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観なくてはならないアニメーション映画がある。



どうしても観なくてはならない映画が、三月に上映を開始する。奇しくも、どちらも海外の長編アニメーション映画である。そして、どちらの作品も、アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされている。だから、観なくてはならないのだ、というわけではない。ただ純粋に、作品に対して並々ならない期待を寄せているだけなのである。否、そこには期待などという、甘ったるい言葉では表現したくない感情が芽生えている。これはもう確信だ。私という個人は、この二つの長編アニメーション映画に対し、確信を抱いている。この映画は間違いなく、私の人生に多大なる影響を……って、ちょっと過剰に持ち上げすぎか。しかし、それくらい、今回の上映情報に興奮していることだけは、分かっていただきたい。

それにしても、なんという偶然だろうか。特徴的な描写で郷愁漂う世界観を構築するシルヴァン・ショメの『イリュージョニスト』と、ユーモアを交えながらもシリアスに“家族”を描き続けてきたウェス・アンダーソンの『ファンタスティック Mr.FOX』(今回が初のアニメーション監督!)。個人的に愛して止まない監督の作品が、同時期に公開されるとは! 心踊らさざるを得ない。踊らさざるを得ないから、予定を繰り上げて中国・四国地方に早急に持ってきてくれーっ! 『ファンタスティック~』は岡山で五月、『イリュージョニスト』に至っては現時点で中国四国地方での上映が未定って、なんだそれ! もう! 早く持ってきて!

『爆笑問題のツーショット~2010年総決算~』

2011年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2010年総決算~ [DVD]2011年度版 漫才 爆笑問題のツーショット~2010年総決算~ [DVD]
(2011/01/26)
爆笑問題

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なんとなしに、『爆笑問題の日本原論』を読み返した。

『爆笑問題の日本原論』は、「宝島30」という雑誌で連載されていた爆笑問題の時事ネタ漫才を集めた単行本だ。1994年4月から97年までの大きな話題が、彼らの手によってネタ化されている。その一つ一つを見てみると、「尾崎豊、衝撃死に疑問?」「大江健三郎ノーベル文学賞受賞決定」「阪神大震災」「オウム真理教事件」「O-157大流行」など、もはや歴史の教科書に掲載されていてもおかしくないような話題ばかりだ。

そして、やけに過激な話題が多い印象も残る。先に紹介した事件・出来事などもそうだが、「政治」「核」「エイズ」と、今となってはなかなか取り上げられそうにないネタばかり。最初のページを開いたところにある“ごあいさつ”を見ると、「この本は、私たち爆笑問題が、世の中という漫才師に勝てるかどうかの挑戦です」とある。芸人のネタよりもずっと非常識で異常な事件が多発していた90年代において、彼らは「バカな現実以上にバカなことを言わなければならない」という使命感を原動力に、漫才を作っていた。その熱意が、当時の爆笑問題のネタをより過激な方向へと導いていたのかもしれない。

それから14年。爆笑問題は相変わらず時事ネタを相手に奮闘しているが、そのスタンスは以前に比べて随分と穏やかになった様な気がする。少なくとも、当時の様な気迫は失われた。……などと書くと、彼らから以前の様な面白さが失われてしまったと嘆いているように思われるかもしれないが、むしろ状況は好転している。そこに「バカな現実以上にバカなことを言わなければならない」と躍起になっている漫才師はいない。そこにいるのは、ただフルスロットルに「バカ」な漫才師である。

個人的にメチャクチャ笑ったのが、“K-POP”を取り上げたくだり。

太田「他の国とかも、そのうちいうんだろうね」
田中「あ、他の国」
太田「NK-POPとかね」
田中「NK-POPって何処?」
太田「北朝鮮」
田中「NOATH KOREA!なんだそれは!」
太田「“将軍時代”!」
田中「なんだそれは!」


社会ネタを取り扱っているものの、そこに緊張感はない。

この変化は恐らく、近年の爆笑問題を取り巻く状況の変化が大きく関係しているのではないか、と思われる。以前の爆笑問題は、久しぶりに現れた天才気質の漫才師として、多くの文化人に注目される存在だった。当時、漫才業界は完全に西高東低と化していたが、彼らの登場はその状況を打破する可能性を見せていたのである。その才気溢れる漫才師としての実力に、文化人たちの後押しも手伝って、他の「ボキャブラ天国」に出演していた若手芸人たちを突き放す勢いで、彼らはスターダムに伸し上がっていった。ポスト北野武、反ダウンタウンの旗手として。

しかし今、爆笑問題にそういった類いの期待を寄せる人は殆どいない。彼らが、ポスト北野武でもなければ反ダウンタウンでもない、“爆笑問題”としての確固たる地位を築いたからだ。また、「ボキャブラ天国」時代に共演していた芸人たちが、実力をつけた中堅芸人として再び爆笑問題と対等にやり合う機会が増えたことも大きい。彼らがボケでもガチでも暴走しがちな太田光という男の“面倒臭さ”を対等な立場からネタにすることで、太田に対する見方を変えた人は少なくない筈だ。

また同時に、ただ“爆笑問題のツッコミ”という印象しかなかった田中裕二の変人ぶりが取り上げられるようになったことも、この状況に幾らか影響を及ぼしている。例えば、以下の様なやり取りは、以前にはありえなかったのではないだろうか。

(“森ガール”について)
田中「例えば、宮崎あおいちゃんとか、蒼井優ちゃんとか」
太田「あおい輝彦とか」
田中「あおい輝彦じゃない!確かに偶然「あおい」が重なったから、俺もちょっとは悪いけど!
(太田と観客、爆笑)
太田「お前が悪いの?


コンビ結成二十年目を過ぎ、爆笑問題の漫才は早くも円熟に近付いている。その先に何があるのだろう。


・本編(63分)
・特典映像(7分)
山中アナによるニュース解説

『小島よしおのギロスチョビ ~前へ前へ~』

小島よしおのギロスチョピ~前へ前へ~ [DVD]小島よしおのギロスチョピ~前へ前へ~ [DVD]
(2011/01/26)
小島よしお

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国民的少年漫画『ドラえもん』に、「王かんコレクション」というエピソードがある。

いつもの如く、スネ夫にコレクションの自慢をされたのび太は、家に帰ってドラえもんに「僕には自慢の出来るコレクションがない」とボヤく。そこでドラえもんが取り出したのは、“流行性ネコシャクシビールス”という道具。これを使い、かつてのび太がコレクションしていた王かんを流行らせようとする。その効果はてきめん。周りの子どもたちは、一斉に王かん集めに夢中になる。その様子を見て笑うドラえもんとのび太。ところが、ビールスが思っていた以上に効き過ぎて……と、こういうエピソードだ。

広い世代に受け入れられ続けてきた『ドラえもん』は、その間口の広さが故に“子ども向けの単純な作品”という間違った認識をされているようなところがある。しかし、実際のところ、そのエピソードは時に社会風刺の度合いが強く表れる。この「王かんコレクション」など、まさにその典型的な作品といえるだろう。世間の流行に踊らされる人々と、それを見てこっそり嘲笑う流行の発信者たち。もしかしたら、僕たちが気付かないところで“流行性ネコシャクシビールス”は開発されていて、見知らぬ人たちがそれをばら撒き、昨今の流行を作っているのかもしれない。……と、そういう話ではないのだ、今回は。

この「王かんコレクション」の中で、こんなやりとりがある。王かんの数を自慢し合っている子どもたちのところへ、のび太たちがやってきて「数ばかり集めても意味がないんだよ」と言ってのける。大事なのは数ではなく、値打ちだと彼らは説明する。「切手だってそうだろ」「少ししかないものが、ねうちが高いんだ」と。そして彼らは、三河屋で八月十二日に唯一売れたコーラの王かんを取り出し、「世界じゅうさがしてもこれしかないんだ」と言ってのける。道具の力が働いているからって、随分な大口を叩いたものだ。まあ、その結果、ちょっとばかりとんでもない目に合うことになるのだが……。

さて。もし、この“流行性ネコシャクシビールス”によって、お笑いのDVDをコレクションすることが流行ったとする。きっと町中では、彼らが所有しているDVDの枚数を自慢し合っている声が聞こえてくる筈だ。そこへ僕は乗り込んで、のび太たちの様にこう口にするだろう。「数ばかり集めても意味がないんだよ」「少ししかないものが、ねうちが高いんだ」。続けて、こう切り出すに違いない。「僕の家には、小島よしおの単独ライブDVDが三枚もあるんだぜ!」

小島よしおの単独ライブDVDがリリースされるたびに、思う。「これはどういった人たちが購入しているのだろう?」と。彼は常に“一発屋芸人”として取り上げられながらも、その状態を長きに渡って持続させている驚異の芸人だが、正直なところ、ライブでのネタが評価されるタイプの芸人ではないと感じていたからだ。例えば、鳥居みゆきの様に濃密な世界観の舞台を構築することもなければ、カンニング竹山の様にテレビでは披露できない放送禁止な笑いを提供することもない。そもそも、テレビではイジられ役として活躍している彼の姿を見て、「ライブだからこその彼の魅力を体感したい!」と考える人が、どれだけ存在しているのだろう、と。

この想像はまったくの見当違いでもなかったようで、某ラジオ番組での小島自身の発言によると、前作『小島よしおのペチクリカ』はたった223枚しか売れなかったそうだ。一般的にお笑いDVDがどれほど売られているものなのかは分からないが、その番組によると「一万売れれば大ヒット」の世界らしい。なるほど。そう考えると、実に少ない。

その売り上げの低さに本来のリリース元であるコンテンツリーグも呆れ返ったようで、今回の単独ライブDVDはR&Cからリリースされている。R&Cといえば、知る人ぞ知る吉本興業専門レーベルである。主に、所属事務所の芸人の単独ライブや、吉本芸人が中心となって作られているバラエティ番組などをDVD化している。つまり、本来ならばコンテンツリーグという本丸からリリースされるべきDVDを、頭を下げてまでリリースしてもらったDVD、それが今作なのである。……なにやらドラマチックだ。思わず涙がこぼれそうになる。でも、そのDVDというのは、小島よしおの単独ライブDVD。果たして、それほどの価値がある作品だといえるのだろうか?

結論からいうと、今作の内容は過去の単独ライブDVDとそれほど変わらない。一発屋というポジションをキープしている自らを、過去のギャグを踏まえながら、ひたすら自虐的にネタとして昇華する。ある意味、正しい態度だ。ただ、それをライブで演じ、しかもDVD化し続けている意味が、やはり分からない。パッケージの裏には“近ごろ子供に大人気!”と、子ども向けに作っていることをアピールしているにも関わらず、オープニングからムッキムキのポールダンスを披露しているし。ネタが時々、一昔前だし(まさか2011年に桑田真澄ネタを観ることになるとは思わなかった)。……とはいえ、観終わる頃には妙な充実感を覚えるのも、また事実。エンディングで事務所の芸人たちとともに「前へ!前へ!前へ!」と突き進み続ける姿は、感動的ですらあった。恐らくは、気のせいなんだろうが。

自らの立ち位置をきちんと理解した上で、それに準じた内容のネタを作り続ける小島よしお。前へ前へと突き進もうとする彼は、果たして何処へ向かおうとしているのだろうか。……もとい、彼が進み続けている方向の先に、一体何が待っているのだろうか。というか、2011年も懲りずに単独ライブをやるのだろうか。そして、やっぱり懲りずに、ライブDVDをリリースするのだろうか。それはそれでいいんだけれど、あんまりやると本当に傾城傾国するんじゃないか。そういえば“おいらん”を演じたコントが……。


・本編(77分)
「ポールダンス」「オープニング」「ギャグヒットメドレー」「S-1への道」「ウキマスオ」「一発屋心理テスト」「おいらん」「消臭剤」「ボツギャグメドレー」「一発屋心理テスト2」「コジフの大爆笑」「写生大会」「コジゴ13」「前へ前へ」

・特典映像(3分)
みんなでおどろう!「よしおのアルプス一万尺」振り付け映像

2011年3月の購入予定

09『NON STYLE NON COIN LIVE in さいたまスーパーアリーナ 初回盤
09『M-1グランプリ THE FINAL~10年の軌跡~
09『SWAのDVD ~古典アフター~
16『パペットマペットライブact.2 井の中の蛙の胃の中の牛
16『小林賢太郎テレビ 1・2 DVD-BOX
23『バカリズムライブ「ピンチ!」
23『バカリズムライブ「サスペンス」
23『バカリズムライブ 番外編「バカリズム案3」
23『グレイテストホーム ~我が家ベスト~
23『カンニング竹山単独ライブ「放送禁止 Vol.3」※4月27日に発売延期
23『スクランブル交差点』(GAG少年楽団)
23『シティボーイズミックス presents 10月突然大豆のごとく
23『シティボーイズのFilm noir

関東のコントが充実している三月。バカリズム、我が家、カンニング竹山とお馴染みの面々が顔を揃える中、やっぱり気になるのは“ナンセンスの帝国”ことシティボーイズによるライブDVDと映像DVD。ライブDVDにはTHE GEESEとラバーガールが客演し、映像DVDには夙川アトムが出演しているということで、いつもにも増して新鮮な笑いが期待できるのでは。また、関西のコント師として、じわじわとその知名度を上げてきているGAG少年楽団の初めてのDVDもリリースされるので、そちらも期待したい。

ちなみに、二月にリリース予定だった『春風亭昇太 十八番シリーズ-動-』は、9日に発売される予定。けっこう延期されまくっているので、今度こそちゃんとリリースされてもらいたいところ。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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