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2013年4月のリリース予定

■レビュー予定
03『エレキコミック 第21回発表会『有様』
24『私という他人』(清水ミチコ)
24『バカリズムライブ番外編「バカリズム案6」
24『ロッチ単独ライブ「ハート」

■テレビ関連
17『玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ 遠くで飲みたい!湯の町でスナッキング
17『玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ 近くで飲みたい!東京でスナッキング
19『壇蜜女学園 業界用語の基礎知識 Vol.1
24『TV・局中法度! 5
24『東野・岡村の旅猿2 プライベートでごめんなさい… 琵琶湖で船上クリスマスパーティーの旅 プレミアム完全版
24『さまぁ~ず×さまぁ~ず DVD BOX[16,17+特典DISC]
24『さまぁ~ず×さまぁ~ず Blu-ray BOX[16,17+特典DISC]
24『さまぁ~ず×さまぁ~ず 16
24『さまぁ~ず×さまぁ~ず 17
26『おぎやはぎの愛車遍歴 NO CAR, NO LIFE! DVD-BOX 2
26『女子アナの罰 試練編
26『女子アナの罰 根性編

■その他のリリース予定
01『なんばグランド花月 笑福亭仁鶴 独演会 DVD-BOX
03『THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと 2012→2013
17『三三独演 〈二〉ノ巻 ―柳家三三 DVD集「月例 三三独演」より―

新年度の4月。桜の花咲く季節だというのに、なんだか変わり映えのない顔ぶれが揃っております。逆にいえば、ベテラン揃いの安定感あるメンバーということ。もはや単独ライブDVDを出すのが当たり前になっているエレキコミック、ロッチ、そしてバカリズム。バカリズムに至っては、これで16枚目のライブDVD。ここで何度も書いたけど、本当にどうかしてるとしか思えないライブ回数! そんな中、モノマネの女王と呼ばれることもあるベテラン・清水ミチコが、かなーり異質の作品をリリースするみたい。どうなりますやら?
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『新作落語傑作読本2』

新作落語傑作読本(2) (落語ファン倶楽部新書6)新作落語傑作読本(2) (落語ファン倶楽部新書6)
(2012/12/10)
落語ファン倶楽部

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現代を生きる落語家たちが鋭い視線で時代を切り取る“新作落語”を読み物にしたシリーズ第2弾。前回は【2011爆笑編】というテーマの元、春風亭昇太『オヤジの王国』を始めとして、三遊亭白鳥『河童の手』、春風亭百栄『マザコン調べ』、立川志らく『妾馬 ダイ・ハード』などの新作が掲載されていた。今回のテーマは【笑いと哀愁編】。とっても笑えて、だけどなんだかちょっと哀しい、そんな味わい深い新作落語11席を楽しめる一冊となっている。

携帯電話に振り回されるサラリーマンの悲哀を描いた春風亭昇太『吉田さんの携帯』、巨体の女相撲取りが過去とかっぷり四つに組み合う三遊亭白鳥『鉄砲のお熊』、名作映画『素晴らしき哉、人生!』を落語に置き換えた立川志らく『人情医者』など、かなりの傑作が並んでいるが、その中でも秀逸なのが古今亭駒次『公園のひかり号』。公園に置かれている動かない新幹線の中で、車掌の真似事を続けているおじさんと、そんなおじさんに興味を抱いた少年の物語。ベーシックなストーリーだが、かなーりグッときた。駒次さんは古今亭志ん駒師匠のお弟子さんで、まだ二つ目とのこと。鉄道マニヤで、鉄道を扱った新作落語を数多く生み出しているらしい。多分、直に聴いた方が、面白いんだろうなあ。ちなみに、駒次さんの落語は、鉄道マニヤの落語家たちが自作の鉄道落語を持ち寄った一作『鉄道落語―東西の噺家4人によるニューウェーブ宣言』にも掲載されている。これもそのうち読もう読もう。

ちなみに、本書の最後には、特別寄稿として三遊亭圓歌『中沢家の人々』が掲載されているが、他のネタはまだしも、これに関しては音源を聴いた方がいいと断言する。ストーリーそのものの面白さだけでもある程度はフォロー出来る純粋な新作ではなく、地の語りによる漫談の様な演目のため、他の新作よりも圧倒的に話術が反映されるからだ。あの独特のニュアンスは、文章ではあまり伝わらない。騙されたと思って、CDを聴くべし。

『オンバト+』第3回チャンピオン大会感想文

■放送日
2013年3月23日(3月18日収録)

■司会
古賀一(NHKアナウンサー)
タイムマシーン3号(『オンバト+』2代目チャンピオン)

■出場
ラバーガール(年間ランキング1位)
アームストロング(年間ランキング2位)
ニッチェ(年間ランキング3位)
ヒューマン中村(年間ランキング4位)
うしろシティ(年間ランキング5位)
トレンディエンジェル(年間ランキング6位)
ジグザグジギー(年間ランキング7位)
響(年間ランキング8位)
Gたかし(視聴者投票1位)

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『オンバト+』第3回チャンピオン大会直前スペシャル・コメントまとめ

三月二十三日に放送を控えた『オンバト+』第3回チャンピオン大会の事前番組。

司会進行は、『オンバト+』第3回チャンピオン大会の司会を務める古賀一アナウンサーと2代目チャンピオン・タイムマシーン3号。また、初代チャンピオン・トップリードと、第2回チャンピオン大会3位で『キングオブコント2012』王者のバイきんぐ(※椅子と机を持参しての飛び込み)がコメンテーターとして登場。

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「柳家三三 GO!GO! 47都道府県」(高松)

『柳家三三 GO!GO! 47都道府県』香川公演を観に行く。

 18:30開演
『真田小僧』
『転宅』
 仲入り
『井戸の茶碗』
 20:44終演


今回の会場は“サンポートホール高松 第2小ホール”。入り口の天井には、三三師匠の名前が入った提灯がぶらり。ちょっと味のある演出だ。チケットをもぎってもらって、中に入る。通路脇の物販では、先日リリースされた『三三独演 「一」ノ巻 ―柳家三三 二十周年DVD集「月例 三三独演」より―』(税込6,500円)が売られていた。気軽に手を出すことの出来るCDや書籍を出していない落語家は、こういう時ちょっと難儀だ。しばし購入を考えるが、予算の都合で見送ることに。ホールの中に入ると、ほどほどの狭さ。なんとなく、昨年訪れた鈴本演芸場を思い出す。後で調べてみると、第2小ホールは基本308席、鈴本演芸場は285席とのこと。ニアピンだ。全席自由ということだったので、舞台に向かって左側のテキトーな席に座る。観客は真ん中の席に集中していて、およそ80人ばかりといったところか。ステージ上には真っ赤で四角い高座がドーンと居座っている。照明で赤色が映えていて、なんだかちょっと眩しい。会場内では、延々とお囃子が流れていた。曲名がパッと出るようになれば、私もちょっとは落語フリークぶれるのだろうか。

開演時間になると、出囃子が流れ始めて、いきなり今回の主役・柳家三三師匠が登場。前座無し・演芸無しの、まさに独演会というわけだ。前日に訪れた境港での出来事をマクラに、じわりじわりと観客の意識をたぐり寄せていく。ネタは『真田小僧』の完演版。悪ガキが母親の秘密を元手に父親から小遣いをせびろうとする滑稽噺だ。途中で切り上げる印象の強いネタだが、今回は最後まで聴くことが出来た。が、ここで噺は終わらない。そのまま泥棒に関するマクラを始め、『転宅』へ。お妾さんの家に入った泥棒が何故か結婚を迫られるという、ちょっと不思議な展開が魅力の滑稽噺である。フリからオチまで、壊すことなく丁寧に演じていた。

仲入りを挟んで、「正直過ぎるというのも困りもので……」というマクラから『井戸の茶碗』。さる浪人から仏像を買った正直者の屑屋・清兵衛さん、しかしその仏像には秘密が……。何処で演じてもウケるという、古典落語のテッパン中のテッパンネタだ。一応は、人情噺のカテゴリーに含まれているが、ストーリーがしっかりしている割に自由度が高いので、くすぐりを幾らでも放り込めるのが魅力でもある。事実、三三師匠も、かなり笑いどころを作っていた。ただ、数多くの落語家が手を出している演目なだけに、もうちょっと独自の色が欲しかった気もする。清兵衛さんが浪人を説得するシーンに力を入れていたが、あれが三三流オリジナリティだったのかな。最後は三三師匠が観客席をカメラで撮影して、終演。ちなみに、ステージには緞帳が無かったので、「せーので流れ解散で」ということになった。

今回の口演を通じて、噂に聞いた三三師匠の良さを理解できるかと思っていたのだが、私には正直ピンとこなかった。寝不足でこちらの観るコンディションが整っていなかったことも大きいのだろうが、それにしても。あまりにピンとこなかったので、帰宅して早々に落語家解説本『噺家のはなし』(広瀬和生)を引っ張り出して、読んでみた。すると、こんな一文が。

端正な三三の語り口は、とりわけ人情噺や怪談噺など、高度な話芸のテクニックを必要とする演目において真価を発揮する。

(広瀬和生『噺家のはなし』より)


次こそは、観れるといいな、真骨頂。

バカリズムライブ『運命』

バカリズムライブ「運命」 [DVD]バカリズムライブ「運命」 [DVD]
(2012/11/07)
バカリズム

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バカリズムライブ『運命』を観た。

バカリズムは日本映画学校の学生二人によって、1995年に結成された。屋上から飛び降りようとしている男性と彼を救おうとする刑事の会話が少しずつ崩壊し始める『屋上』、世間にはあまり知られていない仕事をしている様々な職人たちを紹介する『影の仕事』、ラジオ体操のリズムに合わせて人間が挫折していく様を描いた『ラジオ挫折』など、独自性の強いコントで一部のお笑いファンから高く評価されていたが、2005年11月にメンバーの一人が脱退。バカリズムは残された升野英知のソロユニット名となる。

バカリズムがピン芸人になった翌年、『R-1ぐらんぷり2006』決勝戦に初進出、スケッチブックネタ『トツギーノ』が話題となる。その後も、都道府県の持ち方をレクチャーする『1年D組 地理バカ先生』、卒業式の日に教師がこれといって深い意味の無い言葉を押し付ける『贈るほどでもない言葉』、バラエティ番組の司会者の様な物腰で取り調べを行う刑事を描いた『総合刑事』など、コンビ時代と同様に異色コントを増産し続け、評価されている。

また、日本一の大喜利芸人を決する『IPPONグランプリ』において三度の優勝を果たしたり、オムニバス映画『バカリズム THE MOVIE』を手掛けたり、ブラックユーモアを多分に含んだ人気オムニバスドラマシリーズ『夜にも奇妙な物語』の脚本を手掛けたりと、実に多種多様な活躍を見せる。だが、バカリズムが最も重きを置いているのは、あくまでもライブ。数本のバラエティ番組にレギュラーとして参加しているにも関わらず、年に二~三度という異常なペースでソロライブを行っていることが、それを証明している。バカリズムライブ『運命』は2012年7月20日から22日にかけて開催、本作には22日の模様が収録されている。

毎回、ライブのタイトルには、漠然とした言葉を掲げているバカリズム。今回のタイトルは『運命』。その言葉からイメージされる重厚さの影響なのか、本作には何処となく重々しい雰囲気が漂っている。スーツ姿のバカリズムが、暗闇のステージで“運命”について説明するプロローグコント『運命の話』からして、なんだか重い。勿論、話の内容はどんどんバカバカしくなっていくんだけれど、運命という言葉から決して解放されることはない。バカリズムを含めた全ての人類は、運命に逆らうことは出来ないのだと、そんなメッセージがあるような、ないような……。

とはいえ、披露されているコントは、やっぱりいつも通りのくだらなさ。メディアでよく目にするフレーズを徹底的にこき下ろしていく『絶対に負けられない戦い』、ドラえもんとのび太を彷彿とする関係性にある中年の魔法使いと少年の交流を描いた『マジカル☆中年』、とある陸上選手が謝罪会見を開くことになってしまった理由とは?『はやすぎた男』など、やや皮肉めいた印象を与えるネタが多い。一方、某・運命の作曲家が運命の出会いを求めるコント『それいけ!ベートーくん』、名作『やぎさんゆうびん』をモチーフとしたフリップネタ『TABETA!』などのように、強いインパクトを与えるネタも。「ノー、運命!」……どっかで使えないかな。

その中でも一際異彩を放っているのが、『運命のスケジュール』というコント。ある朝、どこにでもいるような普通の男・ハタノが目覚めると、すぐ隣に知らない人物がいることに気付く。何処の誰かを問い詰めると、なんとその男はハタノが生まれてから死ぬまでのスケジュールを管理している“運命のマネージャー”なのだという。当然ながら、そんなことをいきなり言われても信じられるわけがない。そこで運命のマネージャーは、これからハタノの身に起こる出来事を聞かせてくれるのだが……。ストーリーに些かの物足りなさがあることは否定できないが、この設定の面白さはまさしく『世にも奇妙な物語』のそれと同等。緊張感が漂う中に適度なコミカルさがバランス良く含まれていて、優秀な短編ドラマという印象を残してくれる。また、終盤の展開が素晴らしい。あの、バカリズムらしい底意地の悪いオチ!

特典映像はライブの幕間映像を収録。バカリズムのエッセンスがシンプルに表現されているマンガの数々は、面白いんだけれどちょっと冗長で飽きる。劇場で観る時とは違って、実生活ではなかなかそこまできっちり集中できないからなあ。でも、『相撲官能小説』は笑った。あの安定した下らなさはもはや伝統芸だな。それにしても官能小説フォーマット、あと何年使い続けるつもりなんだろう?


■本編(71分)
「プロローグ「運命の話」」「絶対に負けられない戦い」「それいけ!ベートーくん」「マジカル☆中年」「鬼」「はやすぎた男」「TABETA!」「運命のスケジュール」

■特典映像(21分)
「運命の出会いあれこれ」「今日の○○占いカウントダウン」「漫画で読むバカリズム「カレー」」「運命の赤いものあれこれ」「漫画で読むバカリズム「インタビュー」」「相撲官能小説」

『きみのキレイに気づいておくれ』という愚かさ

きみのキレイに気づいておくれ/あれから10周年オーディションライブ完全収録(アニメ盤)きみのキレイに気づいておくれ/あれから10周年オーディションライブ完全収録(アニメ盤)
(2010/12/01)
サンボマスター
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先日、サンボマスターによる2010年リリースのシングル、『きみのキレイに気づいておくれ』を購入した。以前から、YouTubeでプロモーションビデオを拝見し、非常に気に入っていた曲だったのだが、生憎のオリジナルアルバム未収録ということで(ベスト盤に収録されているが、未購入)、今の今まで聴く機会を逃していたのだが、ようやく手にする運びとなった。

さて、この『きみのキレイに気づいておくれ』、とにかく名曲である。テレビアニメ『海月姫』のエンディングテーマということで、割とそっちの界隈では知られているのかもしれないが、売上は芳しくない。が、音楽の良し悪しが売上に反映されるとは限らないのは、いつの時代も同じことで、この曲がオリコンチャート10位以内に入らなかったとしても、名曲であることには変わりないのである。じゃあ、どういう曲なのかというと、これがなかなか説明しにくい。

一言でまとめてしまうと、タイトル通り「きみのキレイに気づいておくれ」というメッセージソングである。それ以上でも以下でもない。ある種、非常に乱暴だ。「きみのキレイに気づいておくれ」と言われている人は、つまりキレイに気づいていない人ということで、それはどういう人なのかというと、まあはっきり言っちまえばキレイじゃないっていう自覚がある人だ。当人からしてみれば、たまったもんじゃない。「きみのキレイに気づいておくれ」と言われた日には、「じゃああんた、私のこと抱けるの!?」と『村娘』の大久保さんばりに反論してくるかもしれない。でも、その無知で愚直ともいえるようなメッセージ、空っぽに見えるかもしれないくらいに捻りの無いメッセージこそ、サンボマスターの醍醐味であり真骨頂、意識改革のきっかけなのである。全ての人には届かないかもしれない、でも届く人には届くであろう、愚かしく熱いメッセージ! 何かに配慮することで、言葉が控えめになってしまっては意味がない。そして、それこそ、ありとあらゆる表現の、最大の理由といえるのではあるまいか。


山口は自分のカッコイイに気付いてるな、うむ。

しかし、実は今回の記事で書きたいのは『きみのキレイに気づいておくれ』の話ではない。今回、本当に書きたかったのは、そのカップリングとして収録されているライブ音源についてである。なんと、このシングルのカップリングには、2010年に行われた「あれから10周年ツアー」より、初日の下北沢公演の音源がノーカットで収録されている。そして正直なところ、私がこのシングルを購入した本当の理由も、このカップリングにある。とはいえ、所詮は既存曲しか披露されていないので、そこまで大したモンじゃないだろう……と、実際に聴いてみるまでは思っていたのだが、これがもうとんでもない。スタジオ音源とはまったく違う、圧倒的な熱量の高さ。アレンジという意味では物足りなさもあるが、それもまたライブならではのブッ飛ばした衝動として楽しめる。しかし何より素晴らしいのは、曲間のMC。なんだろうな、この山口の喋りは。自分がバカなことを分かった上でバカなこと言ってバカな曲をパツイチかましてやるぞとでも言ってるような、言われているような、とんでもない質量の打撃を予感させる前口上。単なる言葉の羅列じゃない、曲のタイトルひとつひとつに込められたメッセージが、現代人的ノーテンキな脳味噌をぐわんぐわんに揺さぶってくる。これはあれだ、いわゆる一つのトリップだ。セックスドラッグロックンロールの時代は終わった、清く正しく終わった、これからはロックンロールだけで十分に飛べる。

一昔前のシングルと侮るなかれ、その迫力、質量は才能十把一絡げのミュージシャンたちのベストアルバムを超越する。いや、下手すれば、この一枚だけでサンボマスターがどういうバンドなのか、殆ど理解できるんじゃないか。しかし何より問題なのは、期間限定生産盤が今でも手に入るって、どういう事態だ。たかだか1,200円そこそこだ、ガタガタぬかすヒマがあったらバタバタ買って、とっとと聴きやがれ! それで世界が変わるかどうかは、まあ知らん。

うしろシティ・さらば青春の光『cafeと喫茶店』

cafeと喫茶店 [DVD]cafeと喫茶店 [DVD]
(2013/02/27)
うしろシティ、さらば青春の光 他

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うしろシティ・さらば青春の光『cafeと喫茶店』を観る。

うしろシティは別々のコンビとして活動していた金子学と阿諏訪泰義によって、2009年に結成された。一方、さらば青春の光はこれまた別々のコンビとして活動していた森田哲矢と東口宜隆によって、2008年に結成された。同じ松竹芸能に所属する二組は、それぞれ独特の味わいがあるコンビとしてお笑いファンの間で評価されていたが、『キングオブコント2012』で共に決勝進出を果たしたことをきっかけに、世間の注目を集めるようになる。本作には、そんな二組が2012年12月30日に開催した、収録用合同ライブの模様が収められている。

収録されているネタの内訳は、うしろシティとさらば青春の光のコントがそれぞれ三本ずつと、二組によるユニットコントが四本の計十本。そのうち三本が『キングオブコント2012』決勝戦で披露されたネタ(うしろシティ『メンツ』、さらば青春の光『ぼったくりバー』『公園』)で、残りも『オンバト+』や『新人演芸大賞』などの番組で観たことのあるものが殆ど。ベストネタが揃っていると考えるべきなのか、それとも、新鮮味に欠けるラインナップと考えるべきなのか。……少なくとも、『キングオブコント2012』決勝戦の模様はDVD化されているので、わざわざ改めてソフト化する必要は無かったんじゃないかという気はしないでもない。

とはいえ、個人的に大好きな、うしろシティの『太陽』が収録されていたのは嬉しかった。この『太陽』というコントは、金子演じる極端に善良な少年と阿諏訪演じるヘンにワルな少年が入学式へと同行する姿を描いたもので、特にストーリーがあるわけではないのだけれども、なんだか妙に惹きつけられる。思うに、キャラクターが表面的ではなく、その更に深淵があることを匂わせているところに、魅力を感じるのだろう。「みんなが幸せ! それが僕の幸せ!」という台詞に至るまでの、彼の人生が知りたい。一方の、さらば青春の光のコントでは、唯一の未見ネタ『速読』がバカに面白かった。ちょっとでも説明してしまうとネタバレになってしまうコントなので、これは是非とも実際に観ていただきたい。超下らないから。一部の女性は引いちゃうかもしれないけれども、この発想はたまらない。

ただ、本作の見どころはやっぱり、二組によるユニットコントだろう。普段のライブでは披露されない、特定の舞台だから観ることの出来る“ユニットコント”は、そのプレミア感が故に、多少はクオリティが低くても許されがちだ。しかし、本作に収録されているユニットコントは、その全てが上出来だ。カフェと喫茶店のニュアンスの違いを模索する表題作『cafeと喫茶店』を始めとして、路上販売のサクラがターゲットに選んだ少年を中心に巻き起こる波乱を描いた『腕時計』、子どもが学校で殴り合いのケンカをしたと聞いて、慌ててやってきた父親が耳にしたその驚くべき原因とは『ケンカ』などなど、二組それぞれの個性を漂わせる特別なネタが目白押し。個人的に気に入ったのは、『居酒屋』。したたかに酔っ払った二人のサラリーマンが、近いうちに合併するという会社について、机の上の様々なモノで例えようとするネタで、正直言って大した内容じゃないんだけれども、酔っ払った二人とちょっと距離を置いた阿諏訪のツッコミがたまらなく面白かった。

うしろシティとさらば青春の光。二組のコントは、似ているようでまったく似ていない、でも根っ子では繋がっている様な不思議な関係にある。それはなんだか、おぎやはぎとバナナマンが気まぐれに復活させたりさせなかったりしているお笑いユニット“宇田川フリーコースターズ”を彷彿とする。これからも、この二組によるユニットとしての進展を楽しみにしていきたかった……のだが、御存知の通り、既にさらば青春の光は事務所を離れることが決定している。事務所離脱の理由は今でも不明だが、恐らく本作の特典映像「好きな芸人独り占め・ドキドキバーチャルデート」で、森田が中途半端にボケている姿が松竹芸能上層部の逆鱗に触れたのだろう。……冗談はさておき。それでも、いつか二組はまた舞台で再会するんじゃないかという気がしないでもない。というか、そうあるべきだろう。これで終わりっていうのは、ちょっとねえ……。


■本編(73分)
「cafeと喫茶店(ユ)」「ぼったくりバー(さ)」「メンツ(う)」「公園(さ)」「美容室(う)」「速読(さ)」「太陽(う)」「腕時計(ユ)」「ケンカ(ユ)」「居酒屋(ユ)」

■特典映像(42分)
「好きな芸人独り占め・ドキドキバーチャルデート」

これは何に見えますか?

小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [DVD]小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [DVD]
(2013/05/15)
小林賢太郎、久ヶ沢徹 他

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小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [Blu-ray]小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [Blu-ray]
(2013/05/15)
小林賢太郎、久ヶ沢徹 他

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小林賢太郎プロデュースこと“KKP”による第七回公演『ロールシャッハ』がソフト化されるという。2010年に開催された初演の段階では「ソフト化はない」と言われていたのだが、どうやら2012年に再演された公演の模様が収録されるらしい(※横浜公演を収録とのこと)。うーん、嬉しい。そりゃ、ラーメンズの単独公演をやってくれた方が嬉しいけれども、でも、やっぱり嬉しい。前回の公演がソフト化されたのが2010年2月のことだったので、およそ3年3ヶ月ぶり。……じらしたなあ。出演は、久ヶ沢徹、竹井亮介、辻本耕志(フラミンゴ)、小林賢太郎。面白いといいなっ。

『ニッチェ初単独ライブ「ポテトサラダ」』

ニッチェ初単独ライブ「ポテトサラダ」 [DVD]ニッチェ初単独ライブ「ポテトサラダ」 [DVD]
(2012/10/24)
ニッチェ

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『ニッチェ初単独ライブ「ポテトサラダ」』を観る。

ニッチェは日本映画学校出身の江上敬子と近藤くみこによって、2005年に結成された。コンビ名の由来は、日本映画学校の略称“ニチエイ”から。当初、二人は女優を目指していたが、卒業間際に講師から「お前らに女優は無理だ、お笑いに行け」と言われ、芸人として活動するようになる。2009年にフジテレビ制作のオーディション番組『新しい波16』に出演、『ふくらむスクラム!!』『1ばんスクラム!!』のレギュラーとして活躍する。2011年にNHK新人演芸大賞を受賞。本作には、そんなニッチェが2012年6月から7月にかけて開催した、初めての単独ライブの模様が収録されている。

都会に対して強い憧れを抱いている学生のやりとりが、地方民になんともいえない共感を覚えさせる『都会部』、お遊戯会で演技をするのは恥ずかしいという園児が、いざ演技を始めると……『お遊戯会』、貧しい母と子のワンシーンをセツなオモシロく描いた結果、あのいとうあさこが号泣したという『母ひとり子ひとり~ハートフルショートコント~』など、強烈なキャラクターとシンプルなシチュエーションが混ざり合った、味わい深いコントが目白押し。一般的には、アンパンマンショーを観に来た子どもがアンパンマンに対して強すぎる思いを見せつける『アンパンマンショー』が有名か。実際、面白いネタだ。子どもならではの過剰なテンションと、子どもにしては異様に深い思慮のバランスが絶妙。一方、かつてディスコがあったという図書館で当時の様に踊り狂う女を描いた『図書館の女』の様に、混沌としたネタもあったりして、なかなか良いバランスの作品といえるのでは。

個人的に気に入っているのは、『涙の再会スペシャル』というコント。幼い頃に家を出ていってしまった母親(江上)の捜索を番組に依頼していた娘(近藤)が、スタジオ収録の休憩中にトイレに行ったところ、そこで当の母親と遭遇してしまう。娘の方はその再会に感動するが、母親の方はなんだかよそよそしい。その理由は、「十五分早いわ……十五分後にスタジオで再会じゃん……」。探す方と探される方のテンションの差を、更に“テレビに出演する”というイベントで大きく開いているコント。テレビ出演のために、どんどん娘に薄情になっていく母親の言動がとにかくヒドい。ヒドいけど、なんだか共感してしまう。だって、テレビ出たいもんねぇ……。そんな二人の立場が中盤で大逆転する展開もたまらない!

ただ、本作最大の見どころは、ひょっとしたら特典映像の『ニッチェの反省会』かもしれない。この特典映像、ニッチェの二人が居酒屋で繰り広げる反省会の模様が収録されている(マネージャー撮影)のだが、とにかく本音が漏れまくり。ライブで披露された『母ひとり子ひとり』『涙の再会スペシャル』『アンパンマンショー』などのコントに関する話や、近藤の意外とディープな恋愛トーク、江上の告白してないのに某若手芸人からフラれた話など、短いのに密度濃厚。最終的に、涙ながらに感謝し合う二人の姿には、思わずこちらの涙腺もうるうる。うーん……コンビって、素敵やん?


■本編(65分)
「都会部」「銀行強盗」「ニッチェのコンビネーションメイク」「お遊戯会」「漫才「合コン」」「漫才「友達の誕生日」」「母ひとり子ひとり~ハートフルショートコント~」「アンパンマンショー」「ニッチェ江上の4コマ劇場」「涙の再会スペシャル」「ニッチェ近藤の4コマ劇場」「図書館の女」

■特典映像(10分)
「ニッチェの反省会」

キンタロー。・チョップリンの営業を観に行く(綾川)

イオンモール綾川で、キンタロー。とチョップリンが営業ライブをするという話を聞きつけたので、行くことにする。が、その前に、高松にある県立図書館に借りていたモノがあったので、車を転がして、先にそれを返しに行く。スムーズにコトが進めば問題は無かったのだが、折からの夜更かしによる体調不良が原因の腹痛で、数回に及ぶトイレ往復を余儀なくされる。で、気が付くと、開始1時間前。県立図書館からイオンモール綾川までの距離間が掴めず、やたらに慌てふためく。

高松からイオンモール綾川まで真っ直ぐ伸びている国道32号線を下っている最中、ある地点で真っ黒な煙が目に飛び込んできた。焚き火にしては大きい煙だなあ、などと能天気に眺めていると、国道沿いの民家が燃えていた。ボヤではない。完全に燃えている。不謹慎ながらテンションが上がるが、すぐさま、自分の家が同様の事態に陥ってしまった場合を考え、不安に陥った。先日、家族と夕飯を取った居酒屋に“親父の小言”なる幾つかの標語を掲示した貼り紙があったことを思い出す。「火事は覚悟しておけ」。いつ、我が家がああいうことになるか、分かったものではない。しみじみと噛み締めた。対向車線を何台もの消防車が走り抜けていく。急げ急げ。救急車は見えなかったから、きっと怪我人は出てない……と良いが。

結果として、イオンモール綾川には営業開始30分前に到着した。なんだ、こんなことなら、さして慌てる必要は無かったんじゃないか……と思いながら、駐車場から会場近くまで移動してみると、そこにはとんでもない人が。イオンモール綾川での芸人の営業は、必ず一階の“グリーンコート”という特定の場所で行われる。このグリーンコートは吹き抜けになっているので、あわよくば二階・三階からもその模様を眺めることが出来る。実際、私も過去に東京03やマシンガンズの営業を、二階からあたたかーい視線で眺めた経験がある。大抵、二階・三階はそこまで混み合わないのだ。……ところが、今日は違った。一階は勿論、二階も三階もメチャクチャ混んでいる。二階、三階の手すりまで、ぐるり三層の人だかり。ミルフィーユかよっ、などとツッコミを入れている場合ではない。どうにかして見える場所をキープしなくては。

周辺をウーロウーロしまくって、どうにか二階の列に紛れ込む。手すりから四列目。ステージが見えそうで見えない。前の女がヒールを履いているせいだ。さては、この人並への対策か。抜け目無いな。それはまだいいとして、その前の女性二人組がジャマだ。なんで立ってるんだよ。座れよ。他の前から二列目までの人たちはみんな座ってるんだよ。なんで立ってんだよ。無論、そんなこと言えるわけはなし。そこまで見たいものでもなし。ていうか、下手に動いたら、痴漢と間違えられそうだ。芸人の営業を観に行って痴漢と間違えられるだなんて、最悪の事態にも程がある。冤罪で捕まって、連れて行かれる様を芸人にイジられたりでもしたら、もう生きていけない。顔と指紋を変えるしかない。だから両手は組んでいる。ううっ、暑い。

25分ほど立っていて、ようやく営業スタート。まずはチョップリン西野が一人で登場。見えないけど、声は間違いなく西野だ。ただ、何を喋ってるのか、イマイチ分からない。テニス選手のモノマネをしているのだけは、なんとなく伝わった。うーん。でも何を言っているのかは分からない。分からないぞ。うーんうーん。しばらくして、どうやらコントがスタート。一瞬、マネキン頭の巨大な男がダイナミックな動きをしているのが見えた。『ニューヨーカー』だ。いいなあ。あれ、近くでじっくり観たいなあ。でも、見えるのは一瞬だけ。あがががが。コントの後で、会場の男の子を舞台に上げて、ニューヨーカーを被らせていた模様。和むなあ。和むんだろうなあ。見えないけど。

チョップリン凸劇場  [DVD]チョップリン凸劇場 [DVD]
(2005/06/29)
神谷明、 他

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↑『ニューヨーカー』収録。

一階の人たちがそこそこ盛り上がったところで、チョップリンの出番が終了。そして遂に、キンタロー。が登場。おおっ、なんか知らんがキンタロー。は見えるぞ。いつものマエアツの衣装だぞ。『フライングゲット』踊ってるぞ。あの衣装で光浦やってるぞ。次は大島優子、それからミッキー、ドナルド、グーフィー……う、うーん……。なんだか妙に疲れてきたので、その場を立ち去る。意識的に大衆向けのネタをやったんだろうけど、中途半端なクオリティのアニメキャラモノマネは流石にちょっと辛い……。まあ、それ以前に、ああいう場所でモノマネ芸はちょっとキビシーように思う。声が聞こえないから、フリが伝わらないんだよねえ……。

つけ麺を食べて、映画のチラシ(『ヒッチコック』)を貰って、帰った。残り半日、だらだら過ごそう。

『新宿末廣亭深夜寄席 ~骨太肉厚編~』

新宿末廣亭深夜寄席~骨太肉厚編~新宿末廣亭深夜寄席~骨太肉厚編~
(2012/11/28)
V.A.

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■「深夜寄席」とは
毎週土曜日午後9時30分から「新宿末廣亭」で行われている落語会の名称。毎回、二つ目(※“前座”という修行段階を終えて、一人前の落語家として認められた落語家を指す。更に、その実力が認められると“真打”になる)の落語家が四名出演している。木戸銭は500円ととってもリーズナブルなので、何かのついでに立ち寄るのも面白いかもしれない。なお、出演者は「新宿末廣亭」ホームページにて随時公開中。深夜寄席がCD化されるのは、これで二度目となる。前作のレビューはこちら

■鈴々舎馬るこ『転失気 ~ブラック和尚にカワイソ珍念~』(19分39秒/2012年8月4日収録)
鈴々舎馬風門下。掛かり付けの医者に「転失気は御座いますか?」と聞かれた和尚。しかし転失気が何か分からない。転失気の意味が気になるが、この年になって誰かに聞くのは恥ずかしい和尚は、小僧の珍念を騙して転失気の意味を調べさせることに……。キャラクターが過剰にデフォルメされていて、通常よりもかなーりバカバカしい内容になっている。全体的にギャグが散りばめられているが、特に小僧が和尚に騙されていたことに気付くくだりを重点的に描いているので、後半の展開がより効果的に。オチもスパッとキレがいい。そんな馬るこさんの落語を収めたCD『まるらくご ~うしといぬとしにがみ~』が、現在絶賛発売中。私も買います。

■三笑亭夢吉『鷺とり』(23分00秒/2012年7月28日収録)
三笑亭夢丸門下。仕事をしていない男が、ご隠居の家にやってきた。そのことを注意されると、実は新しい商売を考えていると言う。その商売とは、鷺とり。果たして、男は如何にして鷺を捕まえようというのか。初めて聴いた演目。鷺を捕まえる手法もさることながら、鷺を捕まえた後の展開がなんとも破天荒。調べてみると、元は上方で演じられていた演目だという。なるほど、言われてみれば、上方のねっとりとした口調が似合いそうだ。人を食ったようなオチもいい。夢吉さんの口演は悪くないが、馬るこさんの後ということもあってか少しインパクトに欠ける。あと、男が○○に引っ掛かってしまう場面に、もうちょっと雰囲気が欲しい気も。

■桂宮治『大工調べ』(29分08秒/2012年9月8日)
桂伸治門下。ある日、与太郎の家にやってきた棟梁は、新しい仕事が入ったからと事前に道具箱を預かろうとする。ところが道具箱が無い。どうしたのかと尋ねると、払ってない家賃の代わりに大家に持って行かれたのだという。そこで棟梁は、道具箱を返してもらうために画策するのだが……。マクラでパァパァと毒を吐き捨てて客にドカンドカンとウケる感じが、なんとなーく立川志らく師匠を彷彿と。肝心の『大工調べ』、ちょっとばかり与太郎の描写がねっとりしていて好みじゃないが、棟梁のとてつもない迫力の啖呵で相殺。ここまでまくしたてられたら、与太郎が物怖じするのも納得だ。考えてみるに、全体的にキャラの濃度を上げているんだろう。これなら、退屈だからとカットされがちな後半のお白州のシーンも、割と楽しく観れそうだ。どっかで観れないかな?

第三弾『新宿末廣亭深夜寄席~眉目秀麗編~』も、間も無くリリース。

『漫才 する彦やる蔵』(オジンオズボーン)

漫才 する彦やる蔵 [DVD]漫才 する彦やる蔵 [DVD]
(2013/02/27)
篠宮 暁、高松 新一 他

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オジンオズボーン『漫才 する彦やる蔵』を観る。

オジンオズボーンは篠宮暁と高松新一によって、1999年に結成された。2002年にNHK上方漫才コンテスト・優秀賞を受賞。ますだおかだ、アメリカザリガニに続く松竹芸能・若手漫才師のホープとして注目を集める。2005年には、TBS制作のオーディション番組『ゲンセキ』に出演。オリエンタルラジオ、トップリード、ハリセンボンらとともにコント番組『10カラット』のレギュラーに選ばれるも、およそ半年後に番組が終了。以後、長年に渡って鳴かず飛ばずの日々が続くが、2012年にそれまでの漫才スタイルを一新して『THE MANZAI 2012』の決勝戦へ進出、再び注目を集め始める。

……というわけで、オジンオズボーンが売れつつある。正直、嬉しい。実は、私は彼らに対して、並々ならない思い入れがあったりなんかしちゃったりする。それは何故かというと、私がお笑いスキーになるきっかけとなったバラエティ番組『爆笑オンエアバトル』を見始めた頃、ちょうど彼らが番組に出場し始めたからだ。他の出場者に比べて、かなりフレッシュなイメージを与えるコンビだったことを覚えている。それもその筈、当時の記録を確認してみたところ、オジンオズボーンが『爆笑オンエアバトル』で初めてオンエア権を獲得した時、高松はまだ21歳、篠宮に至っては19歳の青二才だった。キングコングよりも若かったんだなあ。……と、まあ、そういうわけで、私はオジンオズボーンに対して、なんだか同期の様な感覚を持っているのである(一方的に)。

そんなオジンオズボーンが発掘した新しい漫才のスタイル、それは“ダジャレ”だ。高松が何かについて説明をしようとすると、それに篠宮が安直なダジャレや下らないギャグで茶々を入れ続ける。一見すると、なんともしょーもない。しかし、不敵な表情を浮かべながら下らない言動を取り続ける篠宮を見ているうちに、なんともいえず笑いがこみあげてくる。不思議だ。あんなにも下らないことが、どうしてこんなに面白く感じられてしまうのか。思うに、これはオードリーやエレファントジョンの亜流なのである。不適切なタイミングで不適切なツッコミを繰り広げることによって、笑いを生み出すオードリー。相方の言葉の節々を拾い上げてまったく意味の無い相槌を打つことで、話の進行を妨げてしまうエレファントジョン。どちらも、ボケのクオリティが低ければ低いほど(ウザければウザいほど)、大きな笑いへと発展するスタイルだ。それらの漫才のカテゴリーに、オジンオズボーンも含まれているのだろう。

ただ、“篠宮がダジャレを連発して高松の話のジャマをする”スタイルの漫才は、本作には二本しか収録されていない(『アイドル』と『焼肉』)。では、残りのネタはどうなっているのかというと、ダジャレ風味の名前の芸人たちがしょーもないネタを披露し続ける『ネタ番組』、不可解な言動を取る人たちと名刺を交わす『名刺交換』、引っ越しの手伝いに駆け付けた後輩芸人たちが個性的にも程がある『引っ越し』など、要所にダジャレが組み込まれてはいるものの、割とオーソドックスな漫才コントが主だ。そういった漫才はそもそも彼らが得意としていたところなので、どのネタもそれなりに面白い……のだが、『アイドル』『焼肉』の様な新生スタイルの漫才と比べると、どうしても見劣りしている。……もしかして、あんまりネタが無い状態だったのに、無理してDVD化に乗り出したんだろうか? 急いてはコトを仕損じるぞ。

そんな中、これまでの彼らが演じてきたオーソドックスな漫才のスタイル、新しく生み出したダジャレメインの漫才スタイル、これら二つのスタイルで同じ設定のネタを繰り広げる『海賊』は、なかなか興味深く楽しめた(余談だが、以前のスタイルを「篠宮腐る前」、現在のスタイルを「篠宮腐った後」と表現していたのには笑った)。先にも書いたように、現在のダジャレスタイルの漫才コントでも、それなりには面白い。しかし……不敵なキャラが乗っかっていない分、以前のスタイルの方が自由に演れている様に見えた。果たして、このスタイル変更は、本当に彼らにとって正しい判断だったのか……まあ、ダジャレ漫才はまだまだ発展途上だと思うので、これからの進化を温かく見守っていければと思う。とりあえずきっかけは掴んだ、後はどう動くかだ!

なお、特典映像には、篠宮のダジャレ力を検証するために、東京松竹のダジャレ自慢な後輩芸人たちとダジャレバトルを繰り広げている模様が収録されている。……まあ、バトルといっても、ただ鍋をつっつきながらお題に合わせたギャグを言いまくるってだけなんだけれども。果たして、篠宮は本当に「芸能界で1位はオレ、2位が小遊三、3位がオジンオズボーン」(by高田文夫)といわれるほどの実力があるのか。是非、確認していただきたい。知る人ぞ知るお祭りBoyも出てるよ!


■本編(55分)
「アイドル」「ネタ番組」「名刺交換」「ランキング」「引っ越し」「居眠り」「閻魔様」「海賊 篠宮腐る前」「海賊 篠宮腐った後」「スパルタ」「焼肉」

■特典映像(28分)
「篠宮の“ダジャレ力”検証」

さらば愛しき納谷悟朗

別冊映画秘宝 とり・みきの映画吹替王 (洋泉社MOOK)別冊映画秘宝 とり・みきの映画吹替王 (洋泉社MOOK)
(2004/08)
とり みき

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納谷「変な話だけど、ジョン・ウェインをはじめ、向こうのフィックスのスターさんが死んでいったとき、僕らの年代、第一期の声優たちの人生も終わったなって気がしてますよ。「日曜洋画劇場」の作品自体が、かつてのようなものはないでしょう?」
とり「それでも吹替ファンとしては納谷さんの声が脇に入ってると、画面がしまるような感じがします」
納谷「そういうのも20本に1本くらいあるんですけどね」
とり「舞台はもちろんですが、吹替作品も、もっとたくさんお願いします」
納谷「はい。死ぬまでちゃんとやりますんで(笑)」

99年6月収録


3月5日、銭形警部の声で知られる俳優・納谷悟朗氏が亡くなられた。御年83歳。納谷氏の遺作は、昨年五月に『日曜洋画劇場』用に収録された映画『インセプション』の吹き替えだったとのこと。お見事でした。合掌。

『オンバト+』三月九日放送感想文

感想の前に、視聴者投票PRでの一幕。

金子「毎回、バイきんぐに勝てません!うしろシティです!」
小峠「今回もうしろシティをねじ伏せたバイきんぐです」
(前に出て小峠をにらみつける阿諏訪)


かなり面白かったので、記録。

■バイきんぐ501kb2,407票】※会場審査1位・視聴者投票1位
十戦七勝、今期二勝目。コント『セールスマン』。小峠の家にやってきた西村扮するサラリーマンが売り込むのは、自分で作ったキーホルダー。最初はまったく興味が無かった小峠だが……。藤子・F・不二雄の短編漫画『オヤジ・ロック』を彷彿とする、人間心理を巧みに利用したコント。他の人は買ってるって聞くと、無性に欲しくなっちゃうのよね。また、セールスマンが押しつけがましくないから、逆に興味を持ってしまう……そんな心理作戦に、バイきんぐらしさを乗っけたコント。何の悪意も感じさせない西村も良いが、ハデなリアクションを連発する小峠がやはり魅力的。

■流れ星【421kb/1,946票】※視聴者投票3位
四戦全勝、今期四勝目。漫才『修行ランド』。修行に行きたいという瀧上に、修行ランドを発案するちゅうえい。果たして、修行ランドとはどのようなところなのか……。“修行”をテーマにしているところから、以前に彼らが演じていた『プチ修行』のネタを思い出したが、さほど被らず。被っていたのは「小坊主を光線銃で撃つ」ところくらいか。流れ星ならではのバカバカしくて下らない土着的世界観が楽しかったが、一つ一つの短いコントが上手くまとめられていなかったため、さほど満足感は得られず。というか、以前より漫才が雑になってないか?

■うしろシティ【457kb/2,013票】※視聴者投票2位
十戦九勝、今期四勝目。コント『上京する友達の見送り』。ミュージシャンになるために上京しようとしている阿諏訪と、それを見送りに来た金子。でも、金子はまだ納得していない。「彼女のことはどうするんだよ!」と問い詰めると、「お前に任すよ」と返答される。ありふれた光景だ。しかし、やがて金子の発言に欲が見えるように……。特定のシチュエーションにおけるある一点を突きつめていくタイプのコントで、うしろシティらしさは薄いが面白かった。可愛げのある金子がああいう役をやると、また独特の可笑しさが引き出されて良いなあ。惜しむらくは、「次期社長の座を……」のくだりがあまりウケていなかったこと。あの欲望の暴走はもっとウケても良かったが……変に真に受けてしまった人が多かったのかもしれない。

■アイデンティティ【393kb/1,032票】
十二戦七勝、今期四勝目。漫才『学校の怪談』。子どもの頃は学校の怪談が流行っていた。動く二宮金次郎の像、それからトイレの花子さん……それを二人でやってみる。相変わらず漫才師としては拙いが、よくよくネタを見てみると、その一つ一つは優れている。二宮金次郎をニノ呼ばわり、チェーンソー片手にトイレ侵入、二人の花子による戦い……意外と目新しいボケばかり。それでいて表現力もある。二宮金次郎像が動き出すまでの写実的表現は、なかなかどうして感動した。ただ、なんていうか、愛嬌が足りない……のか、器用さが足りない……のか。とにかく惜しい。何かが足りないような気がする。なんなんだろうなあ。

■エレファントジョン【441kb/1,563票】
十三戦十一勝、今期四勝目。漫才『憧れの高校生活』。高校生活が充実してなかったという加藤。高校生にとって大事なのは恋愛と部活だけれど、どちらも一切やらなかった。そこで今日は、理想の高校生活について話をする……のだが、その横で森枝が! 森枝が加藤の話にジャマな相槌を打ち続けるスタイルの漫才。以前にも感じたことだが、だいぶスタイルが洗練されてきたように思う。途中、森枝が喋らなくなるも動きがうるさい展開は、かなり笑わせてもらった。「付き合って~」のくだりの、あの槍を持った必死さはなんなんだ。とはいえ、まだ聞き流してしまうところが多いので、もうちょっと引っ掛かりとなる部分が欲しいなあ、とも。しかし、そろそろハネそうだ。

■今回のオフエア
361kb:Gたかし
309kb:シソンヌ
249kb:あばれる君
221kb:バイク川崎バイク
209kb:マッハスピード豪速球

四勝目狙いだったGたかしとあばれる君が共にオフエア。どちらもキロバトルがあまり高くはなかったので、しょうがない結果といえるのかもしれない。ただ、聞くところによると、Gたかしは視聴者投票からチャンピオン大会に出場できるとかなんとか。……ど、どういうことになってしまうんだろうか。

■次回
次回は第3回チャンピオン大会直前スペシャルを放送する予定。歴代チャンピオンであるトップリード・タイムマシーン3号も出演するらしい。楽しい内容になっているといいなあ。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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