スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『笑う全日空寄席3』

笑う全日空寄席 3笑う全日空寄席 3
(2010/12/15)
林家たい平、三遊亭圓歌 他

商品詳細を見る

落語初心者にオススメの落語家といえば、立川志の輔であるとされている。少なくとも、そう口にしている落語関係者は多い。そして事実、志の輔の落語は初心者向けだ。志の輔落語は細かい言い立てが少ないから言葉を理解しやすいし、ストーリーも現代風に分かりやすく噛み砕かれている。それ故にクセがない点は否めないが、それもまた彼の落語が初心者向けであることの証明だといえるだろう。僕も初めて音源で耳にしたのは、志の輔の落語だった。

では、落語初心者にオススメのCD音源は、一体どの作品か。落語会や独演会に行くほどではないけれど、落語というものを体験してみたいという人は少なくない筈だ。そんな落語初心者中の初心者が、最初に耳にするのに適した作品は何か。様々な意見があるだろうが、僕は個人的に『笑う全日空寄席』シリーズをお薦めしたい。このシリーズは、飛行機の中で楽しめる寄席演芸チャンネル「全日空寄席」の音源をCD化したもので、これまでに三作品がリリースされている。飛行機の中で放送されていて誰の耳にも届く状態になっているためなのか、このシリーズに収録されている音源はいずれも余計な知識を要しないネタばかり。つまり、誰が聴いても楽しめる仕様になっているのである。素晴らしい。値段も一枚二千円と、実にリーズナブルだ。

このシリーズの中でもオススメしたいのが、第三弾である今作。その理由は、音源が収録されている落語家三人のうち二人が「笑点」メンバーとして知られている林家たい平三遊亭小遊三だからだ。別に、有名な落語家がイイ落語をするというわけではないが、リスナーが知っている落語家の方がイメージしやすいのは違いない。そして勿論、この二人の落語はイイ。たい平が演じる『不動坊』は、とにかく明るく朗らかで元気いっぱい。未亡人の嫁さんを貰うことになってはしゃいでいる主人公と、そんな主人公に嫉妬してどうにか別れさせてやろうと画策する仲間たちの若さ(と書いて“バカさ”と読む)が上手く表現できている。小遊三演じる『船徳』は、江戸の気風漂う一品。世間知らず・苦労知らずの若旦那もイイが、その若旦那を迎え入れる船頭仲間がたまらなくイイ。キレ味バツグンの喋りと乱暴だが親しみのある言葉に、江戸っ子の風が吹きすさんでいる……すさんじゃダメか。

そんな二人の落語を中継ぎしているのが、三遊亭圓歌。かつて自作落語『授業中』で人気を集め、落語協会の会長を務めていたこともある圓歌師匠が聴かせるのは、『昭和の名人たち』という漫談だ。芸能生活65年の間に見つめてきた落語会の動向を、コミカルかつ壮大に語り上げている。昔の落語家に詳しくないと分かりにくい部分もあるかもしれないが、ところどころのクスグリが上手い効果となって笑える。オチも素晴らしい!

落語に興味があるけれど、どれから手を出してみたらいいのか分からないという方、騙されたと思って聴いてみて頂きたい。きっと、騙されたと思うから……というのは冗談。自信を持ってオススメします!(以上、敬称略)


・本編
林家たい平『不動坊』(2000年3月・鈴本演芸場)
三遊亭圓歌『昭和の名人たち』(1998年11月・広島全日空ホテル※当時)
三遊亭小遊三『船徳』(2001年10月・お江戸日本橋亭)
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。