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『小林賢太郎演劇作品「振り子とチーズケーキ」』

小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』 [Blu-ray]小林賢太郎演劇作品『振り子とチーズケーキ』 [Blu-ray]
(2014/05/21)
竹井亮介、小林賢太郎 他

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こんな感じになる筈じゃなかった。

そんな風に考える機会が増えたような気がするのは、私が年を取ってしまったからなのだろうか。思えば、若い頃の私は、あまりにも楽観的に将来を捉え過ぎていた。漠然とした目標地点と、そこを目指そうとする努力の怠り。そして今、目の前に浮かんでいた夢や希望は相変わらず浮かび続けたままで、後ろには堕落の日々が犬のフンの様に転がるばかり。こんなことではいけない! と奮起する気にもならず、また堕落に埋没する我が心の愚かさにはもはや目も当てられない。

しかし、考えてもみれば、この浮世を生きる人々の夢の大半は、夢は夢のまま、実現することなく排水溝へと流れていく運命にある。考えてもみよ、世界中の宇宙飛行士志願者たちが全員宇宙飛行士になったらば、宇宙は宇宙飛行士でいっぱいになり、スペースシャトルは通勤電車の様なぎゅう詰め鮨詰めハシ詰んめな状態になってしまうではないか。夢の間口はいつでも窮屈、入りたくても入れない。それが分かっているから、そもそもハナから目指さない。でも、憧れている。行きたいのか。行けないのか。行きたくないのか。どうせ、行けるわけがないのか。何もかもを諦めてしまうのか。では、諦めてしまった後に、何が残るのか。

小林賢太郎が手掛ける演劇作品第9弾『振り子とチーズケーキ』は、冒険旅行に憧れる図書館員が偶然拾った日記帳を持ち帰った日の出来事が描かれている。登場人物は二人だけ。図書館員の“私”(竹井亮介)と、“私の心”(小林賢太郎)。誰の落とし物なのかを確認するために日記帳を開いた“私”は、その持ち主である女性の自由奔放な生き方に驚かされる。世界中を旅し、世界中の食べ物を口にして、世界中の男たちと交流する。一体、彼女は何者なのか。彼女の理想の男性像から当人へと辿り着くべく、日記を片手に“私”は“私の心”と自問自答を繰り返していくのだが、やがて“私”はそこに自らの理想を描き出してしまう。気が付けば……そこには、劣等感が浮かび上がっていた。理想とする自分と現実の自分。その広すぎるギャップから、理想そのものから目を逸らし、そして……「どうせ俺なんて!」

【独身文系男子に捧ぐ。】というキャッチコピーが示しているように、この作品は決して外向的とはいえない独り身の男たちに向けられた作品だ。私もそういう人間なので、作中のメッセージがやたらと突き刺さった。心が闇へと落っこちていく瞬間、するりと希望からこぼれてしまう瞬間、そのさり気なさがたまらない。だが、それでいて、メッセージ性に固執しているわけでもない。いつものラーメンズよろしく、言葉遊びを用いた笑いや個性的で愛らしいキャラクターたちに満ちたステージを楽しめる。むしろ、だからこそ、このメッセージがド直球で突き刺さる。前作『ロールシャッハ』は、メッセージの内容が重過ぎたために、些か現実離れした話として受け止めてしまったが、本作はパフォーマンスとメッセージがきちんと釣り合った、素晴らしい作品だったと思う。

上手く生きられない孤独な人たちのための寓話、是非に。


■本編(93分)
出演:竹井亮介、小林賢太郎
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2014年6月のリリース予定

■購入予定
04『2014年度版 漫才 爆笑問題のツーショット
18『かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」

■テレビ関係
03『ぴったらず たらず之巻
04『モヤモヤさまぁ~ず2 DVD-BOX(VOL.20、VOL.21)
25『竹山ロックンロール 3
25『堀テレビONE内テレビTWO健テレビNEXT
25『ロケみつ ザ・ワールド 桜 稲垣早希のヨーロッパ横断ブログ旅44 ポルトガル編その(2)
25『ロケみつ ザ・ワールド 桜 稲垣早希が挑む! 香港・マカオ3番勝負!
25『人志松本のすべらない話 10周年突入! MVS全員集合完全版【初回プレス限定ブックケース】
27『東北魂TV ~世間をあざむくニューハーフ編~
27『東北魂TV ~みちのく元気旅でお腹いっぱい編~
27『東北魂TV ~ギターをなくしたバンドマン編~

■その他
04『佐々木孫悟空 死亡説
25『ロザンのトーク4

梅雨のシーズンを皆さんはどのようにお過ごしになられますか。私はと申しますと、大抵は雨の中を愛車でブッ飛ばしています。フロントガラスに雨粒がぶつかる、あの感じがたまらなく好きなんですね……って、お笑いのDVD観て過ごすんとちゃうんかーい! ……はい、というわけで6月のリリース予定ですが、年度末とボーナス期の中間ということもあってか、非常に少ないです。まあ、多ければ多いほど良いというものでもないので、何も問題は無いのですが。個人的に注目しているのは、年に一度のお楽しみ『爆笑問題のツーショット』最新版と、『キングオブコント2013』チャンピオンのかもめんたるによる単独ライブDVDの2枚です。特にかもめんたるの単独DVDは、前作『メマトイとユスリカ』が非常に素晴らしい出来だったので、今回も期待せざるを得ません。……どうでもいいけど、なんでかもめんたるのDVDってコンテンツリーグじゃなくてポニーキャニオンなんだろう。いや、本当にどうでもいいけど。テレビ関係では、現在のバラエティ番組を代表する『モヤモヤさまぁ~ず2』『人志松本のすべらない話』のDVDがリリースされる模様。モヤさまDVDの初回限定盤には、さまぁ~ずと狩野アナ、そして大江アナの四人による呑み会の模様を収めたおまけディスクが付いてくるとか。……買う予定じゃないけれど、ちょっと気になるな。ちなみに、18日に『風立ちぬ』のソフトが発売されます。……お笑いとは関係無いけれど、一応。

『バカリズム案6』

バカリズムライブ番外編「バカリズム案6」 [DVD]バカリズムライブ番外編「バカリズム案6」 [DVD]
(2013/04/24)
バカリズム

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2012年11月に銀座博品館劇場で開催されたライブの模様を収録。バカリズムの思いつきを映像・音楽とともに提案するライブ『バカリズム案』。本作でも、実に様々な思いつきが提案されている。例えば、『音楽に関する案』では、名曲『もう恋なんてしない』のサビにおける「もう恋なんてしない“なんて言わないよ絶対”」という付け足し部分に着目、様々な名曲の歌詞に自己流の付け足しを試みる。また『相棒に関する案』では、テレビドラマ『相棒』に対して子どもたちが抱くだろう(極端に)素朴な疑問に対し、バカリズムが丁寧に回答する。『読書に関する案』では、通常なら読み込まれることはないだろう文章の感想文を書き、読み上げている。ナンセンスな笑いの中に、チラチラと見え隠れする反骨心がたまらない。

しかし、本作最大の見どころは、バカリズムが“言葉”と真正面から向き合った『言葉に関する案』だろう。ここでバカリは、全ての仮名を重複させずに作られた『いろは歌』に濁点が用いられていることに疑問を覚え、自らが考案したという完璧な『いろは歌』を披露している。イチから『いろは歌』を創作するだけでも凄いことだが、その内容のバカバカしさがとにかく素晴らしい。この案は『番組バカリズム』(2013年7月OA)でも披露されたが、本作にはそこでオンエアされていない『いろは歌』も収録されているので、是非とも確認してもらいたい。

なお、本作のことは、絶対に群馬県民には教えないように。


■本編(73分)
「自分に関する案」「音楽に関する案」「相棒に関する案」「読書に関する案」「想像に関する案」「言葉に関する案」

■特典映像(25分)
「没案」「雑案」

寄稿のお知らせ

■コンテンツリーグがお笑い情報のフリーペーパーを創刊(お笑いナタリー)

私事で恐縮ですが、お笑いDVDを専門に取り扱っているレーベル“コンテンツリーグ”が創刊したフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』に、コラムを寄稿することになりました。コラムのタイトルは『神宮前四丁目視聴覚室』。過去にコンテンツリーグがリリースしてきた作品を紹介するという、いわゆる名盤レビューを務めさせていただいております。基本的なスタンスはブログでやっていることと変わりませんが、単なる焼き直しではなく、きちんと新しく書き下ろした原稿を寄せているので、その苦戦ぶりを楽しんでいただければと思います。まあ、600字前後の短いコラムなので、皆さんが期待されているような内容ではないと……え? 期待してない? いやいやいや。ちょっとくらいはしているでしょ? もう、素直じゃないんだから!

第1回となる今回は、某トリオの某単独公演の模様を収めたDVDを取り上げています。聞いたところによると、その某トリオの単独公演で、このフリーペーパーが配布されたとか、されていないとか。お見かけしたら、持って帰ってくださいね。なにせタダですから。それで、コラムを読んでみて、ちょーっとでもDVDのことが気になったら、買うか借りるかして鑑賞してみてくださいね。常にクオリティの高いコントを提供してくれる某トリオですが、とりわけこの作品は間違いないですから!

ちなみに、私の他にも、阿諏訪泰義さん(うしろシティ)の書き下ろしコラム『宇宙 日本 居酒屋』と、中野聡子さん(日本エレキテル連合)のイラスト『日本エレキテル連合の“コンテンツ電気”』も掲載されています。よもや、あの「もぎぼっこり」と「ダメヨ~ダメダメ!」のお二人と名を連ねることになろうとは。そんなわけで、もうプレッシャーが大変なことになっておりますが、どうぞ宜しくお願い致します。

「立川志の輔独演会」(岡山)

2014年5月22日、岡山市民文化ホールへと「立川志の輔独演会」の鑑賞に出向いた。同所で志の輔師匠の独演会を観るのは、これが三度目となる。一度目は2011年7月、二度目は2012年9月のことだった。当時の感想をブログに書き残しているので、気になる人は過去ログを確認してみるのもいいかもしれない。まあ、大した文章ではないけれど。

18時30分開演。前座は志の輔門下の立川志の太郎さん。ベトナムで格安の靴を買ったというマクラから、金の無い連中が酒やツマミを都合して飲み会を画策する古典落語『寄合酒』へ。各自が手に入れたツマミの入手経路に関するエピソードを連ねた演目で、オチが分かっているとどうしても冗長になってしまうのだが、志の太郎さんは不必要な部分をしっかり切り取って要点だけを抽出していたので、無理なく楽しむことが出来た。面白いけれどクセはない、前座の仕事をきっちりとこなした素晴らしい口演だったといえるだろう。

続けて、今回の主役である立川志の輔師匠が登場。移動手段(新幹線、リニアモーターカー等)に関するマクラから、清水義範の短編小説を原作とした新作落語『みどりの窓口』を披露した。みどりの窓口にやってくる人たちの主張に振り回される駅員の姿を描いた演目で、その現代的な設定とリアルだけどコミカルな人々の描写が笑いを誘う。人気の高い演目で、過去にCD化もされている。僕も何度か音源を耳にしているのだが、大いに笑わせてもらった。人間がしっかりと描かれているので、不意に飛び出す理不尽だけど理解できる言い回しの面白さから、どうしても逃れられない。……いや、逃れる必要は無いのだが。オチも素晴らしいのだが、今回はちょっと流し気味に落としていたような。

志の輔らくごのごらく(3)「みどりの窓口」「しじみ売り」―「朝日名人会」ライヴシリーズ31志の輔らくごのごらく(3)「みどりの窓口」「しじみ売り」―「朝日名人会」ライヴシリーズ31
(2005/11/23)
立川志の輔

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仲入り。トイレは相変わらず混む。小便を容易に処理できない女性は大変だと、改めて思う。

仲入り後、まずは長唄三味線の松永鉄九郎さんが登場。前回の独演会でも三味線を披露されていた方だ。相変わらず三味線の音色は心地良く、聴いている人間の気持ちをまったりとさせてくれる。『鷺娘』という曲を演奏していた。「サギムスメと言っても、「(電話を持ちながら)私、私……」というアレではありません」と、妙に笑わせ上手になっていたような。そのうち名義が三味線漫談になるのかもしれない。

トリは言うまでもなく志の輔師匠。マクラも振らずに、いきなり古典落語『帯久』を始める。帯屋久七という帯を扱った商売をしている男が、同じ町内で呉服屋を営んでいる和泉屋与兵衛の元を訪ねる。用件は金である。二十両の金を貸してほしい、という。そんな久七の要望を、人のいい与兵衛はすんなりと受け入れる。その姿に心を打たれたのか、久七も一月と経たないうちに金を返しにやってくる。しかし、しばらくすると、また金を貸してほしいとやってくる。しかも、以前よりも高額だ。それでも、与兵衛は逡巡することなく、久七に金を貸す。そんなことが何度か続き、とうとう与兵衛は久七に百両という大金を貸してしまう。与兵衛は「また、すぐに返してくれるだろう」と思っていたのだが、これがなかなか返しにやってこない。気が付けば師走、大晦日。新年の準備に、慌ただしくごった返した店の中。そこへ、久七が百両を返しにやってくる。出かける用事があった与兵衛は百両を確認し、挨拶もそこそこに出かけてしまう。店の者も久七を相手にする余裕はない。気が付くと、部屋の中には久七と、久七が持参した百両だけが……。金に目がくらんだ男と運命に踊らされた男が交錯する様子を描いた『帯久』は、とにかく重苦しい演目だ。笑いどころも少なく、その悲痛な展開に目を背けたくなる。……この重さにはどうしても慣れない。ところで、師匠の『帯久』はCDで聴いたことがあったのだが、ところどころに変化が見られ、非常に興味深かった。主に、店の人間に百両の所在を確認するくだりと、ある場所から叩き出された与兵衛があることをするまでの風景描写。残酷さを緩和するために、細かい人間らしい膨らみの部分を強調していたのではないか、と察する。

志の輔らくごのごらく(6)「朝日名人会」ライヴシリーズ66「帯久」志の輔らくごのごらく(6)「朝日名人会」ライヴシリーズ66「帯久」
(2010/12/15)
立川志の輔

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21時過ぎ、終演。最後に小保方さんに関する話をしていた気がするが、細かくは覚えていないので割愛。言わずもがな、面白かった! 新作と古典のダブルスはバランスが良い。

心のために命のために『飛ばしていくよ』


矢野顕子ほどのベテランに「飛ばしていくよ」なんて宣言されると、なんだかちょっとドキドキしてしまう。だって、矢野顕子はわざわざ「飛ばしていくよ」なんて宣言しなくても、いつだって飛ばしていたからだ。ゆるくてふわふわとした歌声に対して、どんな名曲も自己流にアレンジしてしまう我の強さ。ヒットチャートの最前線を突っ走っているアーティストたちとは無縁の立ち位置から、最前線の音楽を取り入れ続ける姿は、どっからどう見ても飛ばしている。そんな彼女が、わざわざ「飛ばしていくよ」というのだから、それはもうとんでもない事態が想定されて当然なのである。で、実際に、とんでもなかった。

「待ってなくていいかな」という一文で始まる『飛ばしていくよ』は、周囲の視線がもたらす束縛からの脱却を訴えたメッセージソングだ。ただ、こういった曲を歌うとき、矢野はそこに第三者を据えていることが多かった。例えば、『GO GIRL』という曲でも、「あざわらい うしろゆび つめたいひとたち そんなもんに負けちゃだめよ」という歌詞があるが、最終的には「あなたのこと大好きって 決めてしまった」と“あなた”の存在を提示している。しかし、『飛ばしていくよ』には、そういった存在が確認できない。そこには“わたし”しか存在しない。依存する対象がいない。故に、この曲はより力強く、個人へと突き刺さる。

この心だれのもの わたしだけのものでしょ
守ってあげるよ 全力で
気にしなくていいよね ちょっとくらい血がでても
命の方が大切でしょ


飛ばすことで受ける傷よりも、走り去らないことで失う“命”の大切さについて、考えさせられる一曲である。

『東京ダイナマイト単独ライヴ「COMEDIAN GOD」』

東京ダイナマイト 単独ライブ COMEDIAN GOD [DVD]東京ダイナマイト 単独ライブ COMEDIAN GOD [DVD]
(2013/02/27)
東京ダイナマイト

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2012年11月30日にルミネtheよしもとで開催された単独ライブの模様を収録。コンビ結成10周年という節目でのライブだが、やっていることはいつもと変わらない。バカバカしくもふてぶてしいステージが展開されている。一方、特典映像には、二人と縁のある人たちによる『東京ダイナマイト10周年お祝いコメント』を収録。芸人仲間たちとともに、棚橋弘至、オカダ・カズチカなどの格闘家がコメントしているあたり、彼らの特異な立ち位置について改めて考えさせられる。

東京ダイナマイトの魅力といえば、不条理な言動を無軌道に繰り返す松田大輔、それらを微笑みとともにボケ・ツッコミの両刀で打ち倒していくハチミツ二郎、そんな二人が絡み合って生じるナンセンスな笑いだ。何処までも意味を成さない会話が心地良い。それだけでも十二分に面白いのだが、そこへ更にマニアックな小ネタが加えられる。本作で使われているものを挙げると、「冷たくておいしい」「なにコラ! タココラ!」「あーっ、ペゴイペゴイ!」「ジョルト・コーラ!」などなど。これらの小ネタを自然にコントへ混ぜ込むことで、従来のナンセンスな笑いに密室的要素が加わり、彼らにしか出せない独自の色を作り上げるのだ。個人的には、シチュエーションコント『BAR』がモスト。まさか、藤田純の『ファイナル焼酎』をここで聴けるとは……! 幕間には、ハチミツが松田と思い出の場所を巡る『じろ散歩』を収録。ハチミツが離婚届を書いた場所とかが分かります。


■本編(115分)
「ぐりとぐら」「領収書」「なめこJAPAN女子プロレス2012」「歯医者」「BAR」「料理屋」「最初褒めてるのかと思ったら途中から怒る人」「フーターズ」「COMEDIAN GOD」 「じろ散歩」

■特典映像(30分)
「10周年おもしろクイズコーナー」(ゲスト:猫ひろし、小島よしお、伊達みきお(サンドウィッチマン))
「東京ダイナマイト10周年お祝いコメント」(タカアンドトシ、ライセンス、しずる、ダイノジ、FUJIWARA、次長課長、パンクブーブー、2700、10-FEET、棚橋弘至、中邑真輔、邪道&外道、オカダ・カズチカ)

『ニッチェ第2回単独ライブ「アイスキャンデー」』

ニッチェ第2回単独ライブ「アイスキャンデー」 [DVD]ニッチェ第2回単独ライブ「アイスキャンデー」 [DVD]
(2013/08/21)
江上 敬子、近藤 くみこ 他

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2013年5月16日から19日にかけて、東京・ウッディシアター中目黒で開催された単独ライブの模様を収録。ニッチェのネタといえば、見た目も中身もパワフルな演技に定評がある江上敬子と、そんな江上と一定の距離を保ってツッコミをいれる近藤くみこの二人が織り成す、大衆性の高いコントが特徴だ。老若男女を問わない度量の広さは、若手随一と言っても過言ではないだろう。とはいえ、そこは芸人の独壇場となる単独ライブ。間口も多少は狭まっている。

タッキー&翼のイベントで某アイドルのファンが暴走する『JOSHIMA』、力士になることを決意した女性の葛藤を描いた『すもメンパラダイス』、謝罪の気持ちが結婚する喜びを超越してしまう『謝罪結婚記者会見』(結婚相手を演じる近藤が浜野謙太にそっくり)など、どのコントも相変わらず面白い。中でも、スポブラを着け始めて大人ぶっている小学生が、大人の現実をまざまざと見せつけられる『ケイコちゃんとクミコおねいちゃん』は秀逸。子ども(江上)が年上の女性(近藤)に絡む展開は過去のネタにも見られたが、「スポブラを着けて大人ぶっている」という女性ならでは設定が素晴らしい。このリアリティは男性には出せない。思えば、今回のライブでは、“女性”を意識しているネタが少なからず見受けられた。大衆ウケするキャラクターコントから脱却し、等身大の女性として魅せる笑いを目指しているのかもしれない。なお、第3回単独はDVD化されないとのこと。うーむ、残念。


■本編(74分)
「JOSHIMA」「ケイコちゃんとクミコおねいちゃん」「毒舌漫才」「すもメンパラダイス」「母ひとり子ひとりのハートフルショートコント」「謝罪結婚記者会見」「漫才」「東京のおばさん」

■特典映像(20分)
「ニッチェ どっちがいい女でしょう対決!」「踊る親友」(ニッチェによる音声ネタ解説)

あの番組のあの企画の件。

「我々は一つの企画を失った。

これは敗北を意味するのか? 否! 始まりなのだ!

テレ朝に比べ我がフジの視聴率は30分の1である!(※嘘です)

にも関わらず、今日まで戦い抜いてこられたのは何故か!

諸君! 我がフジのバラエティ信念が正しいからだ!

一握りのエリート(※たぶん加地P)が二冠王にまで膨れ上がったテレ朝を支配して50余年、

お台場に住む我々が自由を要求して、何度ご意見ご感想に踏みにじられたかを思い起こすがいい!

フジの掲げる、バラエティ一つ一つの自由のための戦いを、

視聴者が見捨てる訳は無い!

我々の番組、諸君らが愛してくれためちゃイケ(の企画)は死んだ、何故だ!」

代理弁護士「あまりにひどい」


こちらからは以上です。

「海洋堂ホビー館 四万十」に行ってきた!

なんとなく、「海洋堂ホビー館 四万十」に行ってみる。

「海洋堂ホビー館 四万十」は、その名の通り、高知県高岡郡四万十にある海洋堂のフィギュアを取り扱ったミュージアムである。キャッチコピーは“へんぴなミュージアム”。四国に住んでいない人には、このキャッチコピーはあまりピンとこないかもしれない。しかし、地図でその場所を確認してみれば、それがどれほどへんぴな場所に建っているのかが、なんとなく理解できる筈だ。高知の山中、周辺には何もない。どうしてこんな場所に、海洋堂ホビー館などというマニアックな施設を建てようなどと思いついたのか。何か深い理由があるのかもしれないが、行く側にしてみれば、少々難儀な話である。

当日、香川県某市にある自宅を出発したのは、午前11時ごろ。途中、うどん屋で昼食を取ったり、ドラッグストアで飲み物を購入したりと、多少の寄り道をしていたことを考慮すると、ほぼ正午に出発したと考えていいだろう。某インターチェンジから車を高速道路へと乗り入れる。この長い道程、愛車のガソリン容量が足りるかどうかも分からないが、出来るだけブッ飛ばして行こうじゃないか! ……と思っていたのだが、高速に入って10分もしないうちに渋滞に引っ掛かる。これが実に長い。じわりじわりと確実に、前へ前へと進むのだが、なかなかスムーズには進まない。田舎で暮らしていることもあって、普段はなかなか体験することのない渋滞に新鮮味を覚えるも、すぐさま退屈する。車内では、先日購入したRIP SLYMEのベストアルバムを流していたので、それにノることで状況を乗り切る。

結局、高松自動車道から松山自動車道・高知自動車道・徳島自動車道へと分断する川之江ジャンクションまで、その渋滞は続いた。実に厳しい戦いであった。しかし、ここからは軽快にブッ飛ばすことが出来る。アクセル全開でガンガン走る。ガンガン走る。ガンガン走る。……が、まったくゴールが見えない。大盛り料理を提供してくれる「ひばり食堂」が近い大豊インターを越えて、天然記念物の龍河洞が近くて遠い南国インターを越えて、桂浜が近いような遠いような高知インターを越えても、まだまだ着かない。その後、伊野、土佐、須崎、中土佐と、まったく馴染みのない場所を通り過ぎて、ようやく四万十の文字が近くに見えてくるが、まだ安心してはいけない。それは四万十町東インターである。「海洋堂ホビー館 四万十」へ行くには、更にその先にある四万十町中央インターで下りなくてはならない。……ただ、ここで気を付ける必要はない。何故ならば、そこが高知自動車道の終点だからだ。

高速道路を下りてからも、まだまだ道は続く。地図を確認しながら進んでいると、そのうち「海洋堂ホビー館 四万十」と描かれた案内板が見えてくるので、そこからはそれに従ってハンドルを切るようにする。しばらく山道を走っていると、警備員風の男性に止められる。何処へ行くのかと聞くので、ホビー館であると答えると、この先にあるホビー館の駐車場は満車なので、この「海洋堂かっぱ館」の駐車場を使ってくださいと言われる。更に、ゴールデンウィークによる混雑を想定して、この連休中はかっぱ館とホビー館を繋ぐシャトルバスを運行しているので、それで移動してくれとも言われる。成程。とはいえ、見るとかっぱ館の駐車場も、かなり混み合っている。幸い、かろうじて空きスペースがあったので、さして待たされずに停めることが出来た。こんな山奥まで、わざわざ海洋堂のフィギュアを見るために、これだけの人が集まっているのかと思うと、なにやら不思議だ。バスは随時運行中とのことだったので、これまたさして待たされずに乗ることが出来た。バスに揺られて5分ほどで到着。バスを降りて、すぐに目に飛び込んできた景色に思わず唸った。とても山奥に建っているとは思えない、カラフルで大きなミュージアムがそこにあったからだ。

「海洋堂ホビー館 四万十」の建物は、廃校となった小学校の体育館を改築されたものだという。そこにカラフルな彩色が施されている。とても綺麗だ。バスの待合所からホビー館までの移動中、幾つかの売店を横切った。フライドポテト、焼きそば、かき氷などを売っているらしい。夏だからなのか、それとも普段から売っているのか。少々、興味を惹かれたが、資金のことを考えて諦める。入口の手前には、子どもが遊ぶための木製の遊具が幾つか。河童が重機を取り扱っている木像もあって、子連れで来てもなかなか楽しそうだ。入口には沢山の人が並んでいたが、入場の手続きを済ませるだけだったので、大して時間はかからず。従来は自販機でチケットを買わなくてはならないようだったが、これもゴールデンウィークの混雑を予想してか、スタッフのおじさんが代わりにチケットを買ってくれた。ホビー館とかっぱ館の合体チケットがお得だと言われたので、それを購入する。1,200円也。

建物に入ると、早々に『よつばと!』のよつばとダンボーがお出迎え。デカい。二人の後ろには、海賊船を思わせる巨大な船が建っている。入って左手を見ると、『北斗の拳』のケンシロウと巨大な恐竜がこちらを威嚇しているし、右手を見ると売店にたむろする客たちが放つエネルギーが凄まじい。館内は写真撮影OKとのことだったので、ここぞとばかりに遠慮無く撮影する。

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この他にも、海洋堂フィギュアの作品をズラリと並べた陳列棚に、その作品のバリエーションを感じさせられるヒストリーコーナーなど、狭いながらも充実のラインナップに胸が躍った。しかし、なにより私の心を震わせたのは、多種多様な海洋堂のフィギュアを取り扱ったガチャポンコーナーである。動物、岡本太郎、妖怪、美少女のガチャポンがあったので、色々と手を出す。おおっ。一つ目小僧だ。おおっ。ふしぎの海のナディアだ。おおっ。こどもの樹だ。……個人的にはノンが欲しかったぞ。まあいいや。大人も子どももお兄さんもお姉さんも入り混じった空間で、ガチャポンワールドをご堪能。企画展では、高知県在住の昭和コレクター・高橋俊和氏による【昭和の面白コレクション ぼくのタイムスリップ展】を開催。こちらもかなり充実した内容になっていて、楽しかった。

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高知の山奥とは思えない、大変にマニアックな空間を楽しめる、素晴らしいミュージアムだった。また行きたい。今年中にまた行きたい。着くまでに三時間かかったけど(午後三時着)。

「海洋堂ホビー館 四万十」を堪能し、既にとても満足した私だったが、「海洋堂かっぱ館」にも入ることが出来る合体チケットを購入していたので、そちらにも足を運ぶことに。ここでは一般公募されたかっぱの造形がガラスケースに陳列されていて、手作りの味わいを楽しめる。こちらも写真を何枚か撮影したのだが、館内が撮影OKだったのかを覚えていないので(撮影している人がいたので、つい乗じてしまったのである)、こちらの写真は貼らない。ただ、流線型河童やスク水河童、終戦を祝う河童など、なんか色々なメッセージや趣味嗜好がダダ漏れになっていて、マニアック度はホビー館以上。河童なんて……と吐き捨てるのは勿体無い。一見の価値あり、である。

『ぱいかじ南海作戦』

ぱいかじ南海作戦 DVDぱいかじ南海作戦 DVD
(2013/01/23)
阿部サダヲ、永山絢斗 他

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仕事を失い、妻とも離婚して、何もかもを失ってしまったカメラマン・佐々木は、ふとした思いつきで沖縄へとやってくる。飛行機から船へと乗り継いで、更にレンタカーを運転して、辿り着いたのはとある島の果てにある砂浜だった。そこで出会った四人のホームレスたちと意気投合した佐々木は、彼らに南の島での時間の過ごし方を教わる。すっかり四人のことを信頼していた佐々木だったが、ある日の朝、彼らが自分の荷物とともに姿を消していることに気が付いて、呆然とする。しかし、色々な喜びを教えてくれた彼らのことを通報する気にもなれず、ただただ途方に暮れるばかり。そんなある日、休暇を取って沖縄にやってきた若者“オッコチ”と、関西出身の女性二人組“アパ”と“キミ”がやってきて……。

本作のことは、テレビのコマーシャルで知った。ただ、そのコマーシャルでは、阿部サダヲが南の島で楽しく過ごすという情報しか伝わってこず、正直なところ「どうせ南の島で心が洗われたとかなんとか言うだけの、手抜き映画なのだろう」と思っていたのだが、監督・脚本を細川徹(※シティボーイズやラバーガールの舞台を演出する作家。また、コントユニット“男子はだまってなさいよ!”を手掛けていることでも知られる)が担当している知り、今回の鑑賞と相成った。原作は椎名誠の同名小説。未読である。

基本的に、ファンタジー色の強い作品だ。いくら南の島とはいえ、大の大人が一人でいつまでも同じ砂浜に滞在できるとは思えないし、そんな如何にも怪しい人物と旅行者が自然に共同生活を始める流れも無理を感じる。まあ、この辺りのことは、総じて「南の島だから仕方がない」と断じてしまってもいいだろう。先にも書いたように、原作の小説は未読だが、印象としては原作を踏襲した作りになっているように感じた。少なくとも、三木聡監督の『イン・ザ・プール』の様にやりたい放題な印象は受けない(※三木氏もシティボーイズの舞台を演出していたので、ファンとしてはついつい両者を比較してしまう)。南の島での暮らし方や、ホームレスの侵略を警戒してテントの周辺に罠を仕掛けるくだりなどは、原作に忠実なのではないだろうか。……あくまでも読んでいないが。ただ、時たま見られる笑いどころに、細川徹のセンスが垣間見えていた。例えば、ホームレスと決着をつける場面のバカバカしい見せ方などは、まさしく細川のセンスであった。

惜しむらくは、あまりにも急展開なオチだろう。ネタバレになるが故に細かい説明は出来ないが、なんとも投げっぱなしなオチである。どうやら、このオチは原作にあるものらしく(※あまりにもどうかと思ったので、鑑賞後にネットで感想を調べて回ったのである)、細川もかなり悩んだのではないかと想像される。今の時代に生きているイイ年を重ねた大人が、こんな『未来少年コナン』みたいなことをするわけがない。このオチで、それまで自然に受け入れられていた南の島ファンタジーが、非現実的なモノとしてはっきりと認識させられてしまった。惜しい。実に、惜しい。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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