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スガシカオかっこいいなあの話

このところ、学生時代に聴いていた音楽を思い出して、押入れからCDアルバムを引っ張り出すという、いわゆる懐古的行為に及んでいる。出来ることなら日々前進、昨日は昨日で忘れてしまって、明日は明日の風が吹くとでも言わんがばかりの生活を送りたいと思っているのだが、そこは、やはり私も人間であるので、ついつい過去を振り返ってしまう。しかし、たまーに青春時代を彩った音楽たちに新しい発見を見つけたりすることもあったりして、なかなか楽しい。

最近はスガシカオの『FAMILY』を聴いている。

FAMILYFAMILY
(1998/06/24)
スガシカオ

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本作は1998年にリリースされた、スガシカオにとって二枚目となるオリジナルアルバムだ。数多くの傑作アルバムを世に送り出しているスガシカオだが、その中でも本作は、紛れもない大傑作であると私は思っている。とにかく全体に漂う閉塞感と、そこからこみあげてくる攻撃性が物凄い。個人的に好きな曲も多く、『ストーリー』『愛について』といったシングル曲は勿論のこと、『日曜日の午後』『Happy Birthday』『このところちょっと』『お別れにむけて』などアルバム曲にも印象的な作品が多い。

その中でも強烈なのが『リンゴ・ジュース』だ。この曲の凄さは、とりあえず歌詞を見てもらえば分かるのではないかと思う。以下、抜粋。

カバンの中を見せてくれよ ぼくだけにそっと見せてくれよ
リンゴ畑に続く道で 二人きりの時見せてくれよ
邪魔しない 大丈夫だよ 何も心配ない

こんな小さなフルーツ切るナイフ 今時だれも脅せないよ
君の言う話がマジメなら 皮を剥ぐような本物がいい
でもきっと 大丈夫だよ 君に必要ない

Please Make It Baby そのナイフで リンゴジュースをつくろう
Please Make It Baby 君のナイフで リンゴジュースをつくろう
それをふりかざすのは あまりにもノーフューチャーだ


なかなかな歌詞である。何が“なかなか”なのかは、あえて書かない。ただ、なかなかな歌詞である。少なくとも、結婚式や忘年会では歌いべきではない歌詞である。ただ、ならば、何処でならば歌えるのかというと、これも難しい。何処で歌ったとしても、すんごい空気になってしまうのではないだろうか。もとい、恐らく、トーシローが歌っていい歌ではないと思う。聞いたところによると、この曲はスガがSMAPに提供した楽曲らしいのだが、彼らはテレビでもライブでも歌っていないという。賢明な判断だろう。アイドルが世にお披露目するには、この曲はあまりにも「なかなか」過ぎる。

が、スガシカオがこれを歌うと、最高にキマるからすんごい。


私も何度かこの曲には挑戦しているが、どうしても「ノーフューチャーだ」の部分が上手く歌えない。あそこのあのクールな感じは、そうそう出せるもんじゃない。でも、だからこそ、他の人が歌っているのを聴いてみたい気もしたりして。誰かプロの人、挑戦してくれないかなあ。
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『よゐこライヴ ~もしものfromA~』

よゐこライヴ ~もしもの from A~ [DVD]よゐこライヴ ~もしもの from A~ [DVD]
(2012/08/22)
よゐこ

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元祖おバカ芸人・濱口優と元祖ぬるゲーマー芸人・有野晋哉から成るお笑いコンビ、よゐこが2012年5月に開催した単独ライブの模様を収録。よゐこのライブDVDがリリースされるのは、彼らと親交の深い芸能人をゲストに招いたライブの模様を収めた『よゐこと一緒にコントライヴ ~カッちゃんテッちゃん千秋ちゃん。ついでに来たのがTKO~(2010年2月発売)』以来のこと。但し、『よゐこと一緒に~』で披露されたコントがいずれも過去に創られたネタの改変だったのに対し、本作に収録されているコントは全て新ネタ。実は、既にタレントとして確固とした存在感を放っている今現在も、年に一度のペースで単独ライブを開催し続けている彼ら。本作は、そんな二人のコント師としての姿を収めた、貴重な作品といえるのかもしれない。

よゐこのコントといえば、とにかく“シュール”のイメージが強い。彼らの代表作である『新米美容部員』における、頭にたくあんを乗っけた客が美容室にやってくる姿が印象に残っている人は、決して少なくないのではないだろうか。しかし、本作におけるよゐこのコントは、決してシュールな印象を与えるものではない。当時のように、棒読みでコントを展開する様なことも無ければ、分かる人にだけ分かればいいというような難解さをコントに含ませることも無い。むしろ、今のよゐこのコントは、かなり分かりやすい。二人の等身大のキャラクターが反映されていることが多く、テレビでの彼らしか知らない人でも、きっと気にならずに楽しめるだろう。とはいえ、その分かりやすさが故に、かつてのシュールコントに見られた鋭利なセンスが控えめになっているのは、少しばかり残念でもある。

本作のテーマは「アルバイト」。様々な職業に就いている人たちのことを、よゐこの二人が演じている。……というと、なにやらシチュエーションコントばっかり収録されている様に聞こえるかもしれないが、決してそうではない。そこには、元シュール芸人としての意地か、捻くれた発想が少なからず反映されている。例えば、ちょっと変わった人たちの数をカウントするアルバイトの風景を描いた『交通量調査員』、コンビニ店員のジャマをしてその仕事ぶりを調査する“ジャマする調査員”の模様を実況中継する『コンビニ』、言葉が規制されている未来の世界で誕生した不思議な仕事をモチーフとしたシチュエーションコント『いい言葉の展示会』などは、彼らならではのコントだといえるだろう。

……ただ、これらのコントは、ちょっと“シュールのよゐこ”を意識し過ぎているきらいもある。むしろ、余計な情報ばかりを提供して乗客のテンションをどんどん落としていくバスガイドを描いた『バスガイド』、サービスセンターにかけた電話の音声案内に惑わされる『テレホンオペレーター』など、コントの形式としてはステレオタイプなネタの方が彼らの色合いを上手く引き出していたような気がする。そういう意味で、いいバランスが取れている作品といえるのかもしれない。

総評。肩の力を抜いて楽しめる作品になっている。よゐこというコンビが好きな人は勿論、濱口・有野それぞれのファンにもオススメできる。コント好きにはちょっと物足りないかもしれないが、鈴木おさむ演出ではお馴染みの構成で、それなりに満足感は得られるだろうと思う。ただ、親子での鑑賞はオススメしない。もしも親子で鑑賞するならば、濱口扮する吉川コウジがライブトークでアダルトビデオについて熱く語る『吉川コウジ』だけ飛ばせば、なんとかなるんじゃないかと思う。「ナンパモノのビデオっつうのはね、過程が大事だと思うんですよね……」じゃねーよ!

最後に余談。元OverDriveの緒方さんは、いつから“オキャディー”なんて名前に……?


・本編(98分)
「占い師」「オープニング」「バスガイド」「テレホンオペレーター」「交通量調査員」「かまたま」「バイトの達人」「コンビニ」「吉川コウジ」「いい言葉の展示会」「占い師 ~その後~」「エンディング」

・特典映像(23分)
「オキャディーのよゐこライヴ2012 舞台裏を覗いちゃおう」

・音声特典
「よゐこの音声解説」

Hi-Hi『靴』

Hi-Hi/靴 [DVD]Hi-Hi/靴 [DVD]
(2012/09/12)
Hi-Hi

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「THE MANZAI 2011」決勝戦での活躍から注目を集めたお笑いコンビ、Hi-Hiによる初めてのライブDVD。漫才師としての実力を評価されている彼らだが、本作に収録されているネタはコントがメインで、漫才は三本だけしか収録されていない。以前、彼らと同じ芸能事務所・ケイダッシュステージに所属する漫才師・ハマカーンがDVDをリリースしたときも、確か漫才ではなくコントがメインの構成になっていた。……この事務所は漫才の出し惜しみをしているのだろうか。

ただ、はっきり言って、コント師としてのHi-Hiは平凡の域を出ない。もとい、どっかで観たことのあるようなネタが、やたらと多い。例えば、二人の自殺志願者が飛び降りようと決めたビルが被ってしまっていざこざが生じる『ビルの上で…』は、アンタッチャブルが「爆笑オンエアバトル」チャンピオン大会で披露していたコント『自殺』を彷彿とさせる。同性愛者の告白が思わぬ展開を招く『花火大会』の設定は、おぎやはぎがベストコントライブで披露していた『○○ではない』と被る。ある状況で確実に怒られちゃう行為を提供してくれる寿司屋の模様を描いた『怒られ寿司』は、アルコ&ピース『寿司屋』とフォーマットがほぼ同じ。恐らくはパクっているわけではないのだろうが、それにしても……似てる。もしやリスペクトか。トリビュートか。事情は知らないし、そこまで興味もない。ので、この話は掘り下げない。うん。

その一方で、漫才における上田のテキトーさを上手く盛り込んだ『迷子』は、コントとしてはオーソドックスなシチュエーションながら、なかなかの秀作だったように思う。岩崎演じる子ども(※全然子どもに見えない)を相手に、テキトーを超えてサディスティックにすら見えるボケを放り込んでくる上田の姿は、実に活き活きとしていて面白かった。後半、ちょっとダラけてくるが、きちんと編集すれば「キングオブコント」準決勝進出も夢じゃないのでは(流石に決勝戦進出は断言できない)。

肝心の漫才については、言わずもがな。「THE MANZAI 2011」決勝進出以後も衰えない勢いを感じさせる、エネルギッシュで力強いやりとりを楽しむことが出来る。中でも二本目の漫才は必見。現在のテキトースタイルになるまでに作られてきた漫才が次から次へと繰り出されていく様は、まさに圧巻の一言だ。……ただ、こういうベスト的な漫才をやるのなら、事前になにかしらかの説明があった方が観客には親切だったのでは……という気もする。なんというか、ちょっと勿体無い。

総合的に見て、Hi-Hiに対して好意的な印象を持つ人間であれば、きっと満足するであろう出来である。ネタのクオリティもそうだが、オープニング映像で某大物ミュージシャンとセッションする映像や、舞台裏で衣装を着替えながらイチャついている映像などは、ファンなら垂涎モノだろう。特典映像含めて二時間超と、そこそこにボリュームがあるのも良い。幕間に挟み込まれる悪ふざけネタ合わせ映像はちょっとうざったかったが、それもファンであれば楽しく受け入れることが出来るだろう。

ちなみに、個人的に最も楽しめたのは、特典映像に収録されている『パックマン』。岩崎(38歳)が目隠しをした状態でテレビゲーム「パックマン」をプレイするという、ただそれだけの映像である。シンプルながら、実にバカバカしい映像だった。


・本編(105分)
「オープニング」「漫才1」「舞台裏トーク1」「ペットショップ」「ビルの上で…」「舞台裏トーク2」「花火大会」「漫才2」「上斗の拳」「舞台裏トーク2」「伝説レジェンド」「迷子」「怒られ寿司」「取り調べ」「漫才3」「エンドロール」

・特典映像(35分)
「メイキング」「パックマン」「ペットショップ フリ」「花火大会 フリ」「伝説レジェンド フリ」

2012年11月のリリース予定

07『バカリズムライブ「運命」
14『モンスターエンジンDVD3 SOLO LIVE TOUR 2012
21『ウッチャンナンチャントークライブ2011~立ち話~
21『WOMAN RUSH HOUR SOLO LIVE DVD I love you
24『立川生志らくごLIVE 地獄八景亡者戯

数が少ないながらも、なんとなく濃い口なメンバーが揃っている11月のラインナップ。10月からの発売延期で今月リリースになったバカリズムの単独ライブDVDは、先日放送された「爆生レッドカーペット」で披露されたイラストネタが収録し食べたーッ! 説明している途中で食べたーッ! 年に一度のお馴染みと化しているウッチャンナンチャンのトークライブDVD、今回はゲストにアンジャッシュの二人とザキヤマが登場。二年連続出場。モンスターエンジンとウーマンラッシュアワーは、年末のTHE MANZAIを見越してのリリースだろうか。

ウーマンラッシュアワーのDVD特典には、秋元康との対談が入ってるらしい。立川談志が遺した弟子の一人、立川生志の初DVDはなんと上方の超大ネタとして知られる『地獄八景亡者戯』を収録。生前、談志師匠が「平気で演ってる奴の無神経さには、「米朝さん(※上方落語界の大御所。『地獄八景~』を作った)に断ったのか」と怒鳴りたくなる衝動に駆られる」と漏らしていた演目である。果たして、生志はあの世の談志に怒鳴られずに済んだのか。ご確認。ちなみに、今月は米朝師匠のDVD-BOX『ほんまにとっておき米朝噺し』と、談志師匠のDVD-BOX『談志大全 (下) 10枚組DVD』もリリースされる予定。面白い重なりだ。

お笑いライブ関係以外では、バカリズムが初めて監督っぽいことをした三枚組DVD『バカリズム THE MOVIE』、雨上がり決死隊率いる芸人記者が様々な情報を見つけてくるバラエティ番組『芸人報道01』『芸人報道02』、ザキヤマ・河本という悪意たっぷりの二人がロケ先でカンニング竹山のことをイジり倒すドキュメンタリー(?)番組『竹山のやりたい100のこと ~ザキヤマ&河本のイジリ旅~』、あの「オレたちひょうきん族」を終了に追いやったという伝説的番組『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』、あのすべらない話をもう一度!『人志松本のすべらない話 333万枚突破記念 3大会収録 完全生産限定BOX』、それから『マヨブラジオ presents 自力で運を掴み取れ! ブラックマヨネーズ 史上最強のコンビ力バトル』『今夜野宿になりまして 完全版 Vol. 2 陸の孤島中級編』などがリリースされる模様。……こうして見ると、むしろ多いかも。

ますますブルーなレイにさせてくれ

今年二月、こんな記事を書いた。

記事の内容を簡単に説明する。当時、私は未見のアニメーション映画『ランゴ』のブルーレイ版を購入しようと考えていた。そもそもの理由は劇場で鑑賞するタイミングを逃してしまったからなのだが、作品としての評判はすこぶる良かったし、アカデミー賞長編アニメ映画賞というお墨付きも戴いていたので、あえてレンタルではなく購入に踏み切ろうと判断したのである。ところが、いざブルーレイ版の発売が決定し、その詳細が発表されて、驚いた。なんと、『ランゴ』ブルーレイ版には、本編をそのまま収録したDVDがセットで付いてくるというのである。

ランゴ おしゃべりカメレオンの不思議な冒険 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]ランゴ おしゃべりカメレオンの不思議な冒険 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
(2012/04/13)
(声の出演)、ジョニー・デップ 他

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聞くところによると、ブルーレイは自宅で・DVDは車内でという使い分けるためらしいのだが、ただただブルーレイの高画質・高音質で映画を楽しみたい私にしてみれば、そんなもん「いらねーよ!」の一言だ。

とはいえ、私はこの状況にさほど悲観していなかった。何故なら、しばらく待っていれば、どうせブルーレイ版だけのリリースがあるだろうと踏んでいたからだ。これまで、特典ディスクやらなんやらの余計なソフトをセットにして販売していた映画DVDの多くは、後に本編DVDのみによる単品リリースを行っていた。その傾向は、ブルーレイになっても変わらんだろう……と、私は考えたのである。そして、それは見事に実現化した。しかも、どうやらちょっとだけ値下げして。

ランゴ おしゃべりカメレオンの不思議な冒険 [Blu-ray]ランゴ おしゃべりカメレオンの不思議な冒険 [Blu-ray]
(2012/11/09)
(声の出演)、ジョニー・デップ 他

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ちなみに、当時『ランゴ』と一緒にネタにした『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』も、ブルーレイ版のみでのリリースが決定。

タンタンの冒険 [Blu-ray]タンタンの冒険 [Blu-ray]
(2012/11/16)
スティーヴン・スピルバーグ、 他

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「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」作戦は、見事に実を結んだのである。むはははは!

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『コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談』

コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談 [DVD]コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談 [DVD]
(2012/09/04)
コラアゲンはいごうまん

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ワハハ本舗の社長・喰始から与えられた指令を元に様々な場所や人への取材を敢行し、そこで得た確かな情報・知識を駆使した漫談を作り上げてライブで披露する男、それがコラアゲンはいごうまんだ。本作は、そんなコラアゲンはいごうまんの漫談ライブの模様を収録した、初めての作品である。本作を手にとってまず初めに目に飛び込んでくるのは、帯に書かれた水道橋博士(浅草キッド)からのお墨付きコメント。博士曰く、コラアゲンはいごうまんは【まっとうな芸道を歩む本物】で、本作を見れば【あなたは、お笑いの広さと深さとやさしさを知る】という。「幾らなんでも持ち上げ過ぎではないだろうか?」と思ったが、実際に本編で披露されている漫談を観ると、それが何の誇張も含まない事実だということがよーく分かった。

コラアゲンはいごうまんがネタにしている人たちの多くは、通常ならば決してスポットライトの当たることのない、裏社会の住人たちだ。本作でも、刺青の彫師にその世界について取材した話を中心に、霊能力者に集めてもらった自縛霊の前でショートコントを披露した話、女王様による奴隷入試試験に参加した話など、ごく当たり前の人生を送っていれば決して目の当たりにしないだろう情報が語られている。しかし、これらの話は、決して興味本位だけの浅薄な内容ではない。コラアゲンはいごうまんのトークは、常に取材対象と真剣に向き合っている。時には、芸人として第三者的視点からツッコミを入れることもあるが、決してその世界を嘲笑するような言葉は口にしない。むしろ、その世界の魅力をきちんと咀嚼し、飲み込み、しっかりと理解した上で、観客に伝えようとしている。思うに、彼にとって取材するという行為は、ただ単純に漫談のネタを拾ってくるためのものではなく、その取材の先にある人間の魅力を見出すことなのである。まさに実録、まさに体験。

ある時、コラアゲンはいごうまんは喰始に「何かを調べるのも体験だ、下らんことを本気で調べろ」という指令を受ける。裏社会の人たちへの突撃取材などの身体を張った漫談ばかりをしていたら、観客がエスカレートして身が持たなくなってしまうから、それ以外でも喋れるように……という、考えがあってのことらしい。この指令について考えていたコラアゲンはいごうまんは、ふと「小学校の教科書の文章題に出てくる子どもの名前で最も登場回数の多い児童は誰だろう?」と思い立ち、これを調査してみることに。東陽町にある教科書図書館へと出向き、1998年から2008年までの十年間の教科書の文章題に登場する児童の名前を三日かけて調べ上げ、その最も登場している名前を発見するのであった。……と、話はここで終わらない。調査のついでに、古い教科書をなんとなしに読んでいたコラアゲンはいごうまんは、昭和20年代の教科書に掲載されている文章題が、現在のものに比べてドラマティックであることに気付く。どうして、こんなにドラマティックなのか。気になったコラアゲンはいごうまんは、教科書を作っている会社の中でも老舗にあたる東京書籍へと出向き、その事情を調査する。すると、そのドラマティックな文章題の背景には、驚くべき事情が絡んでいたことが発覚する……。

が、重要なのはそこではない。東京書籍での縁を繋いだコラアゲンはいごうまんは、そこである驚くべきお願いをする。そう簡単には実現できないであろう、本当に驚くべきお願いである。事実、担当者も最初は首を縦に振らなかったが、何度も何度も何度も何度もお願いに行き……とうとう、それは実現化される。それも、サービス付きで。コラアゲンはいごうまんの熱意が、東京書籍の担当者の気持ちを動かしたのである。果たして、コラアゲンはいごうまんが東京書籍にお願いしたことはなんだったのか。それは実際にDVDを観て、確認していただきたい。

コラアゲンはいごうまんは芸で縁を繋ぐ。だが、その縁はいずれ芸を超越し、人間同士の生きた繋がりとなる。そして、それは再び、コラアゲンはいごうまんの芸へと還元されていく。この調子ならいずれ、地球の裏側にまで縁が繋がっていくのではないだろうか。ブラジルのサンバカーニバルに参加するコラアゲンはいごうまんとか……ちょっと観てみたい。

ちなみに、本作は第二弾のリリースが既に決定している。第二弾では、コラアゲンはいごうまんの漫談が生まれるまでの取材に、なんとカメラが同行するという。テーマは“優勝”。「全国穴掘り大会」「鹿せんべい飛ばし大会」「スコップ三味線 世界大会」などの珍妙な大会に出場し、優勝を目指すコラアゲンはいごうまんの姿がカメラに収められている……予定とのこと。本作とはまた違った魅力に満ちた作品になっていることだろう。今から楽しみだ。


・本編(127分)
「開演」「刺青人情講和 ~12人のコワアッタカイ彫師~ 第一部」「サクラサク?奴隷入学試験」「予告編」「刺青人情講和 ~12人のコワアッタカイ彫師~ 第二部」「教育とは楽しいもの?」「閉演」

・特典映像(約25分)
「刺青師に会いに行きました」「奴隷に会いに行きました」「本人による前説」

『兵動大樹のおしゃべり大好き。6』

兵動大樹のおしゃべり大好き。6 [DVD]兵動大樹のおしゃべり大好き。6 [DVD]
(2012/08/08)
兵動大樹

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漫才コンビ“矢野・兵動”のボケ担当、兵動大樹によるトークライブの模様を収録したDVDシリーズ第六弾。家族を引き連れての沖縄旅行で巻き起こった騒動の数々をコミカルに語り上げた第三弾、自らと家族の身に起こった悲喜こもごもに満ちた一週間を“人生最悪の一週間”として熱く語り込んだ第五弾を経た本作には、幾つかのエピソードを無軌道に披露する、従来のスタイルに立ち返ったトークライブが収録されている。但し、これまでの作品が複数の公演で披露されたトークを寄せ集めたベスト盤形式だったのに対し、本作には大阪・なんばグランド花月で行われたライブ「兵動大樹のおしゃべり大好き。32」の模様がそのまま収録されている。時間の都合があるのか、残念なことにライブのエンディングまでは収められていないが、複数のエピソードをオムニバス的に語るトークライブの構成をそのまま楽しめるようになったことは、ファンにとっては非常に嬉しい変化である。アリガタヤ。

そんな本作で披露されているトークの数々は、いずれも相変わらずの高水準な面白さ。「早速、本題に入っていいですか?」とライブそのものに関する話をふわっと始め、観客の気持ちをグッと惹きつけたところで、「占いがメチャメチャ好きなんです」と占いに関するエピソードトークへ。とある芸人さんが持っていたノートパソコンの占いソフトで遊んだことをきっかけに占いにハマった話、メチャメチャ当たる占い師“うめだの母”に占ってもらって改名を薦められた話などをじっくりと語り上げる。その後は、後輩の家族と一緒に小川へ遊びに出掛けた兵動家の話、過去に体験した様々な事件について語ったちょっとノスタルジックな話、友達と一緒に松崎しげるの大人なライブステージを観に行ったドキュメントな話、宿泊したホテルのスポーツクラブでウォーキングをしている最中に起きたサスペンスじみた話、などなど……実にバリエーション豊富なトークが展開されていた。どのトークもまったく違う方向性の話なのに、しっかりと兵動ならではのエッセンスが散りばめられて、実に面白かった。中でも、ウォーキング中に起きた出来事の話は、私自身も好奇心旺盛かつ妄想癖なタイプということもあって、実に共感できた(兵動の奥さんには「人間を疑われるで!」と言われてしまうのだろうが)。

しかし、個人的に最も印象に残っているのは、特典映像に収録されている「兵動大樹に足りない13のパーツ」第1回公演で披露されたトークである。ある日、兵動が家に帰ると、嫁が大量の服とスーツケースを出していたという。実は、ただ単純に服を整理していただけなのだが、その光景を見て、すかさず兵動が思ったのは「何がバレたのか」。兵動には、嫁が出ていくかもしれない“三つの理由”があったのである……そして兵動は、これまでのトークでは決して明かさなかった、この三つの理由について告白するのである。無論、いずれも理由もトークのネタになる程度の下らない内容なのだが、そのうちの一つについては、出て行くとまではいかないにしても、ガチの大喧嘩に発展する可能性のある“火薬庫”ではあった。一部の観客がドン引きするくらいだから、よっぽどである。

兵動が何を告白したのか。そのオチに至るまで、是非とも観ていただきたい。

ちなみに、実際の「兵動大樹に足りない13のパーツ」第1回公演には、ゲストとしてコラアゲンはいごうまんが出演していたらしいが、本作にはその模様が収録されていない。お気を付け下さい。


・本編(116分)
「兵動大樹のおしゃべり大好き。32」(2011年6月25日収録)

・特典映像(32分)
「兵動大樹に足りない13のパーツ」第1回公演(2012年1月13日収録)

第27回「NHK新人演芸大賞」ざっと感想

■収録日
2012年10月20日

■司会
古賀一(NHKアナウンサー)、磯山さやか

■審査員
江川達也、大池晶、大森一樹、渡辺雅之、古谷太郎(NHK制作局)

■出演
ジャングルポケット、さらば青春の光、銀シャリ、タイムボム、うしろシティ、かまいたち、ビーフケーキ、オリエンタルラジオ

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『キングオブコント2012』批評

■放送日
2012年9月22日

■司会
ダウンタウン(浜田雅功・松本人志)

■アシスタント
青木裕子(TBSアナウンサー)

■審査員
アームストロング、アルコ&ピース、Yes-man、インスタントジョンソン、インポッシブル、ウエストランド、エネルギー、エレキコミック、鬼ヶ島、がっつきたいか、カナリア、かまいたち、巨匠、グランジ、ザ・プラン9、ザブングル、GAG少年楽団、ジグザグジギー、ジプシーダンス、シャカ、しゃもじ、ジャルジャル、ジャングルポケット、ジューシーズ、ジンカーズ、シンボルタワー、スパローズ、スリムクラブ、ZEN、タイムマシーン3号、ダブルブッキング、ツィンテル、TKO、天竺鼠、ななめ45°、2700、ニッチェ、ニブンノゴ!、ハマカーン、パンサー、ビーフケーキ、ピテカントロプス、水玉れっぷう隊、ムートン、モンスターエンジン、ラバーガール、ラブレターズ、恋愛小説家、ロッチ、我が家

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年末は笑って疲れを吹き飛ばせ

1219『磁石 単独ライブ「レインボー」
1219『bananaman live TURQUOISE MANIA
1221『コラアゲンはいごうまん 実録・体験ノンフィクション漫談 <弐>
1226『バイきんぐ「King」
1226『夜ふかしの会コントセレクション「楽しい夜ふかし」

12月のリリーススケジュールが立て込んできたので、ここらでひとつ整理する。バナナマンの単独ライブおよびコラアゲンはいごうまんの漫談ライブは、以前からDVD化が予定されていた作品。最近、それらに加えて、磁石の単独ライブとバイきんぐ・夜ふかしの会によるベストDVDのリリース情報が飛び込んできた。磁石はポニーキャニオンから、バイきんぐ・夜ふかしの会はコンテンツリーグからリリースされる模様。フリーからナベプロ所属になった夜ふかしの会はともかくとして、バイきんぐがどうしてコンテンツリーグからのリリースになるんだろう?(※バイきんぐの所属事務所はコンテンツリーグに参加していない) これらに加え、『キングオブコント2012』『たりふた SUMMER JAM'12(2枚組)』『ゲームセンターCX DVD-BOX9』などのDVD作品もリリースされる予定。物入りの多い年末、しっかりとスケジュールを立ててチェックしていこう。

……ちなみに、まだamazonでの予約は始まっていないが、立川生志師匠と桃月庵白酒師匠のDVDもリリースされるとか……。

『特撰 柳家小満ん 江戸景色』

特撰 柳家小満ん 江戸景色特撰 柳家小満ん 江戸景色
(2012/07/11)
柳家小満ん

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落語アンソロジー本『落語を聴かなくても人生は生きられる』の印税を貰ったので、そのお金で柳家小満ん師匠のCD-BOXを購入した。落語で得た金は落語に返すべきである、と考えたからだ。では、どうして数ある落語CDの中から、小満ん師匠のCD-BOXを選んだのか。実は、『落語を聴かなくても人生は生きられる』を編集した松本尚久氏が様々な落語家についてしたためた著書『芸と噺と―落語を考えるヒント』で小満ん師匠のことが取り上げられていて、以前から興味はあったのである。そんな折に飛び込んできた印税。使い道は他にないだろう(まだ幾らか残っているので、そっちはどうしようかしらんとは思っているが)。

柳家小満んは1942年2月の生まれ。19歳の時に『明烏』を聴いて衝撃を受け、八代目桂文楽に弟子入りする。つけられた名前は“桂小勇”。入門10年目の冬、文楽が亡くなったために五代目柳家小さん門下へと移籍。入門14年目に真打、三代目“柳家小満ん”を襲名する。今年2月に70歳となるも、まだまだ元気に現役として活躍している。片や、完璧主義と謳われた戦後の大名人。片や、人間国宝。そんな二人を師匠に持つとは、なかなかモノスゴイ経歴であるように思う。しかし、いざ小満ん師匠の落語を聴いてみると、文楽からの純然たる影響が感じられる。一体、小満んの落語のどこから、文楽らしさが漂っているのか。まだまだ落語について未熟な私には、その感覚を上手く言葉には出来ない。そこで、先の著書での松本氏の分析を、ここに抜粋する。

 落語ファンなら誰もが知っていることだが、文楽は噺から無駄を省き、搾りに絞った。
 そうしておいて、短い時間の中に、噺のエッセンスだけを凝縮させた。顕微鏡でみれば細部まで鋭利に違いない、雪の結晶のような噺。私の好きな「大仏餅」など十五分ほどの時間ながら、深々とした奥行きを感じさせてくれる。
 厳しく選んで、あとは惜しげもなく捨てるという作業は、何かを付け加えるという作業よりも、実は至難であるに違いない。
 いまの落語で、これをやっている殆ど唯一の人が柳家小満んである。師匠であった桂文楽の方法を受け継いで、すでに自身の世界をつくっている。


ただ、個人的には、小満んが文楽の芸の特徴を語っている文章に、小満んの芸を感じる。

 小満んさんによれば、文楽は噺のトーンの維持に最も神経を使っていて、会話、地の文一体になったテンションを保つために、息継ぎの個所がほかの人よりも少なく、また、普通は切らないところで息を継ぐように配分していた。さらに、会話のつながり方を最優先にしているので、ときに人物の上下が逆になっても、そのまま停滞せずにとにかく噺を進めたという。
 文楽の噺に展開される会話は、現実世界のそれとはかなり違う。人物の言葉には、思い入れ(心理説明)が殆どなく、そこでは最終的に選ばれた言葉だけが、ためらいもなく語られる。


初めて文楽の落語を聴いたとき、私はその凄さを理解できなかった。志ん生、圓生、小さんなど、他の名人と呼ばれた落語家たちの凄さについては(浅薄ではあるが)理解できたのに、文楽はまったく分からなかった。が、今になって考えてみると、それも当たり前の話なのだ。無いことの凄さを、有ることを知らない人間が知ることなど、出来るわけがない。ただ、その片鱗は掴んでいた。文楽の落語は、他の同時代の落語家に比べて、明らかに受け入れやすかった。無駄を省いているからこそあっさり受け入れられたのだと、そう今は思っている。……的外れかもしれないけど。

現在、半分まで聴いた。良かった。きっと、最後まで良いのだろう。今から楽しみだ。

【報告】雑誌に寄稿しました。

「BREAK Max」という雑誌にコラムを寄稿しました。

BREAK Max (ブレイクマックス) 2012年 12月号 [雑誌]BREAK Max (ブレイクマックス) 2012年 12月号 [雑誌]
(2012/10/18)
不明

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あるお笑いコンビと出演番組について辛口のコラムを書いてくださいとのご依頼だったので、普段あんまりブログでは書かない、自らのドス黒い部分をどうにか煮詰めた文章を送っております。ちなみに“菅家”名義ではありません。買って、探して、「あ、もしかしてコレ?」と思っていただければと思います。当方、割と節操無くなんでも書きますので、いつでもお声をかけていただければ幸いです。

なお、「BREAK Max」については、ガラパゴスファイヤーこと中山涙先生のこちらの記事をご参考。

下世話な情報に癒されたい(死んだ目でダブルピース)

追記。佐藤晋さんが運営されている「老後にそなえて」で、ちょっと触れていただきました。また、聞いたところによると、今回の一件には佐藤さんがちょこちょこ関わっておられるそうで……なんと有難いことか! 東京オフ会の時には、(泥酔した中山先生のせいで)ほんの一瞬だけしか挨拶できなかったというのに! 次、上京した時には、感謝を込めてぺっこり90度の挨拶をしようと思います! 中山先生と一緒に!(先生は後日既に会われてるのかしら)

「オンバト+」十月十三日放送感想文(北海道)

■ラバーガール529kb2,747票】※会場審査1位・視聴者投票1位
十一戦全勝、今期三勝目。ヒカリゴケ、ヒューマン中村に続いて、今期三勝目を挙げたラバーガール。この調子ならチャンピオン大会出場も期待できるか。コント『寿司屋』。“おねえキャラの寿司屋の大将”というキャラクターが強烈なインパクトを与えるが、そこにさりげなくラバーガールならではのしれっとしたボケを加えることで笑いが倍増。とてつもない笑いを生み出していた。案外、キャラクター主軸のコントの方が、分かりやすくてウケるのかもしれない。

■流れ星【481kb/1,654票】※視聴者投票3位
二戦全勝、今期二勝目。「爆笑オンエアバトル」無冠の帝王、またも「オンバト+」のステージへ。今期はチャンピオン大会出場を狙っているという噂だが、大きな当たりが出ていないのが少し気になるところ。漫才『逆タマ』。無秩序に繰り出される不可解な世界観が、最後にきちんと収束される構成力の高さに、思わずため息。それでいて、ちゃんとアクの強さを残しているのが良い。誰なんだよ、本当に。漫才とは思えないツッコミ不在のオチも、らしくていい。それでも、観客を突き離さないんだから、絶妙だよな。

■ケチン・ダ・コチン【493kb/1,693票】※視聴者投票2位
五戦全勝、今期二勝目。高い歌唱力・演奏力を取り入れたコントで、連勝街道まっしぐらな彼ら。ただ、こういう芸風って、観客を驚かせるだけで、笑えるという意味での満足感は得られにくかったり。コント『蛍の光』。今回は意外性だけではなく、歌詞に笑いを見出すスタイルでオンエア。悪くはないけれど、やっぱり“幼稚園児がお金に固執する”っていうギャップの笑いだけしかなかったような。もう一つ、「これぞ!」な個性が欲しいなあ……。

■ツインクル【481kb/785票】
二戦全勝、今期二勝目。「爆笑オンエアバトル」時代には一勝も出来なかった彼らだが、「オンバト+」になってからというもの、何故か好記録を連発。コツをツカんだのか。漫才『ストーカー』。大阪のおばちゃんキャラを中心に、これでもかと天丼ネタを繰り返していくスタイルの漫才で、面白かったし満足感も残った……けれど、ちょっと安牌過ぎるネタだよなあ、という気も。勝てば官軍とはいえ、うーん……。

■コンパス【457kb/814票】
三戦二勝、今期初オンエア。漫才協会に所属する若手漫才師。つまりは、ナイツやWコロン、ロケット団と同じ根城のコンビである。根城て。漫才『女吸血鬼』……こんなタイトルではないよな、多分。まあいいや。西本の妄想がだんだんと肥大化するスタイルは悪くないけれど、最終的に流れ星がいる場所に辿り着きそうな気がしないでもない。今後、妄想をどのように脚色していくかで、このコンビの方向性は決まりそうな気がする。今の薄味をどう煮詰めていくか。

■タナからイケダ【457kb/1,324票】
初出場初オンエア。大阪よしもと所属の漫才コンビで、コンビ名は二人の名字「タナベ」「イケダ」からきている。漫才『チャンピオンへの取材』。ネタ自体はそこまで個性的ではないのだが、池田のすっとぼけたボケと田辺の味のあるツッコミが妙に印象に残った。中でも、田辺の雰囲気はなかなか面白い。劇団ひとりと笑い飯哲夫を掛け合わせたような顔をしている。……顔かいっ。でも、ちょっと気になるコンビなので、メモっとこう。メモらなくても覚えそうな名前だけど。

■今回のオフエア
445kb:ムートン
361kb:マヂカルラブリー
345kb:阿佐ヶ谷姉妹
289kb:BURN

400kbを超えたムートンが惜しくもオフエア。六位とはボール三個差。前回、高記録でオンエアされたマヂカルラブリー、今回はハネず。あの強烈なキャラクターは、北海道観には些か刺激が強過ぎたのか。

■次回
【初】S×L
勝又
クロスバー直撃
さらば青春の光
笑撃戦隊
スパイク
チャーミング
ニッチェ
ぽ~くちょっぷ
メンソールライト

注目の女性コンビ、スパイクとニッチェが直接対決。果たして、次世代の女性芸人枠を担うのはどっちだ!? この他、個性豊かな芸人たちが登場する予定だが、中でも気になるのは「キングオブコント2012」2位のさらば青春の光の登場。もしかして、今からでもチャンピオン大会を狙うつもりなのか?(ちなみに彼らは今期一勝中)

勇者の春は何もない春です

勇者ヨシヒコと魔王の城 Blu-ray BOX勇者ヨシヒコと魔王の城 Blu-ray BOX
(2012/09/28)
山田孝之、木南晴夏 他

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2011年秋に放送されていた、どっかで見たことのあるような世界観のファンタジーコメディドラマ「勇者ヨシヒコと魔王の城」。これの続編である「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」の第一話が、先日放送された。生憎、私はリアルタイムでの鑑賞が叶わず、遅れて録画したものを観させていただいたのだが、前作と変わらぬローテンションのバカバカしさに安心して大笑いした。前作から百年が経過した世界が舞台であると謳っておきながら、登場するのは前作とまったく同じメンバー。子孫だとかそういう時間の流れを思わせる展開ではなく、魔物の封印が解かれちゃったから、もっかい世界を救ってーっという軽いノリで当時の面々を蘇生しているので、本当にまったく同じメンバー。ただ、最初は世界を司る仏のうっかりミスにより、面々が死んだときの年齢で生き返らされて……生命軽視にも程があるが、そこはファンタジーだから良しッなのである。

監督・脚本は前作と同様、福田雄一が担当。福田氏は過去に『The 3名様』『33分探偵』『コドモ警察』などのドラマで脚本を務めてきた、バッリバリのコメディ者。バラエティ番組の構成作家もやっているので、笑いの扱いはお手の物だ。また、マギーとのコントユニット“U-1グランプリ”や、ユースケ・サンタマリア主演の『モンティ・パイソンのスパマロット』など、舞台を手がけた経験も少なくない。もしかしたら、ポスト三木聡なんじゃないかという風格さえ……って、ちょっと持ち上げすぎか。とにかく、そういう人が裏できちんと支えてくれているんだから、きっと今回も大丈夫だろう。今期、最も面白い(かもしれない)テレビドラマ、『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』。今後、どういう展開になっていくのか、今から楽しみだ。うん。

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月亭八方落語誘笑会パート1月亭八方落語誘笑会パート1
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■『AKO47 ~新説赤穂義士伝~』
もし、忠臣蔵の登場人物たちに、アイドルグループ“AKB48”のシステムが取り入れられていたとしたら……という新作落語。作ったのは教諭で落語作家の井口守氏で、それを八方師匠が脚色したという。忠臣蔵の面々が総選挙でセンターの座を争うというテーマは面白いが、肝心の内容が追い付いていない感がある。「塩を買うと自分が好きな浪士に投票できる」というシステム自体は面白いのに、このシステムがあまりネタの上で活かされていない。むしろ、方々に散りばめられた時事ネタの方が印象的で、それなら『源平盛衰記』の様な地噺にした方が、幾らか自由度が高くなって良さそうな気がしないでもない。……テーマが面白そうだっただけに、些か期待し過ぎたきらいもあるが。

■『莨の火』
住吉神社の鳥居の前で客待ちをしている駕籠屋のところにやってきたのは、なんとも上品なお年寄り。大阪のお茶屋に行きたいというので、駕籠屋は一流のお茶屋“北の綿富”を紹介、向かうことに。茶屋に到着すると、中から出てきたのが伊八という若い衆。お年寄りは、伊八にそっと頼みを告げる。「駕籠屋さんに駕籠賃を払わんとならんのじゃが、一両ほど立て替えてもらえますかな?」。これを聞き入れた伊八は、早々に帳場へと向かい一両を用立てする。ところがこのお年寄り、次から次へと立て替えを要求するので……。上方落語の大ネタ。マクラでバブルの話が出てきているように、とにかく景気の良い一席だ。誰かが貧乏になる、身を落とすということもなく、ただただ華やかで陽気な雰囲気に包まれている。ある種、『高津の富』とは対極にあるネタといえるのかも。八方師匠の『莨の火』は、お年寄りの派手な遊びっぷり、また綿富が本気を出してお年寄りを迎えるくだりが、とことん華やかで明るく、しかしそれでいて重厚さがあって、実に素晴らしい。

『莨の火』のためだけにチェックしてもいいと思う。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

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https://twitter.com/Sugaya03

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