。それは所詮、思い出の中に懐かしさを馳せている僕の記憶による単独的な決めつけでしかない。お笑い芸人群雄割拠の昨今、時代に名を残すとまでは言わないにしても、時代に名を残しそびれた名曲は幾つも誕生している、もしくは誕生していたのかもしれない。今回、それを検証するという意味があるわけではないが、何の理由も無しにまとめるのもどうかと思ったので、こういった理由を仕立て上げたのだが、まあそれは別に置いといて、近年にお笑い芸人がリリースした主なCDを“主観的に”まとめてみた。需要があるかどうかはさっぱり分からないし、資料としても決して完璧といえるようなものではないが、とりあえず「あったなあ、これ」とでも口にしてもらえれば、これ幸い。

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『兵動大樹のおしゃべり大好き。4』

兵動大樹のおしゃべり大好き。4 [DVD]兵動大樹のおしゃべり大好き。4 [DVD]
(2010/05/19)
兵動大樹

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困った。困ったことに、今最も面白いピン芸人は、兵動大樹である。勿論、ご存知の方もいるだろうが、兵動大樹はピン芸人ではない。矢野勝也とともに“矢野・兵動”というコンビとして活動している、れっきとした漫才師だ。しかし、これは覆らない。仕方がない。なにせ、兵動大樹のトーク芸は、あまりにも完成されている。彼自身は決してピン芸人ではないが、彼の芸はもはやピン芸人の頂にあるといっても過言ではないのだ。

コンビとして活動している芸人がピンとしてもネタを行う、ということは決して珍しい例ではない。尚且つ、そのネタで他のピン芸人に引けを取らないほどの笑いや感動を巻き起こしている芸人もまた、決して少ない数ではない。例えば、千原ジュニア(千原兄弟)や小林賢太郎(ラーメンズ)が行っているソロライブなどは、十把一絡げのピン芸人では到達することが出来ないだろう領域に達しているといえるだろう。ただ、彼らの芸は、あくまでもコンビ芸を前提としたピン芸だ。コンビとしての活動から生み出される笑いと同レベルの笑いは、決して生み出せてはいない。

ところが、兵動大樹は違う。兵動は、矢野・兵動としての活動によって生み出される笑いをも超えた笑いを、そのトーク芸によって生み出している。当然のことながら、これは矢野・兵動が漫才師として劣っているということを意味しているわけではない。矢野・兵動として生み出している高水準の漫才をも超えた笑いを、彼は一人舞台で生み出しているということを意味しているのである。それほどまでに、彼の話術は完璧だ。

……と、ここまで持ち上げたからには、その理由について語らないわけにはいかない。元より、そのつもりである。兵動大樹という芸人の、その話術を駆使したトーク芸の凄まじさについて、僕は語る必要がある。兵動大樹は、もっと多くの人間に語られるべき芸人だからだ。

兵動大樹のトーク芸の凄さについて語るために、語らなくてはならない要素は幾つか存在している。例えば、そのトークのネタとなる出来事に遭遇する頻度の高さ、それらの出来事をよりコミカルに表現する構成能力・演出能力の高さ、それらの出来事の面白い部分をきちんと抽出する観察力……などなど。触れるべき点は多い。今回は、それら全体をおおまかに捉える意味で、兵動大樹の“技術力”について語りたいと思う。

一般的に“すべらない話”と呼ばれているエピソードトークは、ごく当たり前な人間ではめったに遭遇することのないだろう出来事をコミカルかつダイナミックに語ってみせているもの、と考えられている。事実、この兵動大樹のトークライブDVDのオープニングでも、彼は“日本一ミラクルな出来事に巻き込まれる男”として紹介されている。しかし、笑える話というのは、決して非日常的でなくてはならないわけではない。ごく当たり前な日常も、その話の取り上げ方次第では、幾らでも面白いものへと昇華されるものだ。

今作『兵動大樹のおしゃべり大好き4』に収録されているエピソードの多くは、彼が非日常とはいえない程度の日常の中で遭遇した出来事ばかりが語られている。新しそうな中華料理屋と古そうな中華料理屋のどちらを選ぶかという状況で、古そうな中華料理店を選んでしまった『中華料理屋』。行ったことのないメガネ屋でメガネを買った『メガネ』。ロケ先で頭にちょっとしたケガをしてしまった『ケガ』。どれもこれも、僕らがごく当たり前に体験するような、日常的な状況ばかりだ。

例えば、『虫』という話がある。娘の買い物をしている最中、タバコを吸いながら休憩していると、ファンの人たちに取り囲まれてしまい、ちょっとした人垣が出来上がるのだが、そんな状況下で兵動の背中に大きな蜂がとまって、混乱状態に陥ってしまう……という話だ。この決して非日常的とはいえない状況を、兵動は「自分の虫嫌いっぷり」を示したエピソードを加えた上で、「最初に自分に気付いたファンの子の微妙な佇まい」「背中に蜂がとまっていることを教えてくれたボッロボロのおっさん」「蜂の存在を知って慌てふためく自身の悲鳴」などの要素を盛り込み、加えて擬音や動き使って当時の状況を巧みに再現することで、ごく自然に大事件であるかのように演出し、すべらない話として昇華してしまう。この“なんでもない日常を笑いへと昇華する処理能力”が、兵動はズバ抜けて高い。

なお、今回の作品では、これまでにはあまり語られることがなかった、兵動大樹の実娘である愛寧をメインとしたエピソードも幾つか見られた。この我が子をメインとしたエピソードトークが、また面白い。子供という純粋かつ得体の知れない存在を、兵動が独自の視点で分析し、その行動を観察、単なる子煩悩トークとは一味も二味も違ったトークを展開している。過去三作品と比べても、非常に完成度の高い作品に仕上がっているのではないだろうか。文句無しの一品、“一家に一枚”と言わずに過去の作品含めて“一家に四枚”、是非お勧めしたい。


・本編(129分)
「ひだりとんぺい」「クイクイ」「兵動家の避難訓練」「虫」「腹痛」「中華料理屋」「メガネ」「ケガ」「マーメード!!」「ドリラちゃん」

・特典映像(55分)
「アイネ白雪姫」「大興奮!ディズニーランド旅行」

・関連記事
  ・『兵動大樹のおしゃべり大好き。1』
  ・『兵動大樹のおしゃべり大好き。2』
  ・『兵動大樹のおしゃべり大好き。3』
  ・『板の上~これが、矢野・兵動だ!~』
  ・『兵動・小藪 おしゃべり一本勝負 其の壱』
  ・『兵動・小藪 おしゃべり一本勝負 其の弐』

2010年6月の購入予定

09『桜の季節~卒業~
23『チーモンチョーチュウDVD チーモンチョーチュー
23『爆笑オンエアバトル 我が家
23『オリエンタルラジオ漫才ツアー 我
30『ALTERNATE GREEN』(THE GEESE)
30『モンスターエンジンDVD2

梅雨の季節。世間では結婚式だなんだと賑わっているようだが、そういった類いの催し物とは縁が無い自分にとって、六月は単なる梅雨の季節である。外は雨。そんな時、内向的な社会人は何をすべきか。お笑いのDVDを観るべきなのである。というわけで、六月の購入予定。以上のラインナップとなっている。コンビとしての桜の最後の作品を初めとして、チーモンチョーチュウ初の単独作、オンバト時代の我が家のネタベスト、一年半ぶりのオリエンタルラジオ漫才ツアーDVD、コント師THE GEESEの意欲作、そしてゴッドハンド洋一。いいとか悪いとかではなく、なんだか濃いい。六月の梅雨をカラッと乾かす、笑いの直射日光だーっ……といいなあ。

『情熱大陸』爆笑問題・太田光編マトメ

五月二十三日放送の『情熱大陸』では、先週の田中裕二に引き続き、爆笑問題の太田光にスポットライトを当てたドキュメンタリーが放送されていた。“あまりにも普通でいられる男”田中裕二とは違い、天才との呼び声高い太田光を取り上げた今回は、通常の『情熱大陸』と同様のテンションで番組が進行していた。が、既に様々なところで、そのスタイルが分析され語られている太田光をドキュメンタリーで取り上げることは、そう容易なことではない。

太田光。1965年5月13日、埼玉県上福岡市(現・ふじみ野市)生まれ。日本大学芸術学部演劇学科在籍中、田中裕二と出会い、1988年3月にお笑いコンビ“爆笑問題”を結成する。結成当初、異色の芸人として注目を集め始めるが、しばらくして当時の事務所から独立し、干される時期が続く。しかし、時事ネタをテーマとした漫才が評価されるようになり、タレントとして確固たる地位を築き上げる。太田が天才と称される所以も、そこにある。時事ネタを手玉に取り、自己解釈の元に笑いへと昇華していくスタイル。今回の放送では、そんな太田の深淵を覗き見る。

番組のオープニング。爆笑問題の二人に“情熱”からイメージされる言葉を、辞書で引いてもらう。先週の放送の通り、田中裕二にとっての情熱は【走る】。「情熱、まっすぐ走る」。競馬好きな田中らしい言葉のチョイスだ。一方、今回の主役である太田の答え。太田はその答えを迷わず、まっすぐに選びだした。「大勢が大声でどっと笑うこと。爆笑の渦に包まれる。爆発させたいんだよね、木っ端微塵に」。太田にとっての情熱。それは【爆笑】。学生時代、既に笑いに対して並々ならぬ熱意を抱いていた太田の情熱は、今もまるで変わらない。

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『オンバト+』五月二十一日放送感想文※滋賀収録

かまいたち『漫才:悪質な訪問販売』(453kb)
悪質な訪問販売を上手く断る方法。前半は“悪質な訪問販売を上手く断る方法”をテーマにしたオーソドックスな漫才を展開させているだけ、という印象。無個性、無味無臭。後半、山内が訪問販売員の役になって、幾らか個性も見られたが、これといって引っかかるものは無し。以前はもっと山内の奇妙なキャラクターを漫才に活かしていたような気がするが……この一年のうちに、変化してしまったのだろうか。

マシンガンズ『漫才:流行り』(453kb)
巷で流行っている「手相」「パワースポット」「健康食品」に対してツッコミを入れる。「手相」のくだりでの「そんなの理想論だね!」に苦笑い。ただボヤキまくるだけではなく、ああいうアクセントが加えられるようになると、ちょっと漫才に変化がついていいのではないかと。ただ「健康食品」のくだりで、寺門ジモンのことを「ウチの先輩の……」といってしまったのは、なんとなく内輪話の臭いを感じさせられて、あまりいい印象を受けなかった。この辺りのバランスが意外と難しい。ネタとしては、全体的に薄味だったような。おそらく話題に一貫性が無かったためだろう。

ななめ45°『コント:鬼コーチの鬼コーチ』(489kb)
野球部の鬼コーチを指導する鬼コーチのコント。鬼コーチが生徒を指導するたびに、鬼コーチの鬼コーチが鬼コーチのことを指導するという流れが、去年オンエアされた『祖父と父親と息子の再会』を彷彿と。その時は設定の面白さもあってそこそこ楽しめたが、今回のオンエアは設定がコントとしてはオーソドックスでイマイチ楽しめず。半ばでの“怖さ→春風亭小朝”のくだりは、下らなさすぎて笑えたけれど。このトリオはややフォーマットにこだわり過ぎる傾向がある。もうちょっとくだけた方が、コント師として成長するのではないかと思うのだが……。

スマイル『漫才:火事現場』(457kb)
火事の現場で活躍すればヒーローになれるのではないか、という流れから漫才コントへ。とにかく漫才のテンポが速く、それでいて動きを多用する点から、思わずキングコングの漫才を彷彿とさせられた。漫才師としての実力はキングコングの方が幾らか上だが、キングコングに比べてスマイルの漫才はツッコミのイジりが上手い印象があり、今後の伸びに期待が出来るのではないかと。ただスマイルは、キングコングのフォロワーで落ち着いてしまうコンビではない。もう少し、自分たちの漫才を模索する必要があるかもしれない。

のろし『漫才:しょうもない遊びを告白に使う』(473kb)
子供の頃にやっていたしょうもない遊びを、女性への告白に使ってみる。要するに、子供の頃にやっていた遊びを、彼女への告白に置き換えただけで、特に新しさはなし。松竹芸能所属ならではの漫才師としての地力の強さは感じたが。終盤、告白する相手を「きらきら星」のメロディに乗せて、米に例えることで、どうにか追い上げたという印象。でも、はっきり言って、面白くはなかった。オジンオズボーンの後釜みたいなポジションなのだろうが、雲泥の差としか言いようがない。要努力。

ぼれろ『コント:結婚相談所』(501kb)
結婚相談所に老人がやってくる。老人が老人らしからぬ言動を取るという、かなりオーソドックスな設定なのだが、そこに落ち着くことなく、様々な要素を盛り込んだ実に混沌としたコントに仕上がっていた。面白いというよりは楽しいタイプのコントで、内容はそれほど頭に入ってこなかったが、ただコミカルで楽しかったという印象だけが残った。最後の渡辺の笑顔は、なんか妙な後味を残したなあ……。

・今回のオフエア組
オテンキ(333kb/791票)
ペパーミントの風に吹かれて(293kb/697票)
囲碁将棋(245kb/854票)
ツィンテル(197kb/322票)

最近そこそこ名前が売れてきたオテンキ、キロバトルは安定しているのだが意外と勝てない。東京のちょっとシュールな芸風で知名度を上げつつあるツィンテルは、二回連続最下位。あまりオンバト向きな芸風ではないということか。ペパーミントの風に吹かれてと悩むが、ツィンテルに投票。投票の結果、囲碁将棋が+1に決定!

・オンバト+:少年少女『コント:OLクイズ』(293kb)
ランチタイムにOLクイズに興じる二人。雰囲気で展開していくOLクイズが、じんわりと面白い。「山」「川」「豊」「は」「鳥羽」「一郎」「の」「弟」のくだり、視聴者投票での十秒ネタ披露でも見たが、改めて見てもやっぱり下らなくて面白い。コントが特に展開しないため、その世界観に入り込むことが出来なければ、永遠に理解することが出来ないという弱みはあるものの、彼女たちは既に完成されてしまっている気もする。下手にイジらず、このまま突っ走っていくが吉か。

・次回
アジアン(3/7)
オジンオズボーン(7/12)
スピードワゴン(15/20)
パックンマックン(17/24)
ペナルティ(12/14)
ますだおかだ(17/17)

次回は「オンバト+プレミアム」。『爆笑オンエアバトル』時代の常連たちが、バラエティコーナーでその実力を発揮する。……アジアンだけは常連じゃなかったと思うのだが、その辺りのことはどうなのだろうか。好かれているのだろうか、スタッフに。むむ。

夙川アトム1st One-man Live『FANTASIA』

夙川アトム 第1回単独ライブ ‘FANTASIA’ [DVD]夙川アトム 第1回単独ライブ ‘FANTASIA’ [DVD]
(2010/05/19)
夙川アトム

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古き時代のテレビマンを彷彿とさせる出で立ちで、いわゆる“ギョーカイ用語”を駆使した紙芝居を繰り広げる謎の男、夙川アトム。テレビでもたまに通常のコントを見せるようになってきたが、それでもまだ彼のことを単なるギョーカイ人キャラとして捉えている人は少なくない。だが、いわゆる『ギョーカイ用語紙芝居』は、彼がテレビに出演するために行っているネタの、ほんの一つのパターンに過ぎない。夙川アトムという芸人は、こちらが思っているよりもずっと味わい深く、難解だ。

コント師としての夙川アトムは、とても自然体だ。笑いどころを明確に提示するのではなく、ただ淡々とシチュエーションを演じてみせる。だから、うっかりすると、ボケを見逃してしまいそうになる。それはコント師としては致命的ともいえるが、だからこそ夙川のコントにはリアリティがある。そのリアリティから醸し出される空気が、とてもじんわりとした笑いを生み出し、彼の笑いに絶妙な味をもたらす。まあ、味で誤魔化してしまっている、ともいえるのかもしれない。だが、この味。個人的にはかなり好みだ。

夙川のコントは発想を重視している。事故死した弟が生前、家族にかけた催眠術のせいで葬式の進行に混乱が生じる『憂鬱な喪主』。自らが生まれた年、今日の天気、“ぬ”の読みかたなど、大して必要のない確認を承るセンターの様子を淡々と描く『確認センター』。寿司屋の亭主が、客に“オレも知らないやつ”を薦める『オレも知らないやつ』。いずれも、いわゆるオーソドックスなコントとは一風変わった、ちょっとシュールで不思議なコントばかりだ。同じくピン芸人として活動している、バカリズムや吹越満に近い傾向があるといっていいだろう。

ただ、夙川のコントは、それら二人ほどに完成されていない。おそらく夙川の中で、まだ自分がやりたい笑い、自信を持って見せられる笑いが明確に定まっていないのだろう。大喜利要素の強い『確認センター』、最初から最後まで夙川がツッコミ役に徹する『自宅クイズ』、エキゾチックな雰囲気漂う『黄土色の旅』などのように、今作で披露されているコントのスタイルに統一性を感じなかったのも、様々なコントを演じて方向性を定めようという意図があったのかもしれない。なかったのかもしれないが。

『ギョーカイ用語紙芝居』で小規模なヒットを飛ばした夙川アトム。これからはコント師として、そのスタイルを確立していってもらいたいものだが、果たしてどうなるか。まあ、どうなるにしても、今出している味だけは失わないでもらいたい。この、なんだかヘンテコで、少しばかり新鮮で、だけどもなんだか懐かしいような、この味は。


・本編(67分※特典映像含)
■FANTASIA
「OPENING CONTE:燃やしてあそぼう」「OPENING」「憂鬱な喪主」「確認センタ―」「チャッカくん燃やしたいものランキングBEST 5」「オレも知らないやつ」「ここだけの話」「ここだけのショー1」「自宅クイズ」「ここだけのショー2」「ボケ調べ室」「ここだけのショー3」「黄土色の旅」「ENDING」「ENDING CONTE:燃やしてあそぼう」

■ギョーカイ用語紙芝居
「ずきあかのちゃんねー」「しまうらのろーたー」「つぇーびゃくつぇーちゃんわん」「るーつーのがえしおん」「もーもーのろーたー」

ジャックは下衆の極み

どきどきキャンプベストネタライブ「サスロ」 [DVD]どきどきキャンプベストネタライブ「サスロ」 [DVD]
(2010/07/21)
どきどきキャンプ

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ハマカーンネタベスト「カードボード、ウォレット&スリー・ボクサーパンツ」 [DVD]ハマカーンネタベスト「カードボード、ウォレット&スリー・ボクサーパンツ」 [DVD]
(2010/07/21)
ハマカーン

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どきどきキャンプが2010年3月に行った収録ライブ「サスロ」及び、ハマカーンがやはり2010年3月に行った収録ライブ「はまかん大辞典」が無事にDVD化されることが決定した。当初、これら二作品は、以前にオードリーのDVDを扱ったCCREから発売される予定だったが、同社が破産してしまったため、一体どのレーベルから発売されるのかが曖昧になっていた。なお、DVDはポニーキャニオンからリリースされることになっている。

どきどきキャンプ『サスロ』には、『メール』『ロック・ミュージシャン』『親にささげる歌』など、彼らの代表的なコントが十二本収録されている。もちろん、彼らの名を世に知らしめた“24”のジャック・バウワーネタもきちんと収録。一方、ハマカーン「はまかん大辞典」を収録した『カードボード、ウォレット&スリー・ボクサーパンツ』には、『本の妖精』『ボクサー』『ノンフィクション作家』などのコントや『海』『ロボット』『ゴキブリ』などの漫才を、合計十一本収録している。更に、二人の副音声コメンタリーを収録。どちらも充実した内容になっているようだ。

テレビでネタを観る機会も決して少なくない二組が、まだ世間ではあまり見せたことのない笑いの世界を堪能しよう。

『肉糞歌劇団 ~コサジ一杯の鳥の中身~』

コサジ一杯の鳥の中身 [DVD]コサジ一杯の鳥の中身 [DVD]
(2010/04/07)
千原ジュニア(千原兄弟)川島(野性爆弾)

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2009年10月に神保町花月で行われた川島邦裕(野性爆弾)脚本による舞台『コサジ一杯の鳥の中身』を収録。出演は、川島邦裕、カナリア、Bコース、福島善成(ガリットチュウ)、延増静美(毛皮族)。また、日替わりゲストとして、千原ジュニア(千原兄弟)、蛍原徹(雨上がり決死隊)、木村明浩(バッファロー吾郎)、なだぎ武(ザ・プラン9)、千原せいじ(千原兄弟)が参加。今作には、ゲストに千原ジュニアが出演した日の模様が収録されている。

都で亡くなった人間を埋める村があった。しかし、いつからか村には埋める場所が無くなってしまい、気付けば死体は道の脇に放り出されるようになってしまった。時が経つにつれて死体は腐り出し、異常な臭いを発するようになり、村では恐ろしい病気が蔓延するようになる。村の人々は、雉神様に助けを請うばかり。そんな時、村に“蟲を扱う者”を名乗る男たちが現れる。“蟲を扱う者”は、それら死体を浄化して村の人々を救い始めるのだが……。これが、この舞台のストーリーである。

野性爆弾のコントと同様、お笑いの舞台とは思えない生臭さが漂うストーリー。ただ、川島の前衛的な世界観が一方的に繰り広げられる野性爆弾のコントとは違い、この『コサジ一杯の鳥の中身』は比較的分かりやすい笑いが多い。例えば、切腹しようとする軍人の腹に短刀が刺さらないので、服を開いてみるとそこには“NASA”と書かれている。例えば、女装したイジメっ子が、正体を明かす前に行為に至ってしまう。例えば、鳥の姿に変身した神の姿を見て、蟲を扱う者が「この鳥は何処かで見たことがあるぞ!」と言いながら、ノートパソコンを取りだして検索する。決して難解ではない、ベタとナンセンスが交差した笑いの世界。その様は漠然と、バラエティ番組でのひな壇における川島の佇まいを、彷彿とさせる。この辺りの話は、死んだ目でダブルピース氏の記事に詳しい。そちらを参考にしてもらえれば、これ幸い。

野性爆弾関連の作品を鑑賞したのは、2008年2月にリリースされた『野爆 DVD In DVD』以来のことだったが、その当時に観たネタよりも、今作の方が圧倒的に分かりやすく出来ていたように思う。ただ、相変わらず川島の濃厚な世界観が滲み出ているため、おそらく一般の人にはウケにくい。野性爆弾というコンビの世界観を理解している人じゃなければ、鑑賞するのは難しいのではないだろうか。……と、そう考えると、今回の作品はかなり微妙な立ち位置にあると言えるのかもしれない。とりあえず、最近ちょっとテレビ露出が増えている野性爆弾(もとい川島)に興味のある人には、薦められるかもしれない。でも、ひょっとしたら、引かれてしまうかもしれない。かもしれない作品。

なお、特典映像には、肉糞亭鰐淵ことレイザーラモンRGが歌うエンディングテーマ「レイニーデイ」のプロモーションビデオが収録されている。先日リリースされた、とある芸人のライブDVDの特典映像にも出演していたRG。さりげなく、実にさりげなく、彼の時代が近付いてきているのかもしれない。……いやいや、まさか。


・本編(76分)
・特典映像(25分)
「集いの広場」「レイニーデイ PV」「Ho-ho-ho」「肉糞旗体操歌(全員集合)」「それぞれのMy way」

面白いバナナは何度見てもバナナ

バナナマン傑作選ライブ bananaman Chop [DVD]バナナマン傑作選ライブ bananaman Chop [DVD]
(2010/07/28)
バナナマン

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バナナマン傑作選ライブDVD-BOX Punch Kick Chopバナナマン傑作選ライブDVD-BOX Punch Kick Chop
(2010/07/28)
バナナマン

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来る七月二十八日、バナナマンが過去の単独で披露したコントを再演する傑作選ライブシリーズの最新公演『bananaman Chop』がDVD化されることになった。バナナマンが傑作選ライブをDVD化するのは、今回で三度目のこと。同日、過去の二公演をDVD化した作品を加えたDVD-BOXもリリースされることから、恐らく傑作選を銘打ったライブは今回で終了するのではないかと思われる。『bananaman Punch』ではバナナマンの人気コントを、『bananaman Kick』ではバナナマンのB面的なコントを披露していた彼ら。最後となるだろう『bananaman chop』では、果たしてどのようなコントを披露するのだろうか。楽しみ。なお、DVD-BOX版には、過去の単独ライブのフライヤーをまとめたブックレットと、過去の単独ライブのオープニング映像をまとめた特典ディスクがついてくるらしい。……なんだか気になる。

 ・関連記事:『バナナマン傑作選ライブ bananaman Kick』全ネタ雑感(総評補充)

『情熱大陸』爆笑問題・田中裕二編マトメ

五月十六日放送の『情熱大陸』では、爆笑問題の田中裕二にスポットライトを当てたドキュメンタリーが放送されていた。なんでも、今回の放送で『情熱大陸』は放送回数600回目を迎えたとのこと。そこで、過去に番組で取り上げた人たちの今を見てみようというわけで、第4回放送で取り上げられた爆笑問題に、その白羽の矢が立ったということらしい。なるほど。経緯は理解できた。が、だからといって、二週連続で爆笑問題を取り上げるというのは、かなりの冒険である。太田はいい。問題は、田中である。

田中裕二。1965年1月10日、東京都中野区生まれ。日本大学芸術学部演劇学科に在籍中、太田光と出会い、1988年3月にお笑いコンビ爆笑問題を結成する。芸人としてはかなりの先輩に当たるダウンタウンの松本人志と比較して“西の松本・東の太田”と称されるほどの天才芸人、太田のパートナーである田中に対する評判は如何なものなのかか。番組では爆笑問題の周囲にいる人たちにアンケートを取っていたのだが、そこでの田中についての返答は“どこまでも凡人に見える”“太田さんの執事的な役割”“鬼才 太田光の横で普通にいられる所です”と、徹底してその“普通さ”が挙げられていた。それを受け、ナレーションは次の様に語る。「日本一の普通に迫る」。

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『オンバト+』五月十五日放送感想文

ハライチ『漫才:色んな喫茶店』(489kb)
岩井が上げていく色々な喫茶店に、澤部が次々にノッていく。要するにいつもと同じスタイルなのだが、澤部のノリがより具体性を増しているためか、以前よりも面白くなっているように思う。岩井のボケもちょっと上手かったか。「三つ子のタッチ」「隙間のナッツ」は良かった。

メンソールライト『漫談』(441kb)
普段はコントのスタイルで漫談を披露しているメンソールライトだが、今回はきちんとした漫談でオンエア。彼の漫談はビートたけしの亜流だというコメントをしている人を見たことがあるが、確かに今回のネタはそういう印象の残るものだった。ただ、その喋り口調は、どちらかというと何かを演じている時の劇団ひとりを彷彿と。つまり、劇団ひとりが何かを演じて喋っている時の姿は、ビートたけしに似ているという方程式。だからなんだって話。こなれた感じで客のリアクションをイジッていたけれど、この人の場合はそれも含めてきちんとネタって感じがあるな。アドリブとかはどうなんだろうか。

ヒカリゴケ『漫才:早死に』(373kb)
国沢に教えられた「顔より手のひらの方が大きいと早死にする」というウソを真に受けた片山が、ひたすら悲しみ続ける。ネガティブなオーラを放っている片山には、こういうスタイルの漫才がよく似合う。似合うのはいいが、どうも全体的にわざとらしい雰囲気が漂っていて、それが漫才の流れを邪魔しているように思う。一つ一つの場面をキッチリと区切っていて、その中で漫才をしているような印象。このコンビ、ひょっとしたら漫才よりもコントの方が向いているのかもしれない。

パンサー『コント:UNO』(441kb)
UNOに興じる三人の男たちを描いたコント。東京吉本所属のトリオだからなのかは分からないが、なんとなくニブンノゴ!を彷彿とした。ただ、ネタの内容は、ちょっと感性のズレている菅と、ちょっと頭が良くないUNO初心者の尾形というボケのメリハリがあって、その点で差別化が図れていたように思う。当面は、このトリオならではの良さというか、味の様なものを追求していくことが重要となっていくことだろう。

スーパーマラドーナ『漫才:SMクラブ』(421kb)
「色々なことを芸の肥やしにしなくてはならない」という武智に付き合うカタチで、SMクラブの女王様をやってみる。的の外れた言葉を残していく田中のマメなボケが、きちんと安定して面白い。このコンビは二人のキャラクター設定のためか、微妙にアウトローな雰囲気を漂わせているが、実は物凄く真っ当なネタを作っている。変にキャラクターを誇張せずに、堂々とネタに立ち向かっていった方が、いい漫才師として成長していくのではないかと思うのだが。それまでに紆余曲折があったりもしたのだろうか。

・今回のオフエア組
スパローズ(321kb/880票)
少年少女(293kb/1,827票)
Hi-Hi(261kb/228票)
JJポリマー(257kb/456票)
しゃもじ(233kb/648票)

「1ばんスクラム!!」のレギュラーとして出演中の少年少女しゃもじがいずれもオフエア。少年少女は「爆笑レッドカーペット」でも活躍しているので、その芸風はそれなりに認知されていると思ったのだが、やはりあのふわっとした芸風では厳しいか。「爆笑オンエアバトル」時代にはオフエアの常連だったスパローズHi-HiJJポリマーは、「オンバト+」になっても負けが続く模様。いずれも実力はあるのだが。少年少女に投票。結果は少年少女。

・オンバト+:カノン『コント:ヒーローごっこ』(249kb)
自宅でヒーローごっこをしている高校三年生が、同級生にその趣味がバレてしまうコント。とりあえず「宿題の範囲」ってなんだろうか。「テストの範囲」の方がいいんじゃないだろうか。弟にヒーロー仲間をやらせていたり、自分でナレーションや主題歌も作っていたりする点が、リアルでいい。ただ、笑いの量という意味では、些か物足りない。オチがちょっとイジメ的なものを匂わせてしまう感じになったことも、ボールが入らなかった原因か。田丸が実は樋山側の人間だった、というオチとかどうだろう。

・次回
囲碁将棋
オテンキ
かまいたち
スマイル
ツィンテル
ななめ45°
のろし
ペパーミントの風に吹かれて
ぼれろ
マシンガンズ

滋賀収録ということもあってか、関西出身の芸人が多数出場している。囲碁将棋を除いた全ての芸人が、「爆笑レッドカーペット」に出演経験があり、そのうちかまいたちスマイルななめ45°のろしぼれろマシンガンズは「爆笑オンエアバトル」でのオーバー500経験がある。かなり豪華な回だと言っていいだろう。どういう結果になってもおかしくはないが、ペパーミントの風に吹かれてにちょっと期待。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

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https://twitter.com/Sugaya03

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