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「爆笑バトルライブツアー2011 in岡山」に行ってきた。

先日、五月二十二日、お笑いライブ鑑賞のために岡山へと出向いた。

「爆笑バトルライブツアー2011 in岡山」。なにやら某史上最も過酷なバラエティ番組を髣髴とさせるタイトルだが、恐らくは偶然なのだろう。なにせ、出演者はバケツを持っていなかったし、司会進行役のアナウンサーも登場しなかった。ただ、何処に“バトル”の要素が含まれているのかは、些か疑問ではあったが。……もしかしたら、僕の見えないところで火花が飛び交っていたのかもしれない。

ライブ会場となったのは、岡山市民会館である。岡山駅から歩いて十五分か二十分といったところに建っていて、その間にはバスや市電もある。となると、これはやはり電車で行くべきだろうという結論に至った。いや、このところドライブが趣味になりつつあったので、香川の自宅から自動車で瀬戸大橋を抜けるのも悪くはないと思ったのだが、如何せんこの市民会館には駐車場が無いとのことで、そのような場所に行くのに自動車は不便であろうと判断したのである。

駅から市民会館までの中途半端に長い道を進んでいると、だんだんと人だかりが出来てきたことに気がついた。最初は、近くの繁華街から溢れ出てきた人々の群れだと思っていたのだが、どうやら違う。というのも、その沢山の人だかりが、僕が向かうべき方向に進むにつれて、どんどん大きくなっていったからだ。気付けばガードレール内の歩道を埋め尽くすほどの人波の中。なんと、これら全ての人々が、これから始まるお笑いライブを観ようと駆け付けたのである。バカじゃなかろうか、と同じバカが考えてもみたり。これでは市民会館の中に入るのも難しいだろうなあ……と思ったが、それは完全に杞憂であった。何故ならば、今回のライブは完全指定席のため、必要な人数以上の人間がホール内に入ってくることは有り得ないためだ。事実、堂々と列に並び、悠々と入場することが出来た。余裕綽々である。市民会館の入口からホールまで、ほんの数歩といったところ。とっとと席につこうとも思ったのだが、物販コーナーがあることに気付き、ついついそちらに目が奪われた。そこでは本日の出演者たちのDVDと、サンドウィッチマンお手製の“東北魂”Tシャツが販売されていた。何か買ってみようかと思うも、大半のDVDは既に購入済なので止める(流石だね小生)。

ホール内は、これまた人で溢れ返っていた。やはり知名度のある芸人たちが出演するライブとなると、集客数も並みのものではなくなるようだ。自分の席を確認すると、一階最後尾であることに気付く。それも、端っこの席だ。確かにチケットを購入したのは販売からしばらくしてからだったが、ここまで酷い場所になるとは。切ない気持ちで椅子に座ろうとすると、尻に手すりがグイッと食い込んできた。狭い。椅子が狭いぞ。踏んだり蹴ったりだ、まったく。椅子に座って開演を待っていると、諸注意を伝えるアナウンスが流れ始める。よーく聞いてみると、出演者であるサンドウィッチマン伊達の声であることに気がついた。「携帯電話の電源はお切りになった上で……捨ててください」など、ちょこちょこと細かい笑いを放り込んでくる。

それからまたしばらくして、ホール内にブルース・ブラザーズの曲が流れ始めた。そして、ゆっくりと幕が上がり始める。どうやらライブの始まりであった。
 
出演者とネタの内容は、おおよそ以下の通り。

響「赤ちゃんの名前と成長・ピクニック」
キャプテン渡辺「クズあるある・サム」
飛石連休「電車内で老人に席を譲る・痴漢」
キングオブコメディ「ショートコント幾つか・コント『迷子』」
我が家「ローテーション漫才・コント『ラーメン屋』」
U字工事「福田が都会に染まっている・田舎で暴走行為」
サンドウィッチマン「漫才『ラジオDJ』・ショートコント幾つか・漫才『不良息子』」


席の位置が悪かったこともあってか、あまり“ライブならではの臨場感”を覚えられなかったように思う。少なくとも、以前に鑑賞した吉本興業所属芸人たちによるライブの様な、客席の注目を一点に集中させるような吸引力を彼らから感じることはなかった。なんとなーくグダグダで、なんとなーくヌルい。それはそれで味といえなくもないが、ドンと弾ける笑いを期待していただけに少し残念にも思えた。キャプテン渡辺の『サム』をナマで見られたのは収穫だったけれども。良くも悪くも緊張感のない、ふわっとしたステージだった様に思う。

そんな中で健闘していたのが、飛石連休の二人。自身の知名度の低さを逆手に取った認知度調査で上手く客席の心を掴んだかと思うと、自然な流れで漫才に突入、天然ボケを見せる岩見とマメにきちんと的確にツッコミを入れる藤井のやり取りが客を大いに盛り上げた。「爆笑オンエアバトル」で見た二人の漫才は回を重ねるごとに尻すぼみになっていったけれど、ナマで見るとここまで面白いとは。レッドカーペット世代が多く登場する中、オンバト売れ残り世代が見事に実力の差を見せつけていたと言ってもいいだろう。まあ、芸歴の差を考えたら、仕方が無いんだけれども。これからだよ、これから。

それと、やはりここは安定しているなあと思ったのが、U字工事とサンドウィッチマンのM-1ファイナリスト。特にU字工事は終始漫才で突っ走り、徹底して“漫才の笑い”を追求していた感があって、非常に好感が持てた。いや、サンドウィッチマンみたいに、フリートークの間にネタをするという様なスタイルも決して嫌いではないのだが、今回はちょっとそういう芸人があまりにも多すぎた(それが緩みの原因にもなっていたのではないだろうか)。その中で、こうしてきちんとネタを見せてくれたのは、非常に有難かった。また、面白かったしな。トラクターを横切る際にちょっとした会話をするくだりなんか、大笑いしたな。

全ての芸人が出番を終えると、最後にサインの抽選会が行われた。が、カスリもせず。期待してはいなかったが、なにやら残念な気分になる。全ての抽選が終わったところで、ライブも終了。最後尾の席だった僕は、開場とともに外へと飛び出した。後はライブの余韻に浸りながら、真っ直ぐ家に帰るだけ……と思っていた、その時。スタッフの人が大声を上げている。

「これからチャリティー募金を開始します!募金してくれた方には、サンドウィッチマンの二人が握手…」。

何!と思う間も無く、募金の行列に並んでいた。しばらく待っていると、ホール入口からサンドウィッチマンの二人……に加えて、U字工事の益子と響の長友が登場。ざわつく周辺。目の前に、さっきまで漫才を披露していた四人がいるという状況に、なにやら居た堪れない気持ちになる。片手に握った五百円玉が、だんだんと汗ばみ始めている。いいのか?この金額でいいのか?そんなことを考え始めるが、僕の前にいた女性二人組が小銭をチャラチャラさせていたので、まあいいだろうと落ち着く。

しばらくして、僕の番が回ってきた。

長友さんの手を握る。柔らかい。

益子さんの手を握る。少し痛いくらいに強く。

富澤さんの手を握る。そっと優しく触れるように。

伊達さんの手を握る。包み込むように力強く。

気付けば僕は帰りの列車に揺られていた。車内の席は四国に向かう人たちで埋め尽くされていたので、入口の手すりを握りしめながら。ふっと窓の外を見ると、瀬戸大橋に夕陽が差している。列車が向かう方角を見ると、遠くに陸地が見える。ああ、日曜日が終わるんだなあと思い、ちょっとばかり寂しくなって、そっと目を閉じた。
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非公開コメント

ネットでいくら吐き出してもそれは経験にはなりませんよ。
批評される場所に立つ勇気があるなら別ですが。

No title

…と、貴方は批評されるわけですね、分かります。

さて本題。
ネットで吐き出しても経験にはならないとの御意見、有難く頂戴致しました。
こうしてコメント欄で助言して頂けたことは、私の今後の人生の糧となるに違いないでしょう。
が、ここでしていることが経験にはならないとの意見、こちらとしては素直に飲み込むわけには参りません。
と言いますのも、私は「経験になり得ない言動」が果たして存在しうるのかと考えるからです。
果たして、今の僕がしていることは、僕の経験となり得るのか否か。
それは今決められることではないのではないでしょうか?

これまでの私の人生、捨てるところは幾らでもありますでしょう。
でも、それが捨てるべきところであるかどうかは、この先もまだ分からないわけです。
これからの人生、あれがあったから出来たこと、これをやったから出来たこと、沢山出てくる可能性は否定できません。
僕にも、そして貴方にも。

No title

良質のエッセイを読んだときに訪れるのと同じ、さわやかな読後感。

No title

有難う御座います。嬉しいです。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

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