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2015年上半期のDVDレビューまとめ

【1月】
18日:『bananaman live Cutie funny』+『bananaman live Love is Gold』
19日:『2700 NEW ALBUM 「ラストツネミチ ~ヘ長調~」』
20日:『兵動大樹のおしゃべり大好き。7』+『兵動大樹のおしゃべり大好き。8』
27日:『8号線八差路(ハチハチ)』(ハライチ)

【2月】
01日:『ナイツ独演会 主は今来て今帰る。』+『二人対談』(ナイツ)
11日:『エレ片コントライブ ~コントの人7~』+『エレ片コントライブ ~コントの人8~』
27日:『タカアンドトシ20年目の単独ライブ ~2020年東京五輪の正式種目に漫才を!~』

【3月】
18日:『ハマカーン ネタベストDVD 2013「KIWAMI」』
22日:『しずるベストコント』
26日:『チーモンチョーチュウ シチサンLIVE BEST Vol.1』『チーモンチョーチュウ シチサンLIVE BEST Vol.2』
31日:『さまぁ~ずライブ9』

【4月】
01日:このお笑いDVDがスゴかった!2013
07日:『ラッスンゴレライ』(8.6秒バズーカー)
11日:『バンビーノ「#ダンソン」』
23日:『うしろシティ単独ライブ「それにしてもへんな花」』
27日:『バイきんぐ単独ライブ「Jack」』

【5月】
01日:『エレキコミック 第23回発表会「Right Right Right Right」』
11日:『シソンヌライブ [trois]』
13日:『サンドウィッチマンライブツアー2013』+『サンドウィッチマンライブツアー2014』

【6月】
08日:『かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」』
21日:『U-1グランプリ CASE 05「ジョビジョバ」』
26日:『安心して下さい、穿いてますよ。』(とにかく明るい安村)

今年も半分が終わってしまったので、その間にブログで発表してきたレビューをまとめてみた。それ以前がどうだったのかを正確に確認していないので、はっきりとしたことはいえないが……正直、少ないと思う。理由は幾つか思い当たるところがあるが、恐らくはモチベーションの問題だろう。お笑いが嫌いになったわけではないのだが、どうも以前ほど前のめりになって楽しまなくなってしまったような気がする。あと、コンテンツリーグのフリーペーパーで連載を開始したことで、文章を書くときに以前よりも妙に気負ってしまっていることも大きいのかもしれない。

下半期はもうちょっと頑張ります。ハイ。
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『安心して下さい、穿いてますよ。』(とにかく明るい安村)



漫画やテレビアニメーションなどの創作物において、スカートを履いている女性がアクロバットな動作を取ることにより明らかに下着が丸見えになっていてもおかしくない状態にも関わらず、「重力に逆らって衣服が局部周辺に貼りついている」などの不自然な奇跡のおかげでその聖域が晒されない状況が垣間見られることがある。有識者の間では、これを【はいてない】と呼んでいる。善行かつ正義感に満ち溢れた視聴者からのクレームを避けるための措置なのだろうが、逆に違和感を残す映像を生み出し、こうして下着が見えてしまうよりもイヤらしい邪推の様な言葉で揶揄されてしまう現状は、なにやら皮肉めいている気がしないでもない。そんな「はいてない」を身体一つで見事に表現しているピン芸人が“とにかく明るい安村”である。

とにかく明るい安村の芸は、至ってシンプルだ。海パン一枚だけを身につけた姿で舞台に上がり、『パンツを穿いてるのに全裸に見えるショー』を披露する。安村が如何にして小道具を使うことなくパンツを隠し、全裸であるかのように見せるのか、その技法を観客は楽しむわけだ。だからといって、一度しか楽しめないというわけではない。二度目からは「来るぞ来るぞ」という期待で笑いが起こるからだ。この方程式は、なんとなく手品のそれに近いように思う。宣言した通りのことが達成され、観客からの称賛の声を浴びる。ただ、安村の場合、そのトリックがとてもシンプルであるが故に、笑いとして昇華される。とてつもなく無意味なのに、何度見ても笑ってしまう。実によく出来た芸であるといえるだろう。……どうでもいいが、冷静になって考えてみると、全裸に見える見えない以前に海パン一丁の半裸(というか九割九分裸)姿にある中年男性の動向に観客が熱い視線を送りながら笑っているわけで、これはなんだか良からぬシチュエーションに思えなくもない。本当にどうでもいいけど。

本作は、そんなとにかく明るい安村の『パンツを穿いてるのに全裸に見えるショー』の魅力を凝縮した作品だ。ベーシックな『パンツを穿いてるのに全裸に見えるショー』はもちろんのこと、国際的な活躍を視野に入れていることを匂わせる同パフォーマンスの英語・韓国語・タイ語バージョン、『キングオブコント2011』王者・ロバートの秋山竜次をゲストに招いたコラボレーションパフォーマンス『穿いてるけど全裸に見える体モノマネショー』、全裸に見えるポーズを取っている三人の安村の中から本当は穿いている安村を当てる『全裸クイズ』など、テレビバラエティよりもディープでセンシティブな安村を楽しむことが出来るようになっている。とりわけ、全裸に見えるポーズを取りながら繰り広げられる学園ドラマ『全裸学園』は、珠玉の作品だ。全裸に見えるポーズを取るたびに例の効果音が流れるのが、可笑しくてしょうがない。ちなみに、ヒロイン役として、セクシー女優の紗倉まなが出演しているが、彼女の全裸は収められていないので、彼女を目当てに購入を検討している思春期の男子は注意して頂きたい。

秋山とのコラボや全裸学園はなかなか見応えがあるが、正直、作品としてはあまりオススメ出来る内容ではない。ただ、安村の全裸パフォーマンスが好きで好きで仕方がないという人ならば間違いなく満足できると思う。興味本位で、レンタルしてみるのもいいのではないかと。なお、特典映像の『全裸アイドル』は、全裸パフォーマンスなどとは全く無関係な、本当に単なる安村昇剛のアイドル風プロモーションビデオなので、鑑賞される際には気を付けていただきたい。特に食事中の鑑賞は控えた方が。いや、本当に。


■本編【25分】
「4ヶ国語全裸」「穿いてるけど全裸に見える体モノマネショー」「全裸学園」「全裸クイズ」

■特典映像【5分】
「全裸アイドル」

2015年7月のリリース予定

05「花火が2倍楽しくなる笑い飯哲夫のおもしろ花火講座 (オリジナル特典なし) [Blu-ray]
15「かもめんたる単独LIVE 「抜旗根生~ある兄弟の物語~」
15「グッバイヒューズ」(日本エレキテル連合)
22「オール阪神・巨人 40周年やのに漫才ベスト50本
22「番組バカリズム2

日々の喧騒に気を取られているうちに、いつの間にか六月も終わりが見えてきた。そんな最中に飛び込んできた、『M-1グランプリ』が復活する代わりに『THE MANZAI』が終了するという話。公式の発表が出ていないので鵜呑みには出来ないが、もし本当に『THE MANZAI』が終了してしまうのだとしたら、なんとも勿体無い話ではないか。Hi-Hi、テンダラー、流れ星のように、『M-1グランプリ』から取りこぼされた漫才師を拾い上げてくれる救済措置が取られなくなるというのは……って、なんだか話がズレてきたな。

七月は笑い飯・哲夫のブルーレイでスタート。若手芸人の単独作品がブルーレイ化される例は珍しく、よしもとでは史上初のことではないかと思う。友近も、ロバートも、千原ジュニアも出さなかったブルーレイを、哲夫が花火愛をブチあげる作品に採用するなんて、なんだかカオスでおもろいなあ。勿論、DVD版も出るぞ。個人的に注目しているのは、かもめんたる単独ライブ。今のところ、ハズレがない。

いいかげんブルーなレイになってくれ

このブログでは、過去に二度ほどブルーレイの販売形態に対して苦言を呈してきた。

■ブルーなレイにしておくれ(2012年2月25日)
■ますますブルーなレイにさせてくれ(2012年10月26日)

単純にブルーレイ単体でリリースすればいいところを、あえてDVDやブルーレイ(3D)とセット販売にして、ちょっとでも小銭を稼ごうという販売者の姿勢に対し純然たる怒りをぶつけたこれらの記事は、大した反響は得られなかったものの、コレクターとしての意思の表明として、絶対にすべきことであったと今でも思っている。そして、もう二度と、このような哀しい出来事は起こらないようにと、心から願ったのであった。いや、マジで。

ところが、ちょっとややこしい案件が出てきた。

『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』という映画がある。世界中で愛されているキャラクター・ムーミンたちが、彼らが暮らしているムーミン谷を飛び出し、リヴィエラ旅行へと繰り出す姿を描いたアニメーションである。私は本作を映画館で鑑賞したのだが、皮肉と風刺と面倒臭い感情がシンプルに描かれていて、非常に面白かった。日本語版の声優陣がテレビアニメ『楽しいムーミン一家』と同じメンツだったことにも感動した。こういう有名なアニメーション作品には声優改変がつきものなのに、そこを従来のままに押し通した裏方さんたちの活躍には、感謝しかない。有名人枠として呼ばれたさまぁ~ずと木村カエラの声にもさほど違和感がなく(というか、さまぁ~ずに関しては声を当てているキャラクターが当人にしか見えない!)、本当に、心の底から素晴らしい映画だったと断言できる。だから、ソフト化される際には、必ずブルーレイを購入しようと思っていた。

で、先日、その詳細が発表されたのだが……。


↑DVD(豪華版)


↑DVD(通常版)


↑ブルーレイ(通常版)

一見すると、何も問題がないように見える。しかし、大きな問題があるのである。その問題とは……ブルーレイには豪華版が存在しないのである!(2015年6月22日現在) 公式サイトによると、DVD(豪華版)には本編の他に特典映像としてメイキング、スタッフインタビュー、プレミア試写会舞台挨拶などが収録されているらしい。しかし、DVD(通常版)とブルーレイ(通常版)の特典映像には、予告&TVスポット集しか収録されていないらしいのである。

『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』に感動した身としては、メイキングやスタッフインタビューは観たい。でも、それを観るためには、DVD版を買わないといけない。しかし、思い入れのある作品だからこそ、高画質・高音質であるブルーレイで手元に置いておきたい。ならば、両方買うか……となると、流石に予算的に都合が悪いし、なにより理不尽で納得できない。選択肢すら存在しないって、どういうことだ!!!

まあ、これから仕様が変更されるのかもしれないけれど、本当にどうなってんだろうな、コレ。

『U-1グランプリ CASE 05「ジョビジョバ」』



“U-1グランプリ”という大会が開催される。若手芸人がウッチャンナンチャンの内村光良にどれだけ気に入られるかを競い合う大会である。彼らはステージ上で内村に対する愛をプレゼンテーションし、その熱い思いを押しつけがましくならない程度にアピールしなくてはならない。審査員には、さまぁ~ず、よゐこ、千秋、キャイ~ンなど、過去に内村と番組で共演してきた芸能人たちが参加している。審査委員長を務めるのは、内村の最悪にして最高の友人である出川哲朗だ。「チェン(内村)のことは俺が一番よく分かっている」と豪語する出川は、普段のバラエティ番組では見せないような真剣な表情で、若手たちのプレゼンを見つめる。そんな厳しい予選を勝ち抜いた先にあるファイナルステージでは、内村本人が審査する予定だ。

……すいません、冗談です。

“U-1グランプリ”とは、(モデルじゃない方の)マギーと福田雄一によるコントユニットだ。マギーと福田以外のメンバーは固定されておらず、毎回違った役者・芸人たちが集められて、二人が生み出した珠玉のコントを演じている。舞台は常にワンシチュエーション。2007年に開催された第一回公演は「取調室」、2008年に開催された第二回公演は「厨房」、2010年に開催された第三回公演は「職員室」、2012年に開催された第四回公演は「宇宙船<スペースシップ>」が、それぞれ舞台となった。出演陣には、後にブレイクした俳優も少なくなく、とりわけムロツヨシ(「職員室」)の躍進ぶりは強く記憶に残っている。

そんなU-1グランプリが、2014年にある一大プロジェクトに乗り出した。

時は90年代にまで遡る。明治大学の演劇サークル「騒動舎」に所属していた六人の男たちが、あるコントユニットを結成した。その名はジョビジョバ。メンバーは、長谷川朝晴、坂田聡、六角慎司、木下明水、石倉力。そして、マギー。ライブ中心の活動からスタートした彼らは、やがてテレビや映画などのメディアへと活動の場を広げていく。大多数ユニットとしては珍しく、メンバーが脱退するようなこともなく、着実にその評価を高めていた。ところが、2002年にまさかの活動休止。マギー、長谷川、坂田、六角は俳優として芸能活動を継続。木下は当初、タレント・俳優として活動していたが、後に引退し、現在は実家でお寺の副住職となっている。石倉は芸能マネージャー、ニート、日雇い派遣などを経て、現在はセガに入社しているという。

「活動休止」を謳っていたとはいえ、メンバー六人のうち二人が芸能の世界から引退しており、実質上は「解散」という扱いになっていたジョビジョバ。それ故に、復活することなど夢のまた夢だろうと思われていた。ところが……U-1グランプリにおいて、ジョビジョバを復活させようという企画が立ち上げられたのである。そして、それは見事に実現された。本作には、12年ぶりに復活を遂げたジョビジョバによって、2014年4月25日から5月6日にかけて赤阪RED/THEATERで開催されたライブより、5月3日の公演の模様が収録されている。

続きを読む

『次元大介の墓標』



2014年公開作品。依頼さえ受ければどんな人間でも確実に殺してしまう凄腕の狙撃主・ヤエル奥崎に命を狙われた次元大介の物語。2012年に放送されたテレビシリーズ『LUPIN the Third –峰不二子という女-』がなかなか面白かったので、その流れを汲んでいる本作にはかなり期待していたのだが、少し肩透かしを食らったような内容だった。ストーリーそのものは悪くない。『ルパン三世』ならではの娯楽性に、初期の作品に見られたエロスとカオスが混ぜ込まれている。万人向けではない、大人のエンターテインメントを意識していることがはっきりと伝わってくる。

だが、これを映画として見ると、些か物足りない。次元とゲストキャラクターが対決するストーリーは、過去のテレビシリーズでも何度か見られたパターンなので、それを一時間かけて見せられても、ちょっとした特別篇程度にしか感じられないからだ。物語に膨らみを持たせるために作られたであろう背景も、説明でさらりと流されているので、突貫工事的に付け加えられただけに見える。正直、そこに映画としての厚みはない。(ちなみに、レンタル版は前編と後編に分けられてしまっているので、その中身の薄さが余計に際立ってしまっていた) 余計な背景などを持ち出さず、純粋に、次元と奥崎の戦いだけで展開していれば、もうちょっと印象は違っていたかもしれない。ストーリーに不二子を絡めるために、そうするしかなかったのかもしれないが……。

終盤、ルパン一行の“粋”なやりとりが渋滞していたことも気になった。ある策略によって奥崎を撃退した次元だけで十分にかっこいいのに、その後にああだこうだとかっこつけさせられると、見ている側としては「もうかっこいいのはいいから!」という気分になる。空腹時に食べるファーストフードのポテトみたいなものだ。ちょっとだけ食べる程度だから美味しいのであって、そればっかり食べさせられると、飽きるばかりか苛立ちも覚える。

とはいえ、ラストシーンであの物語への繋がりを感じさせるやりとりが盛り込まれていたのには、やっぱりちょっとコーフンしてしまった。せっかくなので、オマージュに留まらずにリメイクしてくれればいいのに……と思うのだが、どうなんだろうか。

しっかし、クリカンの声も老けてきたな……。

『ツイ4』新人賞の応募作について感想を書いてみた。

『ツイ4』が炎上している。

『ツイ4』とは、星海社のウェブサイト“最前線”によって、Twitterで四コマ漫画を配信しているアカウントのことだ。現在も複数の作品が一日に一度のペースで配信され続けている。単行本化されている作品もあり、『女の友情と筋肉』(KANA)、『ノヒマンガ』(ボン)、『強くてカッコイイ女子は好きですか?』(川村一真)などの作品が好評を博しているらしい。個人的には『じょしよん』(なるあすく)がお気に入りだ。ベタなのに無秩序な世界観を女子高生で強引に包み込んでしまう、昨今の萌え傾向の最終地点の様な作品である。

炎上のきっかけとなったのは、『ツイ4』アカウント上で公開された新人賞の座談会である。ネット上で募集された各作品に対する編集者たちの毒舌コメントが、多くのTwitterユーザーたちの逆鱗に触れたのだ。正直、私個人としては「そこまで怒るような内容かしらん」と思ったのだが、まだまだ素人に毛も生えていないような新人に対するコメントとしては、あまり適切な内容ではなかったのかもしれない。

ところで、ちょっと気になったことがある。大半のTwitterユーザーたちのコメントは、座談会での感想に向けられたものだったのだが、肝心の応募された四コマ漫画に対するコメントがあまり見受けられなかったのである。毒舌に腹が立つ気持ちは分かるが、せっかく作品が見られる状態になっているのに、一般の読者である我々が感想を送らないというのも妙な話である。編集者が得意げにこき下ろしている作品の良いところを我々が拾い上げ、彼らの前に叩きつけようじゃないか! ……なんて、そこまでちゃんとした意志を抱いているわけではないが。

というわけで、応募作品を読んでいて、思ったことを書いてみた。

続きを読む

『女の友情と筋肉』(KANA)





某世紀末漫画を彷彿とさせる超肉厚的な筋肉をみなぎらせながら恋に仕事に頑張る三人の女性たちを描いた四コマ漫画。インターネット上のとある界隈では、筋骨隆々としたアスリート系の女性たちが「モテない」ことをネタにして笑う傾向が見られるが(彼らはきっと、それもまた愛なのだと言ってのけるだろう)、本書もその類の漫画なのではないか……と、読み始めた当初は感じていた。だが、ページをめくっていくと、彼女たちにはしっかりと恋人と呼べる相手がいて、ちゃんと仕事と向き合っていることが分かる。時には某格闘ゲームの某波動拳みたいなものを発射することもあるけれど、単なるキャラクターではなく、ちゃんと女性として描かれているのである。そう思えば、このエネルギーに満ち満ちた筋肉も、厳しい現代社会に生きている女性たちに必要な原動力の比喩といえるのかもしれない……って、流石に深読みが過ぎるか。純粋に四コマ漫画としても、笑わせ方がバリエーション豊富でなかなか読ませてくれる。主役三人以外のサブキャラクターもクセがあって魅力的(また三人の彼氏がそれぞれ良いキャラクターしてるんだよなあ……)で、味わい深い。

『キングオブコント2015』開催決定!

■「キングオブコント2015」開催決定、王者シソンヌとコント師がコメント(お笑いナタリー)

例年に比べて、開催の発表がちょっと遅れていたために、お笑いファンや芸人たちの間で「ひょっとしたら今年は開催されないのではあるまいか」とささやかれていた『キングオブコント』だが、どうやら今年も無事に開催されるらしい。大会ファンである私も随分とやきもきさせられていたので、この発表には心底安堵させられた。日程は例年とさほど変わらないようなので、恐らく決勝戦は9月後半になるのだろう。今年の残暑もしっかりと激アツだ。

ちなみに、過去の優勝者は以下の通り。

2008:バッファロー吾郎(よしもと・初)
2009:東京03(人力舎・初)
2010:キングオブコメディ(人力舎・初)
2011:ロバート(よしもと・二回目)
2012:バイきんぐ(SMA・初)
2013:かもめんたる(サンミュージック・二回目)
2014:シソンヌ(よしもと・初)


これまでの大会の傾向からいうと、出場回数がまだ少ないユニットが優勝しやすい傾向にあるようだ。つまり、まだ決勝戦に進出したことのない、注目され損なっている芸人が優勝する可能性が高いともいえる。とはいえ、まだまだ歴史が浅い大会である。何度も決勝戦に進出しているユニットが悲願の優勝を成し遂げる……というドラマが巻き起こる可能性も否めない。それを達成できるとしたら、TKOかさらば青春の光あたりだろうか。どっちも二本目さえなんとかなれば、とっくに優勝しているコンビだと思うので、頑張ってもらいたいところではあるのだが。

個人的には、10年での圧倒的大敗からのリベンジのチャンスが与えられて欲しいエレキコミック、昨年大会ではそれなりに健闘したがもっとバカバカしいコントが出来るというところも見せつけてほしいラバーガール、大阪のトリオコント師の雄としてそろそろ全国区への飛躍を!GAG少年楽団の活躍に期待。

『かもめんたる単独ライブ「下品なクチバシ」』



例えば、私たちは私たちが生まれてくるために、父親と母親が性行為を重ねたという事実を日頃は意識しないようにしている。不快であるからだ。この世に生を受けてから自我が芽生えるまでの間に、私たちは彼らが保護者であると認識する。彼らは私たちに食事を与え、教育を施し、一人前の人間に育て上げる義務が与えられている。その絶対的な関係には、私的な欲望が存在しない。両者を繋ぎ止めているのは、陳腐な言い回しになってしまうが、愛でしかないのだ。だからこそ、その根本に性に対する欲望があり、淫らで猥褻な重なりが生じていたことが分かると、それが当然の出来事であったと認識していたとしても、少なからず不快感が生じてしまう。

かもめんたるのコントにも、同様の不快感が生じている。

かつて「女の下ネタは笑えない」という通説が存在した。男が性器を露出したり猥雑なことを口にしたりしても笑いに昇華できるが、女が同様のことをしても笑いにはならない。後に、この意見は森三中や友近の台頭によって完全に否定されることになるのだが(最近では、相席スタートの山崎ケイが興味深い活躍を見せている)、では、どうしてそれまで女性の下ネタは笑えなかったのか。思うに、それが男性の下ネタの模倣でしかなかったためではないだろうか。男性の下ネタはあくまでも男性が笑わせるための下ネタであって、その手法をそのまま女性が取り入れようとしても、それは単なる愚劣な猿真似にしかならない。その中途半端さの隙間から漏れ出した性的な生々しさが、笑いをかき消してしまったのではないだろうか。

……回りくどい話になってきたが、とどのつまりは「ある種の生々しさは笑いになりにくい」ということを言いたいわけである。本来、笑いとは日常の雑念から心を解脱させるものであり、故に、否が応でも日常の雑念を想起させる生々しさは笑いに繋がりにくい。しかし、かもめんたるはあえて、その生々しさに直面する。観る者が不快感を覚え、不安になり、時に苛立ちさえ呼び起こしかねないほどのグロテスクを、あえて誇張する。何故か。恐らく、彼らは創作が、コントがグロテスクな現実を超えると信じているのだ。

かもめんたるが2014年2月28日から3月2日にかけて新宿シアターサンモールで開催した第15回単独ライブ『下品なクチバシ』は、とある愛の物語を綴った舞台である。

「下品なクチバシ……」
「えっ? どうしたの、あなた」
「今、ふと頭に浮かんできたんだよ」


そんな、ある一組の夫婦の会話で幕を開ける本作。落ち着いた口調で他愛のない話を展開する夫と、彼にそっと寄り添う妻のやりとりは、まるで理想的な夫婦のようだ。だが、妻がある事実について触れた途端、夫は態度を一変させる。先程まで、いかにもしっかりとした大人であるように振る舞っていた彼は、ろくでなしのダメ人間としか思えない発言を繰り広げる。そのあまりのギャップに、観客は笑い声をあげる。だが、その人間の小ささが露呈されていくにつれて、少しずつ笑い声が小さくなっていく。『とある夫婦の夜』は、そんなどうしようもない夫の姿を描いたコントだ。

その後は、まったく関連性のないコントが展開される。悩みを抱えている後輩の相談に乗るために居酒屋に誘った先輩に奥さんからの電話がかかってきて……『相談』、家電量販店で電気シェーバーを購入した客が再び店を訪れて当時対応してくれた店員に「あの電気シェーバーを無くしました」と告白する『始まりは電気シェーバー』、優秀なお手伝いロボット・アルフレッドが抱いていた密かな野望とは『バージンロボット』など、どのコントも彼らならではの不気味な視点と発想が光っている。喫茶店を訪れた才能溢れる若者にウェイターが翻弄される『I 脳 YOU』は、いくつかのネタ番組で演じられているので、観たことがある人も少なくないのではないだろうか。

しかし、最後のコント『ちょっと長い結びのコント』が始まると、それらの関連性のないように見えたコントの数々が、この最後のコントに繋がっていることが分かる。とはいえ、それは「あのコントに登場したキャラクターが再び登場する」というような、三木聡的な演出ではない。それぞれのコントで掲げられていたテーマの一つ一つが、最後のコントを描くために必要な補助として浮き上がってくるのである。それはまさに、料理のフルコースだ。前菜、スープ、魚料理、肉料理はそれぞれの役目をしっかりと果たしているが、全てはメインディッシュに至るまでの道程なのである。

その果てには、グロテスクな愛がある。

ところで、かもめんたるの単独を見ていると、いつもパブリックイメージとのギャップに驚かされる。恐らく、一般的に彼らは、冷酷でアウトローなイメージを抱かれているのではないかと思われる(特にう大はそういうタイプのキャラクターを演じることが多い)。だが、こと単独ライブとなると、普段の表情からは見えてこない激しい熱情が垣間見られる。こういう側面がもっと多くの人に知られるところとなれば、彼らの単独ライブが地方でも開催されるようになってくれるのではないだろうか。地方民として、どうか頑張ってもらいたいところである。


■本編【78分】
「とある夫婦の夜」「相談」「始まりは電気シェーバー」「声。」「バージンロボット」「I 脳 YOU.」「全ての女優に幸あれ!」「ちょっと長い結びのコント」

■特典映像【16分】
ライブで放映した幕間映像を六本収録

『岡崎に捧ぐ』(山本さほ)



人付き合いが良いとはいえない私にも友人と呼べる人間が何人かいるのだが、彼らの多くは大学生時代に知り合った者である。同じサークルに所属していたり、同じような趣味を持っていたりしていた彼らとは、大学を卒業して数年が経過した今でも、ネットを通じて言葉を交わすことが少なくない。無論、小学生の頃から付き合いがある、いわゆる地元の友人もいないわけではないのだが、その多くとは高校卒業をきっかけに疎遠となってしまい、そのまま連絡を取らずにいる。逆にいえば、この“高校卒業”という高いハードルを飛び越えて、今でも交流を続けている小学生時代からの友人とは、非常に強い縁で結ばれているといえるのだろう。単なる腐れ縁なのかもしれないが。

山本さほのエッセイ漫画『岡崎に捧ぐ』は、小学生だった当時の筆者が岩手から横浜に引っ越してきて、ひょんなことから友人関係になった岡崎さんとの日々を描いた作品だ。育児放棄されている岡崎家ではゲームを何時間プレイしても怒られない、という決して健全とはいえない理由で始まった二人の繋がりは、しかし利害関係を超越した強固な友情に成っていく。岡崎さんは「私きっと、山本さんの人生の脇役として産まれてきたんだと思う」と言い、対する筆者は「自分の人生楽しみなよ…」と返す。一見すると、アンバランスで、歪な関係性。でも、それでも、二人にとっては、それで何も問題はなかったのだから、それでいいのだ。第15話、知らない街へと出かけて、夕焼けの中で将来のことを語り合う二人の関係の前に、ジャマするものは何もないのである。

あの何も考えずに毎日を過ごしていた時代を共有した友人に、連絡を取ってみようかと少し考えさせられた作品であった。まあ、取らないんだけれど。

『ENGEIグランドスラム』(5月30日)

ブラックマヨネーズ『格闘技を習いたい』
オードリー『ハワイ旅行』
博多華丸・大吉『ゆるキャラになりたい』
ロバート『シャーク関口ギターソロ教室』
ナイツ『小』
サンドウィッチマン『友人代表スピーチ』
NON STYLE『オオカミ男』
矢野・兵動『漫才』
ピース『ハンサム男爵』
どぶろっく『もしかしてだけど・○○な女』
バカリズム『女子と女子』
笑い飯『オリジナル童話・給食センター』
パンクブーブー『引っ越しの掛け声』
東京03『家族会議』
ウーマンラッシュアワー『漫才』
TKO『裏口入学』
日本エレキテル連合『運命の再会』
フットボールアワー『すぐ焼く』
爆笑問題『コンプライアンス・ゆとり世代とブラック企業』


特に期待するでもなく見てみたら、なかなか面白かった。賞レースでチャンピオンになった経験のある芸人が大半であるにも関わらず、ベテラン特有のマンネリ感が漂うことなく、エンターテインメント番組として不自由なく楽しめたのが良かったな。司会がナインティナインと松岡茉優だったのも好印象の理由だろう。ナインティナインの前に出過ぎない姿勢と松岡茉優の程々に素の状態を見せている感じが、視聴者の気持ちを程々に安心させられていたように思う。ブラックマヨネーズとフットボールアワーの漫才、ピースのコントが懐かしかったな。バラエティで売れちゃうと、なかなかこういう番組で見られなくなるからな。

印象に残っているのは、オードリーとウーマンラッシュアワー。どちらの漫才も観たことのあるネタだったけれど、ところどころに見覚えの無いボケが放り込まれていて、まったく違うネタの様に楽しめた。あと、こういう安定感のあるラインナップに放り込まれた日本エレキテル連合のクセの強さ! 他が手堅かったおかげで、彼女たちの特殊で異常な世界観がより浮き彫りになっていたと思う。あ、あと松岡ちゃんが「(ピースのコントは)女子が絶対に好きなヤツ」とコメントした後に、女子のことを大好きなどぶろっく、女子のことをイジり倒したコントをやったバカリズムと続いたのが、個人的にけっこうツボだった。バカリズムのコントは番組放送後にちょこちょこ批判があったみたいだけど、ああいう女性は男女問わずに苦手とされている気がしないでもない。……ただ、批判されても仕方がないネタだとも思う(笑)

次回の放送は七月に決定済、視聴率も上々だったということで、次回も楽しみだ。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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