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『キングオブコント2015』ファイナリスト・データ表

ヒマつぶしにひとつ。

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『キングオブコント2015』ファイナリスト決定!

【二】アキナ(よしもと)
【三】うしろシティ(松竹芸能)
【二】巨匠(人力舎)
【初】コロコロチキチキペッパーズ(よしもと)
【二】ザ・ギース(ASH&D)
【四】さらば青春の光(ザ・森東)
【初】ジャングルポケット(よしもと)
【二】バンビーノ(よしもと)
【初】藤崎マーケット(よしもと)
【三】ロッチ(ワタナベ)


『キングオブコント2015』ファイナリストが発表された。全体を通して感じるのは、リベンジ組の多さだろう。同じく十組のコント師が選抜された昨年の決勝戦では、そのうち六組が初出場組だった。しかし、今年は初出場が三組だけで、残り七組は全て決勝進出経験組。とはいえ、それぞれの内実は異なる。とりわけ、ロッチ(5年ぶり)とザ・ギース(7年ぶり)の名前にテンションが上がった人も少なくないのではないだろうか。私が上がった。正直、準決勝の下馬評が上々だったGAG少年楽団の名前が無かったことに凹んでいたのだが、それからすぐに立ち直れたのはこの二組のおかげである。有難いねえ。他にも、昨年大会では一回戦敗退で実力を出し切れなかったアキナと巨匠のリベンジ、逆に全てを出し切ったかと思われたが再び現れたバンビーノの更なる一手、一発屋芸人の称号を叩きつけて辿り着いた藤崎マーケットのここ一番など、注目どころが多い多い。いやー、コントって本当に素晴らしいモノですね!

決勝戦の放送は10月11日(日曜日)を予定。

音で楽しむ漫才世界

ナイツの漫才CDがリリースされるらしい。

ナイツ ベストオブ漫才集

落語のCDには馴染みがあるけれど、漫才のCDというのはちょっと珍しい。

全く無いわけではない。過去には、


横山やすし・西川きよし


中田ダイマル・ラケット

などの漫才師がCDをリリースしている。

とはいえ、その多くは昭和の漫才師をクローズアップしたもので、

ナイツの様な現役の中堅漫才師がCDをリリースすることはなかなかの異例。

既に何枚か単独DVDをリリースしているナイツ。

CDではどんな笑いを生み出しているのか、ちょっと気になるところ。

2015年9月のリリース予定

02『シソンヌライブ[quatre(キャトル)]
02『カンニング竹山単独ライブ「放送禁止2014」
16『うしろシティ第6回単独ライブ「すごいじゃん」
30『バイきんぐ単独ライブ「クィーン」

『キングオブコント2015』準決勝進出組が発表された今日この頃、如何お過ごしでしょうか。私はというと、すっかり自分の中で「秋=キングオブコント」の感覚が定着してしまって、変な緊張感を漂わせた毎日を送っております。嘘だけど。だからかどうか知りませんが、今月は『キングオブコント』ファイナリストのリリースが集中しております。どれも面白そうですが、個人的には前作のトータルバランスが見事だったシソンヌが楽しみですね。これを観て、来るべき『キングオブコント2015』決勝戦に備えましょう。……そういえば、決勝戦っていつだっけ?(※まだ発表されていません)

『キングオブコント2015』準決勝進出者表

今年もキングオブコントの季節がやってきたので、まとめます。

まずは決勝進出経験組。全22組。(太字は昨年大会のファイナリスト)

アキナ(2014)
アルコ&ピース(2013)
犬の心(2014)
うしろシティ(2012、2013)
かもめんたる(2012、2013)
巨匠(2014)
THE GEESE(2008)
さらば青春の光(2012、2013、2014)
ジグザグジギー(2013)
しずる(2009、2010、2012)
ジャルジャル(2009、2010)
チョコレートプラネット(2008、2014)
TKO(2008、2010、2011、2013)
天竺鼠(2008、2009、2013)
トップリード(2011、2012)
2700(2008、2011)
バンビーノ(2014)
モンスターエンジン(2009、2011)
夜ふかしの会(2012)
ラバーガール(2010、2014)
ラブレターズ(2011、2014)
ロッチ(2009、2010)


昨年、大会に出場しなかったTKOが再び参戦し、安定の準決勝進出。今年も若手たちを抑えて、決勝戦の舞台に躍り出るのか。……ちゃんと今年は勝負ネタが二本あるのか。楽しみだねえ。一方、エレキコミック(2010)とリンゴスター(2014)は2回戦敗退。エレキはもはやライブ中心での活動だけでやっていけそうなので、来年から出ないってこともありそうだけど、またリベンジを狙ってほしいなあ。リンゴスターはまだまだこれから、今後の活躍に期待したいところ。あと、忘れちゃいけないのが、『キングオブコント2013』王者・かもめんたるの帰還。話題性という意味でも決勝進出は間違いない……と言いたいところだけど、キングオブコントはそんな甘っちょろい考え方を無視するクレイジーな大会なので、どうなるか分からない。でも、見たいよなあ、王者の降臨。

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“フジファブリック”になりたい『BOYS』



「今のフジファブリックを応援している人たちの多くは義理」という文章を目にした。ショックだった。ああ、確かに、そうかもしれない。志村正彦が生きていた頃のフジファブリックに感じていた、ワクワクというか、ドキドキというか、ベタな言い方をすると「興奮と感動」を、今のフジファブリックに感じているとは言いがたい。でも、それは果たして「義理」なのか。今のフジファブリックが奏でる音楽を聴いているのは、志村正彦というバンドの個性の核であった人物を失ってしまった彼らの背中を押してあげたいという気持ちだけなのか。ははっ、そんなわけない。私がフジファブリックというバンドの音楽を聴き続けているのは、そこに可能性を感じているからだ。個を失ってしまったバンドが如何にして自分たちの音楽を見出そうとしているのか、そのドラマに注目しているからだ。もっと長く、もっともっと長く、“フジファブリック”になるために。きっと何処までも追っかけていくから。


とかなんとか、偉そうなことを言いながらもようやく購入した『BOYS』。思っていたよりもずっと良いアルバムに仕上がっていた。6月リリース、夏を思わせる疾走感は、まさしく自転車にまたがるボーイズ。コミックソングの様なタイトルなのに内容は槇原敬之の『SPY』を彷彿とさせる浮気ソングの名曲だった『夏の大三角関係』、スピード感のあるロックなのに切なさの残る『ALONE ALONE ALONE』が現時点でのお気に入り。

さて、次はどんな『GIRLS』で狂わせてくれるのだろう。

いざゆけ、遥か絶望の日常を越えて(高知旅行記録)

逃避だ。いつだって逃避しかしていないんだ。

夏が来るたびに、いつも「今年の夏は暑いねえ」なんてことを口にしている気がするが、今年の夏は本当に暑かった。連日、30度を当たり前のように飛び越えてくる気温に、熱中症対策のための清涼飲料水はあっという間に空っぽになって、購入した翌日にはもう新しいペットボトルを補充しておかなくてはならなかった。それが分かっているのであれば、最初から多めに買っておけばいいではないかと思われるかもしれないが、どうもそういう考えには至らなかった。「明日こそ、きっと涼しくなってくれるだろう」という願いが、そうさせていた(もとい、そうさせなかった)のかもしれない。

この暑さにうんざりしていた私は、ある日「お盆の連休を利用して高知へ旅行に行こう」と決断した。香川県在住の私にとって、高知県は近くて遠い場所だった。香川から高知へ行くには、高速道路を経由して一時間程度。だが、その道程には、緑の暴力とでもいうような青々とした山々が待ち構えている。およそ一時間の間、延々と、山、山、山。そんな風景が、香川~高知の距離感をアイマイなものにする。だから、香川から高知へ行ってみると、なんだか物凄い旅を経験したような気分になるのだ。「あの山という山を乗り越えて、私はここまでやってきたのだ!」という謎の達成感が得られる点も含めて、この夏の暑さにゆっくりと首を絞められているような日常を脱するには、この手しかないと踏んだのである。私が愛して止まない【海洋堂ホビー館四万十】で「おどろけもののけ妖怪展」というイベントが開催されていたことも大きかった。香川から【海洋堂ホビー館四万十】がある四万十町までの距離となると、更に一時間上乗せの二時間は要することになってしまうが、日常から脱したかった私には、むしろ「臨む所だ!」だった。

この旅行をより非日常的な体験へと変えるために、宿を取ることにした。通常、四万十への旅行くらいなら、日帰りでもなんとかなるのだが(事実、私は既に今年、なんでもない週末に一度【海洋堂ホビー館四万十】を訪れている。……どれだけ好きなんだよ)、ここは思い切って宿を取り、より日常を突き放してやろうと考えたのである。色々なホテルを探してみて、高知市内にある【ホテルタウン錦川】に泊まることにした。一泊3,300円(予約料金。駐車場代として別途500円)という値段もさることながら、高知市民が慣れ親しんでいる【ひろめ市場】からほど近い場所にあることが決め手となった。鰹のたたき、唐揚げ、餃子などの酒のつまみを売っている店が集中している屋台街として知られている【ひろめ市場】で一杯ひっかけて、その足でホテルに戻り、これでもかと惰眠を貪る。ここまで欲望を解放してこそ、正しい現実逃避である。

ホテルを予約してからの私は、とにかく毎日が過ぎていくのを待ち続けた。任された仕事はテキトーにこなし、家に帰れば高知の面白そうなお店をネットで調べ、その日に向かって真っすぐに日常を消化していった。ふと、書店で手に取った『四万十食堂』(安倍夜郎・左古文男)を読んでみると、【四万十食堂】と【道の駅ビオスおおがた ひなたや食堂】というお店が気になった。調べてみると、高速道の四万十インターチェンジを降りて、更に一時間ほど車を走らせないと辿り着けない場所にあるらしい。片道三時間。なんだか、けっこうな長旅になってきたが、言うまでもなく「臨む所だ!」。

そして8月13日。当日を迎えた。

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『磁石単独ライブ「磁石漫才フェスティバル 特別追加公演」』(2014年12月17日)



年間最強漫才師を決定する『THE MANZAI』において二度の決勝進出(当時)を果たしている漫才師、磁石が2014年7月に開催した漫才ライブの模様を収録。磁石の単独ライブは年に一度のペースで開催されているが、漫才のみのライブに限定すると、2010年7月に行われた『磁石漫才ライブ ワールドツアー日本最終公演』以来となる。その事実に、『THE MANZAI 2013』で決勝戦の舞台に上がれなかった悔しさを感じてしまうのは、きっと私だけではないだろう。前回では90分間ノンストップ漫才を繰り広げていた彼らだが、今回は100分近い公演時間の中で長めの漫才を二本に分けて演じている。恐らく、観客の疲労を考えた上での配慮だろう。どんなに面白いネタであっても、観客が疲れてしまったら笑いは起こらない。

本編を再生してみると、和やかな雰囲気に包まれた二人の姿が。ちょっと意外だ。磁石といえば、永沢のボケと佐々木のツッコミが見事に絡み合う正確無比な漫才を演じているイメージが強かったからだ。事実、前回の漫才ライブでは、90分間という長尺漫才を演じていたにも関わらず、彼らはまったく呼吸を乱すことなく、最初から最後までいつもの磁石のトーンを貫いていた。それはまるで、漫才を演じるようにセッティングされたロボットのように。だが、今回は違う。まるで雑談をしているかのように始まり、そのだらりとした空気のまま、漫才が進行していく。漫才と漫才を繋ぐやりとりも粗い。だが、その粗さが、逆にバカバカしくて面白い。ネタバレになってしまうが、佐々木が永沢に「何かやりたがってくださいよ」と提案するくだりは、あまりの雑なフリに笑ってしまった。

恐らく、今回のライブにおいて、磁石はそれまでの漫才では見せられなかった余白を作り出そうとしたのではないだろうか。当時、彼らが出場していた『THE MANZAI』という大会は、漫才師自身のキャラクターが如何にネタへと反映されていたかが着目されていたように思う。だからこそ、ハマカーンは神田の女性的な側面を見出した漫才で、ウーマンラッシュアワーは村本の下衆で卑劣な側面を表出した漫才で、それぞれ優勝を果たしたのだ。そこで磁石も、あえて漫才に余白部分を設けることで、そこに彼ら自身の人間的な部分を見出そうと試みたのではないか。……というのは、ひょっとしたら考え過ぎなのかもしれない。

ちなみに、漫才の空気が和やかでも、肝心の内容は相変わらず引き締まっていたので安心していただきたい。意識や言葉の裏をかいた永沢のボケと、そのボケにベストな回答でズバッと切り返す佐々木のツッコミが繰り広げられている。とりわけ永沢の言葉を駆使したナンセンスボケはいつも以上に冴えていて、「クリ松さん」「お予っ算」「急ガッパー回れ」など、まったく意味のないワードチョイスでこちらのツボをグイグイと押しまくっている。構成にも練り込みが見られ、後半でのさりげない大団円的演出には、ちょっと魅入られてしまった。基本、漫才ライブでこういう演出を取ることに、私はどちらかというと否定的なのだが……それだけ内容が充実していたということだろう。

このライブから数か月後の2014年12月14日、磁石の二人は『THE MANZAI 2014』決勝のステージに立っていた。予選サーキットを4位で通過、今年こそは最終決戦へと駒を進めることが出来るのではないかと思われたが、またしても予選敗退という苦汁を舐めさせられてしまった。この日、彼らが演じた漫才は『ラジオ』。本作でも演じられているネタだったが……。現在、『THE MANZAI 2015』の開催情報は、8月半ばとなった今でも告知されていない。噂では『M-1グランプリ2015』開催に伴い、賞レースとしての形式を崩し、これまでとはまったく異なった演芸番組になるという。そのステージに、磁石の二人は立っているのだろうか。実力派若手漫才師と言われ続けて早15年、彼らがゴールデンタイムの光を浴びせられるようになるのは、果たしていつの日か……。

なお、特典映像には、磁石の二人がパンツ一枚だけを着用した状態になってとあるミッションに挑戦する『パンイチグランプリ』が収録されている。結成15年目を迎えた漫才師がやる企画じゃない! ……が、そのらしからぬ姿には、笑わせられた。こういうことをバラエティ番組の企画でやらされている二人が、いつか見たいなあ。


■本編【102分】
漫才+幕間映像「ハイテンション大食い」+漫才

■特典映像【16分】
「パンイチグランプリ」

『子供はわかってあげない』(田島列島)





夏休みを目前に控えたころ。水泳部所属の高校二年生・朔田さんは、テレビアニメを通じて仲良くなった書道部所属の門司くんの家で、一枚のお札を見つける。とある新興宗教によるものだというそのお札は、去年の誕生日に朔田さんの家へ送られてきたものと同じものだった。朔田さん曰く、「送り主は書いてないけど、たぶん私の実の父親から」。これをきっかけに父親を探すことを決意した朔田さんは、古本屋に居候しながら探偵をしているという門司くんの兄である明ちゃん(オカマ)に本件を依頼する。直後、明ちゃんの元に、問題の新興宗教の人たちがやってきて……。

2014年に「モーニング」誌上で連載されていた作品。後に、“マンガ大賞2015”第2位となったことを記念して、Webコミックサイト「モアイ」でアンコール連載を開始した(私はここで本作の存在を知った)。ごくフツーの女子高生が新興宗教と繋がっている実の父親の所在を調べる……という設定だけを見るとハードボイルドな印象を受けるが、作風の過剰なほどの軽やかさが、その重みを完全に凌駕している。例えば、朔田さんと門司くんの出会いにしても、門司くんが屋上で不良たちに絡まれて……という衝撃的な場面がきっかけとなっているのに、朔田さんがその不良たちに立ち向かうために小銭を拳の中に入れるシーンが丁寧に描かれていて、そのバイオレンスさよりも朔田さんのエキセントリックさが強調されることで、その苦味を和らげている。本作にはそういう描写が少なくない。シリアスなシーンをあえてシリアスにし過ぎない、適度な塩梅の良さが、とても心地良い。とはいえ、決してぬるま湯に浸かっているわけではなく、その枠内に収まっている状態で感動をしっかりと刻んでいる。終盤、ちょっと思わぬ展開になっているのも、個人的にはかなり良かった。あー、たまんねぇなあ!

「♪夏がくれば思い出す」のは遥かな尾瀬と遠い空だったが、『子供はわかってあげない』はまさにそんな印象の作品だった。青空のように健やかで、夕焼けのように包み込んでくれて、田舎の夜のように薄明りが灯っているような、子供の頃に感じていた、あの夏。純粋に夏休みを堪能していた、あの夏。夏が来る度に、私はこの作品を思い出すことだろう。ああ、そういえば、今年はまだ海に行っていない。

『第5回 大喜利鴨川杯』『第6回 大喜利鴨川杯』

誰でも参加できる西日本最大規模の大喜利トーナメント“大喜利鴨川杯”の第5回大会(2013年10月25日)・第6回大会(2014年5月18日)の本戦の模様をそれぞれ収録。本作は公式サイトで購入の申し込みが出来るのだが、今回は同大会に出場していたゴハさんから有難く頂戴した。



大喜利といえば、落語家たちがそれぞれのキャラクターを駆使しながら座布団の数を競い合う『笑点』、松本人志が大会チェアマンを務めている『IPPONグランプリ』、バッファロー吾郎がプロデュースする“ガチ”の大喜利トーナメント『ダイナマイト関西』などのように、芸人が本業(ネタ)とは別の余芸としてやっているイメージが強い。とはいえ、その回答の一つ一つにはセンスと発想、そして表現力が集約されている。そんな大喜利を一般の素人がやるなんて、本当に成立するのだろうか……と、鑑賞前の私は疑心暗鬼になっていた。

しかし、いざ再生してみると、全ては杞憂に終わった。鋭い発想、確かなセンス、素人なのにきっちり出来上がっているキャラクター、そしてなによりテンポがえげつない。ヘビーな回答が矢継ぎ早に繰り出されている。思うに、芸人はその発想とセンスをネタやトークにも浪費しているのに対し、一般の素人である彼らはここにしかぶつける場所がないため、これほどのエネルギッシュな回答を量産することが出来るのだろう(会場が一般客の少ない閉鎖的な空間であることも大きいのだろうが……)。個人的には、“スズケン”さんと“番茶が飲みたい”さんの存在感に打ちのめされた。スズケンさんは誘い笑いエグいな……。

と、ここまで書いてみて気が付いたが、大喜利のDVDはレビューが難しい。漫才やコントの場合、その設定や構成を説明することで(いわば本質の外側を語ることで)、その本質的な魅力を感じさせることが出来るが、大喜利の場合は肝心要の回答そのものがずばり魅力なので、その面白さを説明するためには、どうしてもネタバレをしなくてはならないからだ。だから、ここは私の眼を信用して頂いて、もとい、騙されたと思って、本作を入手してもらいたい。一応、YouTubeで予選の模様を確認できるので、それを見て判断してもらっても構わない。

アマチュアリズムの結晶、その粗く鋭く下らない世界を見よ。


■第5回大会【121分】
■第6回大会【131分】

同時代のオモいをクリエイト、高橋優に撃ち抜かれた日。



高橋優のことは以前から知っていた。どこでどういうカタチで知ったのかは覚えていないが、確か『福笑い』のプロモーションビデオが初見だったように思う。その時に抱いた印象は、「なーんか甘ったるいミュージシャンだなあ……」。ちょっと爽やかなメガネの兄ちゃんが、ちょいと繊細な雰囲気の編曲とともに甘いハートフルなメッセージを歌っている姿に、嫌悪感とまではいわないにしても、なんとなく「苦手だな」と思った。なにせ【きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う】である。メッセージの是非ではなく、その妙に“ウマい”言い回しがなんだか気に入らなかった。タイトルが『福笑い』というのも、少し気取っているように感じられて、苦手意識を更に強めていた。


このイメージが私の中に根深く残ってしまい、その後、長年にも渡って高橋優の音楽をまともに聴こうという気持ちにさせてくれなかったのだから、なんとも罪作りな話ではある。なにせ、『みんな!エスパーだよ!』で熱いテーマソングを歌っていたのを目にしていたにも関わらず、そのイメージが上書きされなかったのだから。とはいえ、高橋優がベストアルバムをリリースすると聞いたときは、「まあ、『みんな!エスパーだよ!』の主題歌は良かったし……」と、少しだけ気持ちを動かすきっかけになってはくれたのだが。ありがとうエスパー、ありがとう園子温。

Amazon箱をコンビニで受け取って、車中で包装を剥ぎ取る。すると、中から姿を表すのは、ボリューム感たっぷりな真っ赤なボックスだ。高橋のこれまでの音源から選ばれた楽曲たちを収録した二枚のベストアルバムと、Zepp Tokyoで開催されたファンクラブ限定ライブの映像と五年間の活動の軌跡をまとめたドキュメンタリー映像を収録した初回特典DVDの計三枚のディスクがパッケージされている。それを収めているケースの外周には高橋優の年表が記載されている。歌詞カードを開いてみると、楽曲ごとに高橋による解説が付いている。本当の「至れり尽くせり」とは、こういうことをいうのかもしれない。

カーステレオの中にCDを突っ込むと、まず流れてくるのは『福笑い』だ。初めて聴いたときには拒否反応を起こしたが、高橋優というミュージシャンが見せる顔の一つだと思えば、当時ほどに違和感を覚えることなく聴けた。続く『明日はきっといい日になる』は、このアルバムが発売された時点で最新のシングル曲だ。シンプルでポップな前向きソングで、好きといえば好きだけど、さほど心は動かされなかった。そして三曲目、『BE RIGHT』。ここでガツンと食らう。ああ、そういえば、私はメッセージ性の強いロックに弱かったよなあ、ということを思い出した。と、ここまで聴いたところで、車は自宅に到着。二枚のCDはカーステレオのためのCDケースへと移動させ、DVDだけが入ったボックスを持って自室に帰る。諸々の所用を片付け、特典のDVDを再生する。

ライブ映像は、とりあえず『オモクリ監督 ~9時過ぎの憂鬱を蹴飛ばして~』から観ることにした。この曲は文字通り『オモクリ監督』のテーマソングで、私はこの番組を欠かさず録画してチェックしている。芸人たちが制作した映像に、北野武が映画監督の視点で批評する姿が貴重だからだ。……通常、私はこういうDVDを一曲目から順番に聴いていくタイプの人間なのだが、この曲が収録されているCDを持っていなかった(もとい、高橋優のCDを購入すること自体、これが初めてだった)ので、「ここでようやく聴ける!」という思いを抑えられなかったのである。結果、非常に良かった。楽曲そのものも良かったのだが、ライブ映像の熱気に圧倒された。『オモクリ監督 ~9時過ぎの憂鬱を蹴飛ばして~』の演奏が終わったら、すぐに一曲目から観始めた。『裸の王国』、『蝉』、そして『BE RIGHT』。気持ちがアガる楽曲が立て続けにやってくる。おおっ、おおっ、おおおおおっ! ……と圧倒されているうちに、ライブ映像は終了。続くドキュメンタリー映像に、また圧倒される。特典とは思えない、しっかりとした作りの映像にグッと引き込まれた。そこで流れた、あるプロモーションビデオの撮影風景。ギターを抱えた高橋が、指から血を流しながら全力で熱唱する姿にも惹きつけられたが、聴こえてくるメロディに妙な引力を感じた。

『素晴らしき日常』である。


愚かしいほどに真っ直ぐで熱くてみっともなくて、そんな自分と同世代のミュージシャンの姿に心を打たれた、という話。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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