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エレキコミック第19回発表会『中2のアプリ』

エレキコミック第19回発表会『中2のアプリ』 [DVD]エレキコミック第19回発表会『中2のアプリ』 [DVD]
(2010/09/15)
エレキコミック

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やついいちろうと今立進によるコントユニット、エレキコミック。彼らの芸風はしばしば“バカ”と評されていた。もちろん、その言葉には侮蔑的な意味など含まれない。この“バカ”には、関西でいうところの“アホ”と同様、愛着と親しみの念が込められている。そして、確かに彼らのコントは、“バカ”と呼ぶに相応しい内容だった。

近年、意図的にバカバカしい空気を漂わせるハイセンスなコントが増えているが、エレキコミックのコントはシンプルかつ自然にバカを体現していた。ある時はカラオケボックスの機械に人間が入り込んで演奏を声で表現し、またある時は一人で三国志の名シーンを演じきり、またまたある時はおっぱいを触るための作戦を真剣に画策する。老若男女が「バカだなあ」とつぶやきながら笑ってしまう迫力とエネルギーに満ちた世界。それが、エレキコミックのコントだった。

ところが、ある時期から、エレキコミックは単なる“バカ”を止めてしまった。いや、厳密にいうと、“バカ”の要素を薄めてしまったのである。シチュエーションやキャラクターの背景を複雑にしたことと、コントにサブカル的な味付けを加え始めたことが、その主な原因だろう。ただただバカな笑いを追求するのではなく、もっと肉厚で濃密な笑いを演じたいという欲求が、彼らの中で芽生えたのかもしれない。

当初、この試みは成功していた、と思う。エレキコミック本来の持ち味であるバカさは非常に頑丈で、ちょっと内容が複雑になろうと、サブカル要素を加えられようと、決してぶれることはなかった。だが、そのバランスは少しずつ崩れ始める。複雑になった設定は“バカ”を“狂気”へと変貌させ、サブカル的要素は弱まる“バカ”に対比して強調されるようになり、あざとさとなった。片桐仁(ラーメンズ)とのコントユニット「エレ片」が好調だったのに対して、エレキコミック単体としてのコントは目に見えて煮詰まっていった。

そんな折に行われた第19回発表会『中2のアプリ』において、エレキコミックはコントから複雑さを取り払っている。恐らく、そうすることで“バカ”を強調するためだろう。事実、今回のライブでは、バカさがクローズアップされたコントが多数見られた。飲み会の席でウンコを漏らしてしまった先輩とそれを知った後輩のやりとりを描いた『イジラレベタ』、親戚の小学生がひたすらにお年玉をねだってくる『お年玉おじさん』、顔の面白さが話題になってしまったたこ焼き屋の切なさ漂う『哀愁たこ焼き』などなど……いずれも、かつてエレキコミックが見せていたバカさとは一味違った、紆余曲折を経たからこそ見出すことが出来ただろう、実に味わい深いバカさが滲み出たコントばかりだ。とはいえ、それらのネタからはまだまだ未熟。このスタイルなら、まだまだバカな笑いが生み出せる。それらのコントからは、そんな余白のようなものが感じられた。これからまだまだ進化を遂げるだろう彼らの新しい“バカ”に、今後も目が離せない。

……と、こういう〆で本文を終わらせる予定だったのだが、予期せぬ事態が発生してしまった。先日行われた「キングオブコント2010」決勝にて、エレキコミックはこの公演で披露したコントを引っさげて挑み、見事に敗北を期したのである。キングオブコントがライブ中心に活動する芸人を評価する傾向にあったこともあって、この結果には心底驚かされた。果たしてこの結果は、再び“バカ”を掲げ始めたエレキコミックのコントに、どのような変化をもたらすのか。期待半分不安半分の気持ちで見守っていこうと思うが……どうなるか。

なお、特典映像には、やついがボケ続けながら登山をするという苦行のような企画「ふざけ登山」が収録されている。空気の薄い現場で決して気落ちすることなく(?)、ひたすらにボケ続けるやついの姿はまさに芸人の鑑といえるだろう。笑顔で命をかけている芸人の本気をとくと見よ。


・本編(85分)
「イジラレベタ」「お年玉おじさん」「特訓ガール」「哀愁たこ焼き」「ラベンダー」「全力俳優」「やっつんだっつん」

・特典映像(19分)
「ふざけ登山」
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「キングオブコント2010」あたふた感想文

九月二十三日 日本一のコントを決める大会「キングオブコント2010」決勝戦の生中継を観る。理由はどうあれ、こういう舞台まで上がってきた芸人さんたちのネタなんだから面白くないわけはなく、皆一様に面白かった。出来ることなら、全員に優勝トロフィーをあげてもらいたいンだけれど、そういうわけにはいかないところが賞レースの辛いところ。皆さまもご存知の通り、優勝はあのコンビに決定したわけだ。……一応、まだ観ていない人のために濁してみたけど、このブログ読んでるような人は全員知ってるような気がするな。まあいいか。

それで今回も感想の様なものを書こうというわけだが、どうにも気持ちが冷静でいられない。経緯とか結果とかなどは関係無く、もう純粋に「コントの祭典を見た!」という事実だけでテンションが上がりきってしまっているからだ。去年はそれで仕方なく「キングオブコント2009観戦中のリアルタイム脳内」などという記事で茶を濁してしまった。それでも、そこそこ読者の方には読んでいただけたようで、なにやら申し訳ないネ。そんなこんなで、まあ落ち着きのない感想文になっているとは思うので、そこんところご了承いただきたい。押しつけがましいけれど。

では、早速。

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『オンバト+』九月二十四日放送感想文

カナリア『漫才:眠れるまで枕元に』(421kb)
今期二勝目。子どもの頃は眠れないときに母親が枕元にいてくれた、というところから始まる漫才コント。子どもが眠れないときの対応のバリエーションの多さに、ちょっと感心。羊を数えたり、子守唄を歌ったり、絵本を読んであげたり。子守唄のくだりで出てきたロッククライミングに安達のセンスを感じた。端正なビジュアルで誤魔化されるけど、彼らはやっぱり野性爆弾寄りの芸人だよなあ。

藤崎マーケット『細かいモノマネ』(425kb)
「細かすぎて伝わらないモノマネ」ほどではないけれど、やたらと細かいモノマネをショートコント形式で。「YouTubeの検索結果~」や「ドラマの第一話で~」など、面白いネタもそこそこあったけれど、フォーマットの完成されていない感があってか、どうもネタ自体の良さがきちんと伝わってこない。なんというか“余芸”の感じが凄いんだよね。本職とは違うことを本職でやってる、みたいな。その匂いを消すことさえ出来れば……。

ゆったり感『漫才:あいうえお作文で怖い話』(469kb)
今期二勝目。何気に二回連続トップ通過。ネタが始まるまで「あいうえお作文」のコンビだということを忘れていた。コンビ名もビジュアルも地味すぎるんだよな。しかし、実際にネタが始まると、これがまあきちんと面白い。「さあ、こっから怖くなりますよーっ!」には大笑い。「あいうえお作文」の構成がとにかく上手くて、着実に笑いを取る。かなり完成されているが、このスタイルがいつまでも通用するかというとちょっと疑問。これから試行錯誤の必要があるかもしれない。

ジンカーズ『コント:隠語』(405kb)
ファミリーレストランのバイト説明で、店の隠語を教わる。テーマの独自性に対して、かなり堅く笑いを取るタイプのコント。だんだんと隠語として使われている数字からかけ離れていく展開も、実に堅い。その堅さが故か、コントの世界観にイマイチ引き込まれなかった。というか、このところこういうタイプのコント師がやたらと増えている気がするのだが、そういう時期なんだろうか。次のオンエアに期待。

上々軍団『漫才:一年の歌』(421kb)
今期二勝目。子どもに年間行事を覚えさせるための「一年の歌」を歌う。「三ヶ月前のパン」という天丼ネタでグイグイ引き込もうとするが、特にハマらず。このまま終わるのかと思っていたが、「十一月なんて月はないだろ!」という強引なボケで大笑い。楽しいんだけれど、笑えるという意味では以前やっていた「ついてない」の方が面白かったかな。楽しさと面白さ、どちらを追及するか。今後の課題かも。

・今回のオフエア
ラヴドライブ(377kb/475票)
ゆりありく(345kb/511票)
三日月シュガー(289kb/477票)
メンソールライト(281kb/457票)
鬼ヶ島(249kb/683票)

地味なような変化球なようなメンツが多い今回のオフエア。もう一歩で面白くなりそうなラヴドライブ、どうしてそこを切り取ったのかゆりありく、漫談の新たなる星メンソールライトなど、気になる芸人もいたけれど、どう考えてもろくでもないネタにしか見えない鬼ヶ島に投票。投票の結果、鬼ヶ島のネタがオンエアされることに……ええっ!?(←ビックリするのはおかしい)

・オンバト+:ダブルブッキング『不動産屋』
彼女が出来た川元に対して黒田が妙にズレた質問をするという、ここ最近彼らがやっていた「本題とは違うところが気になっちゃう話」から派生したようなコント。中盤から黒田がキレツッコミを始めるのだが、これがまったく上手くない。たぶん、向いてないんじゃないか。これまでの流れから察するに、おそらく彼らはコントに対して強いこだわりがあるのではないかと思うが、このフォーマットはむしろ漫才向け。しゃべくり漫才としてシフトチェンジした方がいいんじゃないだろうか。こういうのじゃない、普通に面白いコントも出来るコンビなんだし。コント師だけど十五年漫才をやっているスパローズみたいな感じで、どうだろう?

「キングオブコント2010」優勝者予想アンケート結果

キングオブコメディ(24票)
エレキコミック(22票)
ラバーガール(9票)
ジャルジャル(7票)
ロッチ(5票)
しずる(2票)
ピース(2票)
TKO(0票)

既に優勝者が決定してしまった現段階で発表するのもアレな気がするけれど、まあ一応。票数が高ければ高いほど、そのコント師としての期待値につながっていると考えればいいのではないかと。TKOに対する期待の低さは、2008年の結果が反映しているのかな。

本大会の感想はまた後々。

2010年10月の購入予定

20『平成ノブシコブシ 単独ライブDVD 「御コント ~今宵の主役はどっちだ~」
27『ホンジャマカ“成人”~20周年すぎてました~
27『ホンジャマカLIVE '93-'94 JAPAN TOUR
27『阿曽山大噴火のさいばんSHOW
27『インスタントジョンソン単独ライブ「阿修羅」
27『兵動・小藪のおしゃべり1本勝負 其の参
27『兵動・小藪のおしゃべり1本勝負 其の四
27『天竺鼠4

怒涛のリリースラッシュが見られる九月下旬を彷彿とさせるような十月のラインナップ。ただ、今の時代を生きる若手芸人が群れをなした九月に対し、十月の顔ぶれはなんとなく渋い。ホンジャマカのコントが今昔混合していたり、阿曽山大噴火が裁判ネタの漫談ライブを繰り広げたり、インスタントジョンソンが何年かぶりの単独ライブを展開したり、兵動・小藪が番組で喋り倒したり。秋の夜長に楽しみたいネ。

ラーメンズ第17回公演『TOWER』

ラーメンズ第17回公演『TOWER』 [DVD]ラーメンズ第17回公演『TOWER』 [DVD]
(2010/09/15)
ラーメンズ

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ラーメンズといえば難解で分かりにくいネタを披露するアーティスト型のコント師としてのイメージが強いが、ここ数年は分かりやすい芝居型のコントを多く手掛けていた。度重なる言葉遊びに、無意味さを追求するナンセンス。時に演劇の様に踊り、時に芸術の様に魅せる。それが、ここ数年のラーメンズのスタイルだった。そして、このスタイルは第16回公演『TEXT』をもって、一つの完成を迎える。タイトル通り、言葉の曖昧なおかしさを追求した『TEXT』は、彼ら(もとい小林賢太郎)がこれまでにコントで培ってきた技術の殆どを費やした、まさに完璧な公演だった。

一つの頂点に辿り着いたラーメンズがまず最初にやらなくてはならなかったのは、新たなるスタイルへの第一歩だった。これまでの歩みを無駄にすることなく、しかしこれまでとはまったく違った笑い。それこそ、これからの彼らが模索すべき道であり、歩まなくてはならない試練の道だったのである。『TEXT』から三年後の2009年に行われた第17回公演『TOWER』は、そんな状況を打破するための一つの回答が求められたライブだったといえるだろう。

『TOWER』でラーメンズが最も表現していること。それは、何のてらいもない自己表現としての笑い、である。近年のラーメンズは、とにかく客の視点を意識したコントを作り出していた。如何にして客に笑ってもらうか、客に満足してもらうか、客を驚かせるか。観客のリアクションを意識した手法と、そこに僅かながらに含ませる独自のエッセンス。これが、ここ数年のラーメンズだった。ところが、今回の公演では、その手法をほぼ完全に排除。観客がどう感じるかということよりも、自分たちが何を演じたいかを考えた結果が表されていたように思う。

その傾向が最も顕著に表れたコントが『五重塔』だ。片桐演じる五重塔の中に、小林演じる世界中の高い建物を上り詰めてきたというカメヒコが侵入するというコントなのだが、立体駐車場に改築しようとしたり、部屋中に切手を貼って広さを確認したり、その切手を剥がすために五重塔が全身から油を出したり……まったくもって意味がない。ひょっとしたら、面白くない。下手すれば、これまでにラーメンズが築いてきたキャリアを全て崩壊しかねない……それほどに衝撃的なコントだった。

これ以外にも、基本的にはただただあやとりをし続けるだけの『シャンパンタワーとあやとりとロールケーキ』、“語感”についての会話を展開していた筈がだんだんとSF的世界観の妄想へと飲み込まれている『名は体を表す』、説明不要の『ハイウェスト』など、ただただバカバカしさがフルスロットル回転するだけのコントが目白押し。そこには何の意味もない。だからこそ、妙に清々しい。やりきった感がある。たぶん、演じている当人は、結構楽しかったんじゃないかなあ。

今まで隠してきたすっぴんのラーメンズが、ここにある。そして、これからの彼らはこの側面を惜しむことなく見せつけていくことだろう……いや、流石にこればっかりだとキツいけど。


・本編(111分)
「タワーズ1」「シャンパンタワーとあやとりとロールケーキ」「名は体を表す」「ハイウエスト」「やめさせないと」「五重塔」「タワーズ2」

『松本ハウス復活第一弾ネタライブ「JINRUIの誕生」』

松本ハウス復活第一弾ネタライブ「JINRUIの誕生」 [DVD]松本ハウス復活第一弾ネタライブ「JINRUIの誕生」 [DVD]
(2010/09/01)
JINRUI

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一度解散してしまったお笑いコンビが再結成するという例は非常に少ない。何年も前に活躍していたロックバンドがあっさりと再結成してしまう例も珍しくない昨今だが、ことお笑いコンビに関してはそういった話を殆ど聞いたことがない。

これは恐らく、ミュージシャンに比べてお笑い芸人は圧倒的に潰しが利く仕事であるためだろう。例えば、後にコンビを再結成する世界のナベアツこと渡辺鐘は、コンビ解散後に放送作家として荒稼ぎしていた。スープレックスを解散した劇団ひとり、あばれヌンチャクを解散した桜塚やっくん、号泣を解散した島田秀平など、コンビ解散後にピン芸人として成功した例も少なくない。そう考えると、この作品が如何に珍妙で希少な作品だということが実によく分かる。

今作は、かつて爆笑問題やネプチューン、海砂利水魚(現・くりぃむしちゅー)らとともに『ボキャブラ天国』で高い人気を誇っていたコンビ、“松本ハウス”改め“JINRUI”の復活単独ライブを収録したものだ。十年前に解散したコンビが再結成を果たすことだけでも珍しいが、その復活ライブの映像がこうしてDVDとして残る例も非常に珍しい。ひょっとしたら、お笑いDVD史上初めての出来事なのかもしれない。当時、それだけ彼らが高く評価されていた、ということなのだろう。

とはいえ、実際に本編を観てみると、やはり十年という月日の長さを実感してしまう。かつて彼らが『ボキャブラ天国』のステージで見せていたような勢いや迫力は、完全に削げ落ちていた。観客の笑い声も少なく、その独特の世界観に引き込む程の手腕すらも失われていたように思う。特にシンカ(松本キック)のツッコミは酷かった。ボケをまったく笑いに変えられていない。

……だが、それはあくまでも十年という月日の長さを表しているに過ぎない。今後、彼らは舞台に立つごとに、自然と見せる力を呼び覚ましていくことだろう。つまり、今作で見るべきは、彼らの今後の成長に期待できるかどうかという点。そして、その意味では、今作は非常に有意義な作品だったといえるだろう。秀才とバカのやりとりが極端化していく『受験戦争』、みつを先生と弟子の名言的で狂気的な時間を描いた『みつを先生』、かつて下男だった男がマッサージ師として妖しく蠢く『下男・菊蔵』などのコントが放つ狂気は、今のお笑い界では観ることの出来ないタイプの狂気だった。

『爆笑レッドカーペット』などの若手芸人が出演するネタ番組が次々に終了し、お笑いブームも終焉を迎えたと囁かれている今日。人々が若手のライトな笑いに食傷気味になっている今こそ、強烈な個性を発揮する彼らの様な笑いが求められる。十年という月日を経て、彼らはまさに彼らが求められている時代に蘇生……もとい、誕生したのである。


・本編(約83分)
「オープニングトーク」「キャラが選べる派遣村」「受験戦争」「漫才「交通事故」」「即興コーナー」「みつを先生」「下男・菊蔵」「漫才「デモデモ」」「エンディング」

・特典映像(約8分)
「JINRUIのおまけ」「初単独ライブを終えて」

『LIVE! 潜在異色 特別版 【SUIDOBASHI秘宝館】』

LIVE! 潜在異色 特別版 【SUIDOBASHI秘宝館】LIVE! 潜在異色 特別版 【SUIDOBASHI秘宝館】
(2010/08/27)
山里亮太(南海キャンディーズ)田中卓志(アンガールズ)

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今作は2010年1月~3月にかけて放送されていたバラエティ番組『潜在異色』のメンバーが、同年5月にJCBホールで行ったライブを収録した作品である。だが、そもそも『潜在異色』という番組自体、ライブがテレビへと進出したものなので、これできちんと本来の形態に戻ったのだというべきなのかもしれない。

念のために説明するが、『潜在異色』はテレビで活躍している若手芸人たちが「見せたことのない見せたいワタシ」というコンセプトの元に、漫才やコントなどのネタを披露するステージのことである。先にも書いた様に、当初はライブを中心に活動していたが、このライブが好評だったためにテレビへの進出が決定した。主な出演メンバーは、山里亮太(南海キャンディーズ)、田中卓志(アンガールズ)、鈴木拓(ドランクドラゴン)、田村亮(ロンドンブーツ1号2号)、山本博(ロバート)、オードリー、鳥居みゆき、伊達みきお(サンドウィッチマン)など。今作ではこれらの面々に加え、富澤たけし(サンドウィッチマン)や高橋健一(キングオブコメディ)がゲストとして出演している。

ライブでは、田中卓志や鳥居みゆきが台本を書いたユニットコントや、山本博や田村亮、鈴木拓らの一人コントなどが披露されている。元来のコンセプトである「見せたことのない見せたいワタシ」に沿った内容だ。ただ、そのネタのクオリティは、テレビ版『潜在異色』でオンエアされていたネタに比べて、明らかに劣る。観るべきところがないわけではない。田中の非モテパワーが全開の『童貞矯正合宿』や、鳥居の高濃度なブラック芝居をサンドウィッチマン+高橋健一という組み合わせで堪能できる『密室』などは、それぞれの特色が色濃く表れていて、かなり面白かった。ただ、全体を眺望すると……良くはない。

今作を観ていると、テレビ版『潜在異色』があくまでもテレビ放送用に作られたものだということがよく分かる。番組でオンエアされていたネタもかなりスレスレな感じがあったが、それでもきちんとテレビでオンエアできるレベルに達していたのだと。常々、ライブはテレビなどの媒体では出来ないことを見せられる場として重宝されがちだが、その自由さが故に生じる弊害というものを、今回は見せつけられた気がする。

しかし、『潜在異色』が「見せたことのない見せたいワタシ」という、半ば演者のワガママに観客が付き合うことを前提としたものであることを考えると、これこそが『潜在異色』というべきなのかもしれない。今後、彼らがテレビで活躍の場を広げるごとに、この『潜在異色』もまた変化を遂げていくことだろう。その時、彼らはどんな“オンエアできないネタ”を見せてくれるのか。今後の展開に期待したい。


・本編(137分)
「楽屋にて…1」「ユニットコント 童貞矯正合宿」「負け犬書道」「春日、帰る」「楽屋にて…2」「田中卓志VS若林正恭 in SUIDOBASHI秘宝館」「楽屋にて…3」「密室」「楽屋にて…4」「ショートコント カーナビ」「ショートコント オペ室」「ショートコント タイムください」「VTR 鳥居みゆきのスイッチ」「僕の好きなもの」「写真家」「たりないふたり in SUIDOBASHI秘宝館」「VTR 逃棒者」「楽屋にて…5」「ユニットコント 水道橋秘宝館」

・特典映像(約50分)
「ツッコミプロファイリング in SUIDOBASHI秘宝館」「田中卓志VS若林正恭 in SUIDOBASHI秘宝館 5.6Ver.」「鳥居みゆきのスイッチ 完全版」「エンドトーク」「記者会見~春日にまたも事件が!?~」「公演終了後 潜在ウラトーク ~打ち上げ、しかし新たな紛争勃発~」

・関連記事
 ・『潜在異色 ~人気芸人が初めて見せるヒミツの出し物~』前文

『モンスターエンジントークDVD』

モンスターエンジントークDVDモンスターエンジントークDVD
(2010/08/25)
モンスターエンジン

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『神々の遊び』『ゴッドハンド洋一』などのコントで知られているコンビ、モンスターエンジン初のトークライブDVD。パッケージが某ピタゴラスイッチを彷彿とさせるシンプルさだが、別に佐藤雅彦は関わっていないらしい。トークライブのDVDといえば千原兄弟の『チハラトーク』や兵動大樹(矢野・兵動)の『兵動大樹のおしゃべり大好き』などのイメージが強いが、今作に同様のクオリティを期待すると、肩透かしを食らうことになるだろう。

とはいえ、トーク自体の出来は決して悪くない。事実、面白いと感じた話も多く、車庫証明を取るために必要な手続きの面倒臭さについてボヤいた『車庫証明』や、カラオケのメロディに入るタイミングがまったく掴めない『リズム感』、神様コントをやっているからこそ体験した出来事を語る『神様キャラ』などは、それなりに印象に残っている。ただ、これをわざわざDVDにする必要があるのだろうか、とも思う。もう数年ばかり待って、彼らが芸人としてそこそこに成熟した頃にリリースした方が、もっと面白いトークが出来ていたんじゃないかという疑念は残ってしまう。西森の町工場で働く走り屋のアンチャンみたいなトークが面白かっただけに。

要するに、時期尚早の作品なのである。話術という点においても、コンビという点においても、まだまだ未成熟な彼らは、トークライブをソフト化するまでの実力がついていない。モンスターエンジンが若手芸人の中でも突き抜けた実力のあるコンビであることは認められるが、千原兄弟や兵動大樹あたりに引けを取らないほどの突出したものを、彼らから感じることは出来なかった。

ここからは良からぬ妄想だが、ジャルジャルが上京してしまった今、大阪吉本は急いでその後釜となる若手芸人を探し出そうと焦っているのではないだろうか。このところ、baseよしもとに属する芸人のDVDが乱発されているのも、その焦りからくるものなのかもしれない。若手が取り上げられるのは結構なことだが、それで間違った結果になってしまうようではいけない。まあ、あくまでも良からぬ妄想だが。大阪の事情が分からないので、そういう余計なことをついつい考えてしまう。

次回作があるのかどうかは分からないが、その時はもう五年くらいスパンを開けた方がいいのかもしれない。そういう作品だった。


・本編(135分)
「車」「車庫証明」「新幹線」「「めちゃイケ」のドッキリで…」「リズム感」「西森の父」「境界線トーク」「辞書を作ろう「ふてぶてしい」」「辞書を作ろう「あせる」」「免許の更新」「集中力が高すぎる」「「めちゃイケ」」「神様キャラ」「神様キャラ その2」「神様キャラ その3」

・特典映像(24分)
「同期・上田歩武という男との同居生活」「辞書を作ろう「わびしい」」

・関連記事
 ・『モンスターエンジンDVD』
 ・『モンスターエンジンDVD2』

ガチョーン、逝った。

谷啓氏が亡くなった。

1932年生まれで、今年78歳を迎えていた谷氏。年齢のことを考えれば仕方がないことだと思っていたのだが、死因は階段からの転落による脳挫傷だという。

老衰ではなく、事故死。

そのことを知ったとき、偶然にも僕は酒に酔っていたこともあってか、涙が止まらなくなってしまった。

どうしてそんな辛い最期を迎えなくてはならなかったのか、と。

今年のいつだったかは忘れてしまったが、テレビで谷氏を見たことがあった。確か、TOKIOのトーク番組だったと思う。

おそらく、人が谷氏のことをイメージするとき、誰もが『笑う犬』シリーズに出演していた頃のダンディな姿を想像するのではないだろうか。その時、少なくとも僕は、そういう姿の谷氏のことを想定していた。

ところが、その番組に出演していた谷氏は、ごく当たり前のおじいちゃんでしかなかった。テレビに出演しているというのに、まったくオシャレな格好ではなく、化粧をしている風にも見えず、しかも声まで小さくなってしまって、本当に単なるおじいちゃんと化していたのである。

そんな谷氏の姿を見て、僕はもう彼が長くはないことをなんとなく理解した。タレントとしても、人としても。それは仕方がないことだ。生きているものは必ず死ぬし、形あるものは必ず壊れる。

でも、事故死はなかったんでないか、と。

あの完全におじいちゃんと化していた谷氏が階段から転落して亡くなるなんてエンディングを、どうして神様は用意してしまったんだ、と。

理不尽だな、と思う。

きっと、そういう事故は全国的に起こっていることだろうし、それで亡くなっている老人もたくさんいるだろう。そのことを思うと、僕が谷氏の訃報に対してこれほど落ち込んでいることも、それはそれで理不尽といえるのかもしれない。

でもなあ……。

喜劇映画と音楽が大好きで、子どもの頃から恥ずかしがり屋で、集団行動ができなくて、クレージーキャッツではトイレに行くのも恥ずかしがって、そのことがメンバーにバレてトイレに行くときにはメンバーについてこられて、家が火事になったときは何故か庭で麻雀大会を初めて、火事の現場から秘蔵のエロ写真が出てくることを恐れて、ミミズを牛乳瓶まで詰めて奥さんや子どもに意地悪する。

そんな谷さん、大好きでした。ガチョーン!

『オンバト+』九月十日放送感想文

ウーマンラッシュアワー『漫才:未来からの警告』(357kb)
タイムマシーンに乗って未来からやってきた村本が、中川演じる子どもの頃の村本に警告を発する。分かりやすく伝わりやすいボケにテンポのいい展開が小気味良かったが、ワンパターンなやりとりだけで終わってしまったので、ネタが短く感じられた点がやや不満。面白かったけれど、もう一つ展開が欲しかったかもしれない。

チョコレートプラネット『コント:怖い話』(357kb)
暑い日に怖い話を始める二人。ただ怖い話をするシチュエーションを見ていると、どうしてもバナナマンを思い出してしまうな。これまではボケとツッコミを意図的に曖昧だった彼らだが、今回は長田がボケというカタチのネタに。前半は怖い話を聞く長田のリアクションのおかしさが、後半は長田の怖い話の中に引っかかる要素が盛り込まれていることによるおかしさが笑いになっていた。後半部分はちょっとダブルブッキングぽかったか。全体的にナンセンスな内容なので、本来ならばかなり好みの芸風の筈なんだが、あまりハマらず。ここは『ローマ帝国』の様に、独特のシチュエーションにナンセンスを被せる手法にしたほうがいいような気が。

アルコ&ピース『コント:携帯電話』(477kb)
今期二度目のオンエア。携帯電話に対して彼女の様な態度を取り続ける男が、携帯ショップで繰り広げるやり取りを描く。なんでもない、大したことのない行為をドラマチックに見せる手法は比較的ありきたりなものだが、彼らはそれを演じるのも脚本で見せるのも実に上手い。今回のネタも、気が付けばその世界観に引き込まれていた。以前に彼らのコントを「発想がよゐこに似ている」と書いたが、同じようなタイプのネタをチョップリンもやっていたので(チョップの場合はケータイの葬式だったが)、基本的に松竹芸能のシュールに近いコンビなのかもしれない。今年のキングオブコントではまさかの二回戦敗退という結果に終わったが、彼らはいずれ決勝戦に進出する実力があると思う。頑張ってほしい。

プリンセス金魚『漫才:街中で気付かれたい』(425kb)
街中で気付かれたいという高道のために、大前が高道に気付いた一般人を演じる。まだそれほど売れていない芸人がこういうネタをしているのを見ると、ちょっと苦笑いを浮かべてしまう……頑張れっ。前半のやりとりを後半になってボケとツッコミを入れ替えて見せるパターンのネタで、安定感はある。ただ、『街中で気付かれる』ことをテーマにした漫才、をそのまま無難に演じただけのような感も。もう少し、このコンビならではの何かがハジけないと、これから厳しくなりそう。

天狗『漫才:教育実習の先生』(429kb)
初見。教育実習でやってきた若い女性の先生に恋焦がれるコント。転任してきた先生ではなく、教育実習の先生というあたりが妙に生々しい。基本的にはオーソドックスな漫才コントなのだが、途中で二人のポジションが入れ替わるくだりがあって、その替わり方が笑い飯っぽく思わずニヤり。ボケとツッコミのポジションは替わらないのに、言い方が殆ど同じ。好きなんだろうなあ。肝心のネタは、そこそこ。まだまだこれからだ。

ゴールドラッシュ『漫才:メガネで賢く』(365kb)
今期二勝目。冒頭で“藤崎詩織”の名前が出てきて、物凄く苦笑い。この時代にまさかの『ときメモ』!メガネをかけて賢く見られたいという話から、様々なメガネに関するシチュエーションを膨らませる。以前からオタクっぽいネタを散りばめていた彼らだが、今回のネタではそれが爆発、版権ネタに次ぐ版権ネタという流れに。観客が版権ネタを理解していないと伝わらないので、全体的に不親切な内容になっていたような。とはいえ、同じくオタクネタ芸人として奮闘している天津に比べ、オタクっぽさはきちんとアピールできていたか。今後の活躍に期待。海賊王にはなるな。

・今回のオフエア
サイクロンZ(329kb/658票)
ダブルブッキング(321kb/973票)
キャラメルマシーン(297kb/378票)
ヤポンスキー(265kb/689票)

オンエア組に気を取られていたが、こうしてオフエア組を並べてみるとなかなか豪華。あてぶりネタのサイクロンZ、引っかかりネタのダブルブッキング、紙芝居ネタのヤポンスキー、それぞれ以前と少し違った芸風になっていた点が興味深い。どれも面白そうだったが、個人的にはヤポンスキーのネタが少し気になった。もう四年近くオンエアに恵まれていないのか……。投票の結果、ダブルブッキングがオンエア獲得!結構、点差がついたなあ。

・オンバト+:ガリガリガリクソン『漫談』
「君なんかエハラマサヒロの方が好きなんやろー?」に大爆笑。猫ひろしバリのギャグ連打に、その一つ一つが丁寧にきちんとスベっていた。個人的にはそこそこ笑ったのだが、全体を通す脈絡がないため観客をきちんと掴んでいないと厳しい芸風なので、オフエアも仕方がないか。今更芸風を変える必要もないと思うので、ここは過去でいうところの笑い飯やザ・プラン9や友近みたいに『オンバト+』では評価されない大阪の人気芸人として、今後も突き進んでいくのだろう。

・次回
ザ・ゴールデンゴールデン

夙川アトム
ソーセージ
ハイキングウォーキング
ヒカリゴケ
平成ノブシコブシ
モンブランズ
やさしい雨
矢じるし

豪華といえば豪華だが地味といえば地味。そんな回。夙川アトムハイキングウォーキングの名前はあるが、この辺りは少し俊が過ぎてしまった感じがあるからかな。でも実力派なので楽しみ。注目は「お笑いハーベスト大賞」初代チャンピオンとなったザ・ゴールデンゴールデンと、前回初オンエアながら高キロバトルを記録したモンブランズ。誰か爆発するといいな。

『ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~』

ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~
(2010/08/27)
有野晋哉(よゐこ)

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ファミコン世代の人間がテレビゲームをプレイしようとするとき、自然に頭に浮かんでくる言葉がある。その言葉とは、かの有名なゲームプレイヤー高橋名人の名言「ゲームは一日一時間」だ。「子どもはテレビゲームだけにのめりこむのではなく、もっと色々な遊びを経験する必要がある」という意志の元に生まれたこの言葉は、とにかくゲームをやりすぎることは良くないのだということを、当時の子どもたちに強く印象付けた。とはいえ、誰も彼もがこの言葉を守ったわけではない。中にはテレビゲームに魅力に屈し、親からの冷たい視線や罵声を物ともせず、ひたすらテレビゲームにのめり込み続けた子どもも存在していた。『ゲームセンターCX』で古き良き時代のテレビゲームをプレイし続けている男、有野課長もそういった類いの子どもだったのかもしれない。

今作は、例年通り『24時間テレビ』が放送された2009年の某日、同じく24時間かけて一本のテレビゲームを攻略していた有野課長の姿を追ったドキュメンタリー番組『ゲームセンターCX 24時間テレビ 有野課長が○○を救う!?』を再編集しDVD化したものだ。流石に24時間放送をフルDVD化することは出来なかったようだが、それでも総収録時間およそ12時間と、テレビ番組の一企画を収めたDVD作品としては異例のボリュームとなっている。この中で有野課長は、殆どの時間を費やしてゲームをプレイ。「ゲームは一日一時間」どころではない。今回プレイしているゲームは『レミングス』。フラフラと勝手に歩き続けるレミングたちを誘導し、その多くをゴールへと導くことを目的としたパズルゲームだ。パズルゲームといえば有野課長の専門分野だが、これがなかなか上手く進まない。24時間プレイに耐え得るソフトとして取り上げられただけのことはあり、その難易度は半端なものではない。有野のプレイも通常より熱が入っていたのでは。

しかし、今回は有野の挑戦自体よりも、収録にノリノリで参加していたスタッフたちの方が印象に残っている。初代ADの東島は別室のシアターで沢山の観客たちに囲まれながら(なんと当日、フジテレビのシアターで有野のプレイが中継されていたのだ!)笑点の桂歌丸の様なポジションを陣取っていたし、カメラマンの阿部は有野のために料理を準備するし、構成作家の岐部はFAXルームでてんやわんやの様相を呈していた。普段はナレーション役に徹している菅プロデューサーまでも、たまにカメラの前に顔を出したり引っ込めたり。この他にも有野を励ますVTRに歴代のADたちが登場するなど、通常の放送を見ていないと分からないノリがそこかしこに散りばめられていた。

通常の『24時間テレビ』は日本中の人たちにチャリティーを呼び掛ける宣伝番組としての効果を第一に考えているが、この『ゲームセンターCX 24時間テレビ』は学園祭のノリ以上の何物も生み出していない。有野課長のゲームプレイがメインの企画とはいえ、スタッフがごく当たり前にテレビの中で料理を作っている姿は、一般の視聴者に衝撃を与えたことだろう。しかし、だからこそ、この番組からは楽しさが伝わってくる。出演者である有野は勿論のこと、スタッフ一同も徹底的に番組を楽しんでいることが分かる。かつて、27時間テレビで「楽しくなければテレビじゃないじゃ~ん!」というコピーを謳っていたことがあったが、この番組こそ、それをストレートに体現していたのではないか、と僕は思うのである。それが例え、内輪に向けられたものだったとしても。

あらゆる学園祭がそうであるように、この『ゲームセンターCX 24時間テレビ』の後に残るものは、何もない。全ては過ぎ去りし夢の如く、思い出の彼方へと消えていくだけだ。だが、テレビはそれでいい。それでいいのだ。押しつけがましい感動なんて必要無い。テレビは一陣の風のように、吹き抜けていくだけでいい。そして、この番組は間違いなく、視聴者たちの心の奥へと吹き抜けていった。

愛が地球を救うかどうかは分からないが、この作品で救われるのはレミングだけではない……かもしれない。


・本編
DISC1「スタート編」(244分)
DISC2「足止め編」(242分)
DISC3「ラストスパート編」(240分)

・特典DISC(102分)
「ドキュメンタリー24 ディレクターズカット版」
「直前ナマ30分番組」
「撮りおろし!GCCX24大反省会 ~検証!「アノ問題作の真相に迫る!」~」
特典音楽CD「ラストコンティニュー」

名は体を(いずれ)表す?

トップリードのコント集 [DVD]トップリードのコント集 [DVD]
(2010/12/01)
トップリード

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太田プロの若手コント師、トップリードが初めてのコントDVDをリリースすることが決定した。若手と書いたものの、彼らは既に結成十二年目(コンビ歴はインパルス、トータルテンボス、ブラックマヨネーズ等と同じ)を迎えているので、もはや若手と呼ぶべきではないのかもしれない。そんな彼らのコントは、ちょっと独特なシチュエーションを活かしたものが多い。異常に狭いラーメン屋、雨の中のホテル建設予定地、コンパのトイレ……彼らならではの視点で描かれたコントの数々は、地味ながらしっかりとした面白さに満ちている。決して無駄ではなかった十二年の結晶をしかと見よ。

・その他のリリース
1117『所さんのSNAKE MOTORS ~コブラ/ブロンコ 編~
1117『(仮)オードリー春日のカスカスTV おまけに若林 vol.3
1117『(仮)オードリー春日のカスカスTV おまけに若林 vol.4
1124『狂宴封鎖的世界「再生」』(鳥居みゆき)
1126『ザ・ニュースペーパーLIVE 2010
1201『ハッピーパンダボックス』(パンダユナイテッド)
1201『言ってみてぇ~っ!!』(今泉)
1201『穴を掘る人』(エルシャラカーニ)
1201『PS ヒゲとメガネとシャツとネクタイ』(ピーマンズスタンダード)
1201『林家たい平の『ドラ落語』』(※ドラえもんのエピソードを落語化)
1203『大久保×鳥居×ブリトニー 3P(スリーピース)VOL.1
1224『ゲームセンターCX DVD-BOX7
0121『大久保×鳥居×ブリトニー 3P(スリーピース)VOL.2

『タンバリン芸人 ゴンゾー』

タンバリン芸人 ゴンゾータンバリン芸人 ゴンゾー
(2010/08/27)
ゴンゾー

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西暦20XX年。世界は笑いの炎に包まれた。消費され、荒野と化したテレビに生き残った芸人たちは、再びネタに支配された。一回のテレビ出演さえも奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。そんな、ある日。一人の芸人がタンバリンを片手に赤絨毯を歩いてきた。

彼こそは、タンバリンに散在する経絡秘孔を突き、ありとあらゆるメロディを巧みに奏でて観客の腹筋を破壊するという、一子相伝の秘拳の使い手、ゴンゾーだった。……この作品は、ゴンゾーの芸人としての生き様を映し出した一つの歴史であり、今もなお続いている伝説の記録だ。

今作に収められている映像をおおまかに区分すると、「ゴンゾーのタンバリン芸」「ゴンゾーのプライベートインタビュー」「ゴンゾーのタンバリン講座」「ゴンゾーお気に入りのタンバリンランキング」の四種に分けられる。いずれもゴンゾーの伝説を語る上では欠かすことの出来ない重要なファクターだ。中でも興味深いのは「ゴンゾーお気に入りのタンバリンランキング」……ではなく、「ゴンゾーのプライベートインタビュー」である。

テレビでは殆ど声を漏らしたことのない、人呼んで“お笑い界のゴルゴ13”として知られているゴンゾーが、言葉巧みに自身の人生を物語っている。……もとい、タンバリン巧みに自身の人生を打ち鳴らしている。つまり、今作においてもゴンゾーはやはり喋らない。しかし彼は、それでいいのだ。“沈黙は金 雄弁は銀”ということわざが示す様に、黙っているからこそ彼という芸人は美しく輝く。

インタビュアーの女性によると、ゴンゾーは幼少の頃、とある事件によって心に傷を負ったという。その心の傷はあまりにも深く、その日からゴンゾー少年の顔から笑いが消えた。だからこそ、彼はお笑い芸人を目指した。笑いを失った自分の様な人間をこれ以上増やしてはならない、世界はもっと笑顔で満ち溢れるべきなのだ……という意志の元に。……そんな感情が芽生えていたかどうかは知らないが、とにもかくにもゴンゾーは名古屋NSCに入学。お笑い芸人としての道を歩み始める。

ところが、またも彼に辛い現実が圧し掛かる。自虐ネタ芸人として注目され始めていたヒロシと、当時の芸風がもろに被ってしまったのだ。まったくウケない日々が続き、芸人として生きることも諦めた。そんな、ある日。ゴンゾーは、タンバリンと運命的な出逢いを果たすのであった。タンバリンの魅力にとりつかれたゴンゾーは、それを相棒に再びお笑い芸人としての道を歩み始める。奇抜な衣装とポーカーフェイス、そしてなにより徹底的に研ぎ澄まされたそのタンバリン芸は、数多くの人々を魅了した。

言葉巧みに人々を惑わす芸人が増えている中、ゴンゾーは徹底的にタンバリン芸にこだわり続けてきた。芸人として苦汁を舐め続けてきた男には、もはやタンバリン以外に為す術はない。だからこそ、彼にはタンバリンと心中する覚悟が見える。タンバリンがこの世から消滅する日、また芸人としてのゴンゾーも消滅するのである。

目を閉じろ。耳をすませ。今日も彼は、真顔でタンバリンを鳴らしている。誰かを笑わせるために。


・本編(60分)
01.タンバリンダンス
「フレンズ」「CHA-CHA-CHA」「天城越え」「キューティーハニー」「剣の舞」
02.トークコーナー「弾め♪タンバリントーク」
「トーク1」「トーク2」「トーク3」
03.ゴンゾー タンバリン講座
「前編」「後編」
04.ゴンゾー お気に入りタンバリン Best5

・特典映像(約5分)
「秘蔵予告」「妙技!ダブルタンバリン」「「タンバリン芸人 ゴンゾー」DVD予告」

『驚愕UMAの謎を解け!東京ダイナマイト IN メキシコ』

驚愕UMAの謎を解け!東京ダイナマイト IN メキシコ [DVD]驚愕UMAの謎を解け!東京ダイナマイト IN メキシコ [DVD]
(2008/03/21)
東京ダイナマイト松田大輔

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世界一モテるデブことハチミツ二郎と岐阜のホリケンこと松田大輔によるお笑いコンビ、東京ダイナマイト。今作は2008年3月に彼らがこっそりとリリースしたドキュメンタリー作品である。

あまりにこっそりリリースされたためなのか、Wikipediaにも掲載されていない。ファン的には無かったことにしたい作品なのだろうか。この作品がリリースされた頃の彼らは、まだよしもとではなくオフィス北野所属。このおよそ五ヶ月後に、ハチミツが同事務所を退社、その後しばらくして松田も退社している。つまり、彼らがオフィス北野に所属していた頃にリリースした最後の作品が、今作ということだ。へぇ。

内容は至ってシンプル。東京ダイナマイトの二人がメキシコに出向き、UMAである「フライングヒューマノイド」(空飛ぶ人)について調査するというもの。どうしてメキシコなのか、何故にUMAなのか、その理由は特に語られていない。単にハチミツがプロレスで有名なメキシコに行きたかっただけなのかもしれないし、同時期にハローバイバイ関の都市伝説本が話題になっていたからなのかもしれない。

言葉が通じないからとテキトーな下ネタでボケる東京ダイナマイト、いちいちハイテンションなナレーション(「松田は、鼻炎だった!」て知らないよ!)、生真面目にUMAについて説明する「フライングヒューマノイド」関係者の人たち。それらの描写は、面白いといえば面白いけれど、特に観なくちゃならないような内容でもなかったように思う。彼らとしては恐らく、昔ながらの胡散臭いドキュメンタリーを再現したかったんだろう。確かに再現は出来ていた。そういった描写が好きな人なら、そこそこツボにハマるかもしれない。

特典映像には、プロレスラーの専用マスクショップではしゃぐ二人の姿が。こっちが本編の方が良かったんじゃないかと思う。本編と打って変わって、二人とも生き生きしてるよ!


・本編(69分)
・特典映像(10分)
「東京ダイナマイト本場メキシコの料理を食らう」
「東京ダイナマイト本場メキシコのマスクショップへ行く!」
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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