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『ロッチ単独ライブ「ハート」』

ロッチ単独ライブ「ハート」 [DVD]ロッチ単独ライブ「ハート」 [DVD]
(2013/04/24)
ロッチ

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2012年11月16日・17日に東京・北沢タウンホールで開催された、単独ライブの模様を収録。ライブ前から「今回は“いつもと違うロッチ”、“新しいロッチ”をお見せします」とコメントしていた彼ら。事実、本作では、暗転を多用したり、映像を取り入れたり、コント中に友達の芸能人に電話を掛けたりするなど、これまでの単独では見られなかった実験的コントが披露されている。ただ、それは企画としての面白さを超えておらず、むしろシンプルなコントにこそ、彼ら本来の魅力が滲み出ていたように思う。

例えば、かつてのクラスメートが当時ふざけて言われたことを今も頑なに守っていたことが発覚する『同窓会』は、中岡の異様な見た目と素人臭さがその変人ぶりを強調している。また、当たり前の様に友達の話す情報が知らないことばかりで困惑する様を描いた『誰やったっけ?』は、興奮してウザさが増していくコカドが楽しめる。どちらも、この二人の魅力を引き出したコントである。個人的には『娘さんをください』が印象的だ。恋人の父親に「娘さんをください」と頼みに来た男が、父親の返事にある法則性を見出し、それで遊び始めるコントである。そのロジカルかつバカバカしい展開に、腹を抱えて笑った。さらりとデリカシーに欠けたコカドが面白い! しかし、本来ロッチが得意とする哀愁を帯びたコント『宇宙飛行士』は、正直今一つ。中岡の極端な扱いの悪さが目立って、どうしても嫌な印象が残る。今後の課題だろう。


■本編(71分)
「街頭アンケート」「コンビ歌斉唱」「同窓会」「ワンダフルハートフル」「娘さんをください」「誰やったっけ?」「いちじく」「アゲハの森からこんにちは」「宇宙飛行士」

■特典映像(26分)
「イラスト依頼(蛭子能収編)」「中岡VSコカドVS向井理」「中岡 グルメレポ強化VTR」「中岡 車購入記念ドライブ」「いちじくパーティ その後」

■音声特典
ロッチによる全編副音声コメンタリー
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2014年5月のリリース予定

■購入予定
21『イルネス共和国』(出演:加藤浩次(極楽とんぼ)他)
21『小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』 [DVD]
21『小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』 [Blu-ray]
28『一九八三』(三四郎)
28『あばれる君です よろしくお願いします。

■テレビ関係
03『めちゃイケ赤DVD 第5巻 めちゃイケ正規軍×グラビアアイドル連合軍 めちゃ日本女子プロレス 創世紀編 [1999‐2001 小池栄子以前]
03『めちゃイケ赤DVD 第6巻 めちゃイケ正規軍×グラビアアイドル連合軍 めちゃ日本女子プロレス2 新世紀編 [2001‐2005 小池栄子以後]
07『東野・岡村の旅猿4 プライベートでごめんなさい… 岩手県・久慈 朝ドラ ロケ地巡りの旅 ワクワク編 プレミアム完全版 [DVD]
07『東野・岡村の旅猿4 プライベートでごめんなさい… 岩手県・久慈 朝ドラ ロケ地巡りの旅 ドキドキ編&鴨川・小湊温泉で忘年会 プレミアム完全版
21『竹山ロックンロール 2
21『逃走中29 ~奥様はかぐや姫~
21『IPPONグランプリ07
21『IPPONグランプリ08
23『江頭2:50のピーピーピーするぞ!9 逆修正バージョン~一発レッドカード~
28『ロケみつザ・ワールド 桜 稲垣早希のヨーロッパ横断ブログ旅43 スペイン編その(2)&ポルトガル編その(1)

■その他
28『ロザンのトーク3

ゴールデンウィークを控えた今日この頃、皆さんは如何お過ごしでしょうか。私はと申しますと、連休中に仕事関係の書類をまとめなくちゃならないってんで、殺人的衝動に苛まれていますよ、ムハハハハ! ……まあ、嘘ですけどね。あ、仕事は本当です。連休中に仕事しなくちゃならないなんて、こんな嫌なことはありませんね。そんな五月ですが、四月とそんなに変わりません。多過ぎず、少な過ぎずと言いますか。お笑い好きには物足りないかもしれませんが、お笑いDVDコレクターの私には非常に有難い状況であります。……なんでコレクターなんかやってるんだって話は、この際置いておけ。「なんで呼吸してるんですか?」と同様の質問をしていると思いたまえ。個人的には、やはりラーメンズの小林賢太郎が作・演出を手掛ける舞台『振り子とチーズケーキ』が気になるところですが、世間的には『めちゃイケ』『IPPONグランプリ』の方が注目度が高い気がします。ちなみに、『IPPONグランプリ07』にはずん、『IPPONグランプリ08』にはロバートの副音声が、それぞれ収録されるそうです。なんとも興味深い。めちゃイケはあんまり好きじゃないんですけど、DVDのサブタイトルがやたらカッコイイのがイイですねえ。各巻2枚組のDISC2には当時の参考資料として過去の企画が収録されるとのこと。で、第5巻の参考資料として、あの、色んなところで物議を醸した「プロフェッショナル めちゃイケの流儀」が収録されるそうですよ。ファンなら要チェック。

『タモリ学』(戸部田誠(てれびのスキマ))

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?
(2014/03/26)
戸部田誠 (てれびのスキマ)

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「偽善」「アドリブ」「意味」「言葉」「家族」「他者」「エロス」「仕事」「希望」「タモリ」、これら10の観点からタモリというタレントのアイデンティティに迫った一冊。直接的な取材は一切行わず、テレビ番組の言動や雑誌のインタビュー・コラムなどを適切に引用抜粋し、まとめ上げている。著者はテレビに関する興味深いエピソードをまとめるブログ『てれびのスキマ』で知られる戸部田誠。テレビウォッチャーによる本といえば、80年代から90年代にかけて活躍し、今でも語り草となっているナンシー関を思い出すが、自らの研ぎ澄まされた観察眼だけを頼りにコラムを書き上げていたナンシーに対し、戸部田氏は徹底してデータにこだわっている。ナンシー以後、ただ読者の逆鱗に触れることを目的とした、何の根拠もないエセ毒舌コラムが雨後のタケノコの様に生えてきたが、本書は何も取材しなくてもここまで書けるということをまざまざと見せつけているかのようだ。

先にも書いたように、本書はタモリのアイデンティティに迫る一冊だが、それらの根拠となるエピソードがやたらめったら面白く、読書中は本題をついつい見失ってしまうこともしばしばあった。例えば「偽善」の章では、タモリが偽善的なことを嫌い、しかし一方で偽善の極みにある楽しさを認めていることが書かれているのだが、その過程で紹介されている梅津弥英子(フジテレビアナウンサー)の結婚披露宴での出来事がバカに面白い。スピーチでは「結婚式、クソ喰らえでございます」とのたまい、新郎の友人代表にはタックルを仕掛け、とにかく暴れ回る。遂には、近々結婚の予定を控えている千野志麻がブーケトスを獲るという“出来レース”を見て、千野に向かってまでタックルを仕掛ける。しかも、この時のタモリの服装は、船長が着ているような白いユニフォームだったというのだから、たまらない。こういったエピソードが、本書にはチラホラ紹介されている。それだけでも、十二分に楽しめるぞ。

……きっと、そういう読み方は、筆者が希望するところではないだろう。でも、そういう読み方をすれば、後で色々な発見に遭遇することも出来る。そういった長い付き合いが出来る本なのである。平易で自己主張の少ない文章は再読に向いているし、テーマもそれぞれ我々が人生の落とし穴に落っこちた時の参考に出来そうなことばかりだ。とどのつまり、本書は人生の指南本、人生のマスターピースになりうる普遍性を秘めている。悩んだとき、困ったとき、開きたくなる一冊として、本書は日常の風景になるだろう。そして、それはかつての『笑っていいとも!』におけるタモリと同じと言えるのかもしれない。

ジョビジョバる? ジョビジョバった!

マギーと福田雄一によるコントユニット“U-1グランプリ”のライブ『ジョビジョバ』がDVD化される。

U-1グランプリ CASE05 『ジョビジョバ』 [DVD]U-1グランプリ CASE05 『ジョビジョバ』 [DVD]
(2014/09/17)
ジョビジョバ、坂田聡 他

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ジョビジョバは、明治大学の演劇サークルに所属していたメンバーで結成された、6人組ユニットの名称です。90年代末に多大な人気を博していましたが、メンバーの一人・石倉力の引退を受けて、2002年に活動を停止。しかし、ジョビジョバファンだった福田雄一からの熱い要望を受けて、2013年におよそ12年ぶりの再結成を果たしました。ライブは2014年4月25日から5月6日にかけて開催、本作には3日の模様が収められる予定とのことです。

ちなみに、U-1グランプリ名義で開催したライブは、以下の通り。

第一回公演「CASE01『取調室』」(07年03月)
第二回公演「CASE02『厨房』」(08年06月)※長谷川朝晴が出演
第三回公演「CASE03『職員室』」(10年4月~5月)※六角慎司が出演
第四回公演「CASE 04 『宇宙船』」(12年4月~5月)※坂田聡が出演


なお、本作のリリースを受けて、過去にVHSで発売されていた『さるしばい 若草』『さるしばい 檸檬』『さるしばい 山吹』『ロクタロー 赤盤』『ロクタロー 白盤』『ジョビジョバ大ピンチ スペーストラベラーズ ver.Zero』の六作品が初のDVD化。そして、過去にDVD化されていた『ジョビジョバのバ』が、お求めやすい価格になってリリースされるとのこと。これを機会に、ゼロ年代以前の笑いを体感するのも悪くないかもしれません。

『人間仮免中』(卯月妙子)

人間仮免中人間仮免中
(2012/05/18)
卯月 妙子

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本を開いて、まず驚かされるのは、その稚拙な絵だ。まるで子どもが学習用ノートの隅っこに描いた落書きの様で、なんとなく立ち読みをしてみた人は間違いなく「これが本当に一般流通している本なのか?」とクラクラすることだろう。だが、本書を読み進めていけば、絵が稚拙であるからこそ、その内容の壮絶さに打ちのめされることが分かる。この物語は、あまりにもハードで、とてつもなくディープで、そして驚くことに、真実である。

物語は、作者の卯月妙子が、歩道橋から道路へと顔面ダイブする場面で幕を開ける。それが事実なのか、虚構なのか、この時点では読者に説明が与えられない。ただ、その衝撃的なシーンは、ページをめくるたびに記憶から消失されていく。卯月が老年の男性・ボビーと出会い、半ば強引に同棲生活を始め、心の病と闘いながら日々を過ごす、その破天荒な生き様に心を奪われるからだ。たびたび、卯月はボビーとぶつかり、ボビーも卯月とぶつかる。でも、そこには愛がある。相手のことを思って、しっかりと生きていこうとする気迫がある。それなのに、ふとした瞬間、冒頭のシーンがやってきてしまうのである。それは、「あっ」という声をあげる余裕すらも与えず、とても自然にやってくる。そこからはまさに怒涛の展開だ。一命をとりとめて、入院することになった卯月は、そこでとんでもない妄想に襲われる。はっきり言ってムチャクチャで、道理の通らない内容だ。でも、それを卯月は真実だと思い込み、困惑し、激昂し、涙する。そんな卯月のことを、家族やボビーはしっかりと受け止める。そこにも愛がある。思いがある。気迫がある。

でも、これは「感動の物語」と持ち上げられるものではない。これは、あくまでも「卯月妙子の物語」である。それ以上でも、それ以下でもない。そして、この物語は、これからも「卯月妙子の物語」として続いていく。それだけである。ただ、いつか、その漫画家としての業が噴き出してきたら、また作品にしてほしい。読むから。だから、死ぬなよ。死んだら漫画描けねぇぞ。と、読者の業を以て、記す。

『オンバト+』第4回チャンピオン大会 感想文

【ファーストステージ】
■THE GEESE【年間3位】
コント『喫茶メロディ』。店内の雰囲気に適した音楽を流している“喫茶メロディ”。しかし、その選曲がちょっとズレていて……。ナンセンスな味わいのコントを得意とするTHE GEESEにしては、かなり王道路線のネタ。語りの場面ではドキュメンタリー番組の主題歌だった『地上の星』が流れ、店長が慎重にコーヒーを運ぶ場面ではスパイ映画『ミッション:インポッシブル』のテーマ曲が流れるなど、かなりオーソドックスなボケが展開している。着実に笑いを取りに行くタイプのコントで、その姿勢から優勝を本気で狙っていたことが伺えるが、むしろオーソドックスであるが故にTHE GEESEの本来の持ち味が損なわれていたように思う。結果は766kb。暫定1位。「やめて、泣いちゃうから! 『ゲド戦記』の曲泣いちゃうから止めてください!」

■ニッチェ【視聴者投票1位】
コント『スポブラ』。中学生のお姉ちゃんの部屋にいとこのケイコちゃん(小学4年生)が遊びに来たのだが、どうも以前と様子が違う。話を聞いてみると、昨日からスポーツブラを着けるようになって、ちょっと大人ぶっているらしい。ところが、お姉ちゃんのブラジャーを見つけて態度が一変……。大人ぶるようになった理由が“スポールブラを着けるようになったから”という着眼点が、女性ならではの発想で面白い。これは男性には難しい視点だろう。とはいえ、ネタの内容はいつものニッチェ。江上演じる熱情的なキャラクターが、そのパワフルな演技で一般人たる近藤をかき乱していた。とても面白かったのだが、修学旅行のくだりで、ちょっとだけ下ネタの匂いを漂わせたのは頂けなかった。せっかく、ブラジャーの話を猥雑にすることなく自然に展開していたのに、あれでは台無しである。「UNO!」は笑ったけど、ねえ……。結果は394kb。暫定2位。「そういうタイプのブラ、実在したんだ……!」

■スーパーマラドーナ【年間2位】
漫才『学校時代の青春』。中学校も高校もあまり行っていなかったという武智は、学校時代の青春を味わったことがない。そんな青春の数々を、田中を相手に演じようとするのだが……。“学校時代の青春”をテーマにしたショートコントの数珠繋ぎ。もっと絞ったテーマであれば統一が取れたのだろうが、一つ一つのシチュエーションに一貫性が無いために、とても散漫な印象を受ける。強烈な個性の登場人物やアイテムを使い回し、全体の流れに一体感を与えるテクニックも使い切れていなくて、ただただ焼け石に水だ。オチもかなり唐突で……。近年のスーパーマラドーナは、個性の弱さを技術でしっかりカバーしていただけに、この出来は非常に不満。ネタ切れだったのだろうか。結果は762kb。暫定2位。「トイプードル飼って♪」

■S×L【年間5位】
漫才『美容師さん』。髪を切りながらお客さんの相談に乗って、そこから恋に発展する……という理由から、美容師さんはモテそうだと思っている酒井。そんなカッコイイ美容師さんをやってみたいからと、加藤を相手にコントを演じようとするのだが……。酒井の願望を素っ頓狂に裏切り続ける加藤のやりとりを中心に、楽屋での酒井の言動をバラしたり、酒井の願望を加藤が演ってしまったり……S×Lが過去に『オンバト+』で披露してきた漫才と、殆ど同じフォーマットで作られている。そこに目立った斬新さはない。が、普遍性はある。初見の人間にも、観たことがある人間にも、しっかりとウケる鉄板の構成。しっかり堪能させていただいた。結果は866kb。暫定1位。ニッチェの予選落ちが決定。「お客さんやってくれ、行くぞ! ……オンバトのじゃねえよ!」

■うしろシティ【年間10位】
コント『監禁』。敵対する組織によって監禁されている二人の男。一人はしっかりとロープでグルグル巻きに縛られているが、もう一人は一本のロープでくるっと巻かれている。そんな状況を受けて、思う。「俺、ナメられてない?」と。危機的状況にも関わらず、扱いのテキトーさから、ついつい自身の存在価値について考えてしまう男の様子は、笑えると同時にほのかに共感。シチュエーションを仕事場で置き換えれば、割と起こりがちな心理なのではないかと。こういう冷笑的な視点は、やっぱり彼らがバナナマン好きであるからこそなんだろうか。男のナメられっぷりがどんどん酷くなっていく展開は面白いんだけど、それ一辺倒で進んでいったことに少し物足りなさも。結果は802kb。暫定2位。スーパーマラドーナの予選落ちが決定。「俺今絶対間に合ってなかったと思うんだよねえ!」

■風藤松原【年間7位】
漫才『友達作り』。子どもの頃に友達作りで苦労したという松原。そんな話題から、友達作りを描いたコントへ。『爆笑オンエアバトル』時代にオンエアされたネタで再挑戦。そのために見覚えのあるボケが多いが、以前よりも漫才師としての腕が磨かれてきたのか、既視感を覚えることなく笑うことが出来た。松原のしれっとした表情で繰り出されるアウトローなボケが、やはり素晴らしい。その鋭利なボケをジャマしない、自然な会話の展開も素晴らしい。勢いづいております。結果は878kb。暫定1位。THE GEESEの予選落ちが決定。「どうやら僕……増えるみたい」

■学天即【年間8位】
漫才『歌』。学天即というコンビ名がなかなか覚えてもらえない。そこで、歌に自信があるという奥田が、自分が歌番組に出ればコンビ名を覚えてもらえるのではないかと提案する。それを受けて張り切る四条。しかし、実は四条はあまり歌が上手ではないらしく……。滑らかな自己紹介から、自然に歌ネタへと入っていく様は流石の一言。独唱からハモりへの流れもスムーズで、彼らの漫才師としての実力を改めて噛み締めさせてもらった。……ただ、自己紹介のくだりに時間を割き過ぎたためか、肝心の歌ネタのくだりが短く感じられてしまって……正直なところ物足りなかった。また、歌ネタのくだりが、お互いの見た目をイジるくだりほど盛り上がらなかったことも、物足りなさの原因なのかもしれない。このトーンで30分くらい演ってくれるっていうのなら、大満足だったんだけどなあ……。結果は498kb。順位変わらず。「何供養やねん、これおい!」

■BLUE RIVER【年間6位】
漫才『特殊能力』。寝る前に、「もしも自分が特殊能力を使えたら、どんな能力が使えるようになったらいいか」を考えている青木。様々な能力の良さを川原に伝えようとするが、どの能力にも難癖をつけられてしまい……。ツッコミの言い分をボケが次から次へと却下するスタイルは、往年のブラックマヨネーズを彷彿とさせる。ただ、観客の予想外の方向へと思考が飛躍していたブラマヨに対し、ブルリバのそれは全て想定の範疇。しかも、その多くが正論の域を出ないため、ただただ空想を現実的な視点で叩き潰すだけの切ない構図に。いっそ、あまりにも青木の空想を受け付けない川原による過剰なほどの正論を、行き過ぎた狂気として描いていれば、面白かったかもしれない。「揚げ足」というには、青木の空想は少し穴が目立ち過ぎた。透明人間になったからって、タクシーに乗ろうとは思わないよ、普通は……。とはいえ、最終回であえてしゃべくり漫才で挑もうとした、その意欲は認められるべき。着眼点は悪くなかったので、今後の進展に期待しております。……偉そうだな! 結果は302kb。順位変わらず。「若い子はスパに行きます!」

■ジグザグジギー【年間4位】
コント『クラスの席順』。クラスの席替えが終わったところにやってきた転校生、その名は“武田歩”。残された最後の席を割り当てられ、全員の席順が決まったところで、とある生徒が先生に提言する。その生徒曰く、席順の名字がしりとりになっているらしく……。計算された仕掛け(組み合わせの成立)とそれを忘れさせるバカバカしさ(名前や組み合わせの強引さ)が見事に融合したコント。個人的に、このネタは『ABCお笑いグランプリ』で既に鑑賞しているので、一度観ているから二度目は無いだろうと思っていたのだが、なかなかどうして面白かった。呑気に席順の法則を発見する宮澤と、その度に焦りを隠せない池田の演技力がなせる技か。あえて作品性に走ろうとせずに、観客が緊張することなく楽しめる下らなさに重きを置いた彼らの姿勢は、実に宜しい。まあ、どちらか良いというわけではないが。結果は914kb。暫定1位となると同時に、ファイナルステージへの進出が決定。「そして、彼らは同姓同名だ!」

■ボーイフレンド【年間9位】
漫才『ミュージシャン』。ミュージシャンになりたかったという黒沼が、今日はミュージシャンとして漫才をやりたいと提案。相方の宮川はそれを渋々了承し、ミュージシャン黒沼との漫才を始めるのだが……。ボケの提案をツッコミが追い抜いてしまう構成は、割とありがち。ミュージシャンのライブパフォーマンスを思わせるテンションを二人が同時に進行する展開は些か挑戦的ではあったが、元来、ハイテンションな漫才を得意とするコンビなので、当たれば大きかったのかもしれない。ただ、当たらなかった。初めてのチャンピオン大会だからなのか、ところどころで緊張が垣間見え、その世界に観客を上手く引き込むことが出来なかったためだろう。……まあ、いきなりのボケが下ネタだと観る人間を選ぶとか、相方をドラム替わりに叩くのはちょっと引くとか、思うところはあるけれど……。ただ、こういうイチかバチかな漫才を、ネタが全てオンエアされることが約束されているチャンピオン大会で披露するのは、ある意味では正しいといえる。結果は418kb。順位変わらず。暫定2位の風藤松原のファイナルステージ進出が決定。「それでは、新メンバーのこと紹介するぜ!」「俺のことかな?」

■ザンゼンジ【年間1位】
コント『ファン』。コンビニのバイト店員が外で休憩をしていると、一人の学生が近づいてくる。話を聞いてみると、学生はそのバイトに接客してもらって以来、彼のファンになったのだという。ちょっと気持ち悪いボケと戸惑いを隠せないツッコミという、キングオブコメディやラバーガールの血脈を思わせるコント。一般人が一般人のファンになるという設定はけっこう不気味で面白かったが、この一年の間に彼らが演じてきた型に囚われないコントと比べると、ちょっとインパクト不足。シンプルで分かりやすいボケも幾つか見られたので、チャンピオン大会に合わせて、ちょっと分かりやすさを重視したのかもしれない。結果は718kb。順位変わらず。暫定3位のS×Lのファイナルステージ進出が決定。「武田botもあります」

S×L、風藤松原、ジグザグジギーの三組がファイナルステージへ。

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「柳家小三治独演会」(岡山)

四月九日に岡山で柳家小三治が独演会をするというので、行ってきた。会場は、「岡山の落語会といえば?」でお馴染みの岡山市民文化ホール。今年は既にここで柳家喬太郎の落語を聴き、今後も立川志の輔・柳家花緑の落語を聴く予定だ。岡山市民でもないのに、利用率はけっこうな高さである。小三治師匠は先代柳家小さんの弟子で、現在は落語協会の会長を務めている。御年74歳。まだまだ元気だ。

前座を務めたのは柳家三之助。小三治師匠の弟子で、2010年に真打となった。「真打を前座にするとは、流石は小三治!」と、割としょうもないことを反射的に思う。こういうところがどうも下世話で宜しくない。演目は『替り目』。酔っ払って帰ってきた亭主が女房を邪険にするような言い方をするが、実はその本心は……。酔っ払った亭主に重きを置いて演じられることの多い演目だが、三之助の『替り目』は女房の姿もしっかりと描写していた……と、思う。思う、というのは途中で寝てしまったからだ。落語は面白かったのだが、マクラがありがちで、ついついまぶたが……。

続けて、主役の小三治師匠が登場。一席目は『やかんなめ』。二人の女中を連れて出かけていた店の女将さんが、そこで持病の癪を起こした。女将さんの癪はとても苦しく、それが収まるまでは如何ともし難い。女将さんの癪を収める唯一の方法、それはやかんを舐めること。しかし、女将さんも女中の二人も、やかんを持っていない。どうしたものかと考えている二人の目の前に、頭の禿げあがったお武家さんが従者を連れて通り掛かり……。

初めて聴いたネタだったが、とてつもなく面白かった。演目そのものも素晴らしい面白さ。苦しんでいる女将さんの緊張感に対し、それを解消するために「頭を舐めさせてもらいたい」とお願いをしなくてはならない、この下らなさ。また、そんなことを頼まれるとは思っていない武家人が、まったく的外れな勘違いを繰り返す様もイイ。なんだかドッキリに引っ掛かっている人を見るようだ。しかし、やはり小三治師匠の味わいある口演だからこそ、この面白さも感じることが出来るのだろうと思う。いつだったか、広瀬和生氏が小三治師匠の落語を「人間という存在のかわいさ」と評したが、なるほど。的を射た表現である。「頼んだら、頭を舐めさせてくれるかもしれない」と嘆願する女中も、その嘆願を勘違いし続ける武家人も、とてもかわいい。

仲入りを挟んで、二席目は『初天神』。初天神に出かける父親と、それについていく腕白息子。「何もおねだりしないなら連れて行ってやる」と約束していたので、最初は何もねだろうとはしなかった息子だったが、多種多様の出店を前にして、やがて我慢が出来なくなり……。もはや落語ファンにとってはお馴染みの前座噺だが、小三治師匠がやると、やはり違う。息子に振り回される父親、おねだりが止まらない息子、そんな二人に振り回される出店の人たちの姿が、なんとも楽しそうに描かれている。ここでも、また人間のかわいさがじんわりと……。

王道と変り種と滑稽噺を二席、大いにご堪能。次も行くぞ。

高く羽ばたけメンタリティ

かもめんたるの単独ライブ『下品なクチバシ』がDVD化される。

かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」 [DVD]かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」 [DVD]
(2014/06/18)
かもめんたる

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かもめんたるは、早稲田大学出身のお笑いユニット“WAGE”のメンバーだった、岩崎う大と槇尾ユースケによって2007年に結成されました。当初のコンビ名は“劇団イワサキマキオ”でしたが、2010年に現在の名前に改名。陰鬱な世界観を放つ岩崎とそれに振り回される槇尾のやりとりが高く評価され、日本一のコントを決する大会『キングオブコント2012』において初の決勝進出、翌年の『キングオブコント2013』で優勝しました。『下品なクチバシ』は2014年2月~3月にかけて開催、彼らがチャンピオンになって初めての単独ライブです。

ちなみに、過去にかもめんたるがリリースしたDVDは以下の通り。

2011年『笑魂シリーズ「ネズミと亀」』
2013年『かもめんたる単独ライブ「メマトイとユスリカ」


『メマトイとユスリカ』は『キングオブコント2013』優勝直前の2013年7月に開催された単独ライブで、彼らの優勝を受けてDVD化されました。芸人さんの単独ライブDVDは一度きりのリリースで止まってしまうことも少なくないのですが、こうして継続してリリースされるというのは嬉しいかぎり。ラーメンズやバナナマン、東京03などの先駆者に続く【コントの顔】となるよう、応援しております。

なお、『下品なクチバシ』は5月31日に大阪での公演が予定されています。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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