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2013年11月のリリース予定

■レビュー予定
06『レイザーラモンRG 「Live in Japan」
07『スパローズ ビジネスクズ
13『グランジ BEST NETA LIVE
27『ロバートベストコント作品集1998~2013
27『ラブレターズ単独ライブ LOVE LETTERZ MADE 「YOU SPIN ME ROUND」&ベストネタセレクション
27『ラバーガールsolo live+「GAME」
27『うしろシティ単独ライブ「うれしい人間」(完全生産限定盤)
27『うしろシティ単独ライブ「うれしい人間」(通常版)
29『さまぁ~ずライブ 9 特別版
29『さまぁ~ずライブ 9 通常版

■テレビ関係
20『竹山エンディングノート~ザキヤマ&河本のイジリ天国~ ページ1[喪主を決めようの巻]
20『竹山エンディングノート~ザキヤマ&河本のイジリ天国~ ページ2 [竹山二世を決めようの巻]
20『竹山エンディングノート~ザキヤマ&河本のイジリ天国~ ページ3 [遺影を撮ろうの巻]
20『東野・岡村の旅猿3 プライベートでごめんなさい… 無人島・サバイバルの旅 プレミアム完全版
20『ギルガメッシュLIGHT 壇蜜湯 ぷるるん温泉 寝起きドッキリ いや~ん旅行 カーウォッシュバトル まなみんのお化け屋敷探訪 テレビはダメだけどDVDならまあいっかSP
27『バナナ炎炎 炎の大炎上セレクション
27『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!(祝)ダウンタウン生誕50年記念Blu-ray 永久保存版 (19)(罰)絶対に笑ってはいけない熱血教師24時 【初回限定版Blu-ray BOX (本編ディスク2枚組+特典ディスク1枚/デジパック仕様)】
27『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! (祝)ダウンタウン生誕50年記念DVD 永久保存版 (19)(罰)絶対に笑ってはいけない熱血教師24時 【初回限定版DVD BOX (本編ディスク4枚組+特典ディスク1枚/デジパック仕様)】
27『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! (祝)ダウンタウン生誕50年記念DVD 永久保存版 (19)(罰)絶対に笑ってはいけない熱血教師24時 【通常版DVD BOX (本編ディスク4枚組/アマレーケース仕様)】
29『玉瀧光 VOL.2 テレビ気どりか!

■その他
20『トリオ・トリオ・トリオ presents おはなしストーリー物語

ボーナス期でもないのに、やたらとDVDがリリースされる11月。年末に先駆けているのだろうか。前作が素晴らしい出来だったレイザーラモンに始まり、クズ中のクズと名高いスパローズ、売上次第で吉本をクビにされるというグランジ、『キングオブコント2011』覇者・ロバートの傑作選、帰ってきた「西岡中学校」!ラブレターズの初映像作品、細川徹を演出に招いたラバーガールの特別ライブに、松竹芸能全面支援コンビ・うしろシティの今年2枚目となる単独ライブDVD、そしてさまぁ~ずのコントライブ……数だけじゃなく、個性も質もえげつないことになっているなあ。果たして、全国のお笑いファンはこの激戦を乗り切ることが出来るのか! ご期待下さい。
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『バイきんぐ単独ライブ「エース」』

バイきんぐ単独ライブ「エース」 [DVD]バイきんぐ単独ライブ「エース」 [DVD]
(2013/09/25)
小峠 英二、西村 瑞樹 他

商品詳細を見る

『キングオブコント2012』覇者、バイきんぐが2012年6月27日・28日に北沢タウンホールで開催した単独ライブ「エース」より、28日の公演を収録。

ベストネタばかりを収録していた前作『King』は、その濃度の高さがために、鑑賞中に食傷してしまったのだが、今回はオール新ネタの単独ライブということで、様々な手法のコントが演じられていて、最初から最後まで存分に楽しむことが出来た。多少の良し悪しの差はあれど、どのコントの完成度も非常に高く、キングオブコントの名に相応しい実力を見せつけていたように思う。ただ、惜しむらくは構成が少し甘い。最後に長尺のコントを一つ見せてくれていれば、より満足感の残る仕上がりになっていたのではないだろうか。……あえて、無理をせずに外したとも考えられるが。

バイきんぐのコントといえば、「なんて日だっ!!!」に代表される、小峠が繰り出す至高のパンチラインが魅力的だが、本作に収録されている様々なバリエーションのコントを観ていて、その魅力はむしろ小峠当人が放っているということを改めて感じさせられた。本作において、小峠は実に様々な表情を見せている。ある時は激昂し、ある時は驚愕し、ある時は静かに苦笑する。それらの表情には、いずれも小峠にしか出せない風味がある。芸歴17年の深みが、その顔つきに反映されているのではないかと思われる。

……一方、小峠の相方である西村の表情には、芸歴の深みがまったく感じられない。彼もまた本作において様々なキャラクターを演じているが、その演技はどれも非常に浅い。本当に小峠とともに芸人としての人生を歩んできたのかと疑ってしまいたくなるほどに、浅い。しかし、そんな彼が相方であるからこそ、小峠の味わいが引き立てられているといえるのかもしれない。深みの小峠と浅みの西村。なんとも素晴らしいバランスのコンビではないか。

本作イチオシのネタは、やはり『ポイントカード』だろう。“雨の日になるとサービスでポイントが2倍になる”という触れ込みのドラッグストアを舞台に、融通の利かない店員の西村とポイント2倍に固執し続ける客の小峠の攻防戦を描いたコントで、ボケとツッコミが混在とした二人の関係性がたまらなく面白かった。平然と対応を改めない西村に対して、“雨の日サービス”に対する思い入れを熱く語る小峠の振り切れた狂気がたまらない!

だが、個人的には、『BAR』をオススメしたい。バーテンダーの西村が初めて店にやってきた客の小峠にオリジナルカクテルを作るのだが、シェイクにあまりにも時間をかけ過ぎるので、延々と放置され続けている小峠が少しずつやきもきし始める……という内容のコントだ。そのしつこさを全面に押し出したシチュエーションは、明らかにジャルジャルやジグザグジギーの存在を想起させるものなのだが、しっかりとバイきんぐのコントとして昇華されている。バイきんぐというコンビの実力を確かめられるという意味で、一見の価値がある一本といえるだろう。

特典映像には、ライブの幕間に使用された『はじめてのピクニック』を収録。二人が雨の中をピクニックに出掛けるだけの映像なのだが、純真無垢にピクニックを楽しんでいる西村と、最初はその気がなかったのに、西村が準備したバドミントンやしゃぼん玉につられて少しずつ楽しくなっていく小峠のやりとりが、なんとも和やかで良かった。この二人の距離感が、そのままコントにも反映されているんだろうなあ。


■本編(58分)
「バット」「ポイントカード」「AD」「賄賂」「BAR」「万引き」「お見舞い」「質屋」「有休」

■特典映像(22分)
「幕間映像「はじめてのピクニック」」「DVDジャケット撮影風景」「エンドトーク&「エース」テレビCMの裏側」「「エース」テレビCM」

松本、漫才に帰る『R100』

R100 [DVD]R100 [DVD]
()
大森南朋、大地真央 他

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都内有名家具店に勤務する片山貴文には秘密があった。それは、謎のクラブ「ボンテージ」に入会してしまったということ。以降、様々なタイプの美女たちが片山の日常生活の中に突然現れ、彼をこれまで味わったことのない世界へと誘っていった。しかし内容は次第にエスカレートしていき、女性たちは彼の職場や家庭にも現れるようになる。耐えられなくなった片山はプレイの中止を求めるが、一向に受け入れられない。さらなる予測不能の事態が次々と巻き起こる中、果たして彼の運命は!?(内容紹介より)


2013年10月25日金曜日夕刻、仕事を終えた私は自らの車で遠方の映画館へと向かっていた。ダウンタウンのボケ担当・松本人志が監督を務める映画『R100』を観るためである。

過去、松本は自身が監督を務めている映画を三作品、世に送り出している。『大日本人』(2007年)、『しんぼる』(2009年)、『さや侍』(2011年)、以上の三作だ。そして、私はそれらの映画を、全て鑑賞していた。とはいえ、それは松本人志を尊敬して止まない、いわゆる松本信者のそれとは違い、お笑いについて御託を述べる人間として、時代を代表する芸人の一人である松本人志の映画を見逃すわけにはいかないという、半ば使命感によるところが大きかった。だが、これまでの三作品を鑑賞してきて、私の松本映画に対する興味は意気消沈しつつあった。それらが決して面白くなかったわけではない。『大日本人』『しんぼる』『さや侍』、それぞれに観るべき点はあった。しかし、それらの作品には総じて、素晴らしい映画を鑑賞した際に生じる特有のカタルシスが感じられなかった。特に『しんぼる』『さや侍』は笑いの要素がブツ切りにされている感が強く、世界観に浸りにくかったことが大きなネックとなっていた様に思う。

加えて、本作に対するバッシングが私の鑑賞意欲をより萎えさせた。松本映画に対して過剰なバッシングが行われるのはもはや通例だが(一時代を築いた人間の衰え(と判断させるもの)に対して、大衆はあまりにも素直に非情である)、今回は映画愛好家を自称する一部の人たちからの批判も少なからず見られたからだ。彼らの言い分によると、本作には映画好きであれば「決して見逃すわけにはいかない」描写が施されているそうで、学生時代に映画研究部に所属、お笑い鑑賞と映画鑑賞に青春を注ぎ込んでいた私としては、なんとも板挟みにされているような気持ちになっていたのである。それでも、私が『R100』を鑑賞するに至ったのは、それらの批評が世に出回る前に前売り券を買ってしまっていたからだ。前売り券を買ってしまったからには、その映画を観るしかない。もはや賽は投げられていたわけだが、むしろ私はサジを投げたかった。そんな気持ちで鑑賞に至ったのだが……結論からいうと、バッシングされているほどヒドい映画ではなかった。いや、むしろ、これまでの松本作品に比べ、圧倒的に面白かったと言ってしまっていい出来だった。

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『柳家喬太郎のピロウトーク』

柳家喬太郎のピロウトーク柳家喬太郎のピロウトーク
(2013/09/18)
柳家喬太郎

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人気落語家、柳家喬太郎がパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組『柳家喬太郎のピロウトーク』より、2010年~2011年12月までのトーク傑作選と録りおろし音源を収録したCD。いつもの落語に登場する振り切れたキャラクターそのままのテンションで、師匠の根底にさらりと触れる“ピロウトーク”、三分間の三題噺を即興で創作する“3×3トーク”、師匠の持ちネタ(古典60・新作40)について紹介する“落語大全集”などのトークを展開している。

これまで、観客の前で落語を演じる師匠しか聴いたことがなかったこともあって、ラジオパーソナリティとしての佇まいはとにかく新鮮だった。また、客を相手にしているわけではないからなのか、話の内容が妙に振り切れていて、落語のマクラを更に濃密にしたような話がイチイチ面白い。『食べもの』についての話なんて、落語家としてのエアー蕎麦食いのスキルを存分に発揮、下品だけれどやめられない業の肯定(そんな大袈裟なコトでもない)が如実に語りこまれていて、非常に面白かった。ちょっとしたラジオコントが収められているのも嬉しい。基本、師匠の自虐というか、番組の宣伝というか、その程度の内容なんだけれど、いっちいち下らない。なんだよ『ツンパマン』って! なんか想像しちゃったじゃないか! 。……あ、あと、最初の落語大全集が『諜報員メアリー』だったのには笑った。新作の中でもかなりブッ飛んだネタが一発目って!

柳家喬太郎落語秘宝館3柳家喬太郎落語秘宝館3
(2006/10/30)
柳家喬太郎

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↑『諜報員メアリー』収録。

そんなこんなでけっこう面白かったんだけど、編集でトークが細かくカットされているが故の物足りなさも少し。第二弾のリリースも検討中ということなので、次はもうちょっとじっくりトークが聴ける(贅沢をいうと10分超くらい)時間を設けてくれていると嬉しいな。三題噺も落語紹介もコントも楽しかったけど、やっぱりディープな自論が一番面白かったから。

タモリ解放宣言

先日の10月22日、仕事の合間になんとなーくTwitterを覗いてみると、「『笑っていいとも!』終了」などというツイートが目に留まった。やれやれ、また何処かのゴシップ誌が根拠のない記事を書いたのか、そんな方法で銭を稼ごうなんて非クリエイティブにも程がある……と、そんなようなことを考えながらTLを遡ってみたら、これがどうやら事実らしいことが分かった。

『笑っていいとも!』が終わる。そうか。遂に終わるのか。理由は容易に想像できた。ビートたけし、明石家さんま、志村けんよりも高齢のタモリが、いつまでもお昼の生放送番組を続けていられるわけがない。精神的に乗り切れたとしても、体力的に難しい。番組が終わるのも時間の問題だった。でも、しかし、それにしても……こんな、なんでもない日に、番組の終了が告げられるなんて。青天の霹靂という言葉が頭に浮かんだが、実際の天気は台風の接近によって曇り空だった。雨、大風、稲光。週末には嵐が訪れるという。

それから2日ほど経った今、そういえば『笑っていいとも!』のテレフォンゲスト表が掲載されていたっけーと思いながら、何の気なしに本棚の『テレビお笑いタレント史 お笑いブームはここから始まった』(山中伊知郎監修)を手に取って開いてみたら、番組の放送が開始された1982年10月から2005年7月までのテレフォンショッキング・ゲスト一覧表(記念すべき第一回のゲストは桜田淳子だった)に加えて、番組が始まるまでのいきさつが書かれていた。これによると、なんとタモリは当初、『笑っていいとも!』に対して乗り気ではなかったのだそうだ。

 だが、実際に交渉を始めてみると、なかなか色よい返事がもらえない。事務所もあまり乗らない。すでに日本テレビの『今夜は最高』をはじめ、レギュラーも多く、正午の帯のナマ番組を入れるにはスケジュールがあまりにもなさ過ぎたのである。
 しかも1983年1月には、親戚を含めたファミリーでハワイ旅行に行く予定が入っていた。九州男児であるタモリにとって、ファミリーに対しての約束は重い。そう簡単にはキャンセルできない。
 だが、それ以上にネックとなったのが、客観状況だろう。どう考えても、損な役回りになりかねない状況ではあった。
 確かに前番組『笑ってる場合ですよ!』は新たな視聴者層を開拓し、そこそこ数字も稼いだ。だがMANZAIブームが一息つくとともに下降線をたどりつつ終わっている。果たして、同じバラエティ路線で、新たについてくれる視聴者はどれくらいいるのか? また、当時のタモリにはサングラスをかけた「密室芸」の人、という夜のイメージが強かった。これに主婦層が反発するのではないか、と危惧する声もあった。
 一言でいえば、タモリで昼のバラエティをやっても「当たりそうにない」状態だった。これではなかなか首を縦には振らない。そこを横澤は説得した。
「これは森田一義ショー、つまりあなたのショーなんですよ」

(『テレビお笑いタレント史』95頁-96頁)


ここでいう横澤とは、テレビプロデューサーとして数々の実績を残してきた横澤彪氏である。結局、横澤の説得に応じたタモリは、『笑っていいとも!』への出演を決意。とはいえ、それも「3ヶ月だけやってみようか」という、非常に控え目な気持ちによるものだったらしい。しかし結果は、ご存知の通り。タモリはハワイ旅行をキャンセルし、以後、現在に至るまで『笑っていいとも!』の看板を背負い続けてきたわけだ。なんとも面白い話である。

ちなみに、この『笑っていいとも!』という番組のタイトルも、実はタモリに寄せたものであるとこの本には書かれていた。

「いいとも!」という言葉自体が、タモリも関わっていたジャズメンたちから生まれたもので、中村誠一がギャグとして連発していたとか。
 それも、もともとはあまり心地よく使う言葉ではないようで、たとえばスタジオミュージシャンが演奏をしている。しかし、ブースのスタッフのちょっとしたミスでもう一度とり直さなくてはならなくなる。ディレクターはミュージシャンに、「すいません、もう1回お願いできますか?」と頼む。またやるのかよ、とちょっと不機嫌なミュージシャンだが、やらないことには仕事が終わらない。それでヤケクソにこう答える。「いいとも!」

(『テレビお笑いタレント史』95頁)


この由来を深読みすると、ちょっと面白い画が頭に浮かんでくる。そろそろ番組を終わらせたいタモリ。元々、さほど乗り気ではなかったし……と、そこへプロデューサーがやってきて「タモリさん、もう1回お願いできますか?」と頼む。またやるのかよ、と思いながらもタレントとしての血が騒いで、ついつい笑いながら「いいとも!」。……まあ、そんなやりとりはなかったとは思うが。

「そろそろ番組を終わらせてもいいかな?」「いいとも!」

やっとハワイに行けるなあ。

追記。Twitterで「『笑っていいとも!』がハワイから生放送をお届けしたことがあった」という情報を目にする。もしもそれが事実だとすれば、せっかくちょっとイイ話風にまとめたこの記事が台無しになってしまう。ダメ学生の味方ことWikipediaによると、なんでも1990年1月4日・5日の『笑っていいとも!』では、ハワイでの生放送が行われたらしい。ちなみに、この日のテレフォンゲストは研ナオコ(4日)と山田邦子(5日)だそうだ。はてさて、どんな内容だったんだろうねえ……と、興味をそちらに逸らすことで、オチの失敗を見逃す作戦だ! ダメか! うーん。

『オンバト+』10月19日放送感想文

■風藤松原493kb/4,001票】※投票2位
16戦14勝、今期2勝目。漫才『雑誌の取材』。雑誌の取材を受けたいという風藤に雑誌の取材をしたいという松原、お互いの需要が合致したところで雑誌の取材コントを開始。風藤の女性のタイプを聞いてみるのだが……。これまでの風藤松原の漫才といえば、大まかな設定を提示して、適当に与えられたフリに奇抜なボケを次から次へと放り込んでいく大喜利スタイルのイメージだったが、今回は風藤の回答に対して松原が間違った解釈をし続けるスタイルにシフトチェンジ。これがかなり面白かった。ジャルジャルの『理解不能者』を思わせる部分もあったが、突き抜けたボケの捌きっぷりは風藤松原にしか出来ない物で、きちんと彼らの漫才として成立していた様に思う。THE MANZAIでも絶好調と聞いている。いよいよ彼らの時代が来るのか。「遺伝子組み替えちゃうぞ~♪」

■ジグザグジギー【429kb/2,636票】
12戦8勝、今期2勝目。コント『握力』。殺人の容疑者を追い詰めた刑事。彼が持っているナイフを放そうと試行錯誤するのだが、あまりにも握力が強すぎて……。『キングオブコント2013』決勝のステージで披露していたコント。正直、歌い始めるまでの流れは、かなり出来がいい。追い詰められた容疑者がナイフを持っているという緊張感と、それが異常なほどに強い握力によって離れないという状況のバカバカしさを丁寧に描いている。だからこそ、後半の2700っぽくなっていく展開に脱力してしまう。それまでの丁寧に積み上げてきた状況が、じんわりと崩されていく様子はなんとも空しい。また、前回のオンエアでBGMを駆使したコントを演じていたこともあって、宮澤が「タタラタラタラ♪」と言い続けるチープさが際立ってしまっているのも残念。嫌いではないんだけどなあ。「原因は人差し指と親指だーっ!!!」

■エレファントジョン【485kb/3,514票】※投票3位
15戦12勝、今期初オンエア。漫才『犬を飼いたい』。犬を飼いたいという加藤。その気持ちを客に説明するのだが、隣の森枝がジャマばかりして……。ジャマな相槌漫才の通常運行。これといって新しい要素はないけれど、安心して観ることが出来る。ただ、加藤の話に対して、ちょっと森枝がアクションで強引に切り込んでいるくだりが多い気も。ダメというわけではないけれど、動きを増やすことで地味な内容をハデにしようとしている印象を受けた。それはそうとして、加藤の「仕事でヤなことがある日ってあるでしょ?」というフリに対して、「別にねぇし」とボケた直後に「ホントはあるよーっ!」と叫んだ森枝に、なんともいえない気持ちになった。仕事って、今やってるそれじゃん……。「良くない?グッナイ!かたじけない!」

■シリフリ【413kb/2,643票】
初出場初オンエア。海外旅行からの帰りの飛行機に乗っている原の前に現れたのは、妙なテンションのキャビンアテンダントが現れて……。キャビンアテンダントの行動の意図が分からないために、笑う以前に戸惑ってしまう。極端にデフォルメされたキャラクターであれば(例えば、ペナルティのコントの様な)、まだそのムチャクチャな行動にも納得がいくのだが、一見すると普通の格好をしているので、単なる狂人にしか見えない。それでも時たま笑えたのは、その狂気の隙間にユルさがあったからだろうか。そのバランスさえ掴めれば、なんとか面白くなりそうな気もする。「すっげーテキトーにフィッシュ配ってる!」

■Gたかし【453kb/4,165票】※投票1位
10戦6勝、今期初オンエア。ものまね紙芝居『アイカタオ猪木』。様々なコンビの相方が猪木だったら……? 前半はお笑いコンビの相方を猪木に、後半はドラマ『ガリレオ』の湯川教授の相棒役である岸谷刑事を猪木にした紙芝居を展開する。非常に挑戦的な設定ではあったが、前半は猪木のムチャクチャさよりも芸人がブッ飛ばされる理不尽さが表出していて、あまりウケず。オードリーは春日より若林を猪木化した方が面白そうな気がするが、そこはレパートリーの問題か。後半は人気ドラマ『ガリレオ』における湯川の非常識的な言動にツッコミを入れるという、いわばボヤキ芸の亜種。最終回のくだりは、テンポの良さも相俟って思わず声を出して笑ってしまった。こういうスタイルの模索は決して悪いことではないと思うので、今後も奮闘してもらいたいところ。「(アントニオ猪木扮する岸谷刑事のイラスト)」

■今回のオフエア
317kb:ボーイフレンド
309kb:ピーマンズスタンダード
265kb:ライス
253kb:真夜中クラシック
249kb:カンフーガール

前回の出場時に味のある漫才を見せつけていた、ボーイフレンドとピーマンズスタンダードが共に敗退。しかし、どちらも300を超える程には支持されているので、単純に今回は運が悪かったのだろう。より力の見えるネタでのリベンジに期待したい。バナナを扱ったコントで視聴者からの支持を得たライスもオフエア。11月に再出場する予定なので、そちらでの活躍を楽しみに待つ。

■次回
囲碁将棋(1)
勝又
キサラギ
ザンゼンジ(1)
ジャッカス(1)
じゅんいちダビッドソン
ダブルブッキング(1)
チョップリン(1)
響(1)
ロシアンモンキー(1)

次回の『オンバト+』は長野収録。今期2勝目を狙うユニットが6組という、混戦が予想される組み合わせとなっている。中でも、前回の出場時にオーバー500を記録したザンゼンジとロシアンモンキーは、ここで高得点を叩き出してチャンピオン大会出場へと突っ切りたいところ。一方、独自の世界に定評がある、ダブルブッキングとチョップリンの出場も気になるところ。彼らのコントはもうちょっと評価されてもいいはず……。

『オンバト+』10月12日放送感想文

■BLUE RIVER【433kb/1,812票】
5戦全勝、今期3勝目。漫才『ハロウィン』。秋のイベントといえばハロウィン。子どもになってハロウィンをやってみたり、大人としてお菓子をあげてみたり。見た目の重厚感と同様に、どっしりと地に足着いた喋りが魅力の彼ら。今回もベーシックなネタを、その剛腕でしっかりと見せつけてくれた。ただ、そろそろネタの方にも、個性を見出してほしいかなあ……という欲も少し。彼らが目指している場所はサンドウィッチマンだと思うんだけど、比べると、どうしても内容にクセが無さ過ぎるんだよなあ……あ、もしかして、だから急に下ネタを放り込んできたのか?「毎年、この日が来るのがイヤなんです……」

■ジェラードン489kb2,260票】※投票1位
2戦全勝、今期2勝目。コント『ハチ公前にて』。渋谷のハチ公前で友達と待ち合わせをしていると、異国の言葉で会話しているカップルがやってきて、写真を撮ってくれないかと頼まれる。外国人特有のハイなテンションで徹底的に不条理な言動を取り続けるという、割とありがちなシチュエーションのコント。ただ、その不条理な言動の数々が、じわりじわりと笑いのツボをくすぐるからたまらない。変なタイミングでプロポーズしたのも面白かった。でも、だからこそ、あのちょっとネガティブな後味のオチは、個人的に少し引っ掛かった。決してダメというわけではないんだけれど、ハッピーな雰囲気のままで終わっても良かったんじゃないかなあ……と。「ワオ!マッスル!ワオ!」

■メンソールライト【409kb/2,258票】※投票2位
11戦9勝、今期2勝目。落語『Twitter』。とある立ち飲み屋にて、Twitterでのつぶやきの話をじっくりと。着物姿で高座に上がれば落語というわけではないんだけどね、なんて落語フリーク気取りなことを思いつつ。Twitterでの近況をネタにしていくスタイルは、落語というよりも、落語が始まる前のマクラに似ている(社会を切るようなくだりは特にその趣が)。せっかく落語家じみたスタイルでやっているんだから、落語を聴かせてくれ……と思いつつも、けっこう笑った。前にも言った気がするけれど、メンソールライトのこのスタイルでのネタを見て、奮い立つ落語家さんが出てくればいいのになあ、と思う……のだけれど、なかなかなあ。「結果的に、女の子はちょっと急ぐから肌の露出が多くなることが分かった!」

■わらふぢなるお【389kb/1,060票】
5戦3勝、今期2勝目。コント『タクシー』。とあるタクシーに乗り込んでみると、運転手がとてつもない出っ歯で、言っていることが聞き取りにくい……。「言っていることが聞き取れない→聞き取れる→ボケに気付いてツッコミ」という展開が、かなり好み。ボケそのものの面白さを、ボケに気付けなかった状態が底上げしているというか。出っ歯がニセモノだったと分かってからの展開もなかなか。すぐにバレるウソをつくテキトーさは、オテンキのコントに通じるところがあるかも。時間の都合で後半の展開はけっこうカットされていたみたいだけど、出来ればフルで観たかった。「あ~っ! あれはとんでもない悪口なんでっ!」

■ラブレターズ【453kb/1,939票】※投票3位
10戦5勝、今期初オンエア。コント『飛行機のハンドル』。飛行機の搭乗中、機長がアナウンスで「当機のハンドルがキレイに取れました」と告白し始め……。『オンバト+』では珍しく、ブラックな色合いの強いコント。取れたハンドル、狂った機長、それに踊らされる乗客という笑いどころの見当たらない絶望的な状況にも関わらず、なんだか妙に可笑しいのは溜口のツッコミとしてのポテンシャルが故か。終盤、憎まれ口を叩きながらも、機長の言うことを聞かざるを得ない乗客の姿に笑いが起きていたが、よく考えてみると凄い。普通は笑えないぞ、あのシチュエーションは。「テメェ、助かったら覚えとけよ!」という前向きなセリフが、かろうじて後味を良くしていたが、なかなか攻めたネタだったな。「前傾姿勢!」「はーいっ!!!」

■ボルトボルズ【389kb/966票】
3戦全勝、今期3勝目。漫才『甲子園』。松坂大輔と同世代で、自身も野球をやっていたという弓川。甲子園について熱く語ろうとするのだが、話の内容と動きにズレが……。これまでと同様、言葉と動きのズレを多用した漫才を披露していたが、まさか前半があんなにもウケないとは。甲子園というテーマが伝わりにくかったのか、それとも弓川の動きに観客がついていけていなかったのか。河口のツッコミにも、はっきりと焦りが。しかし、動きを力強くオーバーに表現することで、中盤あたりからどうにか観客を呼び戻すことに成功。なかなか珍しい光景だったな、あれは。ネタのクオリティが落ちているようには見えなかったので、先にネタを演じたランチランチが空気をかき乱したのではないかと勝手に思い込んでいるのだが、実際はどうだったんだろう。「平凡なショートゴロ!」

■今回のオフエア
381kb:ドリーマーズ
301kb:GAG少年楽団
233kb:ランチランチ
185kb:ぼーなすとらっく

今期3勝目がかかっていたGAG少年楽団、残念ながらおあずけ。彼らはここぞというところで調子が落ちるイメージがあるので、早急に復活を願いたいところ。ランチランチはこれで3連敗。『爆笑オンエアバトル』時代の連勝ぶりはどうしたのか? 個人的に好きなコンビなので、こちらもいつかリベンジを果たしてほしい。

■次回
エレファントジョン
カンフーガール
Gたかし
ジグザグジギー(1)
【初】シリフリ
ピーマンズスタンダード(1)
風藤松原(1)
ボーイフレンド(1)
真夜中クラシック
ライス(1)

次回も東京収録。今期3勝目を狙う芸人はいないが、エレファントジョン、Gたかし、風藤松原など、実力者が揃っている印象を受ける。また、ピーマンズスタンダード、ボーイフレンド、ライスなど、若い世代の活躍も気になるところ。個人的に注目しているのは、ちょっと変わった漫才でオンエアを勝ち取ったピーマンズスタンダード。コツコツと連勝を重ねて、じわじわと認知されていくタイプだと思うので、ここはしっかりと勝ち星を増やしたい。

『日本の夏、天狗の夏』(藤本和也)

日本の夏、天狗の夏。日本の夏、天狗の夏。
(2005/01)
藤本 和也

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広島の大学に通っていた頃、市内の方にあったヴィレッジヴァンガードで見つけて購入。女子高生に天狗の面というアンバランスな組み合わせの表紙に惹かれて買ったように記憶している。画のタッチは、コミック・ビームでたまに作品を掲載している山川直人を彷彿とさせる、昭和の味を含ませたデフォルメが印象的だが、作風は意外とエロティック。旅先のそば屋の娘と身体を重ねたり(『そば屋の娘』)、インスタントカメラでなし崩しに同棲中の彼女の良からぬ部分を撮影したり(『カメラが欲しい』)、女が目を覚ますとベッドの隣で見知らぬ男が眠っていたり(『隣りの女』)。そう考えると、女子高生と天狗の面という組み合わせも……まあ、分からなくもない(表題作『日本の夏、天狗の夏。』は決してイヤらしい作品ではないのだが)。その一方で、スヌーピーやオバQのパロディなどもあって、なかなか幅が広い。

藤本漫画の最大の魅力は、その独特のテンポにある。ちょっとした会話の合間に挟み込まれる、これといって特に何があるわけでもないシーン、例えば、日常的な町の静かな一瞬や、会話が詰まる一瞬などが、作風と相俟って風味を一層引き立てるのである。それはまるで、何も予定の無い休日に、何も予定を入れることなく時間を過ごしている様な、無為な時間に似ている。学生時代に購入した本ではあるが、それは当時の時間の過ごし方をも思わせて、なんだかとても懐かしくなった。長らく、本棚の隅に置いてあったのだが、久しぶりに引っ張り出して読んでみたらなかなか面白かったので、その記録として記事にしてみた。この本が出版されてから、もう8年。以後、一般流通している単行本は、一冊も出ていないらしい。同人誌は幾つか作っているようだが、なかなか手が届かない現状はなんとも惜しい。

落語家は三田!

三田落語会 発売記念CD BOX (CD6枚組)三田落語会 発売記念CD BOX (CD6枚組)
(2013/12/18)
柳家さん喬 柳家権太楼 柳家喜多八 柳家喬太郎 春風亭一之輔

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港区三田市で開催されている落語会「三田落語会」の模様を収録したCD-BOXがリリースされる。三田市はサンダシと読む。どうも、ちょっと前に流行ったドラマの影響か、字面からミタシと読んでしまいそうになるが、サンダシである。イチダシ、ニダシはないのかしら……どうでもいい。売り文句は“本寸法の落語会”。分かりやすくいえば本格派ということなのだが、メンツを見ても、さほどそういう印象を受けない。見栄えのいいフレーズを多用するのはコマーシャリズムの悪いクセである。とはいえ、じゃあお前が考える本格派とは……と聞かれても、答えられないのだが。細かいところにイチャモンをつけるのは私の悪いクセである。

(※コメント及びTwitterにて、「三田落語会」はミタの読みで正しいとのご指摘を戴く。更にいうと、区の下に市はつかないとのこと(つまり「三田市」ではなく「三田」が正解)。冗談を絡めているにも関わらず間違えていたことがとてつもなく恥ずかしいので、ここはひとつ「香川県民に東京ローカルの話なんか分かるわけねーべや!」という苦しい言い訳を立てつつ、ひそやかに反省することにする。……なまわかり万歳!)

発売元はエイベックス。音楽関係にはさほど興味を惹かれないが、こと落語に関しては、この会社は頑張っているように思う。立川こしら、鈴々舎馬るこが先頭を切ったことも大きいのか。以下、収録内容。

■Disc-1
柳家さん喬『浮世床-本・夢-』『庖丁』

■Disc-2
柳家権太楼『富士詣り』『お化け長屋』

■Disc-3
柳家喜多八『鰻の幇間』『百川』

■Disc-4
柳家喬太郎『死神』『転失気』

■Disc-5
春風亭一之輔『提灯屋』『大山詣り』

■Disc-6(特典ディスク)
瀧川鯉昇『茶の湯』『蛇含草』


6枚中4枚が柳家一門とは、なんとも偏ったラインナップに思える。柳家の落語家に実力派が多いのは分かるが、もうちょっと分散しても良かったんじゃなかろうか。この落語会には、過去に古今亭志ん輔、春風亭正朝、春風亭一朝、桃月庵白酒、古今亭菊之丞、橘家圓太郎、橘家文左衛門、柳家正蔵、三遊亭兼好、五明樓玉の輔、露の新治などの錚々たるメンツが出演しているのだから、そちらの方もちょっと……まあ、今後のリリースにご期待下さい、ということなんだろうな。待ってみようか。ざっと調べたところによると、これらのネタは全て初めて音源化されたものらしい(映像化はされているのかもしれないけれど、面倒臭いので調べていない)。そういう意味でも、楽しみだなあ。以上、敬称略。

『オンバト+』10月5日放送感想文(登別)

■ウエストランド【465kb/2,789票】
11戦8勝、今期2勝目。漫才『寿司屋』。北海道収録なので、いつもとは違うウエストランドの漫才をお見せしたいという井口。しかし相方の河本は、いつものように漫才を始めようとする。そこに不満を感じた井口は、河本を制止して説教を始めるのだが……。ウエストランドの漫才は普段からメタに走りがちな傾向があるが、今回はそれを全面に押し出した漫才になっていた。普段のウエストランドの漫才を知らないと、ちょっと分かりにくい。とはいえ、「店ばっかり開きやがって!」からの「店の漫才しか出来ないんだから!」という井口の明確に矛盾している主張が、彼らの普段の漫才を知らなくても笑えるようになっている。また、自己批判のようでいて、凡百の漫才師に対する批判みたいにも思えて、そういう意味でも共感しやすいネタだったのではないかと。それにしても面白かった。メタもここまでやられると笑わざるを得ない。「ボケ、ツッコミ、店!」

■うしろシティ【465kb/3,486票】※投票1位
12戦11勝、今期2勝目。コント『娘さんをください』。恋人の父親に「娘さんと結婚させてください!」と迫る青年。しかし、仕事もせずに貯金を切り崩しながら俳優を目指しているという彼の要求は、当然の様に反対されてしまう。ところが、そんな彼の貯金額は……。『キングオブコント2013』決勝戦で披露されていたコント。当時、時間の都合でカットしたと思われる個所がしっかりと残っていて、その違いを確認しながら楽しめた。カットされた部分を見ると、どうもこのコントは本来「圧倒的な金持ちが俳優を目指すという嫌味さを描いたコント」として作られたようだ。しかし、細かくネタをカットした結果、まるで違う印象に。その意味では、非常に興味深いオンエアだった。ネタそのものに関しては、もうちょっとボケがあっても良かったような気がする。「なんで百億持ってるヤツがドブさらってるんだよ!」

■THE GEESE【473kb/3,362票】※投票2位
13戦全勝、今期2勝目。コント『スーパーの復讐』。スーパーの半額シールを勝手に貼り替えたことで、店員に説教を受けている一人の男。実は、男がそんな行動を取ってしまった背景には、ある事情があった。内容そのものは、単なるスーパーでの迷惑行為あるあるなのだが、それを一風変わった枠にハメこむことで独特の味わいがあるコントに昇華している。ありがちといえばありがちな手法ではあるのだが、細かいところまで丁寧に描かれていて、素直に大笑いした。中盤、男の復讐とはまるで関係の無いことで、店員が苛立ちを覚えるくだりが個人的には好み。ここで初めて、明確に店のルールを破ってしまったから、ちゃんと怒られるんだよなあ……。オチはメタな笑いでグッと。「……先月のラブレターズ!」

■パーマ大佐481kb/3,202票】※投票3位
2戦全勝、今期2勝目。漫談『テレビ番組ものまねダイジェスト』。パーマ大佐が好きだというテレビ番組のダイジェストを、モノマネでお送りする。ショートコント形式でモノマネを披露するという、作品性の低いフォーマットのネタ。モノマネはそれなりに見られるクオリティだが、その形式が故にちょっとアマチュア臭さも。しかし、そのアマチュア臭い芸が、観客のハードルを上手く引き下げていた様にも思う。あえての戦略なのか、それとも単なる偶然なのか。ネタの傾向に偏りが見られたが、着眼点は悪くない。“ミッキーマウスが痰が絡んで平泉成”は正直笑った。「バカ言え! この車は四駆だぞ!」

■トップリード【437kb/2,226票】
10戦7勝、今期2勝目。コント『サッカー観戦』。自宅でサッカーの試合を熱心に観戦している夫婦。特に妻は、このために仕事を早上がりするほどのサッカーファン。ところが、試合の最中で夫にあれこれと用事を頼まれて……。「日本チャチャチャ!」のリズムに合わせてストーリーが進行する、リズミカルで楽しいコント。細かく動き回って、舞台を飽きさせないのもいい。大事な場面をどうしても見逃してしまう妻が、可哀想だけれど面白い。一方の調子のいい夫も、また妙に愛嬌がある。キャラ作りが上手いよなあ、としみじみ。ワードセンスの弱さを練り上げられた構成できっちりまとめた秀作だ。こういうのを一時間くらい観てみたい。「ザックの黒いスーツに反射して映ってたわ!」

■今回のオフエア
413kb:鬼ヶ島
381kb:クマムシ
317kb:大村小町
309kb:タイムボム
189kb:やさしいズ

『キングオブコント2013』準優勝トリオ、鬼ヶ島がまさかのオフエア。とはいえ、前回の放送では優勝コンビのかもめんたるがオフエアになっているので、そこまでの衝撃は無し。聞いたところによると、『恐怖学園』に収録されている個人的に大好きなネタを披露したらしい。キロバトル数は低くないので、またリベンジを狙ってもらいたい。大村小町、クマムシ、タイムボムと、一回きりのオンエア経験組は軒並みオフエア。2勝目の壁は意外と高い。

■次回
GAG少年楽団(2)
ジェラードン(1)
ドリーマーズ
BLUE RIVER(2)
ぼーなすとらっく
ボルトボルズ(2)
メンソールライト(1)
ラブレターズ
ランチランチ
わらふぢなるお(1)

遂に今期3勝目を狙うユニットが登場。2回連続オーバー500と絶好調のBLUE RIVERは初の東京参加。これまでに地方収録で見せつけてきた剛腕は、果たして東京でも通用するのか。前回の出場でオーバー500を叩き出したGAG少年楽団も勢いづいているが、ネタのクセの強さが受け入れられるか? 個人的に気になっている松竹の新鋭ボルトボルズは、ここが勝負どころ。是が比でもチャンピオン大会出場権を獲得したい。注目は、結果がまったく安定しないランチランチ。8戦2勝という厳しい状況を、どうにかして打破してもらいたいのだが。

やっくんの話。


桜塚やっくんが事故で亡くなったという。当然のことながら哀しいという感情もあるにはあるが、それよりも急死の驚きが大きい。結局のところ、私は彼のことをテレビでしか観たことが無く、また彼そのものに対してもさして深い興味を抱いてはいなかったからだろう。ただ、彼が竹内幸輔と共に結成したお笑いコンビ“あばれヌンチャク”は、今から10年近く前、高校生だった私が『爆笑オンエアバトル』を観始めた頃に目撃した、衝撃的な笑いの一つではあった。

あばれヌンチャクのネタは、竹内演じる“おにいさん”がスケッチブック片手に進行するブラックな授業に対して、斎藤恭央(※桜塚やっくんの本名)演じる“やっくん”がツッコミを入れるというスタイルを取っていた。そのスケッチブックに描かれたブラックなイラストもさることながら、淡々と授業を進めていく低音ボイスの竹内と、慌てふためきながら授業内容にツッコミを入れる斎藤のバランス感が素晴らしく、当時の私は彼らのネタを観ながら大笑いしていた記憶がある。事実、そのネタは非常に分かりやすく、子どもウケしやすい毒っぽさに満ちていた。ただ、版権ネタが多かったので、いわゆるお笑い通にウケるタイプではなかったと思う。

その後、コンビを解散したやっくんが、“桜塚やっくん”として『エンタの神様』のステージに上がる姿を目にしたときは、本当に驚いた。その女装姿や妙な口調にも驚いたが、なによりネタの内容が変わっていたことに驚いた。桜塚やっくんは、あばれヌンチャクの時にも頻繁に演じていた「おにいさんがやっくんに無茶ぶりをしてイジる」くだりを、観客に対して行っていたのである。これまでイジられる側だったやっくんが、イジる側に回ったのだ。そして、観客が出した珍妙な回答に対して、激しいリアクションで対応する。そこには、確かにあばれヌンチャク時代の名残があった。ただ、内容に関しては、ボケの部分を殆ど観客に投げっぱなしにしていて、観ていてさほど笑えるものではなかった。少なくとも、あばれヌンチャク時代のブラックな笑いは、そこにはなかった(Wikipediaによると、戦略的にやっていたことらしいが)。

今はただ、合掌。

『オンバト+』九月二十一日放送感想文(登別)

■ロビンソンズ【441kb/2,387票】※投票3位
2戦1勝、今期初オンエア。コント『反抗期』。なかなか反抗期を迎えない息子に苛立ちを覚える母親が、いつになったら反抗期を迎えるのかと問い詰める。“反抗期”から想定される状況を逆に描いたコント。母親を演じるきたざわのクセの強さがいいアクセントになっていて、それなりに面白い。ただ、どうしてもトリオ時代のことを思い出してしまうのは、私だけではないだろう。この漠然とした悲壮感も嫌いじゃないけれど、吉勝がいればもっとバカバカしいコントになっていただろうなあ……。このイメージからの脱却が急がれる。上手いこと言った感の強いオチはイマイチ。「ウチはちゃんとした母子家庭だし、グレる環境は整ってるのよ!?」

■学天即493kb/3,658票】※投票2位
3戦2勝、今期2勝目。漫才『クイズ番組』。クイズ番組に出るのが夢だという奥田に、四条が問題を出して、番組出演の練習をする。こちらの予想を程々に越えていくボケが、いい塩梅に面白かった。こういう研ぎ澄まされていない雰囲気の笑いは、観る側が肩に力を入れなくていいから嬉しい。ライフラインのくだりなんか、テンポの良さが余計にバカバカしくって笑ったなあ。それらのボケをしっかりと着地させるツッコミも上手い。『THE MANZAI 2011』で観たときは印象に残っていなかったけど、いいコンビだ。「ここからは得点が二乗になります!」

■ラバーガール【489kb/4,717票】※投票1位
13戦全勝、今期初オンエア。コント『CDショップ』。CDショップにやってきた大水、タイトルの分からない楽曲が入っているCDを探しにやってきたのだが……。独特のタイミングで繰り出される、大水の突拍子もないボケがたまらない。手堅いフォーマットでコントを作るようになる前の、自由奔放だった頃の彼らに戻ってきている気がする。コンビを結成して12年、原点回帰が始まったのか。学天即の地に足着いたバカバカしさとはまったく逆の、ちょっと不安定感のあるバカバカしさ。オチが嘉門達夫というのもいい。「平原綾香の『Jupiter』みたいな感じだ」

■アイデンティティ【445kb/1,352票】
14戦8勝、今期初オンエア。漫才『アイドルのファン』。ジャニーズみたいなアイドルに憧れているという田島。彼のために、アイドルのコンサートをやってみる。アイデンティティのネタにしては珍しく、動きの多さが目立つネタ。内容はオーソドックスでさほど印象に残らないが、熱狂的なアイドルファンを演じている見浦がなんだか頭から離れない。妙に我が強いというか。2014年には結成10周年を迎える彼ら、そろそろ光明が見えてきた?「なにファンのライトパイ揉みしだいてんだよ!」

■ジャングルボーボー【425kb/2,069票】
3戦2勝、今期初オンエア。コント『不動産屋』。とある不動産屋にやってきたのは、なんだか面倒臭そうなおばちゃん。娘が独立するので、夫と二人で暮らせる部屋を探しに来たというのだが……。典型的なおばちゃんコントだと決めつけて鑑賞したが、なかなかどうして面白かった。独特の間で強引にギャグを押し付けてくるおばちゃんと、それに戸惑いながらも話を進めていこうとする不動産屋のやりとりがなんとも味わい深い。間の面白さというか、スベリ芸を存分に活かしているというか。ちょっと彼らに興味が出てきたぞ。「十五分も歩いたらねえ、私のヒザ小僧が反抗期になる」

■今回のオフエア
405kb:かもめんたる
369kb:オキシジェン
353kb:横澤夏子
313kb:ムートン
165kb:334

『キングオブコント2013』決勝進出コンビ、かもめんたるがまさかの3連敗。自己の世界観を掘り下げていくにつれて、『オンバト+』との相性が悪くなってきたのだろうか。コントから漫才へスタイルとシフトチェンジしたオキシジェンは、これで2連敗。キロバトルは決して低くないので、きっかけ次第といったところか。先日、解散を表明したムートンは、これが最後の挑戦。オンエアで華々しく最後を飾ってもらいたかったが……。通算成績10戦5勝。決して良い成績とはいえないが、結成10年目を迎え、まだまだ成長の余地があるコンビだと思っていただけに、残念だ。ボケの伊藤はピン芸人に、ツッコミの島田は芸人を引退するとのこと。

■次回
ウエストランド
うしろシティ
大村小町
鬼ヶ島
クマムシ
THE GEESE
タイムボム
トップリード
パーマ大佐
【初】やさしいズ

うしろシティ、鬼ヶ島、THE GEESE、トップリードと『キングオブコント』決勝進出経験のあるユニットが揃い踏み。トップリードはおよそ半年ぶりの挑戦だが、今からチャンピオン大会出場を目指すのだろうか。この他、新鋭の漫才師として注目を集めているウエストランドとタイムボム、前回初出場でトップ通過を果たしたパーマ大佐など、気になるメンツが勢ぞろい。

『キングオブコント2013』批評

キングオブコント2013 [DVD]キングオブコント2013 [DVD]
(2013/12/18)
うしろシティ、鬼ヶ島 他

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■放送日
2013年9月23日

■司会
ダウンタウン(浜田雅功・松本人志)

■アシスタント
小林悠(TBSアナウンサー)

■審査員
アームストロング、アイロンヘッド、アップダウン、イシクラノオノ、犬の心、インスタントジョンソン、インポッシブル、エネルギー、エレキコミック、かまいたち、巨匠、銀シャリ、クロスバー直撃、ザ・ギース、ザ・プラン9、ザブングル、GAG少年楽団、しずる、シソンヌ、シマッシュレコード、シャカ、ジャルジャル、ジャングルポケット、ジューシーズ、シロハタ、スパイク、スパローズ、ずん、ダブルブッキング、弾丸ジャッキー、たんぽぽ、チャーミング、ツィンテル、トップリード、ななめ45°、2700、ニッチェ、日本エレキテル連合、ねじ、パンサー、5GAP、本田兄妹、マヂカルラブリー、夜ふかしの会、ラバーガール、ラブレターズ、ロッチ、我が家、わらふぢなるお、ワルステルダム

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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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