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お笑い系DVD発売予定表2010

2010年に発売されるお笑い系DVDの予定表です。
良かったら、予約してって下さい。
(2010年11月12日更新)

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「このお笑いDVDがスゴかった!」2010

気が付けば、2010年が終わろうとしている。

大学を卒業してからおよそ四年の月日が経ってしまったが、時の流れは学生時代のそれに比べて明らかに早く感じられる。大学卒業後、特に変化のない日常を過ごしているため、なのだろうか。新しい人たちに出会う機会も無ければ、新しい発見に遭遇する機会も無い。ただ、漠然と過ぎていく時間の中で、とりあえずの新年を迎えるのだ。このまま、最期の瞬間まで生きていくのだろうか。ただ、ただただ、漠然と。

それでも、お笑いのDVDを集めるという趣味だけは、学生時代から変わらず続いている。毎年、年始には「今年は購入を少し控えよう」と考えるのだが、年末になるといつも「こんなに買ったのか!」と愕然としてしまう。今年も結局、91枚ばかりお笑い芸人ネタDVDを購入していた。なお、これはテレビ番組のDVDを外した枚数なので、実際はもっと買っている。きっと2011年も、似たような生活を送ることだろう。ここ最近、お笑いブームが終焉を迎えると言われているので、多少の状況変化が生じる可能性もあるが。

何はともかく、2010年が終わる。一年が終わる。新しい年を迎えることになる。ならば、当ブログでは、年に一度の恒例企画をやらざるを得ない。というわけで、「このお笑いDVDがスゴかった!2010」開催である。

「このお笑いDVDがスゴかった!」とは、年末の時期になると当ブログで開催されるお笑いDVDの年間ランキング発表企画である。ランキングと言っても、統計データを元にしているわけでもなければ、ブログ読者からの支持率を計測して叩き出すわけでもない。ブログ管理人である僕が、独断と偏見を元に一方的にランキング付けするのである。ちなみに、2008年は東京03単独ライブ『スモール』が、2009年は吹越満『タイトル未定』が一位という結果に終わった。それ以前のランキングもあるが、いずれも一位は関東系のお笑いとなっている。如何せん、僕がお笑いDVDを買い始めるきっかけとなった芸人が、ラーメンズやさまぁ~ずやバナナマンといった関東系事務所の面々であるため、どうしてもそっち方面の芸風に弱い傾向があるようだ。

果たして、今年こそ関西系事務所の芸人が一位を獲るのか。それとも、やはり例年通り、関東系事務所の芸人が一位を獲るのか。特に誰もが興味を持っているわけではないだろう企画が、当ブログにおける今年最後の更新だ。お年玉の使い道の参考にでもなったら、これ幸い。

ところで、昨年は上位二十位から発表したが、今年は上位十位から発表させていただく。これは決して、今年の作品が去年の作品に比べて劣っているということではなく、むしろ逆で、今年は二十位以上が妥当であると思えるような作品があまりにも多く、選び切れないが故の結果である。それほど、今年は秀作と呼べる作品が多かった。しかし、それでも上位十位に当たる作品は、それらの作品に比べて圧倒的に面白かった。中でも三位以上は、何処に出しても恥ずかしくない作品を選抜したつもりである。良ければ、実際に手を取って、楽しんでもらいたい。

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エレ片コントライブ『コントの人4』

エレ片コントライブ ~コントの人4~ [DVD]エレ片コントライブ ~コントの人4~ [DVD]
(2010/12/15)
エレキコミック、片桐仁 他

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「キングオブコント2010」決勝の舞台に進出するも、他の追随を許さない最下位という結果を残してしまったエレキコミック。他の出場者が殆ど後輩だったこともあって、最近は“八位先輩”などと呼ばれているらしい。なにやら有難くない呼称だが、とりあえずネタに昇華されているのは喜ばしいことである。どんどんネタにしてもらって、じゃんじゃん笑いに変え、来年行われるだろう「キングオブコント2011」決勝の舞台で、美しきリベンジを決めてもらいたいものである。彼らには、それだけの実力がある。

そんなエレキコミックがラーメンズの片桐仁と一緒に行っているユニット“エレ片”のコントライブ「コントの人」が、またも開催された。聞いたところによると、2007年から年に一度のペースで開催されているらしい。エレキコミックは自身の単独ライブも行っているというのに、よくこのペースを崩さずにいられるものだ。昨年に至っては、二度の単独ライブに加えて「コントの人」の公演を行っていた。かねてより舞台でのコントを重要視していた彼らだが、特にここ数年は以前にも増してコントに対し力を入れている様に感じられる。八位という結果に至ったとはいえ、彼らが「キングオブコント2010」決勝の舞台に立つことが出来たのは、その成果と言えるのかもしれない。

第一回から常に高クオリティのバカコントを提供している「コントの人」。今作には2010年夏に行われた最新の公演が収録されているが、そのクオリティはまるで下がることなく、むしろ以前にも増して勢いづいているように感じられた。舞台の前説も兼ねているフィッシングコント『主』を皮切りに、いい奴なのになんだか釈然としない実在の友人をコント化した『帰らないいやつ』、実際に見かけたストリートミュージシャンをモデルとしたブサイクコント第二弾『シトラスラベンダー2』、「コントの人」ではお馴染みのちょっと感動できる青春コント『波の数だけときめいて』など、どれもこれも秀逸なコントばかり。

中でも大笑いさせられたのは、『BAD』というコント。その内容は、グリーン車に乗っている片桐(本人役)に気付いた修学旅行生たちが、「マイケル・ジャクソンさんですよね?」と迫り続けるというもの。まず、片桐がマイケル・ジャクソンにまったく似ていないのに、そう思われてしまうというシチュエーションが面白い。また、片桐をマイケル・ジャクソンであると完全に信じ切っている学生たちの、悪い意味での純粋さが面白い。まるで疑いを持たないところが、もうたまらない。そして、片桐をマイケル・ジャクソンだと思い込んでいるにも関わらず、片桐に対する修学旅行生たちのアクションが乱暴なのが面白い。あの年頃の子どもが有名人を見つけたらするだろう行動を、マイケル・ジャクソン(と思われてしまっている片桐)を相手にやっているのだと思うと、もうたまらなく面白い。これまでの「コントの人」における、オープニング映像後のコントは僕のツボにハマることが多かったのだが、今回も見事にハマった。このネタはちょっと観てもらいたい。

大笑いできるという意味では、もはやラーメンズやエレキコミックのコントよりも面白いコントを演じられるようになってしまったエレ片。それが良いことなのか悪いことなのかは分からないが、とりあえず一視聴者としては笑えて満足である。片桐仁がエレキコミックの二人を地元に案内する映像「宮代町外交官・片桐仁の観光案内」に、三人によるオーディオコメンタリーと、特典も充実。エレ片を知っている人は勿論、知らない人にも是非一度試してもらいたい一品だ。……あ、知らない人はやっぱり第一弾『コントの人』からどうぞ。シリーズコントもあるので。


・本編(93分)
「主」「オープニング」「BAD」「一号二号」「帰らないいやつ」「シトラスラベンダー2」「おばけ役者」「波の数だけときめいて」「エンディング」

・特典映像(13分)
「宮代町外交官・片桐仁の観光案内1」「宮代町外交官・片桐仁の観光案内2」

・副音声
エレ片3人によるコント解説

2011年1月の購入予定

07『流れ星 単独ライブDVD 飛騨二人花火
12『トータルテンボスコントライブ ブロッコリー畑のお調子モンキー
19『磁石 漫才ライブ ワールドツアー2010 日本最終公演
26笑魂『いまぶーむのいーとこ~元なすなかにし~
26笑魂『拳から龍が出よったわぁぁぁ!!』(瞬間メタル)
26笑魂『ネズミと亀』(かもめんたる)
26笑魂『村おこし』(西村深村)
26笑魂『さんパチ!!』(コア)
26『小島よしおのギロスチョピ~前へ前へ~
26『ロケット団、ナイツ、Wコロンライブ「浅草三銃士」
26『2011年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2010年総決算~
28『NHK-DVD「超時空二人会」』(五代目柳家小さん・柳家花緑)

あれだけM-1グランプリが盛り上がった翌年の2011年は、何故か決勝の舞台に立ったことのない流れ星で始まります。まあ、2010年末に銀シャリ・ナイツ・ハライチがDVDをリリースしているので、大した問題は無いのでしょうが。……問題ってなんだよ。また一月には、流れ星と同時期に「爆笑オンエアバトル」で活躍した磁石の漫才ライブDVDもリリース。この辺の、実力があるのにあまりテレビに露出していない芸人さんがDVDを出してくれると、けっこう嬉しいですね。その他、漫才が印象的なトータルテンボスのコントライブ、笑魂シリーズ第八弾ナイツ・Wコロン・ロケット団から成る浅草三銃士などが注目どころか。あと、これはお笑いと関係無いけど、ノンフィクション作家の安藤健二氏による新刊『パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)』が出ます。相変わらず絶妙なところを突いてますねえ。

笑魂(7th Season)

『ハッピーパンダボックス』(本編34分+特典5分)
ハッピーパンダボックス [DVD]ハッピーパンダボックス [DVD]
(2010/12/01)
パンダユナイテッド

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ワタナベエンターテインメントの若手漫才師、パンダユナイテッドの漫才集。今回の笑魂メンバーの中で最も若手のコンビ。その芸風は、菊地のやや型崩れなボケに対して、石井が軽く面白いツッコミで返すという、やや髭男爵寄りのスタイル。そこそこ完成されている芸風だとは思うが、石井のツッコミが完全にアンガールズ田中のフォロワーになっている点が引っ掛かる(ビジュアルは正反対なのに!)。それでいて、ハライチっぽさもある。要するに、完成されてはいるんだけれど、どれも漠然と見覚えがある。とはいえ、光るモノは見えるコンビなので、今後の活躍に期待。

『言ってみてぇ~っ!!』(本編27分+特典2分)
言ってみてぇ~っ!! [DVD]言ってみてぇ~っ!! [DVD]
(2010/12/01)
今泉

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ワタナベエンターテインメントの漫才師、18KINのツッコミを担当していた今泉によるネタ集。確か、18KINは活動休止という名目だった筈だが、今作のパッケージでは完全にピン芸人扱いされている。相方は何をやっているんだろう。収録されているネタは、テレビでお馴染みの『言ってみてぇ~っ!』の他に一人コントを数本。それらも基本的に一言ネタで、それも哀愁漂う自虐ネタばかり。そんな今泉の芸風はいとうあさこやゆってぃと比較されがちだが、こうして見ると明らかに違うことが分かる。いとうやゆってぃの自虐は開き直りの自虐だが、今泉の自虐は諦めの自虐なのだ。あの場所には届けない、届くことが出来ない……そんな諦めの渦が、彼の芸から滲み出ている。だが、その哀愁が、彼の不器用な芸をよりいっそう深淵へと近付ける。エンドロールでは、今泉による吉田拓郎っぽいオリジナルソングが流れる。最後まで、とことん哀愁。

『穴を掘る人』(本編34分+特典9分)
穴を掘る人 [DVD]穴を掘る人 [DVD]
(2010/12/01)
エルシャラカーニ

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サンミュージックの漫才師、エルシャラカーニの漫才集。今回の笑魂メンバーの中では最もコンビ歴が長く、1997年に結成された。以前から独特の漫才を演じているコンビではあったのだが、ここ数年は山本しろうが漫才の筋道とまったく関係のない話を続ける“脱線漫才”というスタイルで注目されているらしい。今作に収録されている漫才も、やはり“脱線漫才”が主。このスタイルの漫才をきちんと観たのは今回が初めてだったのだが、脱線するという割にはきちんとボケ・ツッコミの関係性を成立させているくだりもあって、ちょっと作りが甘い印象を受けた。むしろ印象的なのは、恐らく彼らが“脱線漫才”を編み出す前に作っただろうネタ。中でも、「爆笑オンエアバトル」でも披露していた漫才『ハトがこーなったとこを見た漫才』は、当時と変わらずムチャクチャな内容でニヤニヤしながら観た。2009年にナイツが『21世紀大ナイツ展』という“ヤホー漫才”以前のネタを再演したDVDをリリースしているが、今作はそれのエルシャラカーニ版と言えるかも。特典には、某カーペット番組のネタ見せで見事に落選したネタや、某エンタに出たいから作ったネタなどを収録。

『トップリードのコント集』(本編39分+特典11分)
トップリードのコント集 [DVD]トップリードのコント集 [DVD]
(2010/12/01)
トップリード

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太田プロのコント職人、トップリードのコント集。初期の「笑撃!ワンフレーズ」にてMCの千原ジュニアに「あのトップリードですよ!」と知名度の低さをイジられていた彼らだが、コンビ結成は1998年とそこそこ年季が入っている。そんな彼らのコントは、なかなか特殊。例えば、雨降りの最中に沢山の荷物を持って建設予定地を見に行ったり、あまりにも狭くて注文の度にドタバタしてしまうラーメン屋に入ったり、友だちがせっかちにどんどん先へ行っちゃったり。そんな特殊なシチュエーションやキャラクターが、きちんと丁寧に笑いへ昇華されていく巧みさ。この作品を観て、改めて「どうして彼らの初単独がDVD化されなかったんだ!」と思わずにはいられない。特典に収録されている『雨男』(初単独で披露されたコント)の出来を見ただけでも、いいライブだったってことが分かるぞ。今からでも、どうにかならないのかな。

『PS ヒゲとメガネとシャツとネクタイ』(本編35分+特典1分)
PS ヒゲとメガネとシャツとネクタイ [DVD]PS ヒゲとメガネとシャツとネクタイ [DVD]
(2010/12/01)
ピーマンズスタンダード

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松竹芸能の若手漫才師、ピーマンズスタンダードのネタ集。二人の漫才・コントで謎の韓国人バックダンサー「アイヒマンスタンダード」のピン芸を挟み込む構成になっている。個人的に彼らが凄いと思うのは、ごく普通の漫才に「もやもやする!」というツッコミを加えることで個性を見出したところ。無論、ネタとしても面白かったからこそ、成し得たことではあるのだが。そんな彼らのネタは、松竹芸能特有のベタ笑いを下地としており、非常に安定感がある。今作では、やや過剰な下ネタに頼り過ぎていたところも見えたが、それでも滞りなく笑えるネタばかりだったように思う。個人的には、謎の東洋人が妻とナニすることを宣言するコントが、あまりにヒドくて面白かった。完全なる変態だ……!

『林家たい平の「ドラ落語」』

林家たい平の『ドラ落語』 [DVD]林家たい平の『ドラ落語』 [DVD]
(2010/12/01)
林家たい平

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『笑点』でお馴染みのチャンラーン落語家、林家たい平が『ドラえもん』のエピソードを落語で演じてみせるという。どういう理由でたい平師匠が演じることになったのかは分からないが、『ドラえもん』を落語化するという試みは興味深い。何故ならば、『ドラえもん』の作者である藤子・F・不二雄は大変な落語好きで、自身の作品にも落語的エッセンスを散りばめていたからだ。例えば、藤子作品の舞台の多くがごく当たり前の日常である点、キャラクターたちがそれぞれに個性的で自身の役割に忠実である点、そしてどの作品にもきちんと納得のいく落ちが提示されている点など、非常に落語的である。

そんな藤子作品の代表作と言ってもいい『ドラえもん』を落語にするとなると、興味を持つなという方が無理というもの。とはいえ、下手に期待し過ぎると、逆に失望してしまう可能性も否めない。というわけで、今回はちょっとハードルを下げて、「『ドラえもん』の世界観と落語の空気感が融合しているかどうか」という基準で鑑賞することにした。

結論から言うと、今作はその基準に達していなかった。個人的には、それなりにハードルを下げて鑑賞したつもりだったのだが、まさかそれを下回ることになろうとは。いや、事前に『いたわりロボット』『ライター芝居』『この絵600万円』という三つのエピソードを落語化すると聞いていたにも関わらず、収録時間がたった約72分だということが発覚した時点で、多少の不安は感じていたのだが。……というのも、通常の落語は一本のネタに20分以上はかけるものだからだ。それを、一本およそ10分程度で演じてみせろというのは、とてつもなく無茶な話なのである。結果、今作には、落語家が高座に上がって、原作の内容をすらすらと説明しているだけの様な、とても“落語”とは呼べない代物が収録されることに。

また、今回の落語を披露したお江戸日本橋亭には、観客として子どもがたくさん詰め掛けていたようで、たい平師匠が終始子ども向けにハキハキとした口調で噺を演じていたことも、マイナスに繋がってしまった様に思う(ドラえもんの口調を真似るところなど、かなり薄ら寒い)。とはいえ、子どもを相手に通常の落語口調で演じるのは、きっと難しい。そして恐らく、今作はそんな子どもに向けて作られたものだ。そう考えると、僕がこうやって文句をつけていること自体、的外れな気がしないでもない。だが、『ドラえもん』と“落語”という類似性のある両者を融合させているにも関わらず、“落語”の良さをおざなりにしてしまうなんて、それでは正直言って企画倒れだ。それを落語で演じる以上、落語ならではの味もきちんと引き立てられるべきじゃないだろうか。

そもそも、どうしてこの企画を、たい平師匠に依頼したのだろう。たい平師は決して悪い落語家ではないが、彼が得意とするのはあくまでも古典落語であって、『ドラえもん』の様に現代が舞台となった創作落語ではない。それならば、たい平師と並んで『笑点』にレギュラー出演している春風亭昇太師匠の方が、ずっと適役だったのではないか。ビジュアルものび太に似ているし。……まあ、依頼をしてみたものの、断られてしまったという可能性は否めないし、もし承諾したとしても、元来の『ドラえもん』のイメージから大幅に掛け離れた噺に改造されてしまった可能性もあるが。どうも、見た目が朗らかで親しみやすいお兄さんだから、などという安直な理由で選ばれたのではないかという疑心暗鬼が止まらない。

特典としてついてくる「特性手ぬぐい」と「原作コミックス」は嬉しかったが、肝心の本編がこれではちょっと物足りない。『ドラえもん』と“落語”を融合するという企画自体は面白かっただけに、非常に残念。このまま終わらせてしまうのは勿体無いので、是非とも、一度仕切り直した上で、また改めて新しい『ドラ落語』の企画を立ち上げてもらいたいところ。とりあえず、収録時間は120分くらい取ろう。


・本編(約46分)
「いたわりロボット」「ライター芝居」「この絵600万円」

・特典映像(約24分)
「落語の“ら”」「ドラ落語の舞台裏」

「M-1グランプリ2010」を見ていて思ったことを偉そうに語る

偉そうに語ります。
推敲も何もしてないので、色々とアレなことも書いてるかもです。
あと、ネタバレ注意。

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『オンバト+』十二月十七日放送感想文

THE GEESE『コント:大人の階段』(529kb)
“大人の階段”に直面する二人の学生が、大人への第一歩を踏み出す。階段を上るたびに大人になっていく二人の変化が面白いコントだけど、そもそも根本がまともじゃないってところがいい味。贅沢を言えば、尾関以上に変人な高佐の変化をもっと見たかったが、時間の都合上仕方ないか。フル本編が気になる人は『ALTERNATE GREEN』を観てみよう。

アームストロング『漫才』(437kb)
反射神経を鍛えるために、出てきたモノの色を即座に答えるゲームをやってみる。いきなり「嫌いなものは苦笑いで応える」というルールが適用されるところが少し雑だけれど、これまで演っていたフォーマット通りの漫才ではないところが好印象。どんどん新しいルールが蓄積されていき、最終的に一つのストーリーを完成させてしまう構成はなかなか面白かった。

藤崎マーケット『細かいモノマネ』(393kb)
今期、全てのネタで『細かいモノマネ』を披露している二人。「新喜劇の冒頭に出てくるカップル」「常連過ぎて料理を運んでしまうおばちゃん」など、相変わらずモノマネのチョイスがなかなか絶妙でいい。でも、何度観ても、やっぱりフォーマットが雑なのが引っ掛かる。というか、今回ちょっと気付いてしまったんだけど、これってギター無しでやってる「なんでだろう」だよね。

トミドコロ『だるまさんが転んだ(イタリア編)』(389kb)
「だるまさんが転んだ」をイタリアのデザイナーが。過去に何度か観たことのあるフォーマットだが、相変わらずバカバカしくて良い。このシリーズだけで一時間くらい楽しめそうな予感すら。ただ、個人的に大好きなロシア海軍編ではなかったことが、ちょっとだけ残念。NHK的にアウトだったのだろうか。……というか、まさか一本だけで持ち時間やりきってしまうとは思わなかったな。

ニレンジャー『ニレンジャーといっしょ』(445kb)
「いらないもの体操」「歯磨きのうた」「一週間の歌」を歌う。「このお兄さんの出方を伺っているんだよね!」「教育に良いことをしよう!」は、改めて名フレーズ。割とアダルトなブラックだった「いらないもの体操」は楽しかったけど、その後はシンプルにブラックなボケが続いてちょっと物足りず。王道のブラックスタイルを貫くのはいいけど、今のままだと行き詰まりそうな気がしないでもない。何かしらかの対応策を。

・今回のオフエア組
オレンジサンセット(297kb/456票)
ソーセージ(293kb/1,540票)
あどばるーん(281kb/420票)
やさしい雨(257kb/157票)
弾丸ジャッキー(201kb/916票)

M-1グランプリの予選で好評だったらしいあどばるーん、このところ好調だったやさしい雨、いつもとは一味違うコントで勝負したらしい弾丸ジャッキーらを抑え、ソーセージが圧倒的票数を獲得。このところの「+1」は、吉本の人がやたらと好調な印象があるんだけれど、なんでだろうね。

・オンバト+:スーパーマラドーナ『漫才』
田中が作ってきた新しい漫才を披露する。ベッタベタなボケに対して、的外れだったり、ヘンテコなツッコミを入れさせられる展開は、とてつもなく安全牌。その安全牌な展開が崩されることなく最後まで続いてしまったことが、イマイチ数字が伸びなかった原因なのかもしれない。一度仕切り直させたりしていれば、もうちょっと結果は変わったかも。

・次回
オテンキ
Gタカシ
ザ・ゴールデンゴールデン
GAG少年楽団
ジンカーズ
風藤松原
プリンセス金魚
ブロードキャスト
ラバーガール
和牛

今期三勝目狙いが三組、二勝目狙いが六組。三勝目狙いはザ・ゴールデンゴールデン、ブロードキャスト、ラバーガールと安定感のある芸人ばかりなので、もはやオンエアは確実か。対する二勝目狙い、一勝目狙いがどれだけ食い込めるか。注目は、既に次の挑戦が決まっているGAG少年楽団。果たして。

『お初 見取り図・ガスマスクガールのネタ8本 打ち上げ映像もあるんだって!?』

お初~見取り図・ガスマスクガールのネタ8本 打ち上げ映像もあるんだって!?~ [DVD]お初~見取り図・ガスマスクガールのネタ8本 打ち上げ映像もあるんだって!?~ [DVD]
(2010/11/24)
見取り図・ガスマスクガール

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「見取り図」「ガスマスクガール」という、baseよしもとで活躍している若手コンビ二組のネタを収録している今作は、結論から言うと凡作である。ネタ自体は、決して悪くない。安全牌を重ねながらもきちんと自らの狂気性を提示している見取り図の漫才も、ただ単純にやりたいことをやっているだけの様で実は計算高いガスマスクガールのコントも、どちらもほぼ初見ながら非常に楽しく鑑賞した。どちらもまだまだ若手のコンビであるが故に、未完成さを感じさせられるところもあるにはあったが、それでもきちんと笑える内容にはなっていたのではないかと。

問題は、その構成にある。今作には二組による八本のネタが収録されているのだが、合同単独公演(inなんばグランド花月)で披露されたネタはそのうちの五本で、残りの三本はbaseよしもとで撮影されたものだ。それ自体は、大きな問題ではない。問題なのは、その合同単独公演でのネタ映像と、baseよしもとでのネタ映像の間に、「合同単独公演打ち上げ映像」なるものが挟まっている点にある。この映像自体が悪いのではない。この映像が、ここに挟まっていることが問題なのだ。

「合同単独公演打ち上げ映像」は文字通り、なんばグランド花月での公演を終えた四人が打ち上げを行っている姿を撮影した映像である(厳密に言うと違うのだが、ネタバレになるので自粛)。この映像が、合同単独公演でのネタ映像の後に収録されていることは、一見すると当然のように見えるのかもしれない。だが、冷静になって考えてもらいたい。「合同単独公演打ち上げ映像」が収録されているのは、なんばグランド花月でのネタ映像とbaseよしもとでのネタ映像の間。同じ本編であるにも関わらず、一度終わったものとして落ち着いたところで改めてネタ披露……というのは、ちょっと流れを止めてしまっているように見えないだろうか。少なくとも、僕にはそう見えた。それなら、「baseよしもと→なんばグランド花月→合同単独公演打ち上げ」という風にした方が良い。そうすれば、「baseよしもとでネタを披露する普段の彼ら→合同単独公演での彼ら→打ち上げ」という流れを作ることが出来る。baseよしもとで披露しているネタが彼らの代表作であることを考えても、この流れの方が自然じゃないか。

しかも、この流れの後に、「合同単独公演 in なんばグランド花月の舞台裏」という映像があるから、更にややこしい。単純に流れを追うと、「合同単独公演(in なんばグランド花月)→合同単独公演打ち上げ映像→baseよしもと→合同単独公演舞台裏」となる。どう考えても、baseよしもとの映像が悪い意味で浮いている。それならいっそ、特典映像扱いになっている二本のネタと一緒に収録した方が良かったような。……まあ、素人が構成に文句をつけたところで、どうにもならないのだが。ただ、もうちょっとどうにか出来たんじゃないかなあ……という気がして、仕方ないのである。

そんな今作において個人的に最も興味を惹かれたのは、上で取り上げた「合同単独公演 in なんばグランド花月の舞台裏」だった。普段はbaseよしもとで活動している彼らにとって、“なんばグランド花月”の舞台は特別な舞台だ。子どもの頃からテレビで見ていた吉本新喜劇と同じ舞台。そこに立つことは、決して容易ではない。緊張と興奮。関西のお笑いに詳しくない僕でも、この映像から、彼らのなんばグランド花月という舞台に対する並々ならぬ感情を感じ取ることが出来た。青々とした二組の芸人たちによる熱い感情の一枚、構成は残念だけれど観る価値はあるかもしれないっ。


・本編(85分)
【合同単独公演 inなんばグランド花月】
「見取り図・漫才『スーツが欲しい』」「ガスマスクガール・コント『姥捨て山にて』」「見取り図・漫才『メイク』」「ガスマスクガール・コント『環状線の車窓から』」「見取り図・漫才『心理テスト』」
【合同単独公演 打ち上げ映像】
【in baseよしもと】
「ガスマスクガール・コント『走馬灯』」「見取り図・漫才『彼女が欲しい』」「ガスマスクガール・コント『遊んで男優』」
【合同単独公演 inなんばグランド花月の舞台裏】

・特典映像(15分)
「ガスマスクガール・コント『怪盗クレーン』」「見取り図・漫才『今日しかできない漫才』」(なんばグランド花月)

『鳥居みゆき狂宴封鎖的世界「再生」』

狂宴封鎖的世界「再生」 [DVD]狂宴封鎖的世界「再生」 [DVD]
(2010/11/24)
鳥居みゆき

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“結婚式”という儀式は、結婚する二人を祝うために行われるものである。しかし、実のところを言うと、そこで祝われているのは主に花嫁だけであって、花婿は添付に過ぎないことが多い。言うなれば、カレーライスと福神漬けやらっきょうの関係に近い。それらは、あくまでも花嫁を引き立てるための存在であって、花嫁と同等の立場を得られない。厳密に言うと、得る必要すら感じていないのだろう。男性は女性ほどに、こういった儀式に対して関心を持たないものだ。二人が初めて出会った日、二人が初めてデートした日、二人が初めて結ばれた日、それらを覚えているのは大抵女性の方で男性は忘れていることが多い。そんなものだ。

逆に言えば、そういった儀式に対する女性の執着心は、男性に比べて圧倒的に強い。一生の思い出に残る一日にするために、綿密に進行のタイムスケジュールを計算し、誰もが笑顔になって帰ることの出来るような式にしようとする……のかどうかは、結婚したことがないために分からないのだが、まあその程度に気合を入れて臨んでいることだろう。

ここに、ある女性がいる。彼女はその日、とある男性と結婚することになっていた。しかし式の当日、彼女は式場にいなかった。ウェディングドレス姿を寝たきりの祖父に見せるために、両親とともに病院を訪れていたのである。無論、そこで奇跡は起こらない。どれほど声をかけてみせても、祖父が目を覚ますことは無い。病院を出て、式場へと戻ることに。すると、道路の反対側で、手を振る子どもの姿が見える。今回の結婚式に出席している、親戚の子どもだ。こちらに来ようと、道路を渡り始める。左右を確認していない。そこへトラックが突っ込んでくる。運転手はケータイをイジっている。前を見ていない。トラックはどんどん子どもに迫ってくる。やがて子どもはトラックに気付くが、身体がすくんで身動きが取れない。咄嗟に、花嫁の身体が動く。気付けば道路に飛び出して、子どもをかばうように……。

彼女は奇跡的に生きてはいたが、しかしそれも時間の問題だった。彼女の下半身はトラックに押し潰されており、下手に動かせば内臓が流れ落ちてしまうという状況にあったのである。そんな危機的状況にも関わらず、彼女は式を行いたいと懇願する。「私には時間が無いの!とっとと私を祝いなさいよ!」と叫ぶ。そうして、彼女にとって最高の一日が、最悪の状況で幕を開ける……。

テレビにおいて、鳥居みゆきは一介のカルト芸人に過ぎなかった。真っ白なパジャマを身に纏い、マラカスを振り回し、テディベアをぞんざいに扱う。本来は俗悪なものである筈のテレビが清廉潔白を気取るようになった昨今、彼女の存在は貴重だった。彼女がモチーフとしている存在はテレビで“自主規制”の名の元に映すことは出来なかったが、彼女はキャラクターとして公然に映し出すことが出来たからだ。無論、彼女自身の実力によるところも大きかった。単純に狂人を演じている様に見せながらも、きちんと笑いを取りに行く彼女のスタンスは、テレビにとって非常に都合が良かったのである。それ故に、鳥居みゆきを単なるカルト芸人として認識している人も、決して少なくない。しかし、彼女がテレビで演じている狂人の姿は、その一面に過ぎない。彼女の根底には、もっと濃度の高い陰鬱な世界観が広がっている。その事実を、『鳥居みゆき狂宴封鎖的世界「再生」』はまざまざと見せつけてくれる。

悲劇の花嫁を迎えた結婚式は、淡々と進行し始める。だが、既に式の中心である花嫁が凄惨な状態にある時点で、平常の式を行うことが出来ないことは容易に想像できる。事実、式は歪な形で取り行われていく。祝いの言葉を述べる神父は、花嫁を悪魔と捉えて退治しようとする。指輪交換をしようとするも、トラックに突き刺さっている花嫁に手が届かず、指輪は何処かへ転がってしまう。乾杯の挨拶は何故かトラックの運転手が務め、お祝いのVTRは薄暗く殺風景な部屋の中で撮影されていて、何処となく不安を匂わせる。何もかもが、予定通りに進まない。

そんな状況を更に加速させるかの如く、式の合間では鳥居みゆきの一人コントが行われる。彼女は、時に万引きして捕まった少女を演じ、時に死刑を待つトラックの運転手を演じ、時にゴミ屋敷で生活する中年女性を演じる。それら全ての人物は、この結婚式に何かしらかのカタチで繋がっていく。あらゆる人間関係が交錯するうちに、やがて式は終焉を迎える。と、同時に、鳥居みゆきの最後のコントが幕を開ける。その時、全ての真実が明らかとなるのだ。

前作では、自身の「告別式」を執り行った鳥居みゆき。その時は、ただ単に奇を衒った演出を取っているだけだと、その様に捉えていた。混沌としたエンディングも、特にオチが無いからやったことだろう、と。しかし、今作は違う。「結婚式」というシチュエーションは、他に置き換えられるものではない。女性の願望が渦巻く「結婚式」という舞台でなくては、間違いなく成立しない。やたらとブラックな内容に引いてしまう人もいるだろうが、一見の価値はある。一介のカルト芸人を装った天才、鳥居みゆきの本気を見逃してはならない。


・本編(119分)
「いじめ(笑い)」「自然死刑」「余興」「再生」「死に損ないの夢」「せっかちさんが行く!」「箱入り娘」

・特典映像(19分)
「ポポタンの作り方」「京劇の先生」

『オンバト+』十二月十日放送感想文

ものいい『漫才:バレーボール選手』(529kb)
バレーボール選手がカッコイイという吉田が、かつてバレーボールをやっていた横山に指南してもらう。以前に比べてテンポの良いネタ運びになっていて感心。内容も充実していて、どんどんボケを入れていくスタイルには、笑いに対する貪欲さを感じた。ただ、彼らならではの独創性という点では、やや弱い。とりあえず互いの体型を個性としているようだが、そこから更に進展する必要がある。

勝又『コント:餅つき』(461kb)
「ヨイショ!」の声とともに崩壊していく餅つき。いつだったかモンブランズというコンビがやっていた祭り太鼓のコントを彷彿と。シュール系のスタイルを得意とする芸人がよくやるパターンのネタではあるが、どんどん混沌としていく展開についつい笑ってしまった。なんで餅の中からメガネが出てくるんだよ!どのタイミングで足を怪我したんだよ!あー、下らなかった。

スマイル『漫才:早口言葉』(497kb)
相方にアホだと言われてしまっているウーイェイよしたかが、特技である早口言葉を披露する。ただただ早口言葉という名目のギャグが放り込まれていく展開に、さりげなく印象的なくだりを置いていくところに手腕を感じさせられる。とはいえ、それらの多くは過去に披露した漫才でも使われた定番ギャグで、新しさを匂わせる笑いは特に無し。別に新しさを求めるタイプのコンビではないと思うが、もうちょっとチャレンジしてもいいような気が。

アイデンティティ『漫才:作曲』(517kb)
田島たまに作っているという曲を披露する。どっかで聴いたような曲をオリジナルと言い張る展開は、どっかで観たことがあるような既視感が。ただ、面白かったなあ。「負けないでー(大事MAN)」がいきなり「負けないでー(ZARD)」になるくだりは、不意を突かれた。版権ネタだし、小道具で笑いを取ろうとするところに小賢しさを感じるけれど、笑っちゃった。面白かったなあ。

HEY!たくちゃん『モノマネ算数』(481kb)
様々な有名人に色んなモノを足したり引いたりする。『爆笑オンエアバトル』時代にホリがオンエアされなかったのに、今年に入ってから不思議とモノマネのピン芸人がどんどんオンエアされているのって不思議。肝心のネタは、いわゆるバラエティ番組で披露されているような小ネタの寄せ集め、という印象。バラバラになっているネタを一つにまとめるんだから、もうちょっと一貫性が欲しいような。

・今回のオフエア組
スーパーマラドーナ(349kb/1,147票)
静(329kb/205票)
ぼれろ(281kb/771票)
ブロッケン(189kb/241票)
ガリベンズ(173kb/517票)

ぼれろのコントが面白そうだったので投票。結果はスーパーマラドーナ。また圧倒的多数。先週の結果と比較すると、明らかに数字がおかしい。……もうね、前にも何度か書いてきたけれどね、これぶっちゃけ(自主規制)。いや、いいんですけどね。

・オンバト+:ロケット団『漫才』
時事ネタからの、子どもが出来たら何をさせるかを経由して、警察24時の話題に。ネタの内容は非常にオーソドックスで、きちんといつものロケット団。ただ、ネタに一貫性が無い! 一応、全体が繋がってはいるものの、別に繋がっている必要が無い漫才。もう少し構成を練れば、より評価されやすくなると思うんだけれども。なんだかなー。

・次回
アームストロング
あどばるーん
オレンジサンセット
THE GEESE
ソーセージ
弾丸ジャッキー
トミドコロ
ニレンジャー
藤崎マーケット
やさしい雨

チャンピオン大会が視野に入ってきた面子。今期二勝目狙いが五組、三勝目狙いが三組と、ハイレベルな戦いが予想される。しかも、チャンピオン大会とはまったく関係無く、「めちゃイケ新メンバーオーディション」で注目されたトミドコロが登場するという。どう転んでもおかしくない終盤戦、果たして結果は?

M-1グランプリ2010決勝進出組発表!

4789 カナリア (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 東京)
4797 ジャルジャル (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 大阪)
4802 スリムクラブ (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 東京)
4792 銀シャリ (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 大阪)
4816 ナイツ (マセキ芸能社)
4835 笑い飯 (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 大阪)
4818 ハライチ (ワタナベエンターテインメント)
3036 ピース (よしもとクリエイティブ・エージェンシー 東京)


M-1グランプリ2010決勝のメンバーが発表された。まったく予想外の顔触れが選ばれており、あちらこちらで物議を醸しているようだ。実際、僕もかなり驚いた。事前の予想が外れてしまうことは想定の範囲内ではあったのだが、まさかこんな面々が決勝戦に名乗りを上げることになろうとは。“一寸先は闇”という言葉もあるが、ここまで読めない結果になるとは思わなかった。

とりあえず、状況別に見ていこう。まずは「笑い飯」「ナイツ」「ハライチ」の昨年決勝進出メンバー三組。ナイツは準々決勝の時点であまり期待できない漫才を披露していた、という報告を見ていたので、あまり評価していなかったのだが、準決勝で遂に本気を出したらしく、こうして決勝戦に進出できたようだ。笑い飯は準決勝で『鳥人』を彷彿とさせる漫才を見せたらしい。決勝で見せるのか、最終決戦で見せるのか、それが問題だ。ハライチはいつも通り。昨年の爆発力を考えると、優勝も有り得るのではないかと。

続いて、「銀シャリ」「カナリア」「ジャルジャル」「ピース」の初決勝進出メンバー四組。過去に様々な人たちが決勝進出最有力候補として推薦してきた銀シャリが、遂に念願の決勝戦進出。感慨深い人も少なくないだろう。カナリアの決勝進出は正直言って意外だった。過去に六度の準決勝進出を果たしている彼らだが、彼らと同様に準決勝の常連として格闘してきたパンクブーブーの様な爆発力を秘めたコンビではないと思っていたからだ。しかし、準決勝ではかなり変化球なスタイルの漫才を見せたという。期待しているが、ダイアンの二の舞になりそうな気もする。ジャルジャルとピースの決勝進出も意外だった。どちらもキングオブコント2010でその実力を見せつけたコンビではあるが、その本質はあくまでコントであり、漫才師としては評価されにくいだろうと思っていたもので。ただ、本来はコント師のおぎやはぎが決勝戦に進出し、評価された例もある。きっと彼らも、コント師ならではの視点で生み出される漫才を見せてくれることだろう。

最後に、今回の麒麟枠だろう「スリムクラブ」。覚えている人も少ないだろうが、「エンタの神様」でフランケンの格好をしたコントをやらされていたコンビである。しかし、番組が終了してから、その才能が急速に開花。M-1グランプリ2009、キングオブコント2010のそれぞれ準決勝に進出した。そして、遂にその才能を世間に知らしめる時が来た。彼らは第二の笑い飯になれるのかどうか、それだけが気になるところである(第二の笑い飯は南海キャンディーズかもしれないが)。

決勝順は上記の通り。カナリア・ジャルジャル・スリムクラブという変化球漫才が三組連続で続く流れは、サンドウィッチマンが優勝をかっさらった2007年大会を彷彿させられる。となると、銀シャリ・ナイツあたりが起爆剤となるか。或いは、もう少しだけ遅れて、ナイツ・笑い飯・ハライチあたりで爆発が起きる可能性もある。……まあ、どうなるのかは、蓋を開けてみないと分からない。

それにしても、昨年王者のパンクブーブーが準決勝で敗れるとは思わなかった。昨年とはまったく違ったアプローチの(それもかなりのクオリティの)漫才を披露していたと聞いているのだが。これでもし、彼らが敗者復活で勝ち上がってきて、あまつさえ最終決戦に残るようなことになった時には、準決勝の審査員はもうどうしようもないということになりそうなのだが。余程、この八組に自信があるのだろう。きちんと見届けたい。

ところで、公式発表によると、“M-1グランプリ”は今年で終了してしまうとのことらしい。「漫才をもう一度大衆のモノに!」というフレーズの元、2001年に開催されたM-1グランプリ。「爆笑オンエアバトル」ほどではない歴史に、とうとう幕を下ろす時が来たのである。……下ろすなら下ろすで、もっと早めに発表してもらいたかったな、正直なところ。オリエンタルラジオとか、南海キャンディーズとか、ネタを仕込んで来年以降に出場しようと思っていた漫才師だって沢山いただろうに。それだけが口惜しい……。

決勝戦は12月26日。末期の水を汲むのは、果たしてどの漫才師か。

ハイキングウォーキング単独ライブ『根斗百烈拳2』

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(2010/11/10)
ハイキングウォーキング

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ハイキングウォーキングというコンビがいる。コント師だ。「爆笑レッドカーペット」で披露した“Mr.スズキックス”というコントで注目を集め、人気を博した。その内容は、Yシャツにブルマという奇妙な格好をしたMr.スズキックスが、イリュージョンと称した宴会芸を披露しようとするのだが最終的に失敗してしまう、というもの。

Mr.スズキックスの強烈な見た目に加え、必ず失敗するというベタ要素が上手く噛み合った……というと聞こえはいいが、はっきりいってイロモノ芸だ。そんな芸人は過去に何組もいた。彼らの殆どは、少しばかり注目を集めたところで消費し尽くされ、静かに消えていった。ハイキングウォーキングもまた、そういった類いの芸人になるのだろう……と、世間では思われていたのだろう。恐らくは。

しかし、ハイキングウォーキングは、単なるイロモノ芸人ではなかった。彼らは、本当はきちんとしたコントを演じることが出来る、実力派のコント師だった。Mr.スズキックスは、あくまでも彼らが世間一般に知られるために見せた、一つのキャラクターでしかなかったのである。事実、「爆笑レッドカーペット」である程度Mr.スズキックスのキャラクターが浸透したところで、彼らは芸風をシチュエーションコントにシフトチェンジ。強烈なキャラクターで見せるイロモノ芸ではなく、言葉のやりとりで観客の意識を引きこむオーソドックスな芸を見せることが出来るコンビだということを、そこで証明したのだ。

そんな彼らのコント師としての濃密な笑いを堪能できる作品が、『ハイキングウォーキング単独ライブ「根斗百烈拳」』だった。普段、彼らがテレビで披露しているコントは、あくまでも視聴者に分かりやすく伝わる笑い。その内容は決して複雑になることはなく、シンプルで骨太な笑いをガツンと食らわせる。

しかし、この作品に収録されているハイキングウォーキングのコントは、テレビで見せているコントに比べて発想が重視されているために、少しだけ複雑だ。決して分かりにくいわけではないが、オーソドックスとも違う。ナンセンスではあるが、人を選ぶ内容でもない。良くない言い方をすれば中途半端なのだが、しかしいずれもきちんと笑えるために、決して悪い印象を残さない。ちょっとした思いつきから生まれた発想を、彼らのコント師としての手腕で、完成された一つの作品に昇華する。それが『ハイキングウォーキング単独ライブ「根斗百烈拳」』だ。今作『ハイキングウォーキング単独ライブ「根斗百烈拳2」』は、その第二弾に当たる。

今作においても、ハイキングウォーキングのスタンスはまるで変わらない。Q太郎が松田に対して恋愛感情を抱いているのではないかという疑惑が浮上する『ネタ合わせ』、松田がQ太郎に思わぬ物を貸してくれと懇願しにやってくる『頼む、貸してくれ!』、正体不明の巨人が埋まっている現場を松田がレポートするピン芸『現場の松田です。』、舞妓(?)風の髪型をしたQ太郎がコンビニのバイトにやってくる『がんばれQ太夫くん』など、ナンセンスだが分かりやすいコントで満ちている。きちんと笑えて、視聴後はそれなりに満足感も残る。

ただ、前作に比べると、些かのパワーダウンは否めない。収録時間もネタの本数も減っているために、前作ほど多様性という点で優れていないことが原因なのだろう。その影響なのか、前作でこっそり披露されていたような、狂気性を秘めたタイプのコントはあまり見られない。第二弾ということで、前作よりも濃密な笑いを楽しませてくれるのではないかと期待していたのだが……。特典映像がオーディオコメンタリー(副音声ではない)のみというのも、物足りない。前作にもあった没ネタ集が観たかったなあ。

コントの内容は決して悪くないだけに、これらの微細な点が前作よりも弱くなってしまったことは、非常に残念。決して悪くはない、悪くはないのだが……。


・本編(82分)
「オープニング」「野菜ソムリエ」「ネタ合わせ」「バ~カ!」「アバター」「覚えてない」「頼む、貸してくれ!」「トラック野郎テツとロビンソン」「ドラッグストア」「でかいの釣ったんだよ」「現場の松田です。」「ペットショップ鈴木」「証言者」「ズルズルズル」「CM屋」「バ・スローブス」「がんばれQ太夫くん」「エンディング」

・特典映像(85分)
ハイキングウォーキングによるオーディオコメンタリー

M-1グランプリ2010決勝メンバーを予想する

気がつけば、今年もM-1グランプリの季節がやってきた。来る12月12日には準決勝戦が、その二週間後の12月26日には決勝戦が行われる予定になっている。例年通りならば、今年の決勝進出者は果たして誰なのか、などと興奮冷めやらぬ様子で予想し始めるところなのだが、どうも今年は気が乗らない。理由は二つある。一つは、贔屓にしている漫才師、三拍子が三回戦で敗退してしまったこと。彼らの三回戦敗退は決して珍しいことではないのだが(過去九度の出場のうち、彼らは五度の三回戦敗退を経験している)、今年は特に気合を入れていると聞いていた。昨年も、敗者復活戦で面白い漫才を披露していたので、今年こそと期待していたのだが……実に残念だ。

もう一つの理由は、今年の予選形態にある。この2010年から、M-1グランプリの予選には「準々決勝」が設けられることになった。これにより、準決勝戦に進出する人数が、大きく減少したのである。具体的な数字を上げよう。昨年(2009年大会)の準決勝進出組は、総勢68組。ここ数年のデータを振り返っても、ほぼ同様の数字が見受けられる。しかし、この2010年大会の準決勝進出組は、総勢24組。もう一度書く。24組だ。昨年の半分以下である。この中の8組が決勝戦に進出する。つまり、この2010年に関しては、準決勝進出組の四分の一が決勝戦に駒を進めることになるのである。……要するに、予想し甲斐がないのだ。

とはいえ、やはり年に一度の漫才フェスティバルを無視するというのも、あまりお笑いフリークとして正しい態度でもないように思う。そこで、今回はとりあえず予想をしてみようと思うわけだが……これで外したら恥ずかしいな、なんだか。まあいいや。

今年、十度目の開催となるM-1グランプリだが、今回から何かが変わろうとしていることはほぼ間違いないだろう。そのことは、先に書いた「準々決勝」設立の点からも分かる。また、M-1グランプリとともに成長してきた笑い飯が、今大会への出場を最後に出場資格を失うことも、その状況の変化に一役買っていると言えるのかもしれない。M-1グランプリを盛り上げてきた影のM-1チャンプが不在となることに、M-1関係者が不安を覚えていない筈がない。ニュージェネレーションの登場に期待を寄せている筈だ。

そのことを踏まえた上で予想する。

まず、笑い飯を外すことは出来ないだろう。ここは確実に入る。続いて、2009年大会の覇者であるパンクブーブー。同年、2008年大会覇者のNON STYLEが準決勝敗退となったが、彼らが敗者復活戦を勝ち抜き、結局決勝戦の舞台に上がってきたことを考慮すると、余程の理由が無い限り、パンブーを落とすことはないだろう。もし、昨年と同じようなことになったら、それこそM-1の信用はガタ落ちだ。これで二枠が埋まる。残りは六枠だ。

2009年大会の、笑い飯とパンクブーブーを除いた決勝進出者のうち、準決勝まで勝ち進んでいる漫才師は全部で四組。東京ダイナマイト、ナイツ、ハライチ、モンスターエンジンだ。この中で最も残る可能性があるコンビは、まだまだ進化の過程にあるハライチだろう。予選でも、非常に面白い漫才を演じていたと聞いている。東京ダイナマイトは、昨年と同様に審査員の意識次第で合格か否かが決定するのではないか、と思われる。ネタ順に踊らされた感もあるので、リベンジを果たしてもらいたいところだ。決勝戦の結果だけを見ると、確実に入りそうなのはナイツだが、あまりいい評判を聞かない。予選では爪を隠しているのか、それとも単に打つ手が無いのか。ここもネタ順に踊らされたようなところがあるので、リベンジに期待したい。モンスターエンジンは二年連続で結果を残すことが出来なかったので、今年は無いのではないかと思うのだが……どうだろう。とりあえず、ここはハライチ+(東京ダイナマイトorナイツ)といったところか。これで四枠埋める。残るは四枠となる。

2009年大会というと、過去に決勝進出を果たした漫才師が復活してきたことが話題となった。東京ダイナマイト、南海キャンディーズ、ハリセンボンの三組だ。これがもし、今年も適用されるとすれば、選ばれるのはタイムマシーン3号、千鳥、POISON GIRL BANDの三組となる。ただ、昨年と同じ様なことを、果たして今年も行うだろうか。話題性という意味では、些か劣る。ただ、ここは三組とも今年がラストチャンスらしいので、少なくとも一組くらいは上がってくるのではないか、もとい、上がってきてほしいという気持ちがある。そして、もし一組だけ上がってくるとすれば、それは千鳥ではないかと僕は睨んでいる。理由はない。ただ、この三組の中で、最も決勝の舞台が似合うような気がするだけだ。これで一枠埋めて、残りは三枠。

この三枠は、まだ決勝に上がっていない漫才師に譲られるのではないか、と予想する。これまでのM-1グランプリ決勝で観たことのない、新しさと面白さに満ちた漫才こそ、ここに入るべきだ。では、そこに誰を入れるのか。チーモンチョーチュウや磁石などの準決勝の常連か、ウーマンラッシュアワーや笑撃戦隊、アーリアンなどの準決勝初進出組か、或いはピースに我が家にジャルジャルといったコント連合軍か。誰が来てもおかしくないし、誰が来ても火傷しそうな気がする。ここはもう、野性の勘に任せよう。銀シャリ、磁石、ゆったり感。これでいこう。

全枠が埋まったので、並べてみる。

銀シャリ
磁石
千鳥
東京ダイナマイト
ハライチ
パンクブーブー
ゆったり感
笑い飯


なかなかバランスの良いメンバーになったのではないか、と思う。なお、決勝メンバーは、準決勝戦の当日に発表されるらしい。今現在が12月10日なので、もう明後日のことになる。この予想がどれだけ的中しているのか、もとい、この予想がどれだけ間違っているのか、確認するのが今から楽しみである。

ところで、敗者復活戦の予想だが……エレファントジョンで、ひとつ。ガッテンガッテン!

『M-1戦国史』(ラリー遠田)

M-1戦国史 (メディアファクトリー新書)M-1戦国史 (メディアファクトリー新書)
(2010/10/23)
ラリー遠田

商品詳細を見る

新進気鋭のお笑い評論家として注目されているラリー遠田氏による、M-1グランプリ過去10年の歴史をまとめた新書本。ラリー氏といえば、以前から“おわライター疾走”というブログサイトを運営していて、一部お笑いフリークたちの間でひそかにその存在が囁かれていた人物。その当時から自身をライターだと名乗っていたが、特に活動内容が伝えられていなかったため、「ライターを偽っているのではないか?」との疑惑も持ち上がっていたが、結局のところ、本当にライターだったようである。今となっては、四冊の単著を発行している、堂々たる人気ライターだ。

先にも書いた様に、本書はM-1グランプリ過去10年の歴史をまとめた解説書といえる。M-1グランプリが誕生に至るまでの背景から、過去10年間の決勝戦で起こった主な出来事、歴代M-1審査員の審査傾向などが綴られている。ただ、その内容は些か薄め。「M-1誕生」のくだりは殆ど『マイク一本、一千万』(唐澤和也)と重複しているし、決勝戦のまとめも最低限のことしか書かれていない。どうせまとめるのであれば、せめて決勝戦の点数結果くらい掲載しておいて然るべきなのに、それもない。個人的には、M-1グランプリ2009決勝戦のまとめが、殆ど笑い飯のネタ(『鳥人』と『チンポジ』)で占められていたことに不満を覚えた。優勝したパンクブーブーについては、まるで触れていないってどういうこと? 審査員の傾向についての分析も、なんだか納得できないものが多い。中田カウスが「少数派に一票を投じる」傾向にあることを、「こだわり」というボンヤリとした言葉で誤魔化しているのは、無理があるのではないか。

以上の点から、本書はあまりM-1グランプリをそれなりに知っているお笑いフリーク向けには作られていない、と言っていいだろう。彼らが知りたい情報もなければ、資料的価値もないのだから、仕方が無い。では、あまりM-1グランプリを知らない人に向けて作られているのかというと……その点においてもイマイチだったりする。というか、そもそもM-1グランプリを知らない人が、果たして本書を手に取ろうとするだろうか。もし、興味を持ち始めた人がいたとしたら、彼らが最初に手に取るのは、レンタルビデオに置いてあるM-1グランプリ公式DVDなのではないのか。……まあ、どういう層をターゲットにしているのかは、どうでもいい話なのだが。

それよりも興味深いのは、この後に書かれている「M-1にヤラセはあるか?」「M-1の光と影」という章である。特に前者、「M-1にヤラセはあるか?」というタイトルが、実にいい。大いに惹きつけられる。僕はM-1にヤラセがあるとは思わない、思いたくないタイプの人間なのだが、ラリー氏がこの疑惑にどのように答えるのか非常に興味を持った。ところが、これがまた薄い。詳しくは書かないが、言わんとしていることは分かるし、理屈としては正しいのだということも分かる文章ではある。ただ、その内容の殆どは、“可能性がある”というオチにしか結びつかない。とどのつまり、憶測で固められているのである。まあ、憶測が悪いとは言わない。どんなに真実を模索したところで、それが完全にそうであると証明することは難しい。だが、それならば、どうしてわざわざ一つの章にして取り上げたのか。いや、意図することは分かる。「M-1にヤラセはあるか?」という釣り餌で、読者を引っ掛けるためだろう。それを悪いとは言わない。ただ、それなら、どうして内容をお笑いフリーク向けにしなかったのか、という話になってくる。だって、「M-1にヤラセはあるか?」っていう釣り餌に引っ掛かるのは、M-1を年に一回の楽しみにしているお笑いフリークだってことは、そこらの小学生でも分かることじゃないか。なのに、どうしてそこを避けて、M-1を知らない層向けの内容にしたのか。なんとなく、解せない。

「M-1の光と影」についても、同様のことが言える。この章では、“M-1グランプリが10年目で終わるのではないか?”という疑惑が取り上げられている。勿論、そこに確証はない。章の最後には「私の読み」「私の勘」という言葉で始まる、ラリー氏の妄想が綴られている。僕の読みが正しいなら、いい締め方が思い浮かばなかったのだろう。

ここで、改めてタイトルを見てもらいたい。『M-1戦国史』。このタイトルから想像される内容とは、どの様なものだろうか。僕はこんな内容を想像した。まず、M-1グランプリが誕生するまでのドラマを、『マイク一本、一千万』の要約であることを記載した上で序章とする。後は単純だ。2001~2003年を「黎明期」、2004年~2006年を「全盛期」、2007年~2009年を「変動期」として章分けし、その流れをきちんと解説する。それから、過去M-1決勝進出芸人たちのデータをまとめる。誕生年、本名、結成年、M-1決勝進出後の動向に至るまで、データとしてまとめるのだ。そして、準決勝で敗れていった者たちにも、スポットライトを当てる。インタビューだ。彼らは語りたがらないかもしれないが、それでも敗者の声をきちんと伝えなくては、全てを綴ることにはならない。そして、審査員について触れ、終章でヤラセや終了疑惑を軽く否定する。これが、僕のイメージした『M-1戦国史』だ。正直、売れるかどうかは微妙なところなのが気になるところだが、M-1戦士よりも世間のつまらない噂話に耳を傾けたような内容よりは、マシなのではないかと思うよ。

……と、今、こうしてアレコレと書いて思うに、そもそもタイトルがいけなかったのではないだろうか。これが、もしも『M-1グランプリ入門』という、如何にも初心者向けのタイトルだったとしたら、ここまであーだこーだとツッコミを入れることもなかったような気がする。まあ、この内容で『M-1戦国史』はないよなあ。そんなカッコつけたタイトルに適した内容じゃないよ。

ところで、やっぱり次は『R-1戦国史』なんだろうか? 実はM-1よりも複雑なことになっていて、分析のし甲斐があると思うのだが……知名度低いからダメかな。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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