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『磁石単独ライブ「Lucky7」』

磁石 単独ライブ 「Lucky7」 [DVD]磁石 単独ライブ 「Lucky7」 [DVD]
(2013/12/27)
磁石

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『磁石単独ライブ「Lucky7」』を観る。

磁石はホリプロコムに所属するお笑いコンビである。日本映画学校の学生だった広島県出身の佐々木優介と秋田県出身の永沢たかしによって、2000年に結成された。コンビ名は二人のイニシャルが“S”と“N”なところに由来している。永沢の斜め上を行くボケと佐々木のしなやかなツッコミによる漫才がお笑い好きの間で注目を集めるが、若手漫才師の登竜門『M-1グランプリ』で評価されることはなかった。しかし、『M-1』終了後に始まった賞レース『THE MANZAI』には、2年連続で決勝進出を果たしている。本作は、そんな彼らが『THE MANZAI 2013』出場を控えていた、2013年8月に銀座・博品館劇場にて開催した単独ライブの模様が収められている。

既にご存知の方も多いと思うが、『THE MANZAI 2013』において磁石は決勝戦に進出することが出来なかった。過去二回の大会ではサーキットを上位で突破していた彼らのまさかの敗退は、とても大きな衝撃を与えたモノである。一体、何がいけなかったのか。過去二回の大会を経て、彼らの芸が飽きられてしまったのか。それとも、デビュー以来、紆余曲折はあったものの、常に向上し続けていた彼らの漫才に、遂に陰りが見え始めたのか。様々な憶測が自分の中で飛び交っていたが、とにかくネタを観てみないことには話は始まらない。とはいえ、準決勝敗退した事実に間違いはないので、どちらかというと期待せずに鑑賞することとなった。

『磁石単独ライブ「Lucky7」』は5本の漫才と3本のコントで構成されている。5本の漫才というと少なく感じられるかもしれないが、複数のネタが一つにまとめられていることもある(例えば、一本目の漫才『恋愛』は「恋愛シミュレーションゲーム」「お見合いパーティ」「絡まれた女性を助ける」の3ブロックで構成されている)ので、決して短く感じない。また、ネタとネタの間には、必ず幕間映像が挿入されている。パッケージ裏にある“単独ライブを完全収録”の一文は伊達じゃない。なかなかのボリュームだ。その代わり、特典映像は幕間で使用されなかった映像を収録しただけの、ごくささやかなものになっている。

心配していた漫才のクオリティは、相変わらずの高水準で一安心。無秩序な永沢のボケと正確な佐々木のツッコミを楽しめる。また、これまでの漫才では、あまり見られなかった新しい要素も。『THE MANZAI 2012』において、女性に対して激しく切り込んだ「ブスは待つ!」というキラーワードを繰り出して評価されていた彼らだが、本作ではその部分を更に深化。結婚した佐々木に対して、なかなかモテない永沢が流れを無視して女性に対する不満をブチ撒けるという暴挙に打って出ている。また、これがなかなか的確で面白い。このスタイルを完成させていけば、彼らならではの新しいボヤキ漫才が出来るのではないだろうか。今年の『THE MANZAI 2014』決勝戦が楽しみだ。

一方、さりげなくコントも進化している。以前の磁石が単独ライブで披露していたコントは、漫才師が余芸でやっているような軽めのノリが感じられたが、本作に収録されているコントはなかなか本格的。とりわけ、人の形をしたパソコンが存在する未来を舞台とした『人間パソコン』は、設定の時点で秀逸。オチも素晴らしい。もうちょっとパソコンならではの機能としての側面を煮詰めていれば、更に完成度の高い作品に仕上がっていたのではないかと思う。本腰を入れれば、銀シャリ以来の漫才師による『キングオブコント』ファイナリスト、あるのでは。

やや器用貧乏なところもあるが、しかし着実に漫才師として試行錯誤を繰り返している磁石。その芸人としての到達点、そろそろ見えそうな気がするが、どうだろう。


■本編(111分)
「怪盗セブンフェイス」「オープニング」「恋愛」「ラッキーチャレンジ前編」「メガネライダー」「ラッキーチャレンジ後編」「人間パソコン」「親子大喜利」「不良映画」「CDTV」「結婚式司会」「親子漫才」「海外旅行」「相方への手紙」「シェフ」「エンドロール(メガネライダー)」

■特典映像(3分)
未公開VTR「単独ライブの意気込み」
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『キングオブコント2014』システム変更の件

『キングオブコント』決勝戦のシステムが大幅に変更されるという。歴代の決勝戦で十二分に盛り上がっていた人間としては「もう五回も同じシステムでやってるんだから、別に今のままでもいいんじゃない?」と保守的なことを思うのだが、どうやら新しいシステムもそれはそれで面白そうなので、とりあえず様子見といったところ。とはいえ、例年通りの盛り上がりが期待できるのだろうか、と危惧するところも少し。まあ、蓋は開けてみないと分からない。あらゆる賞レースの中でも『キングオブコント』推しの私としては、成功することを願うばかりである。……という、当たり障りのないコメントで終わるのもアレなので、もうちょっと踏み込もうか。

決勝に進出できるユニットの枠が8組から10組になるのは、純粋に嬉しい。間口が広がったからといって、これまで決勝戦に上がれなかった芸人が勝ち上がれるようになるとは限らないけれど、チャンスの幅が広がったことは間違いない。インスタントジョンソンとか、ザ・プラン9とか、その辺の人たちに頑張ってもらいたいところ。……アームストロングはなんで解散したんだッ!(まだスッキリできてない人)

1回戦の一騎打ちシステムもアツい。最下位を作らないようにするための配慮なんだろうけれど、思わぬ展開も期待できそうなところがイイ。「そこが落ちるの!?」と「そこが上がっちゃうんだ!?」という二種類のリアクションが飛び交うような、楽しい大会になりそうだ。2回戦の暫定王者システムは、色んな意味でバクチになりそう。過去の大会では、二回戦は一回戦8位から順番にネタを披露していたから、終盤にかけて否が応でも盛り上がる展開になっていた。下位の芸人が上位を上回るのではないかというドキドキハラハラも楽しめた。でも、今回のルールだと、二回戦の順番は抽選で決まるみたいなので、もしかするとトリのネタがあんまり盛り上がらないという恐ろしい展開になる可能性が……。すっごい失礼な例えになるけれど、暫定王者のかもめんたる『路上詩人』にアルコ&ピース『受精』が挑む、みたいなことも有り得るわけで……本当に失礼だな。すいません。とはいえ、賞レースならではの不思議な力が働いて、ドラマチックな展開を迎えてくれるんじゃないかっていう期待はある。司会は期待を裏切らないダウンタウンだしね。ていうか、天竺鼠が浜ちゃんの不倫をイジってくれればいいのにな!(←放送事故を期待するバカ)

ま、なんだかんだで、本当に楽しみです。わくわく。

2014年7月のリリース予定

■購入予定
02「もしかしてだけど、ミュージックビデオDVD
02「流れ星ベストネタライブ「回帰」

■テレビ関係
02「バナナステーキ DVD-BOX 1
02「バナナステーキ rare
02「バナナステーキ medium
02「バナナステーキ well-done
02「ゲームセンターCX 有野の挑戦 in 武道館
04「江頭2:50のがんばれ! エガちゃんピン5 アルティメット
16「ロクタロー 赤盤」(ジョビジョバ)
16「ロクタロー 白盤」(ジョビジョバ)
16「さるしばい 若草」(ジョビジョバ)
16「さるしばい 檸檬」(ジョビジョバ)
16「さるしばい 山吹」(ジョビジョバ)
16「「ウレロ☆未体験少女」通常版 DVD BOX
16「「ウレロ☆未体験少女」通常版 Blu-ray BOX
16「「ウレロ☆未体験少女」豪華版 DVD-BOX 【テレビ東京 Loppi HMV限定】
16「「ウレロ☆未体験少女」豪華版 Blu-ray BOX 【テレビ東京 Loppi HMV限定】
23「竹山ロックンロール 4
23「にけつッ!!22
23「内村さまぁ~ずvol.50」(ゲスト:バカリズム、ドランクドラゴン、バイきんぐ)
23「内村さまぁ~ずvol.51」(ゲスト:ずん、ハマカーン、東貴博)
23「内村さまぁ~ずvol.52」(ゲスト:大久保佳代子、ロッチ・我が家、出川哲朗)
27「東京03角田&ゆってぃのぶらり作曲の旅DVD 東海編 2
30「バナナTV ~タイ・バンコク編~(完全版)
30「バナナTV ~サイパン編~(完全版)
30「バナナTV ~ハワイ編 Part2~(完全版)

■その他
16「ジョビジョバ大ピンチ スペーストラベラーズ ver.Zero
16「ジョビジョバのバ
23「松喬十六夜
23「LICENSE vol.TALK ∞03

ボーナスが楽しみになってきた7月は、テレビ番組関係のDVDがやたらめったらリリースされるようで。いざ並べてみたら、これがとてつもない枚数……なのは別にいいんだけれど、一方のお笑い系DVDがちょいと閑古鳥なのが寂しいところ。一応、「ロクタロー」「さるしばい」などの関連DVDを一気にリリースするジョビジョバが目立つけれど、これらはVHSでリリースされていた作品をDVD化しただけの再販なので、やっぱりちょっと寂しい。8月も今のところ気になる作品は三枚しかない(「トータルテンボス全国漫才ライブ2013 わらおう」「腹腹電気」「2014千原ジュニア40歳LIVE「千原ジュニア×□」」)し……やっぱり、ネタ方面はちょっと落ち着いているんだなあと再認識。それはそうとして、どぶろっくのDVDが気になる今日この頃である。楽すみぃ。

40でジュニアと呼ばれたよ

2014年3月31日に東京・両国国技館で開催された「2014 千原ジュニア 40歳LIVE『千原ジュニア×□』in 両国国技館」が、DVD化されるとのこと。

2014千原ジュニア40歳LIVE「千原ジュニア×□」 [DVD]2014千原ジュニア40歳LIVE「千原ジュニア×□」 [DVD]
(2014/08/27)
千原ジュニア、篠山紀信 他

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このライブの詳細を知った時に「これをDVD化しないのは勿体無いだろ!」と思っていたので、今回のリリースは納得というか、妥当というか、当然といったところ。むしろ、こういう時にブルーレイ化しないところに、よしもとの限界を感じる。……よしもとに限った話じゃないけどな。ところで、出演者の中に明石家さんまとケンドーコバヤシの名前がないけれど、もしかして未収録なんだろうか。さんま師匠はDVD化に否定的だという話を聞いたことはあるけれど、そのためなんだろうか。まあ、それはしょうがないにしても、巻き添えを食ったケンコバがちと可哀想。

ちなみに、千原ジュニアが過去にリリースした個人名義のライブDVDは、以下の通り。

囚(トラ)』(03年05月28日)
囚 040229』(04年05月26日)
-詩-05TOUR』(05年06月29日)
6人の放送作家と1人の千原ジュニア』(06年07月19日)


色んな人とコラボしているという意味では、40歳ライブは『6人の放送作家と1人の千原ジュニア』から派生しているといえるのかもしれない。宮藤官九郎は両方のライブに参加しているので、見比べてみるのも楽しそう。

超どうでもいい話。

書店で買った本を紙袋に入れられるのだが、まるで必要性を感じないのは私だけなんだろうか。そりゃ、まったく要らないってことはない。二冊も三冊も買ったときには、一袋にまとまっている方が持ち運びに便利なのは認める。ただ、これに関しては、別にビニール袋でいいんじゃねーのって気もする。映画館でパンフレットを買ったときに入れてもらうような、薄めのビニール袋でいいじゃん、と。ていうか、あいつ防御力が低すぎる気がするんだけれど。すぐ破れるし、外からの圧迫を防がないし、なにより濡れたら本ともども死に絶えるところが情けない。なんなんだあいつ。ガッツだけでなんとか生きてるネスか。おかげで再利用できないし。……再利用したところで、本を入れる以外に目的が思いつかないし。本当に、なんなんだあいつ。まったく。

ウエストランド『漫才商店街』

漫才商店街 [DVD]漫才商店街 [DVD]
(2013/10/23)
ウエストランド

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タイタン所属の漫才師、ウエストランドのベストセレクション。ウエストランドは中学・高校の同級生である井口浩之と河本太によって、2008年に結成された。背の低い方が井口、背の高い方が河本である。ボケなのにあまり喋らない河本にツッコミの井口が早口でまくし立てる漫才は一定の評価を得ており、『THE MANZAI 2012』では敗者復活戦に選出されている。2013年4月からの一年間は『笑っていいとも!』にレギュラー出演(水曜隔週)、あの最終回特番にも立ち会った。今後、更なる進化が期待される漫才師の一組と言っていいだろう。

ウエストランドの漫才の魅力は、井口の例えツッコミに絞られる。井口の例えツッコミは長い。とても長い。きっかけになった河本のボケがどうだったのかを思い出せなくなるほどに長い。その上、突拍子もない。フリーペーパーで例えていた筈が、気が付くと、自身がモテないことのボヤきに移行している。何がどうしてそんな話になったのか。そこから更に、自らのネガティブな体験談やオーソドックスな漫才師になれなかったことへの葛藤へと発展していくのだから、いよいよ意味が分からない。しかし、その公私混同とした漫才が、ウエストランドというコンビに対する親近感を呼び起こす。それは、DJとリスナーが感覚を共有し合う、ラジオのそれによく似ている。この芸風がもっと世間に浸透していけば、物凄い漫才師になるのではないだろうか。……あ、河本について書くスペースが……。


■本編【46分】
「ラーメン屋」「定食屋」「牛丼屋」「喫茶店」「○○屋1」「○○屋2」「スカウト」「カツアゲ」「青春」

10年目のガチョウ

THE GEESEのコントセレクションDVDがリリースされるとのこと。

ザ・ギース コントセレクション「ニューオールド」 [DVD]ザ・ギース コントセレクション「ニューオールド」 [DVD]
(2014/09/24)
ザ・ギース

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THE GEESEは尾関高史と高佐一慈によって2004年に結成された。つまり今年で結成10周年。めでたいね。「歩行者教習所」「ずっと隠していたクイズ」「喫茶店でヒーローインタビュー」などの一風変わった設定のコントで注目を集め、2008年には『キングオブコント2008』決勝戦に進出。その後、大規模な賞レースで評価されることはなかったものの、単独ライブは定期的に開催して、着実にコント師としての腕を磨き上げていた。ぐわしぐわし(磨く音)。本作には、そんな彼らのネタを厳選し、再演するライブの模様が収録されるとかなんとか。ライブは7月10日に開催予定、6月22日からチケットが発売されるようなので、気になる方は行けばいいんじゃないかしらん。

ちなみに、THE GEESEが過去にリリースしたDVDは、以下の通り。

09年『THE GEESE 1st DVD Dr.バードと優しい機械
10年『THE GEESE ALTERNATE GREEN
12年『THE GEESE Poetry Vacation


ところで、本作はコンテンツリーグよりリリースされる模様。昨年、THE GEESEと同じ事務所に所属するラブレターズがコンテンツリーグからDVDをリリースしているんだけれど(『ラブレターズ単独ライブ LOVE LETTERZ MADE 「YOU SPIN ME ROUND」&ベストネタセレクション』)、その繋がりがちゃんと残っているんだと思うと、なにやら嬉しいものがあったりなかったり。これから、THE GEESEの単独ライブを開催した時には、コンテンツリーグがちゃんとソフト化してくれるんじゃないかと期待しているんだけど、どうなることやら。とりま、よろしくお願いしまーす。

あるコンビの解散に寄せて。

人力舎所属の漫才師、スパナペンチが解散を発表した。

スパナペンチは2009年に早稲田大学の学生同士で結成された。まだまだ若手ではあったが、『THE MANZAI 2013』の本選サーキットで上位に食い込んでいる(10月20日・東京会場2位)。決勝進出は叶わなかったもののワイルドカードには進出しており、これからの活躍が期待されていたと断言していいだろう。そんなコンビが解散しなくてはならないとは。なんとも世知辛い話である。

……で、話は終わらない。

このニュースが飛び込んできた直後、『共感百景』『田中が考え中』『東京漫才サミット』などの様々なお笑い興行を打ち出しているスラッシュパイルの代表・片山勝三氏が、彼らを擁護するコメントをツイートした。その内容を端的にまとめると、「解散は仕方がないことだが、どうして事務所を離れなくてはならないのか!」というもの。確かに、人力舎のホームページに掲載された彼らのコメントには、「スパナペンチは解散し、人力舎を離れる」とある。また、そのコメントによると、メンバーの一人である永田敬介は芸人としての活動を継続するらしい。

わざわざ言うまでもないことだが、コンビを解散してピンになったからって事務所を離れる必要はない。劇団ひとりだって、バカリズムだって、ゆってぃだって、コンビを解散しても事務所はそのままだ。なのに、スパナペンチは解散すると同時に、事務所を離れることになってしまった。何故なのか。こうなると、もう一人のメンバー高橋諒哲の「いつかきっとこの恩は返す、ということです。忘れないでください。僕は絶対に忘れません」というコメントが、妙に殺伐として見えてくる。

正直なところ、この件に対する興味はゴシップ的なところが大きいので、ブログの記事にするつもりはなかった。自分のそういうゲスい側面を否定するつもりはないが、ブログという場所に対するそれなりの分別である。ただ、このタチの悪い流れを、自分なりにきちんとまとめておきたいという気持ちがあったので、この誰の得にもならない記事を書きました。ゴメンね。というわけで、最後に思いの丈を述べて、この記事を終わらせることにする。

俺が好きだった人力舎はこんなキナ臭い事務所じゃなかったよなあ……。

キンモクセイの香りがしてたまらなくなった

ドラッグストアで晩酌を購入していると、聞き覚えのある歌声が有線から耳に飛び込んできた。繊細で優しい男性の歌声。少し考えて、すぐに誰の声か見当がついた。もしかしたら活動を再開したのか。しかし、集中して聴いてみると、以前にリリースされた楽曲だということに気が付いた。合わせて聴こえてくる、個性的ではないけれど伸びやかな美しい女性の声は、当時にリリースされたデュエット曲の存在を思い出させたのである。『二人のムラサキ東京』。女性ボーカルは『Let It Go』で話題の松たか子、男性ボーカルは伊藤俊吾……もとい、唯一無二の邦楽バンドキンモクセイである。


2008年の活動休止以降、キンモクセイの話を一度として耳にしていなかった。特に、ボーカルの伊藤俊吾に関して、まったく情報が出回っていなかったことが、不思議で仕方なかった。バンドが活動休止に至った場合、ボーカルがソロ活動に専念するケースは少なくない。まして、伊藤はキンモクセイの楽曲の作詞・作曲を手掛け、他のアーティストに曲を提供するほどの才能を持っていた。それなのに、何故、どうして、どういうことなのか。

有線で耳にした音楽をきっかけに、なんとなく調べてみたところ、すぐさまホームページを運営していることが分かった。なんだ、こんなに簡単に分かることだったのか……と思ったが、よくよく見てみると、それは偶然にも今年の4月になって開設されたものだった。そのホームページには、伊藤自身による挨拶文も掲載されていたのだが……それに関しては、各自で確認してもらいたい。その内容はなかなかに衝撃的だったが、なるほどと合点もいった。ならば、これからの活動を応援し、復活を楽しみにするだけである。

キンモクセイといえば、一般的には紅白出場曲である『二人のアカボシ』やアニメ『あたしンち』の主題歌『さらば』などが有名だが、個人的にはより以降の曲にこそ魅力を感じる。疾走感がハンパじゃない『車線変更25時』、生命と愛の温もりが愛おしい『むすんでひらいて』、冬の寒さが身に染みる『冬の磁石』など、名曲揃い。とりわけ『メロディ』のじわじわと広がっていく壮大なイメージは、筆舌し難い美しさがある。


過去の記憶と捨て去ることなく、どうぞ聴いていただきたい。

『チュートリアリズムⅣ+ASIA』

チュートリアリズムIV+ASIA [DVD]チュートリアリズムIV+ASIA [DVD]
(2013/03/27)
チュートリアル

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2012年11月から12月にかけて全国6都市を回った単独ツアーより、11月29日の大阪公演の模様を収録。およそ3年ぶりの単独ツアーということで、芸人としてのカンも鈍ってしまったのではないかと危惧していたが、フタを開けてみてビックリ。過去にリリースされたDVDの中でも、最高の完成度を誇る作品に仕上がっていた。まあ、正直なところ、序盤の『福田復活祭』『コント:福田』『福田復活祭 本番』の“福田三部作”には、ちょっと食あたりならぬ福田あたりを起こしそうになったけれど。それ以外は文句無しの出来栄え!

鍋好きの徳井が過剰に先輩風を吹かせる『漫才』は当たり前に面白いし、ハロウィンパーティへと向かっている最中に痴漢容疑で逮捕されてしまったパンプキン男の悲劇を描いた『それでも僕はやってない』、政治家のスキャンダルに敏腕記者?ヨギータが迫る『スキャンダル』、次々と掛かってくるボケ電話に福田のツッコミが冴え渡る『コリトール』など、コントも外れ無し。その中でも、温泉旅館のカウンターを舞台に繰り広げられるシチュエーションコント『山水館』は、キャラクターにも小道具にも殆ど頼らず、ただ二人のセンスがぶつかり合っているだけの肉弾コントで、コンビとしての力量をまざまざと見せつけている逸品。個人的には、往年のさまぁ~ずを彷彿とした。特典映像で、ライブを続けることに消極的な姿勢を見せていた彼らだが、是非に死ぬまでステージに上がり続けてもらいたい。割とマジで。


■本編(169分)
「BE MY BABY」「オープニング」「漫才」「福田復活祭」「福田」「福田復活祭 本番」「それでも僕はやってない」「スクープ!」「山水館」「実録!サプライズ!」「スキャンダル」「ずっとお前が好きだった」「コリトール」「エンディング」

■特典映像(10分)
「TutorialismⅣ+ASIA特典映像的なVTR」

ロックの日だから、JUMPするよ!


本日、6月9日はロックの日であるという。なるほど、確かに。会話に困った時にはついつい下ネタを口にしてしまうコミュニケーション能力どっちらけな自分は、どうしても6と9という数字の組み合わせにワイセツなモーソーを繰り広げてしまうのだが、言われてみればその通りである。6月6日はかわいいコックさん、6月9日はカッコいいロックさんの日というわけだ。いや、何が「というわけだ」なのかは分からないが、まあ、あれだ。なんとなく釈然としてくれ。

で、せっかくなので、ロックについての記事を書こうと思ったのだが、これがどうにもこうにもラチが明かない。ちなみに、ラチというのは埒(囲いや仕切り)のことであって、拉致ではない。拉致とロックといえば北朝鮮のことを歌ったロックンロールキングこと忌野清志郎を彷彿とさせるが、それは置いておく。最近、キヨシローの『JUMP』にドはまりして、晩年のアルバムを買い集めている話も、ここでは特に広げない。『JUMP』が収録されている『GOD』というアルバムが神がかり的な作品で、中でも『春の嵐』という曲が感涙必須の超名曲だということも、さほど触れることはない。また、当然のことながら……えーっと、そろそろツッコミ入れてもらっていいですか。

キヨシローと私の出会いは、2000年3月に開催された忌野清志郎トリビュートライブ『RESPECT!』でした。と言っても、直接ライブに行ったわけではなくて、テレビで放送されているのを録画して観ただけなんだけどね。ただ、どうして録画したのか、それはあんまり覚えていない。当時の私は、このライブでオープニングアクトを務めた泉谷しげるが好きだったので、それが目的だったのかなあ……という気もするけれど、うーん。どうだろう。ま、特に大した理由は無かったんじゃないか。この頃の私は、何んでもかんでもVHSに録画するのが好きで、NHKの特番はけっこう残していたから。まあ、ディスク全盛の今となっては、もはや何の意味も無いんだけれど。でも、処分するには、ちょっと惜しい。山崎まさよしのとか、矢野顕子のとか、今観ても感動すると思うんだよなあ、多分……って、話がソレた。

兎にも角にも『RESPECT!』を録画していた当時の私、そのパフォーマンスを観て度肝を抜いた。いや、厳密に言うと、楽曲に感動したんだろうな。泉谷しげるの『雨上がりの夜空に』、坂崎幸之助の『2時間35分』、竹中直人の『危ないふたり』、矢野顕子の『海辺のワインディング・ロード』、ゆずの『金もうけのために生まれたんじゃないぜ』、仲井戸麗市の『いい事ばかりはありゃしない』……正直、当の清志郎によるパフォーマンスよりも、これらのカバーに胸を掴まれたんだよなあ(後で、ライブのエンディングを飾ったキヨシローの『ドカドカうるさいR&Rバンド』をCDで聴いたときは感動したので、若き日のキヨシローの楽曲に惚れたんだと思う)。放送直後、近所の楽器屋でギター弾き語りの本を買って、家でアコギ片手にバンバン歌ったのも、今となっては良い思い出である。

そんなキヨシローに、どうして今になってハマったのか。……偶然、近所の某UTAYAでキヨシローの青山ロックンロールショーのサントラが、非常にお安い価格で売られていたので思わず衝動買いし、久しぶりにハマってしまったのである。……なんだかとっても恥ずかしい理由の様な気がする。ええいっ、悪いか! どんなきっかけであろうと、良いモノは良いと感じることは絶対に悪くない筈だ! それを否定しようとするお前らの方が悪しき感性の持ち主なんだからな! うわーん!(←誰も何も言ってません)

以前、泉谷しげるが忌野清志郎の音楽について、「普遍性がおそろしく高い」と語っていた。

忌野さんの書く曲のなかでも、ヒットした曲、有名な曲というのは、どれも普遍性がおそろしく高い。子どもも大人も歌えるような感じがあって、「ぼくの好きな先生」なんかもそうだけど、この「パパの歌」もそういう意味で素晴らしいよね。可愛らしいし、爽やかだし、子どもの目線がありながら、大人も元気づけられるし。彼の可愛らしさがよく出てる曲だよね。オレはもっともらしい社会派のメッセージ・ソングなんかよりも数段強いメッセージがここにあると思う。ヘンな重みはないし、ユーモアがすごくあるんだけど、温かみもほろっとくる感じもある。こういうのは彼にしか歌えないものだね。

(泉谷しげる・加奈崎芳太郎『ぼくの好きなキヨシロー』)


当時、泉谷が「キヨシローの死を認めない!」と訴えている姿を見て、彼が好きだった私も思わず「どうした泉谷!?」と困惑したものだが、キヨシローの音楽を聴いていて、なんだかその発言に今更ながら納得してしまった。なるほど、この素晴らしき音楽は、当人も含めて「死ぬ」ことはない。永遠に、いつまでも、永遠に。彼の存在はあり続けるのである。ロックンロール!

アンタッチャブルに触らせておくれ

ザキヤマが出演している番組に、ちょっと不穏な空気が漂っていると、それだけで「もしかして」と思ってしまう。「もしかして、今日は伝説が生まれる日なんじゃないかしらん」と。でも、結局はいつもと同じ、ハイテンションなザキヤマが「あざーっす!」的発言で番組を乗り切って、気が付けば次回予告が流れている。その度に、私は項垂れる。「ああ、今日もまた、伝説が生まれる日ではなかったのか」と。

アンタッチャブルがコンビでテレビに出演しなくなって、もう何年になるだろう。Wikipediaで確認をしてみると、2010年1月より活動を休止と書かれていて、ちょっと驚いてしまった。あれからまだ4年しか経っていないのか。もっと長い印象があったのだが。なるほど。一日千秋という表現もある。待たされている側にとって、待っている時間はとても長く感じるものなのだ。反射的に、「待ってる時間もデートの内でしょ」という『タッチ』のセリフを思い出さなくもないが、こちとらむしろ岸壁の母の気分である。日本海の波しぶきバシャー! 聞いたところによると、アンタッチャブルの復活について人力舎前社長である玉川善治が秘策を仕込んでいたらしいが、氏の急逝によって全ては迷宮物件に。ことによると、一番困っているのは当人たちなのかもしれない。

先ほど放送された『アメトーーク』、トークテーマは【テンション高い芸人vs低い芸人】。ノリと勢いでフル回転している現場と、やたらと激しい編集に「もしかしたら、終盤でどんでん返しの展開があるのでは!?」と期待していたのだが、何事も無く番組は終わってしまった。“箱の中身はなんじゃろな?”が始まった時は、ちょっと確信に近いモノを感じたような気もしたのだが……残念なことに、今回も伝説の回ではなかった(ザキヤマの役をやらされているフットボールアワー岩尾望が凄く面白かったけれど)。一体、テレビはいつになれば、私に伝説を見せてくれるのだろうか。『笑っていいとも!』グランドフィナーレまで引っ張るようなことじゃない、いいからとっとと今のアンタッチャブルの漫才を見せておくれよ。今年で結成20周年なんだぞ!

所ジョージ、平均に怒る。

所ジョージが好きである。

テレビに出演している時の所ジョージは、割と楽しそうなオジサンという空気を醸し出している。『世界まる見えテレビ特捜部』でたけしと一緒にバカ騒ぎをしている姿や、朋友の坂崎幸之助とギターを弾いて遊んでいる姿などは、実に楽しそうだ。いや、恐らくは、実際に楽しんでもいるのだろう。何十年もテレビ業界の先端近くに立ち続けている所が、わざわざ不快な仕事を引き受ける理由も思い付かない。

とはいえ、テレビで常に陽気な表情を浮かべている人が、実際にも陽気であるとは限らない。そもそも、番組で流されている映像の多くは、間にスタッフを介して編集されたものである。それ即ち虚構の風景。作り手ないし演じ手が見せたい姿が、そこには映し出されているものなのだ(近年はその辺もあやふやになってきて、よりテレビは生々しいモノへと変わってきているようにも思うが)。所にしても、その出自はフォークとロックの薫陶を受けたミュージシャンである。テレビバラエティという刹那なメディアでは笑顔を絶やさずとも、その心根までは分からない。

そんな所ジョージが1995年に上梓した本が『所ジョージの私ならこうします』(扶桑社)である。

所ジョージの 私ならこうします所ジョージの 私ならこうします
(1995/06)
所 ジョージ

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所ジョージの私ならこうします―世直し改造計画 (角川文庫)所ジョージの私ならこうします―世直し改造計画 (角川文庫)
(1999/05)
所 ジョージ

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所の本は、私生活をつづったエッセイや童話のパロディなど、他愛のないものが殆どだ。本書も同様に、「東京ドームに集まった五万人の重みで浅漬けを作るのはどうだろう」「日本語の否定は紛らわしいから、新しい言葉を作るのはどうだろう。「ダア」とか。」「お中元とかお歳暮は同じ時期にまとめて届くから目立たないので、ずれ込ませるのはどうだろう」など、どこまでが本気でどこまでが冗談なのかが分からない(或いは全て本気なのかもしれない)提案がなされている。だが、中にはとてつもなく鋭く、厳しい意見もあるからアドレナリン。じゃねえや、侮れない。今回はそれを紹介したいと思う。

ただ、それらのすんばらしい意見をここで抜粋しても、どうもニュアンスが正しく伝わらないのではないかという気もする。本書に書かれている意見は、「私ならこうします」というタイトルのままに私的意見以上でも以下でもないけれど、その内容は割と過激なので(宗教、捕鯨、男女、政治、司法にも言及!)、下手に抜粋すると「いや、それは違うぞ!」とマジな反論を食らうことになりそうな気がしてならないのである。で、それはとっても面倒臭そうなので、個人的に大荒れはしないだろうと思うコラムを、一つだけ抜粋して紹介する(臆病風)。

テーマは「平均」

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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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