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『平成ノブシコブシ単独ライブ 御コント ~徳井健太が滅!~』

平成ノブシコブシ単独ライブ 御コント~徳井健太が滅! ~ [DVD]平成ノブシコブシ単独ライブ 御コント~徳井健太が滅! ~ [DVD]
(2012/08/29)
平成ノブシコブシ

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フジテレビ系列のバラエティ番組『ピカルの定理』にレギュラー出演中のお笑いコンビ、平成ノブシコブシが2012年5月から6月にかけて大阪・東京・札幌・京都を巡った全国ツアー『平成ノブシコブシ単独ライブ「御コント」』より5月27日に開催された東京公演の模様を完全収録。単独ライブのオープニングで披露するマジックのリハーサル中に消失してしまった徳井が、紆余曲折を経てライブ会場へと戻ってくるまでの行程を描いたコントが展開されている。一部のコントには、特別出演として又吉直樹(ピース)、シューレスジョー、かたつむり・林、一木隆平(マンマミーヤ)、タネンチュ国場が参加。舞台に彩りを添えている。

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『オンバト+』六月二十二日放送感想文

■S×L517kb/2,499票】※投票3位
三戦全勝、今期二勝目。漫才『男らしい教育』。自分の子どもは男らしく育てたいという酒井、相方の加藤を泣いている子供に見立てて、男らしく指導しようとするのだが。荒川良々を思わせる愚鈍な雰囲気の加藤が、酒井の要望を次々に打ち砕いていくお馴染みのスタイル。ネタの流れはいつも決まっているのにまるで飽きさせないのは、細かいボケをしっかりと作り込んでいるためだろうか。とはいえ、このまま続けていくと、いずれ飽きそうな気もする。何処かでシフトチェンジする必要はあるんだろうけど、何か策は練っているのだろうか。「ゆうこちゃんが泣いていたのに、抱きしめてやれなかった!」

■うしろシティ【445kb/3,994票】※投票2位
十一戦十勝。コント『友達の見送り』。上京する阿諏訪の見送りにやって来た金子。発車のベルが鳴り、阿諏訪は列車に乗り込み、そのまま走り出して二人は別れる……かと思われたが。走り出す列車の中から話しかけられて、仕方なしに追いかけて対応する……その発想自体はさほど突飛ではないが、列車を追い掛ける金子の姿を描いた演出が絶妙。おかげで、非現実的な緊迫感を上手く描けていたのではないかと。ただ、オチが弱い。最後にきちんと話が締まるオチがあれば、もうちょっとボールが入ったんじゃないかと。「二、一、一なんだってーっ!」

■グランジ【413kb/1,887票】
五戦全勝、今期二勝目。漫才『売れる芸人の名前・じゃんけん』。個人名に“し”が入っている芸人は売れるという話から、子どもの頃によくやっていたかくれんぼをやってみようとじゃんけんを始める展開へ。お笑い好きには興味深い話で観客の視線を引きつけておきながら、後半は動き重視のまったく関係無いネタにもつれ込むという超混雑漫才。バカなテンションでじゃんけんを展開する発想は大好きなんだけれど、血を吐いたあたりで観客を置いてけぼりにしてしまっていた感。こういうバカ重視のネタは、中途半端でも振り切れ過ぎても面白くなくなってしまうから厄介だ。ただ、そのままかくれんぼが始まってしまったのは笑った。「ならばチョキだ!」

■ライス【457kb/4,134票】※投票1位
初出場初オンエア。コント『バナナ』。大量の小道具を必要とするお芝居に、どうしてもバナナしか用意することが出来なかった。仕方が無いので、全ての小道具の代用品としてバナナを用いることに……。どう考えても無理のある状況を、半ば強引に正当化することで生じるズレを笑いに変えているコント。こういうネタはアンジャッシュが得意なイメージがあるな。ただ、アンジャッシュの様に演者の心境に着目していないため、ただ完成されてしまった芝居の中に生じているズレだけを楽しむことが出来る。素材の味のまま召し上がれってわけだ。まあ、そういう面倒臭いことを考えずとも、ただただバナナが大量に出るというだけで十二分に面白いのだが。「我慢できねぇよ!」からのバナナの房は笑えたなあ。すっごくバナナが好きな人みたいになってたのが、たまらなく面白かった。次の挑戦にも期待。

■クマムシ【313kb/1,940票】
二戦一勝。漫才『アイドルとしてデビューする曲』。長谷川が女の子に生まれ変わって、アイドルになった時に歌うデビュー曲を披露する。……なんだ、この設定は。最近のナベプロには、導入で突飛なことを言っておいて、その後は暴走しつつもちょっとずつ観客を引き込んでいくスタイルのネタがちょっと増えている気がする。正直、こういうネタは観客の懐の広さに甘えているところがあるように思うので、あんまり広まってほしくないのだが。肝心のネタについては、「あったかいんだからぁ~♪」のフレーズは強烈だけれど、それを見せるための設定があまりにも整っていない。無理に個性を主張しようとせずに、とりあえず無難なところから入った方が伝わったんじゃないかと。とにもかくにも、まずは観客の意識を掴むところから……。

■今回のオフエア
293kb:ジグザグジギー
289kb:マシンガンズ
285kb:オテンキ
245kb:シオマリアッチ
233kb:マンマミーヤ

オンエア回数の多いジグザグジギー、マシンガンズ、オテンキがオフエアという大波乱。中でもジグザグジギーはチャンピオン大会出場後初めての挑戦だったこともあって、今回のオフエアはどうもげんが悪い。早々にオンエア戦線に復帰したいところ。シオマリアッチは大阪NSC出身のピン芸人。今回で三度目の挑戦だが、なかなか調子が上がらない。

■次回
あばれる君
アボカドランドリ
囲碁将棋
THE GEESE
【初】ジャッカス
スーパーマラドーナ(1)
タイムボム
【初】トラッシュスター
ピーマンズスタンダード
風藤松原(1)

次回も岐阜収録。スーパーマラドーナと風藤松原が今期二勝目に挑む。前回、久しぶりに高キロバトルを叩き出した風藤松原は、ここで上手く弾みをつけていきたいところ。この他、エネルギッシュな一人コントで昨年度はチャンピオン大会出場まであと一歩というところに迫ったあばれる君、なんだかんだで無傷の11連勝中のTHE GEESE、日本人とアメリカ人のアンバランスな漫才コンビ・タイムボムなど、気になるメンツが揃う。注目はおよそ三年ぶりの出場となるピーマンズスタンダード。勝機を見出しての参戦なのか、それとも特に理由もなく出ちゃったのか……?

エハラマサヒロ『みんなの動揺』

エハラマサヒロ みんなの動揺 [DVD]エハラマサヒロ みんなの動揺 [DVD]
(2012/09/19)
エハラマサヒロ

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「R-1ぐらんぷり」では二度の決勝進出を果たしている実力派ピン芸人、エハラマサヒロによる童謡クリップ集。『雪やコンコン(※正しくは『雪やこんこ』)』『金太郎』『むすんでひらいて』などの童謡が、エハラの手によってポップにアレンジされ、まったく新しい楽曲に生まれ変わっている。その完成度は非常に高く、モノマネを得意とするエハラのバリエーション豊富な【歌声】、その歌声に説得力を持たせる【演奏】、両者が合わさって完成した音楽の世界観を引き立てる【映像】、これら三つの要素が見事に融合し、一つの確固たるエンターテインメントとして見事に完成されている……と言っても過言ではない。けっこうな頻度でウザかったけど。

アレンジの元ネタもはっきりしていて分かりやすいことが多く、鑑賞しながら「あ、これアレじゃん!」とニヤニヤしながらツッコミを入れられる楽しさがある。恋人と同じ時間を過ごしている時に、ちょっとした盛り上がりのきっかけに本作を鑑賞してみるのも悪くないんじゃないかと。個人的には、ルイ・アームストロングを意識したであろう『クラリネットをこわしちゃった -Blues mix-』、ET-KINGを思わせる『桃太郎 -Osaka Rap mix-』ガガガSPっぽいような気がする『蛍の光 -Ska Core mix-』がお気に入り。『桃太郎 -Osaka Rap mix-』はプロモーションビデオもよく出来ていた。ET-KINGのイメージって、確かにああいう感じなんだよなあ。

ただ、音楽の完成度があまりにも高過ぎるためか、ちょこちょこ改変されている歌詞があんまり頭に入ってこなかったことは、ちょっとした問題点と言えるのかもしれない。まあ、モノマネが入った歌い方をしている(歌詞を伝えることよりも声の特徴を重視した歌い方をしている)ので、仕方が無いといえば仕方が無いのだが、収納されている歌詞カードを見ると、どうも歌詞に対してけっこうなこだわりを持っているようなので、それが伝わってこないのはちょっと……と。そう考えると、彼の代表曲でもある『雪やコンコン -J-Pop mix-』のシンプルな改変は優秀だったんだなあと、改めて思ったりなんかもしたりして。


ちなみに、本作の副音声解説によると、この『雪やコンコン -J-Pop mix-』のビデオクリップが撮影されたのは『R-1ぐらんぷり2009』決勝の二日前だったらしい。てっきり、いずれの映像も本作のために撮り下ろされたものだと思っていたので、この事実を知った時は「そんなに古いのか!」とけっこう驚いた。確かに映像がちょっと古いんだよなあ。エハラの顔も今と比べてちょっと変わっているし……ということは、これって詳細は明かされてないけれど、けっこうリサイクルされている映像が多いのか……?


■本編(26分)
「雪やコンコン -J-Pop mix-」「金太郎 -PARAPARA mix-」「むすんでひらいて -Girls Dance mix-」「シャボン玉 -SHOWAKAYOUKYOKU mix-」「どんぐりころころ -R&B mix-」「クラリネットをこわしちゃった -Blues mix-」「鳩ポッポ -Death Metal mix-」「大きな栗の木の下で -Techno mix-」「桃太郎 -Osaka Rap mix-」「夕焼け小焼け -Visual mix-」「蛍の光 -Ska Core mix-」

■特典映像
「雪やコンコン -J-Pop mix- カラオケ映像」

■副音声
「エハラマサヒロによる楽曲解説」

2013年7月のリリース予定

■レビュー予定
03『うしろシティ単独ライブ「アメリカンショートヘア」
24『COWCOW CONTE LIVE 6
24『バカリズムライブ番外編「バカリズム案7」
31『トータルテンボス 全国漫才ツアー2012 BANZAI TOUR

■テレビ関係
03『R-1ぐらんぷり2013
17『ふわふわトーク こんな感じでどうですか? 第四夜
17『ふわふわトーク こんな感じでどうですか? 第五夜
17『ふわふわトーク こんな感じでどうですか? 第六夜
17『東野・岡村の旅猿 プライベートでごめんなさい… 台湾の旅 プレミアム完全版
24『内村さまぁ~ず Vol.44
24『内村さまぁ~ず Vol.45
24『内村さまぁ~ず Vol.46
24『にけつッ!!18
26『壇蜜女学園 業界用語の基礎知識Vol.4 ~声優・マイレージ・高級クラブの業界用語~
26『空から日本を見てみようplus(プラス) (3) 世界遺産の町 京都 古刹・古社・城めぐり
26『空から日本を見てみようplus(プラス) (4) 大分県 昭和レトロ 別府温泉&湯布院
29『東京03角田&ゆってぃのぶらり作曲の旅DVD 東海編 1
31『ロケみつ ザ・ワールド 桜 稲垣早希のヨーロッパ横断ブログ旅31 イタリア編 その(3)

■その他のリリース予定
03『LICENSE vol.TALK ∞ 01
16『桂三枝の笑宇宙 DVD-BOX
26『古今亭菊之丞 落語集 明烏/二番煎じ
31『COWCOW あたりまえ体操 &アイアンメイシン

夏を目前に控えた七月のリリース予定は、何処となく大人しい印象を与えられる。ボーナス戦線が予想される八月を控えているので、ここは抑え目に……ということなんだろうな。とはいえ、なかなか興味深いラインナップではある。まず、『キングオブコント2012』ファイナリストのうしろシティがライブDVDをリリース。実は彼らが単独ライブの映像をソフト化するのは今回が初めて。単独ライブでなければ出来ないだろうネタに期待したい。COWCOWは08年以降、年に一度のペースでリリースしているライブDVDを今年もリリース。老若男女に受け入れられる世界観から生み出される笑いは、お笑いブームが下火になった今も変わらず人気を集めている。月末には、彼らの人気ネタ『あたりまえ体操』と『アイアンメイシン』をクローズアップしたDVDもリリースを予定している。この人気はいつまで続くのか? バカリズムの思いつきを発表するライブ『バカリズム案』は、今回で七度目のソフト化。前作『バカリズム案6』からたった三ヶ月しか経っていない状況でのリリースには、ただただ驚かされるばかり。トータルテンボスは2012年に開催した全国ツアーの模様を収めたDVDをリリース。トータルテンボスは現在、全国漫才ツアー『わらおう』の開催を予定。漫才師として、更なる進化を目指している彼らのネタを見逃すな。

ベンビー&こきざみインディアン 『なんまいにく。』

ベンビー&こきざみインディアン 『なんまいにく。』 [DVD]ベンビー&こきざみインディアン 『なんまいにく。』 [DVD]
(2012/12/26)
ベンビー、こきざみインディアン 他

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かつて、キャン×キャンやスリムクラブが在籍していた沖縄の芸能事務所“オリジン・コーポレーション”に所属しているピン芸人「ベンビー」と漫才師「こきざみインディアン」のパフォーマンスを収録したバラエティ作品。三人によるフリートークを中心に、ライブでのネタ映像やDVD収録用の企画ロケ映像が収められている。沖縄のお笑いのことはよく分からないのだが、本作のパッケージ裏に“沖縄最強のお笑いを詰め込んだ”とあるので、どうやら彼らが沖縄のお笑いにおける筆頭であるらしい。……どうせ本土の人間は誰も知らないだろうからって、テキトー書いているわけじゃないだろうな? こっちはそういうのにすぐ騙されるぞ。

とりあえず再生してみると、すぐさま三人のフリートークが開始。どうやら沖縄そばのお店“ちゅるげーそば”の一角で撮影されているらしい。撮影用に貸し切りにしているわけではなく、営業中のお店の中で収録するというユルさに、沖縄……というよりも、ローカル特有の奔放さを感じさせられる。と、そこでいきなり、耳に馴染みの無い謎の言葉が飛び込んできた。

ベンビー「景色が非常にいいということで来たんですけども、台風が近付いているという(笑)」
こきざみインディアン・さーねー「外にハイビスカスが見えるとっても上等な席があるんですけども、中で撮っているというね」
こきざみインディアン・もーりー「なかなか仏壇をバックにっていうのはないですよ! しかもウヤファーフジに相当コーレーグースが……(笑)」

「オープニングトーク」より


「ウヤファーフジ」? 「コーレーグース」? なんだそれは。何語なんだ。いや、沖縄芸人のDVDなんだから、そりゃ沖縄の方言なんだろうけれど、それにしてもどういう意味だ? ……よくよく画面を見ると、ちゃんとテロップで翻訳が掲載されている。どうやら、ウヤファーフジとは「ご先祖様」のことで、コーレーグースは「沖縄のトウガラシ」のことらしい。それにしても、何の前触れもなく唐突に飛び出してきたものだから、ついつい驚いてしまった……って、なんだかドライバーの危険察知訓練みたいなことを言ってしまったけれど。

本作には、こういった不意に飛び出してくる方言が少なからず見受けられる。これも沖縄ならではの味つけといえるのかもしれないが、従来の日本語とはまったく違った言葉を自然に使っている様子を見ていると、妙に距離を置かれている気持ちになってくる。極端な話、沖縄の人間以外は観なくてもいいですと言っているかのようにすら思える。とはいえ、恐らくは「分かる人にだけ分かればいい」という斜に構えた態度を取っているわけではなく、ごくごく自然に方言を口にしているだけなんだろう。ここで抜粋したシーンにしてもフリートークなんだから、そこは自然体で話すのは当たり前じゃないかといえなくもない……が、

もーりー「How old are you? 何歳ですか?」
さーねー「Oh…twenty sixth」
もーりー「おお、twenty、26! (自分を指差して)twenty eight!」
さーねー「ワーヤーカータッチビーカーシージャルヤンテ! タッチビーカー……」
もーりー「……いつ来た? 沖縄に」

こきざみインディアン『留学生』より


方言が分からないと伝わらないネタはちょっと勘弁してほしい。ネタ中だからなのか、テロップによる翻訳もないし。とりあえず、意味が分からないながらも文字起こししてみたけれど、この文章が正しいのかどうかもよく分からない。ちなみに、こきざみインディアンはこれ以外のネタでも、ちょっと方言がキツ過ぎて分かりにくくなっていることが多い。あえての作戦なんだろうか。世界観のバカバカしさを売りにしている漫才師だけに、この分かりづらさはなかなかに致命的だ。

追記。Twitterで沖縄在住のフォロワーさんにお話を伺ったところ、これは「ワーヤカーターチビカーシージャールヤンテ」と言っているのだそうだ。……ほぼ書き起こした内容で正解だったのか! 意味は「ワー(我、私)ヤカー(よりも)ターチ(二つ)ビカー(ばかり、ほど)シージャー(先輩、年上)ルヤンテ(ですね、だね)」とのこと。……分かるわけがない! 分かるわけがない!

話を戻す。これらの方言による排他的な雰囲気に加えて、ところどころに見られる企画そのものの古臭さがより本作のローカル性を高めている。ベンビーの「ルート5 100桁暗記できるもん!」はまだ言葉遊び的な要素があるから良いにしても、こきざみインディアンの「ロマンティックが止まらない」はどうなんだ。あえて古いヒット曲をモチーフにすることによる、いわゆるひとつのパロディだったんだろうけど、「町の人たちにロマンティックな話を伺う」というローカル臭さ全開の内容が、それを冗談ではなく本意気でやっているように思わせるから恐ろしい。……ていうか、芸人のDVDで一般の人がメインの企画ロケって、そもそも根本的にどうなんだ?

でも、これらのローカル感溢れる内容も全て、沖縄なんだからなんくるないさーウェーブによって包み込まれることにより、なんだか納得してしまうから不思議だ。いや、むしろ、それこそが本作の稀少性を高めているともいえるのではないか。全国流通仕様に整った沖縄像なんかとは比べ物にならない、ここには堂々たるオキナワンラプソディが詰まっている。沖縄県民の気持ちになって鑑賞すれば、いつでもどこでもそこはもう沖縄になる……んじゃないかと思うんだけどなあ(※なれませんでした)

ちなみに、ベンビーのネタだけど、

「あ、木村さん。シマウマ入ってますけど、いいシマウマ。今二種類出してるんですけど、「シマウマの黒い部分だけ炒め」、そしてもう一個が「黒そうで黒くない少し黒いシマウマ」。どうします?あ、「黒い部分だけ炒め」いきましょうね。はい、有難う御座います。(厨房に向かって)アイ!ババンナギ!クロ!ひとつ!うん、肉切り分けといて!宜しくよ!はい、えー……はい?白い部分ですか?シマウマの!?あれ、全部毒ですよ!?食べたら三日は動けなくなりますよ!」

ベンビー『アフリカントマト』より


……私はけっこう好きです。


■本編(約100分)
「オープニングトーク」「ベンビーコント『アフリカントマト』」「こきざみインディアン漫才『留学生』」「こきざみインディアンのロマンティックが止まらない」「トーク2」「ベンビーコント『初詣』」「こきざみインディアン「トイレと子供」「ヘイ!マツザカ」」「エンドトーク」「エンディング」

『オンバト+』六月十五日放送感想文

■アルコ&ピース【421kb/3,174票】※投票3位
十一戦八勝。コント『時をかける平子』。26年後の未来から過去の自分に会いに来た平子。その目的は、過去の自分に芸人を志すのを止めてもらうというもので……。王道のSF設定を使って、自らの芸人としてちょっとビミョーな現状をこれでもかと詰め込んだ異色コント。『THE MANZAI 2012』でのネタもそうだけど、もうそういうスパローズ路線で行くことにしたのだろうか。ダメとは言わないけれど、なんだかなあ。とはいえ、現代と過去のズレを上手く取り入れたボケもあったりして、純粋に楽しむことが出来た。……ただ、あのオチが理解できない。『ひょうきん族』世代だったら理解できるオチだったんだろうか。気になるなあ(※Twitterでの情報によると、平子氏がセリフを間違えているところがあるとのこと)。「あ、知名度磁石と同じくらい」

■BLUE RIVER509kb3,657票】※投票1位
四戦全勝、今期二勝目。漫才『雨宿り』。雨宿りをしている女性に傘を手渡す、そんなドラマチックな出会いのシチュエーションをやってみる。以前の漫才よりも洗練されている印象。全年齢を対象としたテーマは理解しやすいし、ボケもツッコミもシンプルで骨太だ。こういう捻りのないド直球の漫才を観ていると、なんとなく安心できるから良い。ただ、どうしても芸風がアンタッチャブルやサンドウィッチマンを彷彿とさせてしまうので、その印象から如何に離脱できるかが今後の課題だろう。見た目イジりで誤魔化すのは良くないぞ。あと、さりげなく「ネタ作りも梅雨入りです!」と言って終わったのが、なんだか気持ち良かった。「あと、他人の傘がずっと家に掛かっているの、なんか気持ち悪いです……」

■かたつむり【501kb/3,058票】
初出場初オンエア。コント『コンビニ強盗』。とあるコンビニに押し入って来た二人の強盗、しかし店員の姿はない。そこへやってきた一人の老婆、つっかかってうるさいので接客をしてやることに。コンビニ強盗が店員として馴染んでしまうシチュエーションは決して珍しいものではないが、そこに人情味のあるストーリーを加えたことにより、地方収録会場のお客さんを掴んだのではないかと。ネタとしては特別に面白かったわけではない。ただ、最後のオチが上手く言えないくだりに、芸人が人情ネタをやることに対する気恥ずかしさの様なものが見えたのが、なんだか良かった。「このコンビニには夏が来ないのか……?」

■GAG少年楽団【501kb/3,237票】※投票2位
十二戦十勝、今期二勝目。コント『すれ違う二人』。円形の公園を舞台に、待ち合わせをしていた男女が徹底的にすれ違う。前回、彼らが披露したコント『保健室』と同様に、福井が第三者としてアホな行動を取っている男女に対してツッコミを入れ続けるスタイルのネタ。ただ、リアル志向だった前回に対し、今回はとにかくバカバカしさを増強。会場を広く使った動きの多いコントだったことも、その評価に繋がったのではないかと思われる。……個人的には、もうちょっと内容に密度が欲しかったけどなあ。こういう展開にするのなら、ジャルジャルを超えようとしてほしい。「ただただガムシャラに走って行かれたーっ!!!」

■スマイル【449kb/2,858票】
四戦三勝。漫才『理想のデートプラン』。瀬戸が休みの日に考えているという理想のデートプランを二人でやってみる。冒頭、瀬戸の顔イジリを失敗するというまさかの展開に戦慄。とりあえず瀬戸の顔をイジればいいとする悪癖がまだ治っていなかったか……。これが原因かどうかは分からないが、その後のやりとりもどこかぐずぐず。後半、動き重視のベタなボケでどうにか持ち直していたが、彼らはもっと面白いネタをやっていたイメージがあったので、ちょっとショックを受けてしまった。……ていうか、完全にキングコングのフォロワーになっちゃったなあ。そこがゴール地点で本当にいいの?「早くお前も参加しろよ!」

■今回のオフエア
389kb:シロハタ
305kb:Gたかし
297kb:チューインガム
237kb:ヒデヨシ
149kb:トライアングル

前回の挑戦でトップ通過を果たしたシロハタ、今回は惜しくもオフエア。早めのリベンジが望まれる。モノマネ紙芝居が好評のGたかしは初の連敗、ヒデヨシも『オンバト+』では初の連敗に。松竹芸能のトライアングルは『爆笑オンエアバトル』から数えて五連敗という、ちょっと厳しい状況が続く。『オンバト+』になってからはコントで挑戦しているようだが、なかなか難しいらしい……。

■次回
うしろシティ
S×L(1)
オテンキ(1)
クマムシ
グランジ(1)
シオマリアッチ
ジグザグジギー
マシンガンズ(1)
【初】マンマミーヤ
【初】ライス

次回は岐阜収録。S×L、オテンキ、グランジ、マシンガンズの四組が今期二勝目を狙う。この他、第3回チャンピオン大会に出場したうしろシティにジグザグジギーの姿も見られ、なんともバラエティに富んだ面々が揃っている。注目は初出場のライス。東京よしもとに所属し、しずるやPOISON GIRL BANDらとともに“東京シュール5”というユニットとしても活動していた彼らは、今年結成10年目の中堅コンビだ。このタイミングで、どうして彼らは初のオンバト出場を果たしたのか。理由はさておき、オンエアされるのが楽しみだ。もう一組の初出場、マンマミーヤはホリプロコム所属。

選ぶキミのため、そしてまた歌い出す


アラサーと呼ばれる年齢になってしまった今、いわゆる人生のレールと呼ばれている道が漠然と目の前に浮かんでいるような感覚がある。懸命に進んでいけば、きっとそれなりの未来へと辿り着けるだろう、という道である。無論、そこには想定外の試練や苦難が待ち受けているには違いないが、それでも下手さえ打たなければ、バランスさえ保つことが出来れば、少なくとも死ぬようなことは無いだろう。

しかし、そんな道を目の前にしているにも関わらず、私の中にはそこから抜け出したいという青臭い感情が少なからず残っている。正直、厄介だ。どうして、そんな感情が未だに心の中に居座っているのか、じっくりと考えてみたことがある。その時に出た結論は、「自分が選んだ道ではなかったから」という、なんとも無責任なものだった。しかし、これは思うに、的を外していない。これまで、私は人生における大きな決断を、一度として自らの意志で下したことはなかった。「なるようになる」という聞こえのいい言葉を頼りに、ただ漠然と自分にとって容易い道を選び、何も考えずに歩いて来たのである。その結果、自らの現状に頭を抱えているのだから、なんとも情けない。なのに、その道から抜け出そうという決断を下せずにウジウジしているのだから、いよいよもって情けない。情けないの国から情けないを広めに来たような人間、それが私なのである。

RHYMESTERのシングル『The Choice is Yours』は、選ぶことの重大性を示した曲だ。そこには、東日本大震災の後に様々な場所で繰り広げられたデマや煽動に対する違和感と、それらの情報に載せられてしまいがちな人々に対する警鐘がはっきりと言葉で表されている。

また時代は巨大な地殻変動 浮足立つ輩まるでイベント
あの吊るし上げは誰が扇動? 誰が卑劣漢? 誰が守銭奴?
誰もがお互い指差してばっか さもなきゃもっと弱いのから奪うか
誰かの尻馬乗っかってばっか キミも誰かを裁くか?


しかし、それはなにも震災後の特殊な状況下においてのみ適用されることではない。いつ、どんな事態であっても、自分で考えて自分で選んで自分で決めるべきなのである。此度の震災において、それが出来ていない人間が数多く存在することが明らかになった。……だからといって、安心している場合ではない。とどのつまり、自分を含んだ多くの人たちが「誰かの尻馬に乗っかってばっか」なのである。これでいいのか。いいわけがない。これまでそれが出来なかった分、それが出来るようにならなくては! ……と、気持ちを盛り上げようとする一方で、しかしやっぱり人生は「なるようになる」と考えてしまう今日この頃なのである。感覚が一度へたってしまうと、これがなかなか治らない……。


だから彼らは歌い出す、そしてまた歌い出す……。

『オンバト+』六月八日放送感想文

■ニッチェ521kb/5,868票】※投票2位
八戦六勝。漫才『ぽっちゃり戦隊』。世間はぽっちゃりに厳しいと主張する江上は、ぽっちゃり人気向上のために「ぽっちゃり専門チャンネル」の設立を構想する。そこではあらゆるものがぽっちゃりになっている。例えば、子ども人気のある戦隊モノでは……。以前のニッチェはモテない女性の立場から考えられた漫才を演じているイメージがあったのだが、今回のネタではいっそ開き直って、江上がデブキャラに徹している。ぽっちゃりと戦隊モノを上手く組み合わせた漫才は、どこまでも下らなくて面白い。ところどころで光る江上の演技もいい。ただ、このスタイルは、既にタイムマシーン3号が通り過ぎた道。そこをあえてニッチェが行く必要があるのかどうか。自己流のスタイルを模索しているところなんだろうか。「こうしてぽっちゃりの人権は保たれた……一つの街と引き換えに……」

■響【501kb/3,862票】※投票3位
十戦九勝。漫才『気になる女の子とピクニック』。来週、気になる女の子とピクニックに行くという長友。それに向けて今日はピクニックのシミュレーションをしてみることに。長友のふてぶてしいボケは相変わらず面白い。ちょっとボケを引っ張ってしまうクセはあるが、不意に繰り出されるワードは安心して笑うことが出来た。一方の小林はというと、ネタ運びはスムーズだが、ところどころで説明が雑過ぎたように思う。具体的に挙げると「アメとムチ」の例がちょっと強引だったような。こういう詰めの甘さが、どこか軽く見られている彼らに対する評価へと表れているように思う。とはいえ、大いに笑わせてもらった。「ガードガード!ノーガード!」

■デニス【497kb/5,951票】※投票1位
二戦全勝。漫才『バイトの面接』。日本人とブラジル人のハーフ、植野行雄。その見た目のせいで、バイトの面接もカレー屋さんしか受からない。しかし先日、相方の松下もバイトの面接に落ちたという。どうして落ちたのかが分からないというので、そこでどんな話をしたのかを確認してみると……。とても日本人には見えないビジュアルをイジる盤石のくだりからネタを始める、観客に優しい構成の漫才。しかし、いざネタが始まってみると、どちらがボケでどちらがツッコミなのかがはっきりしない四次元殺法な展開に。いや、事前にしっかりと地盤を固めているからこそ、このボーダレスな漫才が成立するのか。アクセントとして東南アジア系ワードが飛び出すところが実にクレバー。ただ、このスタイルだと、ネタのテーマが残りにくいのが難点か。「オレのはとこに日本の国籍を譲ったれ!」

■どんぴしゃ【493kb/3,609票】
初出場初オンエア。福岡吉本出身で、現在は東京吉本所属。漫才『ダンスの練習』。学生時代にあった嫌な行事、それは体育祭でやるダンス。その練習をサボっていると、張り切っている女子がやってきて、文句を言い始めるから厄介だ……。肝心のネタもかなり面白かったのだが、それ以前に披露された王監督モノマネ、そして合唱コンクールの合唱部モノマネのインパクトがあまりにも強すぎて、鑑賞後にはそれしか覚えていないという残念な結果に。でも、笑った記憶だけはしっかりと残っているので、まあいいか。森本の見た目がとにかく強烈でいい。40過ぎて年相応に老けているからこそ、あの機敏な動きやバカバカしいボケがとてつもなく面白く見える。急に血液型選手権が始まったときの、あのビジュアルの面白さよ! これだから福岡は侮れない。「馬~馬~馬~♪」

■ボルトボルズ【429kb/1,880票】
二戦全勝、今期二勝目。漫才『林間学校』。林間学校でやっていたことを説明しているのだが、説明に対する動きが明らかにおかしい。前回と同様、言葉と動きのギャップで見せる漫才でオンエア。違和感の無い程度に機敏な弓川の動きはやっぱり面白い。テレビで観て、これだけ面白いのだから、ナマで見ればもっと面白いんだろうな。一方、河口のツッコミには、ところどころで捻りを加えようとしているきらいが見え、それがちょっとジャマになることもあった。「7:3の7、そっち見るわ!」って、ちょっとツッコミとしてはクドい。こういうツッコミに「いらんこと言うな!」というますだおかだばりのツッコミ返しが出来るようになったら、彼らはもう一段階上がれるのかもしれない。……ネタの特性上、厳しいかな。「キャンプファイヤーキレイね、やっぱり(四方八方を見ながら)」

■今回のオフエア
409kb:ロビンソンズ
385kb:天竺鼠
301kb:大福
281kb:ジャングルボーボー
225kb:やさしい雨

ザ・ゴールデンゴールデンのメンバーである山崎と北沢によって結成されたコンビ・ロビンソンズは、オーバー400なるもオフエアという結果に。コンビになってからのネタを観たことがないので無責任な発言になるが、トリオの頃の面白さをちゃんと乗り越えているんだろうか。天竺鼠は3年ぶりの出場。久しぶりに関西のナンセンスを体感したかったのだが、なんとも残念。やさしい雨はこれで6連敗。厳しい。

■次回
アルコ&ピース
【初】かたつむり
GAG少年楽団(1)
Gたかし
シロハタ
スマイル
【初】チューインガム
トライアングル
ヒデヨシ
BLUE RIVER(1)

次回も福岡収録。アルコ&ピース、GAG少年楽団、Gたかしなどの人気者が名を連ねている。GAG少年楽団とBLUE RIVERは今期2勝目狙い。BLUE RIVERは九州では負け無し。ポスト華丸・大吉になれるか。スマイルはおよそ2年半ぶり、トライアングルはおよそ1年半ぶりの出場。どちらも前回はオフエアだったが、今回は果たして。注目は初出場のかたつむり。長年に渡るコンビ活動休止期間を経て、つい先日再結成したばかりの彼ら。ためこんだ力をバカーッ!と吐き出した演技に注目したい。

ふと、『日本妖怪大全』を読み返す。

最近、家の近所の本屋でこんなモノが売られ始めた。

隔週刊 ゲゲゲの鬼太郎 TVアニメDVDマガジン 2013年 6/11号 [分冊百科]隔週刊 ゲゲゲの鬼太郎 TVアニメDVDマガジン 2013年 6/11号 [分冊百科]
(2013/05/28)
不明

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妖怪漫画の大傑作『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメ版を収録したDVDマガジンである。ネットでの情報によると、今回のマガジンに収められるのは第一期(68-69)と第二期(71-72)のみで、全27巻の刊行を予定しているという。アニメのDVDとしては1巻につき1,590円(税込)とかなり安い価格であるにも関わらず、名エピソードのみを抑えた傑作選ではなく全エピソードを収録するという思い切りが、なんとも消費者に有難い。幼少の頃から水木しげるファンである私が初めて本作を書店で目にしたときは、そのあまりの衝撃に体の震えが止まらなくなったものだが(オーゲサ!)、予算と鑑賞時間と置き場所という現実問題を目前に、恥ずかしながら購入を躊躇しているのが現状である。『妖怪反物』とか、好きなんだけどなあ。

その一方で、こんなモノも売られ始めた。

ゲゲゲの鬼太郎(1) (ゲゲゲの鬼太郎 (1))ゲゲゲの鬼太郎(1) (ゲゲゲの鬼太郎 (1))
(2013/06/03)
水木 しげる

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『水木しげる漫画大全集』である。小学館の『藤子・F・不二雄漫画大全集』にライバル心を燃やした講談社が、ならばこちらは水木しげるだと言わんがばかりに刊行を敢行したシリーズで(※全て憶測に過ぎません)、『ゲゲゲの鬼太郎』『悪魔くん』『河童の三平』などの人気少年漫画は勿論のこと、『妖怪博士の朝食』『猫楠』『神秘家列伝』などの近年の大人向け作品もしっかりと網羅されているという。これで監修が京極夏彦だというんだから、買わないわけには……と、財布のヒモを緩ませたいところではあるのだが、なにせ予算と時間と場所というウンニャラモンニャラが原因で、購入を躊躇している。まあ、既に文庫で所持している作品も多いので、ここは急がず焦らず選別していこうと思う。

……と、まあこのように最近、書店では水木しげるがやたらとプッシュされている。理由は知らない。とにかくプッシュされているという事実だけは認識している。で、こうも書店でプッシュされているのを見ていると、だんだん心の奥底に眠っていた筈の水木しげる欲が目覚め始めた……とどのつまりは書店の空気に呑まれたわけである。それで先日、とうとう気持ちがたまらなくなってしまって、押し入れから『日本妖怪大全』を引っ張り出してきてしまった。

日本妖怪大全 (KCデラックス (210))日本妖怪大全 (KCデラックス (210))
(1991/04)
水木 しげる

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『日本妖怪大全』は総計423匹の妖怪のイラストと解説文を収めた本だ。一応“講談社コミックス”扱いになっているが、そのサイズはかなり大きく、私が普段から四コマ漫画の単行本やムック本を入れている本棚に収納できないほど。値段も定価2,800円とけっこうな価格である。私がこれを手に入れたのは小学生の頃だったので、とてもじゃないが容易に買えるものではなかった筈だ。どうにかこうにかお小遣いを貯めたのか、親に強引にねだったのか、戸棚の家計からこっそり頂戴したのか……今となっては、その予算の出どころは覚えていない。

当時、小学生だった私にとって、『日本妖怪大全』は単なる妖怪イラストの本として以上の価値は見出せなかった。解説文をすっ飛ばしていたからだ。しかし、大人になって改めて文章に目を通してみると、なかなかにキョーレツな記述が少なくなくて面白い。無論、大半はきちんと妖怪そのものについて解説しているのだが、中にはどうしても文章を捻り出すことが出来なかったのか、まったく別の話を持ってきていることも。例えば、「狐者異(こわい)」という妖怪についての記述。食い意地の張った妖怪で、なんでもかんでも食い散らかしてしまうという説明から、こんな話を展開している。

死体を食べる妖怪というのはいくつかあるが、大正の末期には“好んで人糞を食べた男”というのがいたそうだ。呉の海兵団の二等機関兵であった綱島某という水兵がその人である。

この人は、なにがきっかけであったのか、十二、三歳の少年時代に一度人糞を口にして以来、その味が忘れられなくなってしまった。

それからというもの、人目を忍んできたないところから人糞をすくい出して食べていたが、後年、海軍軍人となった壮年に達したときも、これを断つことができなかった。

ところが、水兵生活に入ってからは、今までのように自由に人糞を食べることができず、それがかあえって身体に害をおよぼしたものか、体調をくずし、だんだん健康がおとろえていって、ついには発狂してしまったという。

(「狐者異」より)


いや、妖怪そのものよりパンチあるわ!

大人になってから、子どもの頃に触れたモノたちを改めて見てみると、新しい発見が得られるという素敵なお話でした♪(キレイにまとめたつもり)

『WOMAN RUSH HOUR SOLO LIVE DVD I love you』

WOMAN RUSH HOUR  SOLO LIVE DVD I love youWOMAN RUSH HOUR SOLO LIVE DVD I love you
(2012/11/21)
ウーマンラッシュアワー

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年末を彩る大規模な漫才大会『THE MANZAI』において、2年連続の決勝進出を果たした実力派漫才師・ウーマンラッシュアワー。本作は、彼らが2012年6月に全国5ヶ所で開催した単独ライブツアーから、選びに選んだネタを改めてDVD用に撮り下ろしたライブの模様を収めた作品である。なんでも、二人は全国ツアーに向けて50本の新ネタを用意、そのうち12本のネタを厳選しているのだという。ベストアルバムみたいなものか。また本編には、それぞれを主役としたロケ企画も収録。漫才やコントでは見ることの出来ない、いつもとはちょっと違った二人の姿を楽しめる内容になっている。

ウーマンラッシュアワーといえば『バイトリーダー』のイメージが強い漫才師である。中川パラダイス演じる使えない女性バイトのピンチに村本大輔演じるバイトリーダーが颯爽と駆け付ける『バイトリーダー』は、彼らの代表作であると同時に現時点での最高傑作と言っても過言ではないだろう。そのフォーマットは無限の可能性を秘めており、本作にも同様の形式で作られたネタが幾つか収録されている。例えば、『ファーストフード店のバイトリーダー』は、『バイトリーダー』フォーマットを正統に引き継いでいる漫才だ。舞台が居酒屋からマクドナルドに変わっているため、より広い客層に伝わりやすい内容になっている。もちろん、あのバイトリーダーの口上も健在だ。

中川「どうしたらいいのかわからないわぁ~!」
村本「しょうがないヤツだ、だいじょぶぅ?」
中川「この声は、まさか!」
村本「マクドのクルーの俺が商品片手にずっと探し続けているもの、それは犬でもなく愛する彼女でもない! 黄色い番号札をお持ちのお客様、バイトリーダーです!」
中川「バイトリーダー!」

(『ファーストフード店のバイトリーダー』より)


この他にも、修学旅行にやってきた女子高生がピンチに陥った時に助けにやってくる先生を描いた『女子高の教師 ムラセン』、困っている新人の海女さんの元へとかっこいい漁師が駆け付ける『かっこいい漁師』などのネタが、同様のフォーマットをとっている。個人的には、この『かっこいい漁師』がたまらなく好きだ。元々、福井県の水産高校出身だという村本が、漫才の中にさらりと海情報を放り込んでくるところに、彼のアイデンティティの片鱗が垣間見えるような気がして、なんだか妙に惹かれる。

村本「俺が飼ってるクロダイがてめぇの顔の肉を食いちぎってやろうか!!!」
中川「恐すぎるわねぇ!」
村本「クロダイは海藻しか食べないだろ!」
中川「いや、知らないわよ!」

(『かっこいい漁師』より)


ただ、彼ら自身は『バイトリーダー』のスタイルに囚われたくはないようで、本作では様々な新しいスタイルの漫才が演じられている。例えば、痴漢に襲われている女性がケータイで110番通報をすると音声ガイダンスによる案内が始まる『音声ガイダンス』、村本が女性とホニャララな関係になるために上手く終電を逃させる超強引なテクニックを披露する『終電を逃させる方法』、都会出身の男が田舎の女の子をナンパするために都会らしさを見せつける『都会と田舎』などなど。また、「THE MANZAI 2012」決勝の舞台で演じられた『ストレス発散』のプロトタイプも収録されている。

いずれの漫才も、50本のネタのうち12本に厳選されただけあって安定感はあるのだが……『バイトリーダー』に比べるとちょっとパンチに欠ける。『ストレス発散』も、他のネタと比べると存在感は大きいのだが、テーマがちょっと脆弱で全体的に散漫な印象を受けた。……これらの思考錯誤の果てに、村本が下らない言葉を一気にまくし立てるあの『バイトリーダー』のカタルシスを超えるネタが果たして誕生するのか、気になるところだ。個人的には『音声ガイダンス』がなかなか面白かったので、そっち方面で掘り下げていけばいいんじゃないかと思うが、どうだろう?

作品全体としては、なかなか悪くない出来だったように思う。漫才についてはいわずもがな、2本だけ披露されているコントも漫才でのキャラクターの延長線上という感じで、違和感無く楽しむことが出来た。ロケ企画もそれぞれ魅力的。ウーマンラッシュアワーの知名度を確かめるために村本を町中に解き放つロケも面白かったが、無感情の男・中川パラダイスにリアクションをさせるため24時間ドッキリを敢行するロケがとにかく凄かった。次から次へとえげつないドッキリを仕掛ける村本も然ることながら、それらの仕掛けに対して無表情を貫く中川がもはや壮絶と言っても過言ではない状態に。どういう人生を送って来たら、あそこまで冷静な素振りを貫けるんだ?

なお、特典映像には、『THE MANZAI』においてウーマンラッシュアワーの漫才を評価していた秋元康との対談を収録。秋元の嫁が福井県出身ということでより親交を深めようとしたり、秋元に『バイトリーダー』パターンのネタを見てもらったり、ウーマンラッシュアワーの良いところをストレートに尋ねてみたりと、マジメフマジメ入り混じったなかなかに見応えのある内容になっている。彼らの今後の動向が気になるのなら、一度はチェックしておいた方がいいかもしれない。


■本編(155分)
「女子高の教師 ムラセン」「音声ガイダンス」「終電を逃させる方法」「マッチョになりたい」「コント「教育実習生」」「ファーストフード店のバイトリーダー」「都会と田舎」「もしも携帯電話があれば」「コント「コンビニの店員」」「かっこいい漁師」「100点のお疲れ様でした」「ストレス発散」「村本ロケ企画」「パラダイスロケ企画」

■特典映像(22分)
「秋元康×ウーマンラッシュアワー スペシャル対談」

「THE MANZAIツアー in三木町」

複数の漫才師が出演するライブ「THE MANZAIツアー in三木町」を鑑賞するために、三木町文化交流プラザという所に出掛けてきた。タイトルに“THE MANZAI”とあることから、出演しているのはいずれも『THE MANZAI 2011』及び『THE MANZAI 2012』において結果を残してきた漫才師ばかり……と思っていたのだが、いざメンバーを確認してみると、どちらかの大会で決勝戦に進出した経験があるのは八組中四組、しかも最終決戦への進出に至った漫才師はゼロというビミョーな組み合わせ。とはいえ、その出演者の中にある非よしもと芸人・磁石の名前がなんとも魅力的で、今回の鑑賞を決断するに至った次第である。

THE MANZAI 三木町

会場に到着したのは正午を迎える直前のこと。開演時刻ギリギリの到着だったので随分と慌てたが、いざ会場前に行ってみるとまるで人気がない。よくよく確認してみると、開演時刻を1時間ほど勘違いしていた。チケットを手に入れてからその瞬間まで気付かずに間違えて覚えていたのだから、なんとも間抜けな話だ。とどのつまり開演時刻は午後1時。時間的に余裕が出来たので、しばらく近辺を散策して回る。会場の近くにはスーパーとドラッグストアが建ち並んでいたが、特に何の用事も無いので素通りだ。そのスーパーは高松駅近郊へと直結している琴平電鉄の駅に隣接している。今回、私は自らの車で直接会場へと向かったが、電車で来ることも可能であるようだ。駅の名前は“学園通り”。その名の通り、すぐ近くに県立三木高等学校があり、散策の最中に何度か女子高生とすれ違いになった。……良い。何がどうというわけではないが、とにかく良い。うどん屋は二軒ほど確認できたが、朝食が遅かったのでそれらも素通りだ。

一通り見て回ったところで、再び会場前へ。先程とは打って変わって、沢山の人が集まっている。開演30分前とそれなりの時刻だったので、それらの人たちに混じって私も会場に入る。ロビーには物販コーナーがあり、既に沢山の人だかり。どういう品物が売られているのかを確認したかったのだが、なにせ人が多いので覗き込めない。仕方がないので、その近くのベンチでしばらくぼんやりしていることに。物販コーナーは男性が一人で切り盛りしていた。会社のスタッフには見えなかったので、もしかしたら若手の芸人さんだったのかもしれない。ふと、目の前にある階段の陰で、ちょっと露出度の高いワンピースを着た女性がもぞもぞしていることに気付く。なんだろうかとなんとなしに見ていると、手提げからTシャツを取り出して、それを着始めた。よくよく見ると、そのTシャツには「ブスは待つ!!!」の文字が。磁石ファンの人だっ! 地方ライブにもこういう人が来るんだなあ、と妙に感心してしまった。……というか、あれって公式グッズ? それとも自作? なんだか妙に気になってしまった。その後、物販コーナーが空いたので、覗きに行く。お菓子、シャーペン、トイレットペーパーなど、妙に消耗品が多い。よしもとの商人根性が伺える。せっかくなのでとタカトシライオンのミニタオルを購入。300円だった。

開演10分前、指定席に着く。隣の席の女性が凄い貧乏ゆすりをかましていて驚く。お笑いライブを観に来ているのに、なんでそんなに神経を揺さぶるのか。物凄いストレスでも抱えていたんだろうか。近年稀に見る貧乏ゆすりであった。反対側の席は若い男性で、どうやら学生さんの様だった。まったく面識が無いのに話かけられたので、最初は面喰ってしまったのだが、お笑い大好きな人だったので妙に話を弾ませてしまった。今にして思うに、三木高等学校の学生だったのかもしれない。

幕が上がる前に、前座として“香川住みます芸人”の梶剛が登場する。かつてムーディ勝山とともに“勝山梶(後にアイスクリームと改名)”というコンビとして活動していた梶。当時はまったく華が感じられなかったのに、そこでの彼は随分と輝いているように見えた。個人的に“住みます芸人”というシステムには批判的だったのだが、こういう進展も起こり得るのだなあと妙に感心。……そういえば、以前に鑑賞した兵動大樹のトークライブで前座を務めていた、先代の香川住みます芸人・どさけんって今は何をしているんだろう?(※後で調べてみたら山口住みます芸人になっていた) 手慣れたトークで観客のテンションを上げて梶は退場、ライブの幕が開く。

ライブは前半と後半に分かれていた。タイトルは適当に。

■前半
学天即『クイズ』
モンスターエンジン『実は怖い話・自転車の練習』
スーパーマラドーナ『怖い話・悪い輩を切り捨てる』
磁石『ショートコント・ショート漫才・父親になって息子を叱る』

梶剛による休憩時間

■後半
ライセンス『CM・カーナビ』
ダイノジ『親父・エアギター』
テンダラー『学生だった頃・ミッションインポッシブル』
中川家『香川県』

出演者全員による抽選会


細かい感想は以下。

続きを読む

夏は夜。怖い噺はさらなり。

恐笑噺恐笑噺
(2013/07/17)
VA

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立川こしら師匠の“高速落語”や二ツ目の落語家に着目した“深夜寄席”など、ちょっと変わったテーマの落語CDをリリースし続けているエイベックスがまたも興味深い作品を世に送り出すという。その名も『恐笑い噺』。暑い夏に向けて、背筋をゾクゾクッとさせる落語を収録しているとか。収録されている演目は、鈴々舎馬桜『死人草の花』、蜃気楼龍玉『一眼国』、三笑亭夢吉『事故物件に住んだ話』。企画モノとはいえ、五街道雲助門下の龍玉師匠の口演がCD化されるのは嬉しいかぎり。夢吉さんは本作のプロデューサーでもある鈴々舎馬るこさんとの対談。実際に夢吉さんが体験した出来事を話しているらしい。……のっ、呪われないといいなあ。

『鬱ごはん 第1巻』(施川ユウキ)

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(2013/04/19)
施川ユウキ

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死ねないという絶望の淵、それでも行かねばならぬという心情など持ち合せずに、ただただだらだら生きていくだけのまるで絶望に向かうカウントダウン刻んでいるように過ぎていく日常。死なないために生きるために食べなくてはならない生命の運命、間抜けなことに腹が減る、されどその習慣からは逃げ出せぬ。

就職浪人の主人公が先の見えない人生を過ごすために陰鬱な食生活を描いた本作は、“平凡な日常”からもドロップアウトしてしまった悲劇というほどでもない悲劇に涙するための涙もなく、ただただ無慈悲に消費されていく食事を描いている。とはいえ、飽食の時代と呼ばれる昨今における多くの食事がそうであるように、主人公もまたそこに娯楽性を見出そうとするが、もがけばもがくほど飲み込んでいく底なし沼の様に、すればするほど惨めになっていく様はもはや滑稽を通り越して痛々しい。他人にもがいている様を見られないように誤魔化そうとして、更に更に痛々しくなっていくのがまた痛々しい。でも、それが妙に笑える。恐らく、このどうしようもない主人公の行動に、何処か共感してしまうところがあるからだろう。完璧な人間なんていない。ふとした思いつきで図に乗って失敗してしまったという経験は、誰もが持っている筈だ。例えば、大晦日に年越しそば用のカップめんを買ったときに、ふと目に留まったフランクフルトを見て、

(ポトフ風年越しそば……アリかもな)


などと思ってしまうことは……無いか?

中でも強烈なエピソードが第10話『外道』。賞味期限がとっくに切れてしまった缶詰めやジュースの数々をどうやって処分すればいいのか考えあぐねた主人公が、よりにもよって水洗トイレに流すことにしてしまう。洋式トイレの底にべっとりと沈み込んだコーンスープを見た主人公が一言「吐瀉物にしか見えない」などとモノローグで語る場面には、ある種のホラー映画の様な薄気味悪さが伺える。しかし、食べられる料理があれば捨てられる料理があるというのは世の常、これもまた一つの現実といえるのだ。

昨今、『孤独のグルメ』『めしばな刑事 タチバナ』『たべるダケ』など、数々の娯楽食事漫画をドラマ化しているテレビ東京は、次にこの作品を実写化して、このブームを奈落の底に落っことしてしまえばいいのではないかと思う。そして最終回では、第1話の最後のこの台詞を叩きつけてくれればいいんじゃないか。

「いつか死ぬその日まで飯を食べ続けなくてはいけないと思うと少しウンザリした」


第2巻が楽しみである。

新しい時代の落語体系

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クエストという格闘技・武道関係のDVDを主にリリースしている販売会社から、ちょっと面白そうな落語のシリーズがリリースされるようなので記録。紹介文によると“ただ落語だけを収録するのではなく、噺を作る苦悶の表情や楽屋での姿、入場、まくら、噺、退場までの高座における全て、インタビュー等で完全密着”とのこと。個人的には芸さえ見られればいいんじゃないと思わなくもないが、公式サイトで紹介されている動画を見て、ちょっと興味が沸いてきた。


これは多分、面白いヤツだ。

作品タイトルにはDVD+CDとあるけれど、CDはDVDに収められている音源と同様のモノを初回限定で封入という扱いらしい。そこは別音源で良かったんじゃないかとか思わなくもないけれど、DVDはあくまでドキュメンタリー作品として、CDは純粋に落語を楽しむための娯楽として楽しめるように、という意味合いなのかもしれない。いずれにせよ、なんとも気になるシリーズである。三遊亭円丈門下の「三遊亭白鳥」「三遊亭天どん」に、三代目桂伸治門下で平成24年NHK新人演芸大賞受賞「桂宮治」、春風亭昇太門下の「春風亭昇々」と、白鳥師匠以外は二つ目というメンツも興味深い(天どんは今秋真打昇進予定)。意欲的な作品になっていることは間違いないだろう。うーん、気になるなあ。

『オンバト+』六月一日放送感想文

■フリータイム485kb/2,106票】※視聴者投票3位
四戦全勝。漫才『プロポーズの仕込み』。夜景のキレイなレストランでのプロポーズを成功させるために、店員に協力を依頼したのだが……。オーソドックスなシチュエーションでの漫才コントを、言葉遊びでテンポ良く。アンタッチャブルかサンドウィッチマンか、とにかくその辺りの漫才師をイメージさせるシンプルな展開に安定感を漂わせてはいたものの、かなり高い頻度でツッコミが悪目立ちしていた。ボケの程度に対して、適切な強弱のツッコミを繰り出せていないためである。逆に言えば、ツッコミさえ立て直せれば、漫才師としてグンと伸びる可能性もある。広島吉本の代表として奮起してもらいたい。

■阿佐ヶ谷姉妹【425kb/4,077票】※視聴者投票1位
三戦一勝。『阿佐ヶ谷姉妹コンサート』。阿佐ヶ谷姉妹の二人が、そのバツグンの歌唱力を駆使して舞台狭しと歌い踊る! 中年女性が全力で面白いことをしようとしている構図が面白いという、なにやら複雑な構造によって成立しているコント(でいいのか?)。Twitterで彼女たちを「お楽しみ会の保護者コーナー」と評されている人がいたが、まさにその感覚だ。当人たちが笑わせようと意図している部分ではなく、それらをひっくるめて作られていく空気が面白いのである。そして恐らく阿佐ヶ谷姉妹はそれを意図的にやっている。だからこそ「こんな感じで行きますよ?」「ちょっとイライラしてきましたか~?」という台詞が出せるのである。恐ろしい。実に恐ろしい。それはそうとして、「ももいろババーバー」はもっとウケてもいい。

■チキチキジョニー【445kb/1,976票】
三戦二勝。漫才『女の努力・子どもをあやす』。男に「もうちょっと痩せた方がいい」と言われるという話から、結婚はしなくてもいいけど子どもは生みたいという話へ展開するしゃべくり漫才。二つのまったく違う漫才を強引にくっつける構成は、個人的にちょっと苦手。石原が歌い出すくだりはもっとウケるべきなのだろうが、それまでに男に対する不満を示した表現が少なかったため、その苛立ちはあまりにも唐突に感じられた。けっこうな客が置いてけぼりを食ったのでは。その直前の、頭だけの石原が男とデートに行くというナンセンスな状況をもっと広げていった方が面白かったのでは。『ウキウキエブリデイ』好きだけどね。後半パートは完全に時間稼ぎ。全体的に、もうちょっとやりようがあったんじゃないかと思わざるを得ない。ちゃんと面白い漫才も出来るコンビなんだけどなあ。

■ツィンテル【425kb/2,390票】※視聴者投票2位
八戦四勝。コント『熱血高校サッカー部』。サッカー全国大会のレギュラーメンバーから唯一、三年生なのに外されてしまった瀬戸。そのことについて監督に詰め寄ると、思ってもみなかった回答が……。設定もボケもかなりオーソドックス。同じ設定のコントをアーカイブから探してみれば、かなりの本数が見つけられるのではないかと。ただ、そんなオーソドックスな設定をイチから懇切丁寧に描写しているので、ちゃんとしたコントを観たという満足感は残る。サッカー選手の名前を挙げるくだりなんか、なかなか良かった。ただ、「監督が後輩」「実は嫁がいる」など、掘り下げれば面白くなりそうな設定を無視していたのはちょっと勿体無かったような。そういう細かい部分をあえて切り捨てていく潔さこそ、彼らの良さといえるのかもしれないが?

■ブランケット【401kb/1,917票】
初出場初オンエア。ケーエープロダクション所属のお笑いコンビ。横山ホットブラザーズが所属している事務所らしいが、あんまりよく分からない。漫才『ストレス発散』。ストレスが溜まっているたくちゃに、相方のしんいちがストレス発散のためにカラオケを薦めるのだが……。ピンとこないマクラ、「ストレス発散のためにカラオケ」というちょっと捻った設定、ふとした時に発動するコミカルなクセなど、どうにか個性を見出そうとしているのが伺える若手らしい漫才。察するに、フットボールアワーに憧れているのでは。ところどころは面白かったけれど、なんとなく文章に書いたネタをそのまま演じている印象を受けた。でも、これだけ漫才にマジメなら、いつか華咲く日も来るのではないかと。次回のオンエアに期待。

■今回のオフエア
369kb:勝又
341kb:ランチランチ
329kb:ウメ
313kb:吉田たち
193kb:ニューヨーク

勝又、ランチランチ、ウメ、吉田たちと、個人的に好みの芸人たちが軒並みオフエアに。うーん、長崎の人とは相性が良くないようだ。勝又はこれで3連敗。観客のセンスになかなか上手く噛み合えない模様。『バチバチエレキテる』に出演中のニューヨーク、2回中2回が最下位という厳しい状況。

■次回
ジャングルボーボー
【初】大福
デニス
天竺鼠
【初】どんぴしゃ
ニッチェ

ボルトボルズ(1)
やさしい雨
【初】ロビンソンズ

次回は福岡収録。デニス、ニッチェ、響など、全国規模の人気を集めつつある若手の名前が並んでいる。その一方、関西からの刺客として、天竺鼠とボルトボルズが出場。天竺鼠は第1回収録以来の参戦で、ボルトボルズは今期2勝目狙い。ギラギラしとります。あと、色んな意味で話題のやさしい雨は、この勢いをネタに反映できているのかも気になるところ。ちなみに現在5連敗中。初出場は三組。大福はASH&D預かりのピン芸人で、どんぴしゃは元福岡吉本のお笑いコンビ。メンバーの赤峯は、かつてパンクブーブーの佐藤と“モンスターズ”というコンビを組んでいた。現在は東京吉本に所属している。ロビンソンズは元ザ・ゴールデンゴールデンの北沢と山崎によるコンビ。……いつの間にトリオを解散していたんだろう?
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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