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さらばウクレレの男。

ウクレレ人生ウクレレ人生
(2005/01/26)
牧伸二

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牧伸二が亡くなったというニュースを目にしたとき、私は高速バスに乗り込んだところだった。学生時代の友人の結婚式に参加し、懐かしの友たちとの再会を果たして、心地良い疲れと共に帰路につこうとしていたためだ。これが単なる“死”であるなら、私もそこまでは衝撃を受けなかっただろう。御年78歳。日本の平均寿命を考慮すると、決して早過ぎるとはいえない年齢だ。しかし、それが川へと飛び込んだ末の死……即ち“自殺”となると、話は違ってくる。78歳という高齢で、どうして自ら死を選んでしまったのか。最近の彼の状況を知らない人間には分からないが……。

牧伸二といえば、なんといってもウクレレ漫談のイメージが強い。「あ~あ~、やんなっちゃった~♪」という歌詞に載せて繰り広げられる時事ネタは、軽快であると同時にシンプルに社会の風刺を描いていた。西条昇『ニッポンの爆笑王100』(白泉社)によると、例えばこういったネタがあったのだという。

フランク永井は低音の魅力
バーブ佐竹も低音の魅力
水原弘も低音の魅力
漫談のマキシンは低能の魅力
あ~あ~ やんなっちゃった
あ~あ~ 驚いた


オリンピック・ブームは家庭の中も
朝の出がけに今日の小づかい
手を出しゃ女房が「ハイ、あなた」
百円亭主じゃ銀メダル
あ~あ~ やんなっちゃった
あ~あ~ 驚いた


このような牧のネタを、西条氏は“歌版の時事四コマ漫画”と評している。なるほど。いわれてみると、確かに原作版『サザエさん』のトーンによく似ている。後者のネタなんか、夫が「ドヒャー」と言いながら卒倒している場面が目に浮かんでくるようだ。このスタイルが、私の様な20代の人間にまで浸透しているということに、改めて驚かざるを得ない。ただ、ウクレレを用いた漫談スタイルは、師匠である漫談家・牧野周一に推奨されて始めたらしい。曰く、「未熟な話術をカバーするため、師匠が発案して下さった」。

そんな牧だが、実は全盛期の頃に自殺を試みたことがあったらしい。牧が司会を務めていた演芸番組『大正テレビ寄席』(1963年~78年)のプロデューサー・山下武による述懐本『大正テレビ寄席の芸人たち』に、こんな記述がある。

昭和三十六年(一九六一)か三十七年のことだ。事務所のスケジュール表にびっしり書き込まれた仕事の量を見て「ゲーッ」となった彼、こりゃあとてもオレのような芸歴の浅いやつにはこなせない、どうしようと思い詰めて、箱根の山の中へ行ったことがある。
 そのときは、本当に“自殺”まで考えたそうだ。が、林の中をどんどん行くと、仔犬が出てきて吠えられた。しかも仔犬に追いかけられて、一目散に逃げ帰ったというところは、甚だシマラナイ結末だ。しかし、本人としては、マジメな話である。自殺を決意した男が仔犬に吠えられて一目散に逃げて帰るのは、いかにも彼らしくもあるが。このとき死ななかったおかげで、日本放送作家協会の「大衆芸能賞」を受賞したことを考えれば、仔犬に感謝すべきでは……。


川の近くに仔犬がいたら、また覚醒してくれていたかもしれない。合掌。
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みんなみんな、40歳なんだ!

小林賢太郎が40歳になっちゃったらしい。うーん。孤高のコント師、ラーメンズも40歳になっちゃったのか。彼らが『爆笑オンエアバトル』に初めて出場したのが1999年だから、当時の小林は26歳くらい。僕が初めて彼らのことを知ったのは2002年頃で、当時の小林は29歳くらい。それがもう40歳になっちゃったというのだから、時間が過ぎるのって本当に速いんだなーって痛感させられる。この調子だと、自分が40歳になるのもあっという間なんだろうなあ。そんな年になっても、相変わらずお笑いのDVD集めちゃって、ちょっと面倒臭いお笑い好きな若者を相手にしているのかなあ……嫌な40歳だな!

これを受けて、今回は小林賢太郎と同級生の芸人たちをまとめて、ついでに芸歴順で並べてみた(1973年4月~1974年3月生まれを対象)。芸人さんは年齢よりもデビュー年で上下関係が決まる世界なので、意外と年齢について把握していないことが多いように思ったからだ。実際、調べてみると、「小林とこの人が同学年なのか!」と驚かされる名前もチラホラと。それを理解した上でバラエティ番組を見ると、また違った味わいが得られるかも?(ちなみに、NSCに関しては『アメトーーク』基準を採用しております)

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『オンバト+』四月二十日放送感想文(大阪収録)

■ボルトボルズ489kb/2,314票】※視聴者投票3位
初出場初オンエア。漫才『修学旅行』。漫才の中で修学旅行の思い出を振り返る。とにかくボケの弓川から滲み出る野心が凄い。ユースケ・サンタマリアの偽物みたいな顔してるのに、笑いを取ってやろうという感情がビンビン伝わってくる。漫才は機敏な動きをメインとした分かりやすい内容だったけれど、セリフは普通で動きはボケているというスカシボケを徹底していた点に感心。これは売れるだろうな。かめはめ波で鍋に火を点けるくだりが、下らなくって好きだった。あの動きがいい。

■学天即【485kb/3,069票】※視聴者投票1位
二戦一勝。漫才『ハモり』。歌番組に出たいという四条、相方の奥田がメインボーカルで自分はハモリをやりたいという。導入から、いきなり『サライ』のメロディで『ultra Soul』を歌い始めるという下らないボケに大笑い。こんなにアンバランスな組み合わせ、そうそう見られるもんじゃない。もっとセンスで笑わせるタイプのコンビだと思っていたけど、こういう下らない漫才をやるタイプだったんだなあ。好きだ。その下らないボケをきっかけに笑いを拾い上げていくツッコミも絶妙。「サラリーマンの新年会」は笑ったなあ……って、これってもしかして、エレキコミックと同じ手法? 実は関西版エレキコミックなのか? そういえば髪型も似ているけれど。これからも楽しみだなあ。

■や団【441kb/2,827票】※視聴者投票2位
七戦四勝。コント『通販番組』。芝居に対して本気な二人は、実は通販番組の役者。その日の収録でも、わざとらしい演技で商品を紹介しなくてはならなかったのだが……。はっきり言って上手い。「芝居に本気な二人が実は通販番組の役者」というギャップを扱った導入は割とベタだけれど、「通販番組をリアルな演技でやったみたら」への流れが絶妙。笑いを取りに行こうとすると、ついつい無意味にドラマチックにしてしまいがちだけれど、そっちに逃げない展開に思わず感動した。また、生々しい日常の台本と演技が上手い! 製造日と賞味期限を間違えるところとか、思わず笑っちゃったなあ。地力の強さを痛感。

■GAG少年楽団【441kb/2,053票】
十一戦九勝。コント『保健室』。体調を崩した男子中学生が訪れた保健室、そこには若くて美人な保健室の先生が……。以前、彼らが演じていたコントで、明らかに恋人としか思えない距離感の女性を女友達と紹介する生徒に不信感を抱く家庭教師の先生っていうネタがあったけれど、それに似ている。男女の関係を描いている下世話なところもそうだし、第三者としての福井が、いわば「二人だけのロマンスな世界」に入っている坂本・宮戸に対してツッコミを入れるという構図もそう。GAG少年楽団って、こういう絶妙なところにメスを入れるセンスが素晴らしいよなあ。で、オチは「キスしてる時って、こんなに静かなもんなんかぁ……?」。あえて無粋なツッコミを入れない、いい後味のオチだ。

■わらふぢなるお【333kb/1,629票】
四戦二勝。コント『メンズエステ』。メンズエステの説明を受けようと店に入ると、受付の店員が心の声を周囲に伝えてしまう「サトラレ」で……。とりあえず、設定が古い! 『サトラレ』って、もう五年も前の作品だぞ! ただ、そのおかげで、設定に独自性を感じさせるという逆転現象が。「心の声と実際の声が逆になっちゃってる」っていう主軸のボケ自体は受け入れられていたけれど、後半は色々なボケがゴッチャになって不明確になってしまっていた感。ビンタのくだりとか、もはや意味が分からなかったな。とはいえ、口笛なるおのインパルス堤下ばりのキレあるツッコミが故か、さほど悪い印象は受けず。前回のオーバー500はまぐれ当たりではないと思うので、今後の活躍にも期待したいところ。……無理に変なことしないほうがいいような気もする……。

■今回のオフエア
329kb:笑撃戦隊
329kb:エリートヤンキー
321kb:アイデンティティ
265kb:わんぱくウォリアーズ
173kb:エル・カブキ

ポテンシャルは高い笑撃戦隊とエリートヤンキー、しかしなかなか番組にハマらない。審査する上で、取っ掛かりとなる部分が無いのだろうか。当たれば大きいアイデンティティ、今回は外れの回。それでも300kbは下回らないあたり、安定感はあるといえるのかもしれない。

■次回
【初】インポッシブル
エレファントジョン
KICK☆
ケチン・ダ・コチン
コンパス
【初】サミットクラブ
スーパーマラドーナ
【初】チョップリン
プリマ旦那
ラブレターズ

スピードとパワーのコンビ・インポッシブルと、関西ナンセンスコントの中堅・チョップリンが番組に帰って来た。『爆笑オンエアバトル』時代には他に類を見ない芸風で他のコンビを驚かせていたが、今回は果たして。この他、長い出場歴において大阪収録への参戦は初というエレファントジョン、前回は初出場でトップ通過だったKICK☆、『THE MANZAI』2年連続ファイナリスト・スーパーマラドーナなどの名前が目立つ。ちなみに、サミットクラブはジェイピィールーム所属のお笑いコンビ。タイムマシーン3号や上々軍団と同じ事務所。

『バーナード嬢曰く。』(施川ユウキ)

バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)バーナード嬢曰く。 (REXコミックス)
(2013/04/19)
施川 ユウキ

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バーナード嬢こと町田さわ子は、常に自らを読書家らしく見せる方法を考えている女子高生である。彼女は、色んな本を読んでいて、色んなことを知っている様に見せるためならば、どんな努力も惜しまないという矛盾した考えの持ち主だ。だから、彼女が最も目を通している本は、『使ってみたい世界の名言集』である。ふとした瞬間に、さりげなく名言を口にすることによって、読書家としての自身をアピールするためだ。

こういう小賢しい考えの持ち主というのは、多かれ少なかれ快くない印象を与えるものだが、町田の言動が読者に不快感を与えることはない。何故ならば、彼女が純粋無垢なアホだからである。アホである彼女は、本に対してある意味とても無邪気な反応を示す。例えば、映画化が予定されていた『エンダーのゲーム』を読んでいる同級生に対して、「貸して!! 映画の前に読んで「原作の方が!原作の方が!」って言いたい!」などと、とてつもないことを口にしたりする。しかし、そこに悪意はない。彼女はあくまでも自らを読書家である様に見せることが目的で、それ以上の称賛は望んでいない。

そういった町田の言動を見ていると、彼女の様な“○○ぶりたい人たち”に対して、我々はもっと寛容的になるべきではないかと思う様になっていくから不思議だ。いや、考えてみると、そうなのである。○○ぶりたい人たちの行動原理である「自らをよく見せたい」という欲望は、衣服や化粧で着飾ることとなんら変わりがない。その行動自体は、何も悪くはないのである。町田さわ子のアホという名の純粋な読書家に対する憧れは、そんな根本的なことを教えてくれる(ちなみに、バーナード嬢という呼び名は、彼女が自ら発案したものである。爆笑問題・田中裕二が自らを「ウーチャカと呼んでくれ」と申し出たことと同義であると考えていいだろう)。

ところで、本作には読書好きならば苦笑せざるを得ないポイントが、数多く存在する。最後にその一部を紹介しておこう。ちなみに、遠藤くんは図書室で町田に構ってあげている親切な男子で、神林さんはガチ読書家(という名目のSFマニア)の女子である。

町田「SFの翻訳タイトルって、カッコイイの多くてうっとりするわー」
遠藤「どうせ一冊も読んでないだろ」
町田「読まないほうがアレコレ想像できて楽しいじゃない? 一度読んだらもう二度と読む前には戻れない。読む前のワクワク感を失った人に対してはむしろ優越感を覚えるわー」
遠藤「SFファンに殴られるぞ」


町田「神林に教えて欲しいことがあるんだけど、SFって何?」
神林「はぁー……。それは例のアレか? SFはサイエンス・フィクションじゃなくてスペキュレーティブ・フィクションの略だとか、いやいや「少し不思議」だとか、じゃあガンダムはSFか否か的なアレがあって、拡散と浸透がどうとかラノベがうんたらかんたら、SFマインドがあるとかないとか、結局センス・オブ・ワンダーだとかなんとか云々……ウンザリだよ!! 町田さわ子! オマエはそーいうのとは無関係だと思ってたのに……ガッカリだ!!!」
町田(さっぱりわかんないけど、ごめんなさい!!)


町田「わっ、『シャーロック・ホームズ』読んでる。いいなー、私最近シャーロキアンに憧れてるんだ。でも今読むのはタイミング悪いんだよね」
遠藤「!? なんで?」
町田「こないだ映画が公開されたばっかでしょ。「映画に影響されて今更ホームズを読み始めてる」って思われたらダサくない? 原作は当然読んでる前提で、映画を見て「こんなのホームズじゃない」とか言うのが理想だから」


……漫画として読んでいると不快感は覚えなかったけど、文字だけで抜粋してみると物凄くウザいな!

2013年5月のリリース予定

■レビュー予定
15『小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [DVD]
15『小林賢太郎演劇作品「ロールシャッハ」 [Blu-ray]
15『2700 NEW ALBUM 「ラストツネミチ ~ヘ長調~」
22『2013年度版 漫才 爆笑問題のツーショット
22『2008-2012 BEST』(ジグザグジギー)
22『ネターミテーナー』(ツィンテル)
29『中川家×サンドウィッチマン×ナイツ 漫才サミット

■テレビ関連
15『逃走中 25 & 26 アルティメット完全版
22『江頭2:50のピーピーピーするぞ! 8 逆修正バージョン ~お台場人民狂和国~
 ※1巻~7巻の廉価版も同時リリース
22『ソフトくりぃむ Vol.バニラ
22『ソフトくりぃむ Vol.チョコ
22『ゴリゴリくりぃむ Vol.あずき
22『ゴリゴリくりぃむ Vol.きなこ
24『壇蜜女学園 業界用語の基礎知識 Vol.2 ~不動産・ラーメン店・参議院議員の業界用語~
25『IPPONグランプリ04
25『IPPONグランプリ05
25『IPPONグランプリ06
29『新TV見仏記7 比叡山・大津編』(みうらじゅん×いとうせいこう)
29『新TV見仏記8 高野山編』(みうらじゅん×いとうせいこう)
29『東京03角田&ゆってぃのぶらり作曲の旅DVD 東北編1
29『東京03角田&ゆってぃのぶらり作曲の旅DVD 九州編1

■その他のリリース予定
02『映画 立川談志 ディレクターズ・カット 【DVD】
02『映画 立川談志 ディレクターズ・カット 【Blu-ray】
15『落語研究会 五代目柳家小さん大全 下
15『桂三枝の笑宇宙<07>
15『三三独演 〈三〉ノ巻 ―柳家三三 DVD集「月例 三三独演」より―
24『芋洗坂係長の キレキレ係長
24『柳亭市馬 落語集その2「阿武松」「百川」
24『百栄の落語「芝浜やりたい!」「最後のジュゲム」
29『ロザンのトーク1

漫才とコントのバランスが絶妙な5月のラインナップ。漫才師は爆笑問題に漫才サミット(中川家、サンドウィッチマン、ナイツ)と、安定の布陣。期待を裏切られることはないだろうけれど、期待を超えてくれるかどうかが気になるところ。……爆笑問題には太田さんが、漫才サミットには剛さんと塙さんがいるから、ひょっとしたら凄いことになっているかもしれない! 一方のコント師は、『キングオブコント2011』準優勝コンビの2700、今後の活躍が期待されるジグザグジギーとツィンテルと、若手色が強め。個人的にはジグザグジギーが楽しみ。きっと、とてつもなくしつこいんだろうなあ……。注目はラーメンズ・小林賢太郎がプロデュースする演劇ユニット“小林賢太郎プロデュース公演”による、2012年の舞台『ロールシャッハ』。なんと、前回の公演『トライアンフ』から、3年以上のスパンを開けてのリリースという。面白いといいけどなあ。

「my 5th elements」

何年か前に、Twitter上で「my 5th elements」という言葉が話題になった。現在の自らを形成する5つのルーツを挙げて、それらについて語ろうというのである(詳しくは、相沢さんの「恋愛」、てれびのスキマさんの「ラテラ」をご参考)。当時、私もその話題に乗った記憶が漠然と残っているのだが、どんな言葉を挙げて、どんな話についてツイートしたのか、まったく覚えていない。そこで今回、改めて自らのルーツについて語ってみるのはどうだろう、と考えた次第である。……正直なところ、とてつもなく個人的な話なので、誰がこんな記事を読みたいのかと思わなくもなかったが、所詮は個人ブログだからいいじゃないかと開き直ることにした。興味があれば読んでみて。

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大阪まで来ました(最終日)

2013年4月21日(日)。

午前5時半起床。悶々とした気持ちを処理することが出来ずに、無駄に早起きをしてしまう。とはいえ、こんな時間に外出しても仕方がないので、カプセルの中で寝転んだまま、だらだらと時間を過ごす。午前8時半、ホテルを出る。昨夜の疲れがまったく取れておらず、身体のあらゆる間接に圧を入れられたような心持ち。朝から開店しているラーメン屋「金龍ラーメン」で、朝食を取る。早朝とあってか、客はカップルが一組しかいない。壁には十数枚のサイン色紙が貼り付けられている。安田大サーカス、髭男爵、ダイアン、春風亭昇太、林家彦いち……昇太と彦いちはクリスマスに来たらしい。SWAの公演だろうか。呑気にラーメンをすすっていると、店員が立川談志の話を始めたので、思わず盗み聞き。「談志って死んだんスか!?」って、いつの話してんだよ。

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大阪まで来ました(二日目)

2013年4月20日(土)。

8時35分起床。慣れない場所での睡眠だったからか、寝たり起きたりを何度も繰り返した末に、この時間に覚悟を決めて起きる。とはいえ、しばらくはカプセルの中でゴロゴロ過ごした。携帯電話をイジったり、読みかけの本の続きを読んでみたり。その後、あれこれと準備を済ませて、午前9時30分ごろにホテルを出る。シティボーイズミックス『西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を』の開演時刻までは町をぶらぶらして、然るべきタイミングで朝食を取ろうと考えつつ。

とりあえず、Twitterで大阪在住のフォロワーさんに教えていただいた、落語CDの在庫がハンパないというCDショップ「大十」へ向かう。ホテルから大十までは、近くはないが決して遠くもないという距離で、街の風景を眺めながら歩いているうちに、気が付けば店の前に到着した。……が、まだ開店していない。看板を見ると、開店15分前という時分だったので、周辺をウロウロすることに。しかし、そこは日本橋、秋葉原に次ぐ天下御免のオタク街。漫画・アニメに手を出しまくっていた20代前半の頃ならいざ知らず、今や単なる演芸好きなおじさん候補として、オタク最前線からすっかり遠のいてしまった私には、そこはまったくもって未知の世界でしかなかった。そのうち、行き場を失ってしまった私は、どうにも我慢できなくなってしまい、店員さんが店を開けているのをいいことに、半ば強引に中に飛び込んだ。違う、おっちゃんが悪いんやない、おっちゃんのことを迎えてくれへんこの街が悪いんや……と思ったかどうかは、定かではない。

そんな淀んだ気持ちもそこそこに店内を見渡すと、そこには日本橋の街並みとは違う意味で別世界が広がっていた。なんと、そこには棚一杯の落語CDが、ズラーッと並んでいたのである。ポニーキャニオンやコロムビアの様なメジャーレーベルは勿論のこと、ワザオギレーベルやキントトレコードの様なインディーズレーベルまで、多種多様のラインナップ。快楽亭ブラック師匠はまだしも、柳家小満ん師匠の一般に流通されてなさそうなCDもある。感動に打ち震える私は、思わず近くにいた店員に「こ、ここで働かせて下さい!」と某千尋みたいなことを言いそうになったが、そこは堪えて、更に店の奥へと踏み込んでいく。奥には階段があり、上の階へと行くことが出来る。二階は中古CDのコーナーで、三階は中古VHS・DVDのコーナーだった。二階の中古CDコーナーにも沢山の落語CDがあったので、どれを買おうかしばらく考え込む。『三遊亭歌武蔵"大"落語集 支度部屋外伝/植木屋娘』、『桂小金治(1)「三方一両損」「禁酒番屋」』、『小朝の夢高座 Op.1「牡丹燈籠 ― 御札はがし」』と悩みに悩んで、最終的に小朝のCDを購入する。そして再び一階に戻り、柳家小満んのCD(『支那の野ざらし』『意地くらべ』『芝浜異聞』を収録!)と、昨年10月に亡くなられた古今亭圓菊のCD『古今亭圓菊 えんぎく・ぎんざ・らいぶ』(『妾馬』『粗忽の釘』を収録)を購入する。なんとも、そこはまさしく桃源郷であった。

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大阪まで来ました(初日)

2013年4月19日(金)。

仕事を定時で終わらせて、愛車で一路、善通寺インターバスターミナルに向かう。途中、夕飯として、国道沿いのこがね製麺所でうどんを食べる。どことなく店員にやる気が感じられない。この店は午後6時に閉店なので、スタミナが切れかけているのかもしれない。とはいえ、違和感を覚えてから食したうどんは、どことなく味気無いように感じられた。

食後、すぐさまバスターミナルへ移動する。まだ出発まで時間があったので、必要な荷物をチェックする。極端な話、お金とバスのチケット、今回の旅行の目的であるシティボーイズミックスのチケットさえあれば事足りるのだが、よもやの事態に備えて、ボストンバッグの中は色々な物が混在している。気が付くと、普段から車に乗せている物まで、バッグに埋め込もうとする始末。

そうこうしているうちに、出発の時刻まで残り10分という時刻に。あれこれと荷物を詰め込んだボストンバッグは、少しずつ腕を疲労させていく程度に重たくなっていた。同じバスに乗る予定であろう人たちと一緒に、ターミナルの中でバスを待つ。予定よりも10分ほど遅れて、バスが到着。運転手にチケットをチェックしてもらい、すぐさま乗り込む。後がつかえるので、待たせないように急ぎ足だ。中に入ると、我が人生初めての三列シートである。三列の幅が均等ではなく、真ん中の席が進行方向に向かって左側に寄っている。なんとも奇妙なバランスだ。

予約していた席に移動すると、おばあちゃんが座っている。反射的に、自分のチケットと座席を確認する。前から七番目、左側の席。その席は間違いなく私の席だ……と、はっきりと理解した瞬間、「あ、ここ座るのね? ちょっと待って……」と、おばあちゃんが移動し始めた。本来のおばあちゃんの席は、私の席の隣だった。自分の席に座る私。すると、そのおばあちゃんが今度は「あの……席、代わってくれません?」と話しかけてきた。なんでも、おばあちゃんは車酔いしやすい性質だそうで、窓際の席がいいのだという。気持ちは分からなくもないが、私は私で車酔いしやすい性質なので、申し訳ないが……と断りを入れると、右側の席に座っていた女性が「私の席を使いますか?」と名乗り出た。かくして、そこには車酔いから脱したおばあちゃん、自らの席をおばあちゃんに譲ったイケメン女性、ヘタレの三人が並ぶことになったのである。色々と不穏な空気を漂わせながら、バスは午後6時35分ごろに無事出発した。

今回、私はシティボーイズミックス『西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を』大阪公演を鑑賞するため、大阪観光を決行することにした。一人で大阪に行くのは、これで二度目である。とはいえ、一度目の大阪旅行は、R-1ぐらんぷりへの出場というあまりにも大き過ぎるテーマがあったため、緊張し過ぎて観光どころではなかった。今回は、ライブ鑑賞という最大の目的があるとはいえ、あくまでも観光である。町を眺め、人を眺め、食を楽しむ。そんな無為なる行動そのものが目指すべきところである、観光が目的なのである。果たして、無事に帰って来られるのか。現地のヤンキーに絡まれて、裸同然の格好で路上に放り出されたりはしないのか。ヤクザな店のたこ焼きで腹を壊したりはしないのか。宿泊予定のカプセルホテルで、男に襲われたりはしないものか……。様々な意味無き不安を内包しつつ、バスは大阪へと向かった。

午後10時15分ごろ、バスは大阪シティエアターミナルビル(OCAT)に到着した。R-1ぐらんぷりに出場した、2011年1月に見た光景と何も変わらない。時刻もすっかり遅いので、とっとと路上へと飛び出す。繁華街から少し離れた場所なので、あたりは暗い。ひとまず、大坂の文庫地図を片手に、泊まる予定のカプセルホテルへと移動する。しばらくは暗い道が続いたが、繁華街へと差し掛かった途端、辺りは一気に派手で華やかな雰囲気に。なんばセンター街だ。沢山の飲食店と娯楽施設に男性御用達の良からぬビデオ屋などが混在していて、とにかく眩しいばかりにエネルギッシュだ。十数分後、ひとまずカプセルホテルには到着したが、なんとなく空腹だったので夜食を取ることにする。周辺の店を散策してみたが、最終的に、ホテルからほど近いところにある三田製麺所というつけ麺屋に入った。値段は均一だが量を変えられるというシステムに惹かれたが、時刻が時刻だったので、通常のボリュームで我慢。味はまあまあ美味かった(後で調べてみたところによると、本店は東京にある店らしい……)。

時刻が0時に差し掛かろうとしていた頃に、カプセルホテルに飛び込む。事前に予約の電話を入れていたので、何も心配することはない。呑気にカウンターで宿泊カードを記入していると、横で店員に話をしているおじさんの声が耳に入る。「サウナで……死んでた……」……聞かなかったことにする。店員に記入した宿泊カードを渡し、代わりにロッカーキーを受け取る。カウンターのすぐ近くにあるロッカーで荷物と服を預け、専用のガウンとパンツに着替える。一旦、バッグをカプセルに持ち込んで、必要な荷物を取り出し(寝る前に読む文庫本、携帯電話の充電器、寝るときに着ようと思っていたロンTなどなど)、改めてロッカーに預ける。そのまま大浴場へと移動し、おっさんたちの裸を満喫する。……したくないけど、する。サウナは無論、見ない。さっぱりとした気分そのままにカプセルへと戻り、持参した本をペラペラとめくった後に就寝。午前8時起床予定。

志の輔らくごの了見。

先日、三遊亭圓生『八五郎出世』を聴いた。

NHK落語名人選(41) 六代目 三遊亭円生 八五郎出世・夏の医者NHK落語名人選(41) 六代目 三遊亭円生 八五郎出世・夏の医者
(1993/02/01)
三遊亭円生(六代目)

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『八五郎出世』とは、文字通り出世を描いた古典落語だ。お殿様・赤井御門守に見初められた裏長屋のお鶴が、それまで子どものいなかった殿様の男子を出生し、“お鶴の方様”と呼ばれる立場になる。そのことを受けて、兄である八五郎が屋敷に招かれるのだが、職人気質で乱暴な八五郎は、礼儀作法を重んじるお屋敷でもいつもの通りに振る舞ってしまう。しかし、その姿を気に入った殿様が、八五郎を士分に取り立てる……つまり、一介の職人が侍に“出世”する物語、それが『八五郎出世』というわけだ。ちなみに、『妾馬』という演目で呼ばれることもある。

『八五郎出世』は、乱暴な八五郎の言動とお屋敷の厳粛な雰囲気のギャップを描いた、滑稽噺として演じられることが多い。今の時代に殿様は存在しないが、目上の人を相手にする緊張の場面は現在でも体感することが出来るので、お屋敷で普段通りに振る舞う八五郎の面白さを容易に想像できるからだろう。しかし、圓生の『八五郎出世』は、単なる滑稽噺では終わらせない。圓生は『八五郎出世』の世界に母親を登場させることで、“お鶴の方様”と呼ばれる身分になってしまった娘に会いに行けない辛さ・切なさを滲ませ、人情噺としての側面を引き出しているのである。とはいえ、やはり基本的には滑稽噺としての了見を見失わせず、すぐさま通常の流れに戻されるのだが……、笑いの中にうるっとくる要素をスッと挿し込む、その絶妙な調合がなんともたまらなかった(これが圓生オリジナルの演出なのかは、勉強不足により不明)。

これを聴いて、思い出したのが立川志の輔『新・八五郎出世』である。

志の輔らくごのごらく(5)「朝日名人会」ライヴシリーズ46 「新・八五郎出世」志の輔らくごのごらく(5)「朝日名人会」ライヴシリーズ46 「新・八五郎出世」
(2007/12/19)
立川志の輔

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『新・八五郎出世』のストーリーは、『八五郎出世』と大して変わらない。お鶴が赤井御門守に見初められて男子を出産、屋敷で八五郎がいつもと変わらぬ振る舞いを見せて……と、ここまでは同じだ。しかし、志の輔の『新・八五郎出世』は、ここから大きく改変されている。殿様から「望みはあるか」と聞かれる八五郎は、ケガをした母親の治療費を払うために質屋に入れた道具箱を引き出してもらいたい、と頼む。殿様は快く引き受ける。安心する八五郎。しかし、様子が変わったお鶴の姿を見て、考えを改める。「なんにもしてくれなくてもいいから、いっぺんでいいから、ウチのおふくろに孫を抱かせてくんねえかな……?」。そんな八五郎を気に入った殿様は、八五郎を士分に取り立てようとする。しかし、八五郎は殿様の申し出を断ってしまう。何故ならば、「おふくろと二人暮らし! おふくろが一人になっちゃうでしょ!」。それではおふくろも屋敷に迎えようというと、「おふくろはね、井戸端がないと生きていけないの」……。

圓生と同様、志の輔も母親をクローズアップした演出を取っているが、滑稽噺のスパイス的に母親の話を調合していた圓生に対し、志の輔は後半部分のほぼ全てを「母親を想う八五郎」のために使用している。確かに、現代の感覚でいえば、身分の違いのために初孫を抱けない母親というのは、些かナンセンスではある。だからこそ、母親に救いがある志の輔の『新・八五郎出世』は、圓生の『八五郎出世』よりも現代において非常に正しいといえるのかもしれない。

とはいえ、“江戸っ子は五月の鯉の吹き流し”という言葉にも表れているように、こういった哀愁はどうも江戸っ子には似合わない。ましてや、ここまで真剣に母親のためを思っている江戸っ子なんて、落語の世界にはまず有り得ない画である。『天災』『二十四孝』『文七元結』の様に、蹴っ飛ばされたり泣かされたりして、ぼっこぼこに乱暴に扱われるのが江戸っ子の母親なのだ(ヒドいねどうも)。そういう意味では、『新・八五郎出世』はあまりにも非落語的であるといえる。だが、そんな『新・八五郎出世』を演じている立川志の輔という落語家は、他のどの落語家よりも高い人気を誇っている。何故か。

その理由について考えている最中、ある本にその答えになるかもしれない文章を見つけた。その本とは、志の輔の師匠である立川談志が、自らの人生を語りで振り返っている『人生、成り行き』である。この本で、談志は自身の言葉である「落語は業の肯定である」について、次の様に語っている。

人生、成り行き―談志一代記 (新潮文庫)人生、成り行き―談志一代記 (新潮文庫)
(2010/11/29)
立川 談志

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立川流創設まで、あたしは<人間の業の肯定>ということを言っていました。最初は思いつきで言い始めたようなものですが、要は、世間で是とされている親孝行だの勤勉だの夫婦仲良くだの、努力すれば報われるだのってものは嘘じゃないか、そういった世間の嘘を落語の登場人物たちは知っているんじゃないか。

【中略】

これまでは人間は業を克服するものだ、という通念が前提になっていたわけです。ところが時代が変わって、それまで非常識とされてきたものが通用するようになった。つまり親が気に入らなければ殴るのは当たり前、仕事したくないのも当然、子どもを放っておいてパチンコして殺しちゃうような時代になった。するといまや、それでも親孝行してしまい、それでも努力してしまうのが<人間の業>だということになりかねない。けれども、人情話や忠君愛国を描くのはあたしは嫌だ。

第九回「談志落語を自己分析すれば」より


ここで談志が話している「親孝行してしまい、それでも努力してしまうのが<人間の業>だということになりかねない」という一文に、私は興味を抱いた。これはあくまでも仮説だが、志の輔は談志が嫌っていた現代における人間の業、即ち「親孝行」や「努力」に代表される、もはや笑いの種にされてしまっているような美談をあえて演じているのではないか。だからこそ、志の輔の落語は大衆を惹きつけ、時代を代表する落語家として君臨しているのではないか……と。

最後に、家元による立川志の輔評を引用して、この記事はおしまい。

志の輔はサラリーマンだった。サラリーマンであるということは中庸であるということですよね。おれから見て、こやつはまだ狂気が足りないというかもしれない、NHKの番組なんざやってるうちはダメだと言うかもしれませんが、中庸なやつがここまで来たってことは凄いと思います。でも、そのうち、おれに影響されて狂ってくるんじゃないか、狂わずにいられないんじゃないか。莫迦なら周りに影響されませんけどね、こやつは頭がいいんだから。

第十回「落語家という人生」より

『トツギーノ』解体新書

R-1ぐらんぷり2006 [DVD]R-1ぐらんぷり2006 [DVD]
(2006/07/26)
不明

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『R-1ぐらんぷり2006』放送直後、興奮冷めやらぬ当時の私は、当時運営していたブログ「NOT FOUND~見つかりません」において、バカリズムのネタ『トツギーノ』をまるまる扱った記事を掲載した。当該記事では『トツギーノ』の全行程をテキスト化、その構成から「シュール」という言葉で片付けられがちなネタの笑いどころを分析、可視化しようと試みたのである。結果として、記事にはそれなりの反応があった。アクセス数も伸びたように記憶している。

しかし、当時の分析には、今の私から見れば稚拙に思える部分が少なからず見受けられた。無論、今の私がやっていることが、何処に出しても恥ずかしくない最高峰のお笑い評などという厚顔無恥な考えを起こしてはいない。だが、人間は成長するものであるべきだし、また、時と場合に対応して考えを変える生き物だ。当時から七年が経過して、私もそれなりにネタを観る目を養ったという自覚はある(単なる勘違いなのかもしれないが)。そこで今回は、当時の記事のフォーマットを再利用して、改めてバカリズムの『トツギーノ』について解説しようと思う。まあ、とどのつまりが、他にやることが見つからないから、いっちょ昔の記事をリサイクルしてしまおうという安直なことを考えてしまったわけである。

なお、記事で引用しているのは、『R-1ぐらんぷり2006』においてバカリズムが披露した『トツギーノ』であるため、後に彼がリリースした『宇宙時代 特大号』に収録されている『トツギーノ』とは内容が違う可能性がある(未確認)。また、以下の解説において、やはり『トツギーノ』の全行程をネタバレしているので、読まれる際は注意していただきたい。そもそも『トツギーノ』を知らないという方は、こちらの動画をどうぞ。……便利な時代になったもんだ。

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『オンバト+』四月十三日放送感想文

■風藤松原【481kb/3,580票】
十四戦十三勝。漫才『進学』。小学校から中学校に進学した時の新鮮な気持ちに。ここ最近はずっと大喜利スタイルの漫才を演じていた彼らが、ここにきて急に漫才コントを放り込んできた。とはいえ、やっていることは殆ど大喜利漫才のそれで、風藤が松原に答えを言わせる地盤として設定があるだけというような。でも、やっぱ設定がある方が、ネタの面白さを理解しやすいからいいね。ピンポイントで面白いボケが幾つもあったけど、中でも「人妻を本気にさせるな」「母親に深入りしちゃダメだ」には笑った。シャープな雰囲気があるのに、内容はけっこう生々しいのがいいギャップ。

■オテンキ513kb4,692票】※視聴者投票1位
八戦六勝。コント『かつあげ』。通学路で待っているガラの悪い生徒に絡まれた学生が、「出せよ!」とクイズを要求される。不良にお金じゃなくてクイズを要求されるという、シンプルな置き換えスタイルのコント。ベタに走りがちな彼らのネタにしては挑戦的な設定だったけれど、メチャクチャ面白かったかというと、そうでもなく。細かいくすぐりが堅実に笑えたけれど、客の笑い声はさほど聞こえず。でも、こうして評価されているし、実際に満足感も残っている。もしかしたら、いつものオテンキの世界に一風変わった設定が乗っかることで、内容に厚みが生じたのかもしれない。それはそうとして、「ショートケーキの日」の理由はガッテンせざるを得ないネ。

■グランジ【465kb/3,684票】※視聴者投票3位
四戦全勝。漫才『指切りげんまん』。子どもの頃によくやっていた指切りげんまんの表現をやんわりと。グランジが『オンバト+』で漫才を披露するのは今回が初めて。そもそも、彼らのネタを観ること自体が久しぶりだったので、最初はセンターにいる遠山がツッコミだと勘違いしてしまった。ネタの内容に関しては、回らない我が家のローテーション漫才という印象。テーマが提示されて、片方がボケて、もう片方がそれに乗っかって……という一連の流れが。とはいえ、クオリティという意味では、確実に上。我が家のローテーション漫才における弱点ともいえる機械的な印象を払拭、ちゃんとトリオ漫才からの流れで本ネタに入っていたのは上手かった。個人的には、これもかなり下らないボケだけど、「指切りげんまん……ざーます!」に笑ってしまった。急に下らないボケを放り込まれると、どうも弱い。オチがスマートなのも良かった。

■巨匠【485kb/4,202票】※視聴者投票2位
四戦一勝。コント『ウソ授業』。教師が「これまでお前たちに教えてきたことは全てウソでした!」と生徒たちに告白する。「誰ひとり、中学生になることは出来ません」っていう告白は、ネタと分かっていてもなかなかの衝撃。義務教育なのに! 間違いばかりを教えられた生徒が、無意識のうちにボケとなってしまうというちょっと捻りの利いた内容がなんとも刺激的。また、その理由が「理不尽を教えるため」っていうのが、不気味でいいよなあ。ただ、教師の告白に怒髪天に達した生徒が、教師の家族にも理不尽を教えるというくだりで、ちょっとグダグダっとなってしまった感。でも、意外とそういうところを大事にしてそうだな、このコンビ。ポスト鬼ヶ島となれるか?

■ヒカリゴケ【461kb/3,249票】
十三戦十勝。漫才『指切りげんまん』。もうすぐ誕生日を迎える片山にプレゼントを買ってあげることを、指切りげんまんでお約束。グランジとネタががっつり被るというまさかの展開からスタート。そのふわっとした空気を変えられないまま、ネタが終わってしまったという印象。ネタ被りをイジるのであれば、もっと初めにやった方が良かったんじゃないかなあ……と、後の祭り。ネタ自体は、松竹芸能所属の漫才師ならではのきちんとした漫才で、それなりに面白かった。ただ、すっかり普通の漫才師になっちゃったなあ、と。以前の彼らは、片山がちゃんとしているように見せかけて、実はボケで……という、ちょっと複雑な仕組みの漫才を演じていたのに、今回はもう普通の漫才。今後もこういう普通の方向になっちゃうのかなあ……。

■今回のオフエア
429kb:アボカドランドリ
425kb:カンフーガール
325kb:ヒデヨシ
193kb:和牛
169kb:助走

七位までがオーバー400という高アベレージ回となった。一方で100kb台が二組もいるので、審査員のハードルが低かったというわけではなさそう。初出場のカンフーガールはまずまずの健闘といったところか。和牛はおよそ一年ぶりの挑戦でまさかの自己最低記録を更新。ブレるタイプの芸風ではないと思うのだが……どれだけスベったんだろう。リベンジに期待。

■次回
アイデンティティ
エリートヤンキー
【初】エル・カブキ
学天即
GAG少年楽団
笑撃戦隊
【初】ボルトボルズ
や団
わらふぢなるお
【初】わんぱくウォリアーズ

今期初の地方収録、舞台は大阪。しかし、メンバーを見ると、さほど関西色を感じないような。ちゃんと調べてみると、学天即、GAG少年楽団、ボルトボルズ、わんぱくウォリアーズの四組が関西出身らしいので、単に名前に馴染みがないだけなのかもしれない。注目は学天即。過去にオンエア経験はない彼らだが、関西出身という地の利を得て初オンエアの可能性も高いのでは。『THE MANZAI 2011』ファイナリストとして、実力を見せつけてほしいところ。

『中川家の特大寄席』

中川家の特大寄席 [DVD]中川家の特大寄席 [DVD]
(2012/08/22)
中川家

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『中川家の特大寄席』を観る。

中川家は1992年に結成された。メンバーは、実の兄弟である中川剛と中川礼二。当初は“中川兄弟”というコンビ名で活動していたが、先輩に千原兄弟がいたので現在の名前になった。漫才師としてのポテンシャルが高く評価されており、上方漫才大賞、ABCお笑いグランプリ最優秀新人賞、上方お笑い大賞最優秀技能賞など、関西系の賞レースを数多く制覇。2001年には『M-1グランプリ』初代チャンピオンに君臨、お笑いブーム黎明期を代表する漫才師として現在も最前線で活躍している。

本作『中川家の特大寄席』には、2011年に開催された『中川家の特大寄席2011』(ルミネtheよしもと)での模様が収録されている。パッケージには“2012年に芸歴20周年を迎えた中川家の……”と書かれているので、ちょっと紛らわしい。よしもと芸人のDVDを主に手掛けているR&Cは、時々こういう意味の分からないチョンボをやらかすことがある。いつだったか、矢野・兵動の漫才ライブDVDをリリースしたときも、彼らがコンビ結成20周年を目前に控えた2009年に開催されたライブを収録していた。だったら、きっちり20周年を迎えた年のライブを収録した方が、プレミアムな印象を与えるのではないかと思うのだが。DVDをきっかけに、実際のライブを観に来て下さい……ということなんだろうか。

中川家のネタといえば、思い出されるのは随所に挟み込まれる小ネタの数々だ。時々、彼らはそういった小ネタを「モノマネ」と称し、テレビなどで披露している。特に礼二の小ネタの再現度は高く、新幹線のトイレの音といえば礼二であると言っても過言ではない……「新幹線のトイレの音といえば」って、あんまり褒め言葉になっていないか……しかし、あらゆるモノマネ芸に観察眼が必要とされるように、中川家の小ネタも独自の視点で形成されている。では、その視点の基準となっているのは、なんなのか。

本作に収録されている『万引き』というコントを例に挙げてみる。『万引き』は、スーパーの商品を万引きしたおばちゃん(礼二)が、店員(ゲストのとろサーモン村田)と警備員(剛)の取り調べを受ける……という設定のネタだ。その中に、おばちゃんが開き直ってスーパーのセキュリティの甘さに文句をつける場面がある。

おばちゃん「大体、ここのスーパーがあかんねん、盗りやすいわ」
警備員「やっぱり!」
おばちゃん「死角だらけや、死角だらけ」
警備員「あの、表んトコでしょ?」
おばちゃん「そや、表んトコやがな、あれ。陳列が面倒臭いんか、段ボールをなんかわけのわからん切り方しやがって……」
警備員「こう(手で斜めに切る動き)切ってるヤツでしょ?」
おばちゃん「こう(手で斜めに切る動き)切ってあるヤツやがな」
警備員「あれ、言うてるんですけどねえ……置くところがないんですよ」
おばちゃん「置くところがないんかいな。ほな、ほな消防法引っ掛かるがな、そんなんやったら、置くとこないん、道路にまで出てはんで」
警備員「防犯カメラもダミーですもん」
おばちゃん「ダミーかいな!」
店員「警備員さん、それ言うたらあかんで」


こういうことを書くと語弊があるかもしれないが、棚にきちんと陳列せず、表にドンと商品を段ボールに入れたままの状態で売っている店というのは、あまり品が無い印象がある。少なくとも、今時のオシャレでクリーンなスーパーマーケットでは、あんまりそういう陳列を見たことがない。では、そういう店に嫌悪感を覚えるのかというと、そうでもない。むしろ、そういったお店が醸し出す独特の雰囲気に、親しみを感じることさえある。システムを取り込めない、システムに取り込まれないからこそ生じる人間臭さに対する親近感。中川家の小ネタには、そんな人間臭さが埋め込まれているように思う。そして、それは中川家というコンビのネタそのものにも組み込まれている。本作の特典映像において、中川家の二人は自分たちのネタについて次の様に語っている。

礼二「基本はやっぱり、遊びたいねん」
剛「遊びたいねん。だからきっちり作るのが嫌いなんちゃうん。遊びたいねん、舞台で。何か理由つけて、違うことを言いたいんやけど、でも、一本筋が無いと、違うこと言われへんねん。でも、きっちりした筋を作ると、横道逸れられへんやん」
礼二「音とかきっかけとか多かったら」
剛「軽いの作っといたら、はみ出せるやんか。そっちがやりたいから。そっちの方に期待してるお客さんが多くなってきてんねん。きっちりやると「なんや、ちゃんとやってんな」みたいな雰囲気になりつつはあるんや、俺ら(のこと)が好きな人は」


やりたいことをやるための脱システム漫才。そこには、先のスーパーの話と同様に、とてつもない人間臭さが感じられる。しかし、それ故に中川家のネタは、時にとんでもない展開を迎える。本作に収録されているネタでいえば、終盤での剛の延々と繰り広げられない説明の拙さが凄まじい『漫才』、教習所の講師を務める剛のめちゃくちゃさをギリギリのところで無理矢理笑いに変えていく礼二の緊張感溢れるコント『自動車教習所』などがそれだ。結成20周年を間近に控えているとは思えない二人の、とんでもなくエッジの利いたやり取りを楽しめる。ああ、なんという緊張感!

ショートネタブームと呼ばれていたゼロ年代末において、芸人たちはコンパクトでスマートなネタを演じるように強いられていた。お笑いブームが終わってしまったと言われている昨今においても、その傾向は大きくは変わっていない。短い時間で理解できるネタは、テレビに都合が良いからだ。そんな時代において、中川家はひたすらやりたいことをやるためだけに、ネタの時間を必要以上に浪費している。それは決してテレビに向いた選択とはいえない。だが……それは中川家のネタに必要不可欠な要素となっている。長々と、不安定で、不条理で、でも必要。それはまさしく、藝そのものといえるのではないだろうか。


■本編(103分)
「漫才」「モノマネ」「コント「自動車教習所」」「コント「万引き」」「漫才(ゲスト:間寛平)」

■特典映像(25分)
「中川家の特大寄席2011メイキング ~兄弟漫才師・中川家のネタができるまで~」

ある休日、姪っ子と見たDVDの話。

先日、姪っ子がDVDを見せてくれというので、見せてやった。勿論、まだ二歳だか三歳だかの年なので、漫才やコント、ましてや落語のDVDなんぞを見たいわけではない。母親、つまり私の姉が借りてきたDVDを持ってきて、これを見せてくれって言うもんだから見せてやったんだが、この内容が酷かった。育児教育のために作られた虎の子のキャラクターが主人公のアニメで、複数のエピソードのうちの一つだったんだが……。

話の冒頭、その虎の子が友だちの鳥の子や羊の子、それから兎の子と遊ぶってんで、家を出ようとする……なにやら食欲が湧いてくるけど、それはまた違う話になるから省略……すると、虎の子の親父やお袋、つまり虎の大将と女将がちょっと用事を頼まれてくれないかってなことを言うわけだ。今から遊びに出掛けようとしているガキを呼び止めるって了見がちょいと気になるが、まあそれはいい。勿論、この虎の子は断るわな。友達との約束があるからと、パーッと駆け出していく。

それでやってきたのが、秘密基地ってぇ場所だ。いいねェ。秘密基地。ガキの時分はよく家ン中に隠れ家をこさえたもんだ。あの頃は押入れにこもったりなんかして、隙間っから大人の様子を伺ったりしてね……今にして思うとヤなガキだね、どうも。ま、とにかく隠れ家という場所に行くんだが、一匹足りないわけだ。兎の子がいねェ。と……ここで、兎の子の家に映像が切り替わる。その兎の子の家ってのが、自営の花屋なんだが……親父は配達に行っちまって、母親はちょっと用事があるってんで家を出ちまって、その子が留守番することになってるんだな。見たところ、まだ学校にも通っていないようなガキに店番を任せる親ほど、ろくでなしはないですよ。落語に出てくる定吉だって、店番を頼まれることはあるけれども、それにしたって客に用件を聞くくらいのモンでしょう。それを、代わりに商いやってろってんです。第一、不安じゃないんですかねえ、この親は。このご時世、ガキ一人に店を任せて。こういうところから拉致の問題が……って、話を広げ過ぎですか? まあ或いは、作り手が花屋をナメてるのかもしれない。いずれにせよ、いい了見ではないわな。

話はこっからだ。あんまり来るのが遅いもんだから、先の虎の子が兎の子の様子を見に行く。すると、家の手伝いをしている。また、大人げない客がウワーッと押し寄せて、ガキ相手に注文なんぞしてたりするから、なにやら情けない。いや、確かにこういう相手の状況が読めない大人もいるけどな、それにしたって三人の大人がガキを囲ってる図というのは、あんまり良くないですな。しょうがないから虎の子、手伝ってやります。そこは主人公の了見です。芋を洗いましょう、薪割りましょう……って、それじゃ『大工調べ』だ。まあ、とにかくアレコレと手伝ってやる、と……そのうち、虎の子が出掛けに親に言われたことを思い出すんですな。ああ、両親の手伝いはちゃんとやってやんなきゃいけないな、親の言うことは聞かなくちゃなんねェな……と。

すると、そこに先ほどから秘密基地で待たされていた、鳥の子と羊の子が来るわけです。待ちわびたーっ!って、これは『淀五郎』ね。二匹とも腹ァ立ってます。そりゃそうだ、約束したのにいつまで待たせるんだって思いますよ。で、私はですね、ここで兎の子の手伝いを皆でやろうってことになるんだろうなーって思いましたよ。ところがですね、この虎の子、なんと「僕、家に帰らなきゃ!」って、ウチに帰っちまうんです。それで、両親に「手伝うよ!」とか言って、また自主的にお手伝いなんかもして……一方、兎の子もすまし顔で、ほらほら店の手伝いのジャマよってんで、鳥の子と羊の子を邪険にするという……。

私ぁねえ、こんな不気味な話もないなって思いましたよ。そりゃ、親からの頼まれごとを聞くというのも、ガキの仕事の一つではあります。でも、まあ、それなら今度から……って考えるのが、当たり前ですよ。今日は今日、友だちとの約束がありますから。その約束を乱雑に破り捨ててまで、やらなくちゃならないことじゃない。むしろ、友だち付き合いの方が、ずっと大事でしょう。親は子どもの事情を察する経験がありますが、ガキにはそれがないんだから。どんな理由があろうと、手前の約束を破られたら、その思い出はずっと深層心理に残りますよ。

よく言いますけどね、「素直ってのは親の言うこと聞く素直、良い子ってのは親の言うこと聞く良い子」って。それをまさか、ここまでクソ真面目にやってる話があるのかーって、ちょっと面喰いました。まあ、手前がガキだった頃に見ていたものなんぞ、今となっちゃ殆ど覚えちゃいませんがね。しかし、ここまで都合の良いガキの偶像を押し付けてくるもんかね、教育ってのは……なんて、ちょっと考えちゃいましたね。

えーっ、落語の方を見ますってェと、昔から「子は鎹」ってなことを言いまして……(以下略)

『ハナコ@ラバトリー』(施川ユウキ・秋★枝)

ハナコ@ラバトリー(1)(CRコミックス)ハナコ@ラバトリー(1)(CRコミックス)
(2011/02/07)
秋★枝、施川 ユウキ 他

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ハナコ@ラバトリー(2)(完) (CRコミックス) (CR COMICS)ハナコ@ラバトリー(2)(完) (CRコミックス) (CR COMICS)
(2012/01/07)
施川ユウキ、秋★枝 他

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トイレからトイレへと転々とワープし続ける不思議な幽霊、花子さんが主人公の漫画。花子さん自身は、どうして自分が幽霊になってしまったのか、トイレからトイレにワープしているのか、まったく覚えていない。学校、公園、廃屋のトイレを転々としながら、行く先々での事件に巻き込まれていくハートフルコメディ(らしい)。原作は『サナギさん』『12月生まれの少年』の施川ユウキ、作画は『東方儚月抄 ~Silent Sinner in Blue~』『純真ミラクル100%』の秋★枝。施川が漫画の原作を担当するのは、これが初とのこと。

トイレという個人的な空間に出没する花子さんは、幽霊という現実の世界においては無責任な存在だ。だからなのか、花子さんが行く先々で出会う人々の多くは、彼女に対して己の気持ちを素直に打ち明けていく。そんな彼女の姿は、なんだか相談を受けているカウンセラーにも見えなくもない。それで状況が変わることもあれば、変わらないこともある。その意味でも、彼女はとっても無責任で、だからこそストーリーそのものの面白さを、邪魔することなく上手く引き出せている。

その設定上、舞台は常にトイレに限定されてしまっている(犬が縄張りに利用している“電柱”、学校の男子がいつも立ちションしていた“樹”などがトイレに認定されることも)が、シチュエーションは実に多種多様。幼稚園で便所飯をしている園児、公衆トイレの壁に小説を書いている男性、ユニットバスで一人謎かけを展開する女性、トイレのショールームに出没するもうひとりの花子さんなどなど……一風変わったシチュエーションで展開されるやりとりは、なんだかミステリーを読んでいる様な味わいがある。また、オチが絶妙に捻くれていて、ちょっとした驚きを含んでいるのもいい。

とはいえ、そこは四コマ漫画出身の施川が原作を担当しているだけあって、台詞の随所にギャグ漫画的な赴きがチラホラと。下手にシリアスになり過ぎないのも、この作品のいいところだ。それでも、最終話はきっちりと締める。どうして花子さんが幽霊になってしまったのか、どうして花子さんがトイレからトイレへと転々と移動することになってしまったのか、その理由をきちんと説明している。これまでの流れがあるから、正直ちょっとうるっときてしまった。うーん、見事。

惜しむらくは、本作が全二巻で終わってしまっているということ。一話一話のクオリティを考えると、長く続けるのは難しいだろうとは思ったが、もう一冊くらい出た方がバランスが良かったんじゃないかと。まあ、個人的な感覚の話なんだけれど。でも、偶数で終わるより奇数で終わるほうが、なんか据わりが良くないですか。分かるかなあ、分からないかなあ……。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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