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『ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~』

ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~ゲームセンターCX 24 ~課長はレミングスを救う 2009夏~
(2010/08/27)
有野晋哉(よゐこ)

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ファミコン世代の人間がテレビゲームをプレイしようとするとき、自然に頭に浮かんでくる言葉がある。その言葉とは、かの有名なゲームプレイヤー高橋名人の名言「ゲームは一日一時間」だ。「子どもはテレビゲームだけにのめりこむのではなく、もっと色々な遊びを経験する必要がある」という意志の元に生まれたこの言葉は、とにかくゲームをやりすぎることは良くないのだということを、当時の子どもたちに強く印象付けた。とはいえ、誰も彼もがこの言葉を守ったわけではない。中にはテレビゲームに魅力に屈し、親からの冷たい視線や罵声を物ともせず、ひたすらテレビゲームにのめり込み続けた子どもも存在していた。『ゲームセンターCX』で古き良き時代のテレビゲームをプレイし続けている男、有野課長もそういった類いの子どもだったのかもしれない。

今作は、例年通り『24時間テレビ』が放送された2009年の某日、同じく24時間かけて一本のテレビゲームを攻略していた有野課長の姿を追ったドキュメンタリー番組『ゲームセンターCX 24時間テレビ 有野課長が○○を救う!?』を再編集しDVD化したものだ。流石に24時間放送をフルDVD化することは出来なかったようだが、それでも総収録時間およそ12時間と、テレビ番組の一企画を収めたDVD作品としては異例のボリュームとなっている。この中で有野課長は、殆どの時間を費やしてゲームをプレイ。「ゲームは一日一時間」どころではない。今回プレイしているゲームは『レミングス』。フラフラと勝手に歩き続けるレミングたちを誘導し、その多くをゴールへと導くことを目的としたパズルゲームだ。パズルゲームといえば有野課長の専門分野だが、これがなかなか上手く進まない。24時間プレイに耐え得るソフトとして取り上げられただけのことはあり、その難易度は半端なものではない。有野のプレイも通常より熱が入っていたのでは。

しかし、今回は有野の挑戦自体よりも、収録にノリノリで参加していたスタッフたちの方が印象に残っている。初代ADの東島は別室のシアターで沢山の観客たちに囲まれながら(なんと当日、フジテレビのシアターで有野のプレイが中継されていたのだ!)笑点の桂歌丸の様なポジションを陣取っていたし、カメラマンの阿部は有野のために料理を準備するし、構成作家の岐部はFAXルームでてんやわんやの様相を呈していた。普段はナレーション役に徹している菅プロデューサーまでも、たまにカメラの前に顔を出したり引っ込めたり。この他にも有野を励ますVTRに歴代のADたちが登場するなど、通常の放送を見ていないと分からないノリがそこかしこに散りばめられていた。

通常の『24時間テレビ』は日本中の人たちにチャリティーを呼び掛ける宣伝番組としての効果を第一に考えているが、この『ゲームセンターCX 24時間テレビ』は学園祭のノリ以上の何物も生み出していない。有野課長のゲームプレイがメインの企画とはいえ、スタッフがごく当たり前にテレビの中で料理を作っている姿は、一般の視聴者に衝撃を与えたことだろう。しかし、だからこそ、この番組からは楽しさが伝わってくる。出演者である有野は勿論のこと、スタッフ一同も徹底的に番組を楽しんでいることが分かる。かつて、27時間テレビで「楽しくなければテレビじゃないじゃ~ん!」というコピーを謳っていたことがあったが、この番組こそ、それをストレートに体現していたのではないか、と僕は思うのである。それが例え、内輪に向けられたものだったとしても。

あらゆる学園祭がそうであるように、この『ゲームセンターCX 24時間テレビ』の後に残るものは、何もない。全ては過ぎ去りし夢の如く、思い出の彼方へと消えていくだけだ。だが、テレビはそれでいい。それでいいのだ。押しつけがましい感動なんて必要無い。テレビは一陣の風のように、吹き抜けていくだけでいい。そして、この番組は間違いなく、視聴者たちの心の奥へと吹き抜けていった。

愛が地球を救うかどうかは分からないが、この作品で救われるのはレミングだけではない……かもしれない。


・本編
DISC1「スタート編」(244分)
DISC2「足止め編」(242分)
DISC3「ラストスパート編」(240分)

・特典DISC(102分)
「ドキュメンタリー24 ディレクターズカット版」
「直前ナマ30分番組」
「撮りおろし!GCCX24大反省会 ~検証!「アノ問題作の真相に迫る!」~」
特典音楽CD「ラストコンティニュー」
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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