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げげが往く。

水木しげるが亡くなった。

子どもの頃の僕にとって、水木氏はヒーローのような存在だった。

小学一年生の時の文集の将来の夢の項には「妖怪博士」と書いた。

珍奇で愉快な妖怪が好きだった。

そんな妖怪たちを愛して止まない水木氏が好きだった。

鬼太郎が、悪魔くんが、河童の三平が、好きだった。

小学校の中学年くらいの時に、僕ら家族は旅行で水木しげるロードに立ち寄った。

でも、妖怪たちの銅像にコーフンしたことくらいしか、記憶に残っていない。

僕が再び水木しげるロードに踏み込んだのは、大学を卒業して、少し後になってから。

年甲斐も無く、ぬりかべのぬいぐるみを買って、今でも枕元に置いている。

そして今日、訃報が伝えられた。

Twitterでは「水木氏があの世に出かけた」というようなツイートが飛び交っている。

「そう言われるところが氏の人間性を物語っている」というツイートも目にした。

僕も最初は、そういうツイートをしていた。

でも、ダメだ。

僕はまだ、水木しげるがいなくなってしまった、この世界を受け入れがたい。



水木氏が教えてくれたのは、妖怪のことばかりではない。



『錬金術』という短編がある(ちくま文庫『ねずみ男の冒険』所収)。

ねずみ男扮する「丹角先生」から錬金術を教わった一家が、

その方法で石や瓦を金に変えようと奮闘するのだが、

なかなか金にならない。

この状況に疑問を抱いた息子の三太は、丹角の元を訪れて問う。

「錬金術からはいつまでたっても金は出なかったじゃないか」

すると、彼はこう言ってのける。

「錬金術は金を得ることではなく」

「そのことによって金では得られない希望を得ることにあるんだ」

「人生はそれでいいんだ……」

「この世の中にこれは価値だと声を大にして叫ぶに値することがあるかね」

「すべてまやかしじゃないか」



水木氏は、水木作品は、人生を教えてくれた。

今生では叶わなかったが、来世ではきっとお会いしたく存じます。

では、また。
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週の真ん中に鳴る鐘の音は。



最近、雑誌やライブの宣伝を通じて、“水曜日のカンパネラ”というユニットのことを知った。初めはあまり興味を抱けなかったのだが(『私を鬼ヶ島に連れてって』のパッケージが醸し出すイロモノ感に気持ちが引いてしまったのである)、ふと興味本位で動画を検索してみたところ、見事に心を撃ち抜かれてしまった。サウンドの良さもさることながら、それらしき単語の羅列にしか見えない歌詞の絶妙な締まり加減がとても魅力的に見えた。ふざけているようなのに、その根っこには本気が感じられ、でも、やっぱり何処か、人を食ったような。掴みどころのなさに自由を感じてしまった。

この『シャクシャイン』は、水曜日のカンパネラにとって初めての全国流通盤アルバム『ジパング』に収録されている最初の曲であり、私の心を射止めた一曲でもある。幼稚にリズムを刻んでいるように聞こえる「タンタカタン」と北海道のしそ焼酎「鍛高譚」を掛けたイントロ、流れるように北海道各所の地名でリズムを刻み、くしゃみと「厚岸(あっけし)」を掛けたかと思うと、怒涛の勢いで繰り出される北海道関連ワードの数々。異常ともいえる情報量とメッセージ性の無さがとてつもない。ちなみに、タイトルの「シャクシャイン」とは、江戸幕府から蝦夷地の支配権を渡された松前藩によって清との交易を力づくで抑えられそうになったアイヌ民族の勇者の名である。アイヌの人々はシャクシャインの指揮の元に幕府と衝突。幕府から和平を申し込まれるところまで健闘するが、その酒宴の場でシャクシャインは暗殺され、アイヌと清との交流は断たれることになる。

『シャクシャイン』に限らず、水曜日のカンパネラの楽曲には人物の名前が用いられているケースが数多い。過去のアルバムの楽曲を遡ると、『ゴッホ』だの、『マリー・アントワネット』だの、『ダ・ヴィンチ』だの、『千利休』だの、『ジャンヌダルク』だの、多種多様な人物の名前が掲げられている。どの曲も、タイトルと関わりがあるようなないような内容の歌詞で、その塩梅がまた面白い。『ジャンヌダルク』を初めて聴いたときは、そのムチャクチャな世界観にド肝を抜いた。なんでジャンヌダルクがそういうことになるのか。プロモーションビデオがテツandトモの顔芸みたいな演出になっていたのには笑った。

今後、ハイセンスなミュージシャンという触れ込みで、どんどん一般にも流通していくであろう水曜日のカンパネラ。そういうところに苦手意識を抱く人もいるだろうけれど、安心してください。面白いですから。

2015年12月のリリース予定

02「ジャルジャルのさじゃら
09「ピスタチオのピ
09「【よしもと限定】佐久間一行SHOW2015 joint~ジョイント~(特典ディスク付き)
09「ジャルジャルのしじゃら
16「さまぁ~ずライブ10 特別版
16「小林賢太郎ソロパフォーマンス「ポツネン氏の奇妙で平凡な日々」 [Blu-ray]
16「ジャルジャルのすじゃら
18「桂小金治独演会 晩年の高座・名演集
23「バカリズムライブ「?!」
23「イルネス製作所
23「日本エレキテル連合単独公演「死電区間」
23「あばれる君単独ライブ「うまれる君」
23「ジャルジャルのせじゃら

ただでさえ芸人のネタをバラエティ番組で見る機会の多い年末年始、ボーナスによる収入の増加を見込んでいるのか、或いはなにかしらかのツジツマ合わせか、この時期はお笑いDVDのリリースも非常に多い。とはいえ、今年は多すぎる。よしもと、ポニーキャニオン、コンテンツリーグ、各所が総動員だ。しかも、一つ一つが異常に濃い。佐久間一行、さまぁ~ず、小林賢太郎、バカリズム、日本エレキテル連合……こうなると、ここに放り込まれてしまったピスタチオとあばれる君が不憫でならない。そこへ更に、ジャルジャルがDVD12週連続リリースのラストスパートをかけているから、またたまらない。こうなると、この年末は、貯金を削ってヒリヒリとしながら過ごすことになりそうだ……。果たして、私は無事に正月を迎えることが出来るのか!(知らんがな) こうご期待。

『ジャルジャルのけじゃら』(2015年11月18日)



2015年10月7日から12月23日にかけて12週連続でリリースされる、ジャルジャル自選コント集の第七弾。

タイムカードを押すために事務室へと入ってくるバイトが、いつも押して開けなくてはならないドアを引こうとしてしまうので、その度にガタガタとやかましい音を立てている『ドア』。夏休み中で何もやることのない二人の大学生が、「夏季」「柿」「牡蠣」のイントネーションの違いで戦い始める『暇な大学生~横チンと辻村~』。ロックミュージシャンのライブ中、テンションの上がった客がその勢いに任せて……『熱狂的ファン!』。テーブルを駆使したパフォーマーとイスを駆使したパフォーマーによる夢のコラボレーションが遂に実現!『テーブル職人とイス職人のショー』。雑誌の記者が落語の魅力を若い世代に伝える記事を書くために、とある大御所の落語家へのインタビューを始めると、彼は「落語の魅力は説明して伝わるものではない」と言って、記者に自作の落語を聴かせ始める『創作落語「おでこ合わせ」』。以上、五本のコントを収録している。

自身が生み出している騒音に全く気付いていない無神経なバイトに悩まされる神経質な店長を描いた『ドア』は、日常に起こり得る状況を極端に表現することで、その苦悩を笑いへと昇華しているコントだ。とはいえ、きちんと不快感を説明していない時点で、この店長にも問題があるような気がしないでもないが。『暇な大学生~横チンと辻村~』は設定が秀逸。この無駄で無意味な攻防戦は、人生において最も時間が有り余っている大学生という設定だからこそ起こり得る。その適度なリアリティが、コントをよりバカバカしく広げてくれる。『熱狂的ファン!』はネタバレすると面白くないタイプのコント。彼らのネタにしてはオーソドックスな内容で、それが逆に違和感を残すかも。オリジナルのパフォーマンスを実在しているかのように繰り広げる『テーブル職人とイス職人のショー』は、ディティールの細かさから生まれる妙な説得力と、後に何も残らない無意味さが味わい深いコントだ。2012年7月に松山で鑑賞したライブ『ジャルっ10じゃねぇよ!』でも披露されていたらしいのだが、あまりの意味の無さが故か、まったく記憶に残っていなかった。『創作落語「おでこ合わせ」』は落語の問題点(?)の一つである「長さ」を皮肉ったかのようなコントで、落語好きとしてはちょっと心をザワつかせるものだった。漫才、コント、落語、あらゆる芸能に身を置く半端者たちを皮肉る彼らの行きつく先は何処なのか……?

これらのコントに加え、『テーブル職人とイス職人のショー』に登場する二人の職人たちの作業風景を追ったドキュメンタリー『日本で唯一の職人~知られざる二人の過去~』を特典映像として収録。かつて袂を分かった師弟がコラボレーションに踏み切るまでの道程が描かれており、本編のコントのディティールをより深く掘り下げた内容になっている。そして、この映像にも、やはりあの男が……。


■本編【31分】
「ドア」「暇な大学生~横チンと辻村~」「熱狂的ファン!」「テーブル職人とイス職人のショー」「創作落語「おでこ合わせ」」

■特典映像【14分】
「日本で唯一の職人~知られざる二人の過去~」

『こそこそチャップリン』第8回(2015年11月21日)

■ハリウッドザコシショウ【05】
「古畑漫談」。古畑任三郎を彷彿とさせる衣装に身を包んだザコシショウが、「ハンマーカンマー」などの奇声を上げながら“かめはめ波”を出そうとする。前回と同様、奇妙な言動を繰り広げた後、「ウケようと思った」と意図を説明することで緊張と緩和を生み出すスタイル。このネタは以前に『あらびき団』で観た記憶があるが、当時はしつこさと振り切れた姿が笑いになっていたと思うので、良くも悪くも安牌を取りに行ってしまった感。

■永野21
「TSUTAYAのテーマソング/サイレントコント「ヤンキー少年が親友の死をきっかけに東大に合格するまで」」。お馴染みの勝手に作ってきたオリジナル曲を披露した後で、サイレントコントを披露する流れ。以前にも書いたと思うが、先に手堅い手法の笑いで客の心を掴んでから本来の自身のスタイルを見せる構成に、芸歴の長さをしみじみと感じさせられる。前半はシンプルに、丁寧なフリを無視して極端にアホな内容のことを歌うギャップの笑い。後半は感動ドラマにありがちなストーリーをそのまま演じることで生まれる強引さ(特に「親友の死」から「東大合格を目指して猛勉強」)の笑いと、それらしく流れるBGMの正体が『ギンギラギンにさりげなく』だったことが発覚するギャップの笑いを合わせたもの。動きメインなので、ナマで見ているとまた印象は違ってくるかもしれない。ネタ後のトークで「芸術家肌が残っている」と告白していたのには笑った。

【ふきだまりのコーナー】
インポッシブル、サンシャイン池崎、横澤夏子、アキラ100%、スーパーニュウニュウ、とにかく明るい安村、ニューヨーク、5GAP、ピスタチオ、プー&ムー、マツモトクラブ、お侍ちゃん、うしろシティ。ピスタチオ、一回目から出ているのに選ばれていないプー&ムーにクローズアップ。

■三四郎【09】
「漫才:年とっても漫才してたい」。老人になっても漫才をしていたいという小宮の滑舌が悪すぎて、相方の相田に話がまったく通じていない。三四郎の漫才としては分かりやすいテーマを選んでいるが、それ故に物足りなさが生じている気もする。彼らの漫才の本来の魅力は、特殊なテーマの元に繰り広げられる漫才によってもみくちゃにされる小宮と、その姿をせせら笑う相田のやりとりにあると思うので、下手に分かりやすくない方が良いのではないか。とはいえ、小宮の高い語彙能力は相変わらずで、「囚人のように戻ってくるな!」「導かれる側やるなオイ!」「死んでる人と同じ固さだ!」など、どうかしているワードセンスは実に素晴らしかった。こういう部分を臆せずに出していった方が良いんじゃないか。……しかし、あれだけ客にウケていたのに、この結果というのは意外だ。

■新宿カウボーイ【01】
「漫才:うそ」。嘘をつく人が嫌いだという石沢に対して、かねきよが「私が嘘をつくと顔に出る」と言い始め……。前回のオンエアに比べて、だいぶ内容がシンプルで分かりやすくなったように思う。それでいて、かねきよの鬱陶しさとバカバカしさがちゃんと表現されていて、漫才のクオリティは間違いなく上がっていた……筈なのだが、どうしてこの結果になってしまったのか。途中、二人が顔芸に走ってしまうカオスな流れを、受け入れられない人が多かったのだろうか。それにしても、ここまで受け入れられないというのは、なんとも不思議だ。いや、審査員が30人だけで、そのうち29人が否定するという流れは有り得ないことではないか……。

次回の出演者は、うしろシティ、永野(1週勝ち抜き)、ニューヨーク、プー&ムー。

『シティボーイズ ファイナル Part.1「燃えるゴミ」』



2015年6月19日から29日にかけて東京グローブ座で開催されたシティボーイズライより、27日の模様を収録。


1979年の結成以降、時代の流行に流されることなく、普遍的でナンセンスな笑いを生み出し続けてきた彼ら。客演に若手を採用したり、舞台の責任者である演出家を入れ替えたりして、常に古くない舞台を作り上げるように心掛けてきた。しかし、メンバー全員が還暦を迎え、肉体的な衰えを感じ始めたからなのか、今回の公演で遂に“ファイナル”とライブの終了を示唆するタイトルを掲げた。作・演出には五反田を中心に活動している劇団“五反田団”の主宰・前田司郎、音楽監督には大竹まことの実子でミュージシャンとしても活動している大竹涼太を迎えている。

物語の舞台はとある団地の一角にあるゴミ収集所。不法投棄されたゴミが溜まりに溜まって、とうとう業者にも見放されてしまった場所に、三人の男たちは毎日のように集まっていた。その日も彼らはゴミ収集所にやってきた。ふと、一人の男(きたろう)が、一枚の紙切れを二人に見せびらかし始める。その紙には電話番号が書かれていた。男はその紙を、道ですれ違った凄い美人の女性が、自分に拾わせるように落としたものだという。二人に促され、男はその番号に電話をかけてみるのだが……。

本作では、このゴミ収集所の三人を中心に、彼らを取り巻く様々なシチュエーションがコントとして描かれている。基本的に、それぞれ独立したコントが演じられていた過去のシティボーイズライブと比べて、かなり大胆な構成になっているといえるだろう(三木聡が演出を務めていた『愚者の代弁者、うっかり東へ』『丈夫な足場』はその趣があったが)。個人的には、『キングオブコント2013』王者・かもめんたるの単独公演を彷彿とさせられた。舞台という表現方法に固執する人の趣向は、どうしても似てきてしまうものなのかもしれない。

とはいえ、演じられているコントは、それぞれまったく違った笑いを生み出している。事実、先のゴミ収集所のシーンが終わると、続いて始まるのは忍者コントである。現代を舞台とした台詞回しの面白さが滲み出たコントから、黒装束の忍者(きたろう)とピンク装束の忍者(大竹まこと)が某高橋英樹を彷彿とさせる派手な衣装のお侍(斉木しげる)とぐっずぐずに立ち回る古き良き時代の喜劇へと変わるギャップの激しさが、彼らの表現の幅広さを物語っている。その後も、某美術館の警備員が某モナリザの絵と愛を語り合うなど、奔放な表現が繰り広げられている。

しかし、物語が進むにつれて、それらの出来事は彼らにとっての走馬灯であると気付かされる。もう仕事に行かなくても良い身分となった彼らは、まるで自らがいずれ火葬場で燃やされる運命にある“燃えるゴミ”であるかのように、またゴミ収集所へと足を運ぶ。でも、それは決して、絶望的なことではない。三人の燃えるゴミたちには、それまでに過ごしてきた人生の道程がある。燃えて尽きるまでは、何が起こるか分からない。それはそのまま、シティボーイズ自身の現状を意味している。最後の最後に大竹まことが「じゃあ、また!」と言ってのけたように、彼らはまだ燃えるゴミのまま。これから先、何が起こるかなんて、分からないじゃないか……。

特典映像には、斉木しげるが完全にネタを飛ばしてしまったハプニング映像と、三人に対して様々な質問をぶつけるスペシャルインタビューを収録。「今回、何故“ファイナル”なのか?」「今、気になる俳優・コメディアンは誰ですか?」「コントの舞台で一番大切なことはなんですか?」「今回の舞台で一番困ったシーンは?」などの、ちょっと気になる質問に対して真摯に応えている。大竹まことが『極北ラプソディ』の瑛太と高橋昌也を称賛していたのは、ちょっと興味深かった。


■本編【約99分】

■特典映像【約23分】
「舞台特別映像「家族コント ~斉木しげる大失態~」」
「スペシャルインタビュー(大竹まこと・きたろう・斉木しげる)」

「でゑれ~祭」一日目に行ってきた!(岡山)

岡山県で開催された「でゑれ~祭」一日目に行ってきた。

「でゑれ~祭」とは、岡山県出身のラッパー・Bose(スチャダラパー)が実行委員長を務めるお祭りである。2001年に廃校となった内山下小学校の校舎、グラウンド、体育館を利用して、展示やワークショップ、イベントなどを行っている。体育館でのイベントに参加する際には入場券(有料)が必要となるが、校舎やグラウンドへの立ち入りは無料。ちなみに「でゑれ~」とは岡山弁で「すごい」という意味だそうだ。

体育館でのイベントにはBoseと縁のあるゲストたちが多数出演する。一日目のゲストは「奇妙礼太郎」「久住昌之」「藤井隆」「バカリズム」「原田郁子」、二日目のゲストは「レイザーラモンRG」「岡宗秀吾」「チャラン・ポ・ランタン」「井上三太」「夢眠ねむ」「水曜日のカンパネラ」。一日目と二日目、どちらのゲストもとても魅力的だ。とはいえ、二日連続で行くのはフトコロ的にも気力的にも難しいのではないかと思い、より私の心をくすぐるメンツが集まった一日目に行くことにした。

当日、私が会場に到着したのは、午後1時30分ごろだった。学校の開場が午前11時、体育館の開場が午後1時だということを考慮すると、些か遅めの到着になってしまった。午前中に着いて、体育館が開場されるまでの時間を校舎内で催されていたワークショップや展示会を見て回る予定だったのだが……どうも午後からのイベントにはついつい遅刻してしまう癖がついている。

真っ直ぐ体育館へ向かい、通路で待機していたもぎりに入場券を渡すと、手首にリストバンドを巻かれた。これを付けている間は出入りが自由になるという。体育館の玄関で靴からスリッパに履き替え、中へと入る。体育館と校舎は土足厳禁となっているので、スリッパなどの履物を持参する必要がある。私も家からスリッパを持ってきたが、一応、物販コーナーにイベントグッズとしてスリッパが売られているので、持ってくるのを忘れても問題はないようだ。ステージ上では最初のパフォーマンスのための機材準備が行われていた。椅子と譜面台とアコースティックギター。フロアには大量のパイプ椅子が並べられていて、多いとも少ないとも言い難い人数の観客たちが既に座っている。その光景を目にして、なんだか高校生の時の文化祭を思い出して、懐かしい気持ちになってしまった。入場券に書かれた席番を確認して、着席。冷たく固い感触にお尻がなんとも心もとない。

13時40分開演。特に仰々しい演出も無く、しれっとBoseが登場する。そして、挨拶もそこそこに、イベント開始を宣言するというでもなく、ゆるやかにはけていった。なんとも緊張感がない。要するに、肩肘張らずに、その程度の態度で楽しんでもらえれば……ということなのだろう。

最初のパフォーマーは奇妙礼太郎。「奇妙礼太郎トラベルスイング楽団」のセンターマンであり、ロックバンド「アニメーションズ」「天才バンド」のボーカル兼ギター担当であり、ソロアーティスト「奇妙礼太郎」でもある、ちょっと不思議なミュージシャンだ。今現在、毎日のように全国各地でライブを開催している真っ最中で、この前日にも大阪でライブを終えたところだったそうだ。奇妙氏といえば『オー・シャンゼリゼ』『渚のバルコニー』のカバーがテレビコマーシャルで使われていて、どうもボーカリストとしてのイメージが強かったのだが、オリジナル曲も非常にパンチが利いていて、その世界観にすっかり魅了されてしまった。ライブは『天王寺ガール』に始まり、天才バンド名義のアルバムに「某ミュージシャンの曲に似ているところがあるため」収録できなかった曲、数十年前の小学生たちが書いた詩集にメロディをつけた曲などを披露し(『猫柳』(先生の感想付き)と『富士山』が印象的だ)、最後は放送禁止用語を大量に盛り込んだラブソング『いいんだぜ』。やわらかな歌声とヘンテコで可笑しいMCとは裏腹に、狂気的なほどに力強いパフォーマンスの凄まじさ。素晴らしかった。パフォーマンス後はBoseと何かやりとりをしていたが、そちらはまったく記憶に残っていない。困ったもんだ。

続いて、「スチャダラパーにとってのビッグ3」の一人(ちなみに残りの二人はみうらじゅんと根本敬)だという久住昌之によるトークショウ。このコーナーでは、Boseが久住の相方となって進行していた。とりあえずドラマ『孤独のグルメ』にコーナー出演している件についてボヤいて(仕事中に酒を飲んで、仕事終わって酒を飲まないという不思議な仕事になっているらしい)、それからスライドショーへ。台湾でのバンド演奏が深夜のニュースに取り上げられたときの画像に始まり、台湾で見つけたヘンテコな日本語の看板や商品を紹介したり、『孤独のグルメ』的に見知らぬお店を“ジャケ食い(店の見た目だけで判断してメシを食らう行為)”のエピソードを写真とともにレポートしたり、とある飲食店のイチオシメニュー「田舎のカレー」のアピール方法の歴史の変遷を辿ったり(これはBoseのリクエストとのこと)……。恐らく、この一日を通して、最も大きな笑いが巻き起こった時間だった。最後は、ミュージシャンとしても活動している氏による、『孤独のグルメ』スタッフロールのあの曲のギター演奏と、オリジナルソング『ミュージック&まんが』を熱唱。ちょっと岡山のことをイジった歌詞で微妙な空気になってしまうも(笑)、とても充実した時間だった。直後、うっかりBoseが「後半もお楽しみください!」と言ってしまい、何人かの客が体育館を出て行ってしまう事態が。この段取りの甘さも、実に文化祭らしい。

スライドショーの機材が片付けられ、ステージ中央にDJブースが用意される。そこに滑り込むように登場したのは藤井隆だ。いきなり『ナンダカンダ』で観客の心を鷲掴みにしたかと思うと、『絶望グッドバイ』で少ししっとりとした雰囲気に。少しのトークを挟んで『OH MY JULIET!』『YOU OWE ME』をメドレーで歌い、『未確認飛行物体』を経て、最後は『ディスコの神様』で締める。けっこうな時間が経過した筈なのに、本当にあっという間に終わってしまったように感じた。なんという疾走感だろう。芸人としての側面はまったく見せず、ただただ純粋に歌手として魅了していた。パフォーマンス後はBoseから「目の奥が笑っていない」とツッコミを。とにかく正体がつかめないと。「本当は乙葉、家にいないんじゃないの?」には笑った。

ここで一旦、休憩。ライブの興奮冷めやらぬまま、グラウンド内にあるライブアーティストの物販コーナーで販売されている藤井隆のアルバムを購入し、サイン&握手会に参加する。「最高でした!」としか言えない私と「ありがとうございます!」と言いながら目の奥が笑っていない藤井氏。冷たい手がとても印象的だった。休憩の間、出店でタコライス(500円)と牛串(400円)を食べる。美味しかった。その後もグラウンド内を散策していたのだが、ふと先程の物販コーナーに立ち寄ると、大量に押し寄せていた観客たちの行列はすっかり途絶えているのに、まだ留まっている藤井氏が。所在なさそうにウロウロしている姿がなんとも面白かった。さっきまで凄いパフォーマンスを繰り広げていたのに! そろそろ体育館に戻ろうかと移動していると、通路の途中で二人の女性が校舎に向かって手を振っている場面に遭遇する。見ると、通路に面している教室に、これからステージに立つ予定のバカリズムの姿が。控室が通路から丸出しって、これは文化祭でもなかなかお目にかかれない。ハイテンションで手を振る二人に対して、そっと会釈するバカリズムがまたなんだか面白かった。

およそ一時間の休憩を終えて、ライブは再開。再びBoseがゆるめの挨拶をするのだが、この後に登場するバカリズムのことを「天才」と過剰に持ち上げ、どんどんハードルを上げていくという場面が。直後、バカリズムが登場。地方ではなかなか見られないホンモノのバカリズムに、ちょっと会場全体のテンションが上がる。ネタは、バカリズムがモニターを使って様々な提案をするライブ『バカリズム案』より、『僕と島根県』と『いろは問題』を。既にDVDで観たことのあるネタだったが、しっかりと練り上げられているからなのか、ちゃんと笑えたので安心した。『いろは問題』の終盤、自作のいろは歌を見守っている観客に「あまりにもちゃんと出来ていてウケねーんでやんの!」とツッコミを入れるアドリブが良かったな。ネタの後はBoseとトーク。ネタのチョイスを「攻め過ぎでしょ!」「頭おかしい!」とイジられていた。藤井隆からのバカリズムという流れにもちょっと言及が。確かに少し、クセの強い流れではある。

これはバカリズムとは関係無いが、パフォーマンス後、次の演者までの時間が30分以上空いていたので、少し対応に悩んだ。Bose曰く「バカリズムの後の余韻を消すため」とのことだったが、そういう説明があっても良かったような気がしないでもない。

結果、予定よりも10分ほど早めに、この日最後のパフォーマーである原田郁子が登場。原田氏はバンド「クラムボン」のボーカルで、ソロでも活動しているミュージシャンだ。この日は一人で登場。ステージ中央に配置されたピアノを弾きながら、その柔らかくて優しい歌声を披露していた。とはいえ、この時点で、体育館のパフォーマンスが始まってからおよそ六時間が経過しており、既に体調は限界ギリギリ。そんな状態で、彼女の優しすぎる歌声はとてもじゃないが受け止められず、私はもう完全にぐったりしてしまった。しかし、途中からBoseが参加し、観客と一緒に歌う流れになってから場の空気は一変。なにせ、チョイスされた楽曲が、ゴダイゴの『ガンダーラ』と石川さゆりの『津軽海峡冬景色』である。皆で合唱するのに適した選曲じゃなさすぎる! 原田が『ガンダーラ』のキーを見つけるまでの間、Boseがゴダイゴの素晴らしさについて説明して時間を繋いでいたのも笑った(しかも情報源はWikipedia)。この二曲を全員で歌って、なんともヘンテコな空気になってきたところで、「これを最後に唄いましょう」と発表された曲は、なんと『今夜はブギー・バック』。原田郁子×Bose×観客全員という一夜限りのコラボレーションに、会場のテンションは一気に急上昇。ラップ部分までしっかりと皆で歌い上げて、ライブは終了した。

来年は二日連続で行こうと思う。

『M-1グランプリ2015』決勝進出者決定。

①メイプル超合金(サンミュージック/12年結成)
②馬鹿よ貴方は(オフィス北野/08年結成)
③スーパーマラドーナ(よしもと/03年結成)
④和牛(よしもと/06年結成)
⑤ジャルジャル(よしもと/03年結成)
⑥銀シャリ(よしもと/05年結成)
⑦ハライチ(ワタナベ/05年結成)
⑧タイムマシーン3号(太田プロ/00年結成)
⑨敗者復活戦勝者


地方在住のお笑いファンの皆さん、お待たせいたしました(私が待たせたわけじゃないけど)。ゼロ年代のお笑いブームをリードし続けてきたM-1グランプリが5年ぶりに復活ということで、その決勝メンバーが気になるけれど、予選を観に行くほど時間も予算も余裕がないとお嘆きになられていた皆さんがようやくテンションを上げられる季節がやってまいりました。予選を観た訳ではないけれど、なんなら動画配信もチェックしていないけど、誰が優勝するのか身勝手気ままな予想をこれでもかとブチ上げていこうじゃありませんか! ……まあ、私はやりませんけど(たぶん)

それにしても、なかなか面白いメンバーが揃ったじゃありませんか。タイムマシーン3号の復活、銀シャリ・ジャルジャル・ハライチの再来、スーパーマラドーナ・和牛が吹き付ける西の強風、対してメイプル超合金・馬鹿よ貴方はが怪しい空気を醸し出し、もう何処をどう見ればいいのか分からないから、誰かガイドブックを持ってきてチョーダイ!と言いたくなるような状況であります。ネタ順も、クセの強いところが先に放出されて、焼野原を正統派が再開発するというような流れになっていて、なんとも興味深いです。注目は、準々決勝でバカウケだったというハライチ、準決勝で会場がうねりを上げたというタイムマシーン3号でしょうか。楽しみですねえ。順番的にも悪くないので、なんとか爪跡を残してもらいたいですねえ。

ちなみに、9組目の敗者復活戦枠は、その模様をテレビで放送した上で視聴者投票で決定するとのこと。なんともネットが荒れそうな措置ではありますが、実質上の第一回大会みたいなところがあるので、そういう賛否分かれるようなこともやっていこうという考えなのかもしれません。……何も考えていないのかもしれませんが。なお、敗者復活戦のネタ順は、準決勝の順位が低かったコンビから披露していくとのこと。『M-1グランプリ2010』でも同じようなシステムでやっていましたので、それを引き継いだといえるのかもしれませんね。前回は9位のパンクブーブーがワイルドカードに選出されましたが、今回は視聴者投票という形式が結果を大きく左右しそうな気がします。……絶対にネットが荒れるな……。

以下、敗者復活戦の人たち。

相席スタート
アインシュタイン
尼神インター
囲碁将棋
学天即
かまいたち
さらば青春の光
笑撃戦隊
セルライトスパ
ダイアン
ダイタク
チーモンチョーチュウ
天竺鼠
東京ダイナマイト
トレンディエンジェル
とろサーモン
ナイツ
【GYAO!ワイルドカード】ニッポンの社長
POISON GIRL BAND
モンスターエンジン


この中のうち、一組が決勝戦に駒を進めることになります。準決勝ではトレンディエンジェルの評判が良かった(というか一番ウケてた)という話でしたが、どうなることやら。

『オードリーのまんざいたのしい』(2014年2月11日)

『オードリーのまんざいたのしい』

2013年8月15日から18日にかけて、紀伊國屋ホールで開催された漫才ライブ「オードリーのまんざいたのしい2013」の模様を収録。こちらで購入可能。

今やテレビタレントとして不動の地位を築き上げているお笑いコンビ・オードリー。その評価を著しく向上させたのは、『M-1グランプリ2008』での活躍が大きなきっかけだった。敗者復活戦を勝ち上がり、NON STYLE、ナイツ、笑い飯、U字工事といった実力者たちを抑え、一回戦をトップで通過して最終決戦へと駒を進める姿に、昨年大会の優勝者・サンドウィッチマンを彷彿とした人も少なくなかっただろう。結果、優勝トロフィーはNON STYLEの元へ渡ったが、彼らの存在は多くの人々の記憶に残るものとなった。しかし、オードリーは資格があるにも関わらず、翌年のM-1への出場を辞退。お笑いタレントとしての道を全速力で駆け抜けていった。

そんな彼らが2013年に開催した漫才ライブには、漫才師・オードリーの魅力が凝縮されている。若林の話に春日が的外れなツッコミを入れるベーシックなスタイルから、春日が特定の単語しか言わなくなってしまうポンコツ漫才へと転換する『ハワイ』。春日が様々な媒体の記者を演じて、結婚記者会見を開いた若林を翻弄する『記者会見』。雪山で遭難してしまった若林の前に現れた春日が、持参していたパンを三万円で売りつけようとする『遭難』。若林が富士登山の最中に出会った人たちを春日が次々に演じてみせる『富士山』。自身を芸人に誘った若林のことを激しく責め立てる春日の口調が何故かオネエ言葉な『本性』。同窓会にもしもオードリーが出席したら、どういうことになるのかを漫才コントでやってみた『同窓会』。世間に知られているオードリーから、ラジオリスナーだけが知っているインモラルなオードリーまで、実に様々な側面から切り取られている。

私的には『遭難』がお気に入りだ。雪山で遭難している若林に春日がパンを高額で売りつけようとする様は、春日のケチで打算的な側面を上手く煮詰めている。米倉涼子のくだりのサイテーぶりなどは、腹を抱えて笑った。最初は春日のケチさに焦点が当てられているが、徐々に春日の要求する金額を値下げする流れになっていく、この構成も絶妙だ。だが、このネタの最も注目すべき点は、極限状態に陥っているという設定を利用して、存分にブッ壊れていく若林である。なかなかパンを渡そうとしない春日に対して「パンくれよ!」「パンくれよ!」「パンくれよ!」と壊れたオモチャのように連呼する姿はなかなかのものだった。ただ、若林は他の漫才でもちょこちょこ、普段のバラエティでは決して出さない側面を見せていた。漫才の導入部分でさらりと吐き出される強めの毒……たまらないものがあった。

このライブ本編に加えて、本作には幕間映像として「パジェロvs春日(四本勝負)」「大家×春日 対談」、特典映像として「春日語怪談」「グッズ紹介&お花紹介」が収録されている。若林が運転するパジェロと春日が相撲で勝負するシーンなどはなかなかに狂気的でオススメなのだが、オードリーの二人がそれぞれグッズやお花を紹介しているところにちょいちょい見切れようとするゴン(ビックスモールン)を注意する距離感の良さもなかなか味わい深い。頑張れ吉留明宏。


■本編【97分】
「ハワイ」「オープニング」「記者会見」「パジェロvs春日 ~100m走~」「遭難」「パジェロvs春日 ~綱引き&相撲~」「富士山」「大家×春日 対談」「本性」「パジェロvs春日 ~騎馬戦~」「同窓会」

■特典映像【19分】
「春日語怪談」「グッズ紹介&お花紹介」

『こそこそチャップリン』第7回(2015年11月14日)

■横澤夏子【17】
「結婚式の余興」。結婚式の余興として、新婦の友人一同でモーニング娘。の名曲『ハッピーサマーウェディング』を歌うので、皆で集まって練習を始める。『そこそこチャップリン』初代優勝者。仲間内の練習ならではの真剣みに欠けるやり取りを描いたコントだが、元となっているモーニング娘。のパフォーマンスを知らないと伝わってこない場面があり(とりわけ「アチョー!」に恥ずかしがるところは特に厳しかった。あれは舞台を横に飛ばないと観客もイメージし辛いだろう)、その度に放置されているような気分にさせられた。いっそ、実際に曲を流せば良かったのかもしれないが……それだと繋がらないところもあるのだろう。ところで、芸風がどんどん柳原可奈子に寄っていっていないか。

■ハリウッドザコシショウ【07】
「ものまね大連発」。ものまねが2兆あるというザコシショウが、様々なものまねを連発する。元ネタにはまったく似ていないものまねが、一瞬だけ見せる元ネタとの合致で「あ、完全にムチャクチャをやっているわけではないんだ」と気付かされることで覚える安堵感が笑いに繋がっている。桂枝雀が言うところの「緊張と緩和」である。……ザコシショウの感想に枝雀を持ち出すと、なんだか妙な罪悪感を覚えてしまう。それもこれもザコシショウが悪い。まったく、これだからシュールは。とはいえ、野々村元議員の耳に手をあてるくだりの強引さはかなり好き。

【ふきだまりのコーナー】
インポッシブル、新宿カウボーイ、マツモトクラブ、うしろシティ、スーパーニュウニュウ、とにかく明るい安村、永野、ニューヨーク、ピスタチオ、プー&ムー、お侍ちゃん、サンシャイン池崎、三四郎。「キングオブコント敗れたて」のうしろシティ、「ちゃんとコント出来る人で行きたいと思っていますんで」という土田のコメントにガッツポーズを決めていたとにかく明るい安村、ニコルが「やっぱり見たい!」と言っているのにうっかり気を抜いていた永野をクローズアップ。

■5GAP【10】
「コント:迷子センター」。クセの強いビジュアルの係員が、ちゃんと迷子を探してくれない。とてもベーシックなシチュエーションコント。ドリフターズのコントをそのまま演じているような安定感と古臭さを感じさせられた。ドリフターズのコントなら、昭和の笑いとしての懐かしさという点も含めて楽しめるのだが、現代の深夜番組で見ると、ちょっと厳しい。というか、その辺のことを理解した上で、『爆笑レッドカーペット』ではホワイト赤マンみたいなトリッキーなキャラクターを演じていたのだと思っていたのだが。藤田ニコルの「普通。ネタとしては多分ちゃんとしてるんですけど、なんかピンとこない」というコメントが的確。ただ、スキンヘッドとチャイム用の鉄琴に使うバチを「太陽と月」と表現していたのには笑った。

■アキラ100%【18】
「丸腰刑事 時限爆弾編」。全裸にお盆という姿で街の平和を守っている丸腰刑事の元に、時限爆弾を仕掛けたという謎の電話が……。前回の挑戦から時間が経過していたからなのか、それとも細かいところに新しい要素を盛っていたからなのか、妙に新鮮に笑うことが出来た。とはいえ、何処が面白かったのかと聞かれても、上手く返答は出来ない。その全てをひっくるめた茶番が面白いのかもしれない。ところで終盤、完全に客席しか映さない場面が見られたが、もしかしてポロリしたのだろうか。前後の動きから察するに、カバンが浮いているように見えるパントマイムを披露したのだと思うのだが……。

次回の出演者は、三四郎、新宿カウボーイ(二度目の挑戦)、永野(二度目の挑戦)、ハリウッドザコシショウ(二度目の挑戦)。次回もクセが強い。

『ジャルジャルのくじゃら』(2015年11月11日)



2015年10月7日から12月23日にかけて12週連続でリリースされる、ジャルジャル自選コント集の第六弾。本作でこのシリーズもようやく折り返しとなる。これで合計三十七本のコントを観たことになるわけだが、そのおかげか、彼らのネタの方向性がなんとなく見えてきたような気がする。いや、気のせいかもしれないが……。

クラスの新しい担任としてやってきたのは、明るく陽気で爽やかな“当たりの先生”だと思われたが、その矢先……『ハズレの先生』。若手お笑いコンビ“パラドックス”のコントは、待ち合わせに遅刻した男が何故かその場で脱いだ靴下を顔にぶつけてくるというシュールなもので……『あんまりウケへんから後ろに下がってしまう若手芸人』。動物を優先しようとする園長と客足を優先しようとする飼育員、どちらも動物園を愛しているが故に議論は熱を帯びていくのだが……『カバ』。学祭で披露するための曲を放課後の教室で作曲していたクラスメートが、そのオリジナル曲を聴かせてくれると言い……『タンバリンキッス』。運動会の綱引きに向けて、専門の先生に来てもらう『綱引き』。一人で客演する芝居の稽古をしていると、そこに頭がハゲた男がやってきて、ねぎらいの言葉をかけてくれるのだが……『ハゲてもうてる』。ふざけていてお尻にケガをしてしまった中学生が、恥ずかしがって、なかなか医者にお尻を見せようとしない『お尻ケガした奴』。以上、七本のコントを収録している。

一見すると優しい雰囲気の先生が実はとんでもない人間だったという『ハズレの先生』は、学生時代の理不尽な教師たちのことを思い出さずにはいられないコントだ。極端に描かれているからこそ笑えるが、これを観て、トラウマを発動してしまう人も少なくないのではないだろうか。『あんまりウケへんから後ろに下がってしまう若手芸人』は、そのタイトルが分かっていないと笑いにならないほど、リアルに状況を描写しているコント。ジャルジャルのコントというと、世間では他に類を見ない先鋭的な設定のイメージが強いように思うが、彼らの本当に恐ろしいのは、この再現能力の高さであるように思う。園内の動物たちを愛して止まない飼育員が、何故か特定の動物だけにはまったく違う感情をむき出しにしてしまう『カバ』は、その感情の理不尽さが笑いに昇華されている。理由を明確にせずに、観客に想像させる余白を生み出すことで、妙に奥深さを感じさせられるところが、なんとも味わい深い。『タンバリンキッス』は作り手と演じ手の住み分けが如何に大切かを表したコント。いや、或いは演じ手の向こう側にいる作り手の実像を匂わせることで、その関係性を皮肉っているといえるのかもしれない。『綱引き』はオチありきのコント。丁寧なフリが想定内のオチを大きな笑いに変えている。ハゲを自虐ネタにしている人を描いた『ハゲてもうてる』は、自身のコンプレックスを笑いに変えている人ならではの複雑な感情を上手くコントにしている。他人に突かれるのが嫌だから、先に自分で自分のことをイジっているのだろうか……少し切ない。『お尻ケガした奴』は、いわば『キングオブコント2015』でロッチが披露したコントに思春期を混ぜ込んだコント。特に後半の動きはそのままなので、機会があれば確認してもらいたい。まさか、そこが被るとは……。

これらのコントに加えて、『カバ』に登場した動物園の飼育員の仕事に迫ったドキュメンタリー『動物たちの声が聞こえる~動物の声が聞こえるようになった飼育員~』を特典映像として収録。実際の動物園でロケを敢行、様々な動物たちに耳を傾ける姿は一見すると本当のドキュメンタリーのようだが、やはりあの動物に対しては……。


■本編【33分】
「ハズレの先生」「あんまりウケへんから後ろに下がってしまう若手芸人」「カバ」「タンバリンキッス」「綱引き」「ハゲてもうてる」「お尻ケガした奴」

■特典映像【10分】
「動物たちの声が聞こえる~動物の声が聞こえるようになった飼育員~」

「新語・流行語大賞」2015ノミネートの件。

年に一度、『現代用語の基礎知識』が選出している、新語・流行語大賞の2015年版にノミネートしている言葉が発表された。既に各方面で言われているが、ちょっと政治に対する批判的な意味合いが込められた言葉に偏っていて、ノンポリを気取っている私でも少し違和感を覚えた。それも、【I am not ABE】だの、【アベ政治を許さない】だの、【自民党、感じ悪いよね】だの、なにやら言い回しに品と遊び心がない。いや、考えてもみれば、大衆の間で流行した言葉を取り上げているのだから、品が無くて当然というものだが(上品なモノなんて大衆に流行るわけがない)……それにしても、もうちょっと、ねえ。

我等が芸人関連の言葉も幾つかノミネートされている。8.6秒バズーカーのネタ【ラッスンゴレライ】、クマムシの漫才の中で歌われている楽曲【あったかいんだからぁ】、芥川賞を受賞した又吉直樹(ピース)の小説【火花】、とにかく明るい安村のネタの決め台詞【安心してください、穿いてますよ。】などなど。その他、芸能関連では【ドラゲナイ】【福山ロス(ましゃロス)】【まいにち、修造!】などの言葉が候補に挙がった。個人的には、様々な不安が取り巻いていた印象のある2015年を、あえて反戦歌でもある【ドラゲナイ】で締めくくるのが良いのではないかと思うのだが……昨年の新語・流行語大賞が、【集団的自衛権】【ダメよ~ダメダメ】の二語を年間大賞に選ぶことで、芸人のギャグを姑息に利用して社会風刺をしてやった感を出していたことを思うと、そんな感傷的な対応には期待できないだろう。

そんなことを考えながらTwitterを眺めていると、こんなツイートが目に飛び込んできた。


当人はあくまで冗談のつもりでツイートしたのだろうが、確かに今年を表しているという意味では、【WHYJAPANESE PEOPLE!?】は的確なんじゃないか。何がどうしてそう感じたのかはスコーンと忘れてしまったが(その辺は年末に爆笑問題やナイツの漫才で確認するから良いのだ。ははははは)、今年はそういう気持ちになった回数が例年に比べて非常に多かったような気がするのである。……つい先日、ハロウィンの報道を目にしたところだったからかな。まあ、それに加えて、今年は海外に暮らす日本人・日本にやってきた外国人の構図を描いたバラエティ番組が非常に多くて、その意味でも厚切りジェイソンのこの言葉はノミネートされても良かったのではないかと思った、という話。

『ジャルジャルのきじゃら』(2015年11月4日)



2015年10月7日から12月23日にかけて12週連続でリリースされる、ジャルジャル自選コント集の第五弾。

新人ミュージシャンがデビュー曲のプロモーションのために出演したラジオ番組のDJは、とにかく滑舌が悪くて何を言っているのか分からない『滑舌DJ』。銀行強盗が人質に取ったのは、一見すると平凡でこれといって個性のない男……だったのだが『人質チョイスミス』。白と黒のメリハリの利いた衣装に身を包んだユーモラスな二人が、「なんでなんかな♪」のリズムに合わせてあるあるネタを披露する『なんでなんかな♪~日本一面白くない芸人~』。試合を前日に控えた女子バレー部のメンバーに欠員が出てしまったため、顧問の教師が何故か男子生徒にその代役を依頼する『女子バレー部』。一般人も参加できるマラソン大会に、ピエロの格好をして参加している男がいて……『おふざけランナー』。とあるバラエティ番組のオーディションで落とされたピン芸人「チャラ男番長」が、どうしても採用されたい一心から審査員にムチャクチャな要望を叩きつける『チャラ男番長』。以上、六本のコントを収録している。

最初から最後まで滑舌の悪さで押し切っている『滑舌DJ』は、普段は普通に喋れるのに、番組が始まると滑舌が悪くなってしまうところがポイント。思うに、ラジオ番組の時だけ、声のトーンを変えているDJに対する皮肉なのではないだろうか。『人質チョイスミス』は設定から想像できないだろうが、後藤のギャグ(?)を中心としたコントである。ああいう無機質な状態になったときの後藤の面白さは、もうちょっと世間に知られてもいい。『なんでなんかな♪~日本一面白くない芸人~』は一見すると『なんでだろう』で知られるテツandトモを皮肉ったコントに見えるが、むしろ比較対象を明確にすることで、コントに登場するお笑いコンビのダメさを浮き彫りにしているのではないか……と考えているのだが、実際のところはどうなんだろう。『女子バレー部』は後半の展開がとにかくスリリング。あまりに不条理な展開に、ちょっとしたサイコホラーのようにも感じられた。『おふざけランナー』は一発勝負のコント。その想像できるオチを全力でやり切る姿がたまらなく面白かった。『チャラ男番長』もまたサイコホラーじみたコント。むしろサイコパスか。芸風はシンプルなのに人間性が完全にイカれている芸人を生々しく演じていて、だからこそオチにちょっと安心させられてしまう不思議さ。

これらのコントに加えて、都会の公園に24時間密着したドキュメンタリー『定点観察~都会の公園24時~』を特典映像として収録。過去の四作品での特典映像は特定のコントのキャラクターに着目したつくりになっていたが、本作は場所がテーマとなっていることもあってか、本作のコントに登場したキャラクターたちが次々に登場している。日本一面白くない芸人のネタ合わせ、銀行強盗の人質になった男、女子バレー部に引っ張り出された男子生徒、チャラ男番長、そして……。あの男は何故、この公園にいたのか。なにやらストーリーらしきものが見えてきたが、まだまだ流れは見えてこない。


■本編【34分】
「滑舌DJ」「人質チョイスミス」「なんでなんかな♪~日本一面白くない芸人~」「女子バレー部」「おふざけランナー」「チャラ男番長」

■特典映像【11分】
「定点観察~都会の公園24時~」

『ジャルジャルのかじゃら』(2015年10月28日)



2015年10月7日から12月23日にかけて12週連続でリリースされる、ジャルジャル自選コント集の第四弾。……彼らが天才的なコント職人であることは間違いないが、それでも流石に食傷してきた。第四弾の時点でこんなことになっているようではいけない。現時点でシリーズの三分の一、まだまだこれからだ。

マジックが成功したときに激しいリアクションを取ってしまうマジシャンに興醒めさせられる『ガッツポーズマジシャン』。とあるオーディションにやってきた演歌歌手のしんぺいが披露するオリジナルソングにははっきりとした欠点があって……『オーディション~演歌歌手しんぺい~』。焼き肉店にかかってきた予約の電話の主はあの俳優!?『阿部寛来店』。大学の友人が自分の名前をどうしても妙な発音で呼ぶので、イチからしっかりと間違いについて説明するのだが……『TAKAGI』。高校の卒業式にやってきたOBだという中年男性の挨拶はとても退屈でつまらなかったが、とある言い回しにちょっと引っ掛かるものが……『知らんOBの挨拶』。銀座の高級フランス料理店にやってきた珍奇な身なりの男の正体とは?『違いますよ』。以上、全六本のコントが収録されている。

ちゃんと実力を見せつけているにも関わらず、ついつい成功に喜んでしまって、結果としてマジシャンとしての評価を落としてしまう『ガッツポーズマジシャン』は、きちんと喋らせれば面白いトークも出来るのに、変なところで噛んでしまったり、妙な言い回しになってしまったりして、話し手としてはなかなか評価されない出川哲朗氏のことを彷彿とさせた。『オーディション~演歌歌手しんぺい~』は演歌にありがちな観客のアレを意識した楽曲に対して一石を投じているコント。言われてみれば、確かに演歌だけアレが許されている雰囲気があるのは何故なのだろう……。『阿部寛来店』は、何を言ってもネタバレになるので何も言わない。ただ、後藤の口調、完全に阿部寛のそれになっていた。上手い。親しい友人の妙な言い回しを徹底的に糾弾する『TAKAGI』は、クドさを売りにしたジャルジャルのコントのある意味では真骨頂。ただ、ストイックな作りになっているので、ちょっと飽きやすいかもしれない。事実、2012年7月に松山で鑑賞したライブ『ジャルっ10じゃねぇよ!』でも披露されたらしいのだが、まったく覚えていない(が、手元の記録には、ちゃんとこのコントの名前が載っている……)。『知らんOBの挨拶』も、何を言ってもネタバレになってしまうコントなので何も言わない。ただ、福徳の口調は、あんまり似てなかった(笑) 『違いますよ』はドッキリをモチーフとしたコント。ちょっと絶望的なオチで後味はあまり宜しくないが、まあ、たまにはこういうのも良い。

これらのコントに加え、『オーディション~演歌歌手しんぺい~』に登場するしんぺいが新曲『しんぺい音頭』をプロモーションしている様子に密着したドキュメンタリー『いつか花開くとき~ある演歌歌手の苦節25年物語~』を特典映像として収録。過去シリーズでも見られた、夢を追いかけている人間に迫ったドキュメンタリーとなっているが、主人公が若者から中年男性に替わったからなのか、妙にクサい人間ドラマの様相を呈している。……もしかすると、これが彼らの演歌観なのか? 本作の見どころは、なんといってもしんぺいの恋人として山﨑ケイ(相席スタート)がゲスト出演しているところ……ではなく、過去シリーズに出演していたコントキャラクターががっつりと再登場している点である。やはり彼がキーマンなのだろうか……?


■本編【31分】
「ガッツポーズマジシャン」「オーディション~演歌歌手しんぺい~」「阿部寛来店」「TAKAGI」「知らんOBの挨拶」「違いますよ」

■特典映像【14分】
「いつか花開くときに~ある演歌歌手の苦節25年物語~」

『こそこそチャップリン』第6回(2015年11月8日)

■オテンキ28
「コント:タクシー」。2週勝ち抜き。東京からやってきたサラリーマンが乗ったタクシーの運転手はやたらと小ボケるおじさんで……。ひたすらに小ボケを押し続けるスタイルで勝ち残ってきた彼らが、ここにきて人情の染みた深みのあるコントを準備してきたことに、本気を感じた。とはいえ、ちょっと切ない気持ちになるシーンが、ちゃんと観客に受け入れられるのかは不安ではあったのだが、蓋を開けると正しく評価されたので一安心。ボケだけを抽出してみると、のりの「昨日の今日なんで」に対してGOが「いよいよ明日なんで」と重ねるところが秀逸。これまでの放送をチェックしていた人なら笑わずにはいられないだろう。3週勝ち抜きで年末特番への出演が決定。

■スーパーニュウニュウ【07】
「コント:親友の説得」。初見。別れた元カレがアメリカへと旅立つ日、親友の男がバイト中の女性の元へと説得に。とてつもなくオーソドックスなシチュエーションだが、男女の立場が逆になっているところがちょっと新鮮だった(まあ、演者が女性なのだから、当然といえば当然なのだが)。コント自体は小道具を駆使したサディスティックなもの。二人の間に入っている男がどんどんヒドい目に合っていく姿は笑えるのだが、もっと展開が欲しかった。お盆が割れて、服がビリビリに引き裂かれて……だけだと、どうも物足りない。あと、このコントの最初のツッコミのところは、もっとシンプルでいいのではないかと思う。強引に言い切ろうとして、何と言っているのかが伝わりにくい。「シンプルに叩くのは良くないよ!」って言っていたのだろうか。未だに分からない。終盤の「袖返して!」は面白かった。

【ふきだまりのコーナー】
インポッシブル、サンシャイン池崎、アキラ100%、三四郎、永野、ニューヨーク、プー&ムー、ハリウッドザコシショウ、とにかく明るい安村、5GAP、ピスタチオ、マツモトクラブ、横澤夏子、うしろシティ、お侍ちゃん。「完璧に著しく売れ賭けている」三四郎と「大きな鉈みたいなのを持っている澤部の同期」サンシャイン池崎をクローズアップ。

■新宿カウボーイ【08】
「漫才:おすし」。石沢がおすしの話を続け、その隣でかねきよがボケまくる。番組内でゲストの藤田ニコルが彼らのネタについて「一個一個のボケは面白かったけど、早すぎて頭がついていかなかった」と評していたが、まさにそういう状態になっていたと思う。回転についてかねきよが間違え続けるくだりや、かねきよの実家のお寿司屋のくだりなどは本当に面白かったのに、何と言っているのかが伝わってこないところが多く、面白さが固まってぶつかってこない。特に、石沢が一人でおすしの話を始めるくだりでかねきよは何をやると言ったのかがまったく聞こえず、ただ自由に動き回っている姿を一方的に見せつけられているような気持ちになった。まあ、ここに関しては、先週までオジンオズボーンが奮闘していたことも幾らか影響しているのかもしれない。ところで、オチがカットされていたようなのだが、何をやったのだろうか。……何もやらなかったのだろうか。

■しゃもじ25
「コント:プロポーズ」。2週勝ち抜き。噴水の前で恋人と待ち合わせている男が、彼女が来るまでの時間を使ってプロポーズの練習をしていると、横で鳩に餌をあげていたホームレス風の男がそれを盗み聞きしていて、その内容に改良を加えていく。ネタのテーマは1週目に披露した『バーテンダー』とはほぼ同じなのだが、男に助言を与える人物がより男と無関係な存在になっていることで生じている両者の距離の差が、また少し違った味わいを生み出している。助言を与える動機がより純粋化しているとでもいうのだろうか。今回も笑いどころをきちんと用意していて、とりわけ「素敵なウソだ……」とロマンティックに呟いたのには笑った。オチはちょっとふわっとしたが、それまでしっかりとネタで魅せているので満足感で満ち足りている。3週勝ち抜きで年末特番への出演が決定。

次回の出演者は、アキラ100%(二度目の挑戦)、ハリウッドザコシショウ、5GAP、横澤夏子(『そこそこチャップリン』前回チャンピオン)。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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