スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ギミック・ロジック・アンジャッシュ

爆笑オンエアバトル アンジャッシュ爆笑オンエアバトル アンジャッシュ
(2001/06/20)
アンジャッシュ

商品詳細を見る

ある程度、お笑いの世界に首を突っ込むようになったら、自ずと自分好みの芸人が見つかるものだ。僕の場合、それは「ラーメンズ」であり、「シティボーイズ」であり、「イッセー尾形」だった。この三組に対して、僕はどうしても冷静ではいられない。他の芸人よりも少なからず、甘めに評価したり、辛めに評価したりしてしまう。これが人間というものなんだよね、なんて苦笑してみたり。

僕にとってのアンジャッシュは、そういう「自分好みの芸人」という枠には確実に入ってこない芸人、というイメージがあった。誰にも、特別に好きになられるタイプの芸人じゃないと思っていた。それは別に、アンジャッシュが面白くないから、そういう扱いを受けてしまうだろうという考えによるものではない。むしろ逆で、アンジャッシュというコンビは、そういった「自分好みの芸人」という枠から抜け出している、「誰もが好きな芸人」だと思っていた。それほどに、アンジャッシュの笑いは万人に向いていた。

アンジャッシュのコントにおける笑いの基軸は“ズレ”だ。ある一つの状況において、二人の人間が間違った認識の元に間違ったコミュニケーションを図ることで、面白味が生まれる。例えば、児島が渡部の母親と結婚するということを渡部自身になかなか打ち明けられずにいるというコントがあるが、このコントにおける笑いの基軸は「児島の結婚相手が自分の母親だと知らずに、児島にエールを送る渡部」という存在自体であり、そんな渡部の言動だ。その様子を観客は第三者的視点、いわば“神の視点”で楽しむのである。当事者の二人には、何がおかしいのかは分からない。二人はそのズレによる違和感を覚え続けるだけだ。

この“ズレ”を使ったスタイルの笑いは、以前から存在していたと思われる。事実、軽演劇の世界では、このスタイルが多く用いられている。三谷幸喜とか。しかし、コントの世界において、このスタイルは完全にアンジャッシュの専売特許となってしまった。アンジャッシュとともにオンエアバトルで活躍したダイノジが、自身の単独ライブで披露した“ズレ”を使ったコントのタイトルを「アンジャッシュ」にしたという話が、その浸透ぶりを感じさせる。

2003年。アンジャッシュは、爆笑オンエアバトルの五代目チャンピオンになった。かなり低いキロバトルでのチャンピオンだったため、一部では批判の声もあったが、それはまさに番組開始から挑戦し続けてきたアンジャッシュに対する功労賞だったと言える。そして、この功労賞が彼らの日常を一変させた。

当時、人気があったテツandトモを抑えてチャンピオンになったということで『エンタの神様』に出演し、一気に注目を浴びるようになったのだ。彼らは同番組の常連となり、爆笑オンエアバトルで貯蓄してきた“ズレ”コントを披露し続けた。彼らはそうして、お笑いブームの前時代を築いた芸人として、名を残したのである。

現在のアンジャッシュは、数本のレギュラー番組を持つ売れっ子芸人となった。全国放送の番組は少ないが、ローカルで冠番組を幾つか持っているようだ。芸の世界を制覇した地味地味コンビは、バラエティの世界でも上手く乗りこなしているようだ。……もしかしたら、また功労賞を狙っているのかもしれない。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。