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第七回玉藻寄席「小遊三・たい平二人会」に行ってきた。

先日、高松で行われた第七回玉藻寄席「小遊三・たい平二人会」へと赴いた。

文字通り、三遊亭小遊三と林家たい平の二人が出演する落語会で、ここ最近、二人に対して興味を抱いていた僕にとっては、とても都合のいいライブだといえる。落語会に参加するのは、二月に行われた「立川志らく独演会」以来のことだ。その「志らく独演会」の集客数ははっきり言って閑古鳥だったので、今回の二人会もそれほど人は集まらないだろうと思っていたのだが、実際に会場へと足を踏み入れてみると、結構な人数が集まっている。会場を見ると、一階席はほぼ満員という様相だ。やはり、日曜夕方の某番組の影響が大きいのだろう。ちなみに、通常の落語会では「志らく独演会」くらいの集客数が当たり前とのこと。落語ブームと言われて久しいが、まだまだ厳しい。

余談だが、今回の「小遊三・たい平二人会」では、いわゆるお笑いライブでは当たり前の様に行われている“物販”がなかった。落語の本やCD、DVDなどを販売する良い機会なのだから(特にたい平師匠は今年落語のCDをリリースしたばかり)、物販を行うべきだったのではないかと思うのだが。何か事情でもあったのだろうか。

開演は午後六時半とのことだったが、予定の時刻になっても始まらない。少しばかり押している様なので、ちょっとトイレにでも行ってみようか……と思ったところで、出囃が流れ始める。独演会であろうと、二人会であろうと、まず登場するのは前座だ。この日、前座として登場したのは、林家木久扇師匠の弟子にだという林家木りんさん。名前の由来は長身だから、とのこと。ネタは、天神様のお参りに出掛ける父親に、おねだりばっかりしていて疎まれている息子がついていく『初天神』。二年前に弟子入りしたばかりとあって、ネタ運びはとっても拙いが、その独特のフラがなんともいえない味を出しそうな雰囲気があった。まだまだ未熟者、これからの成長に期待といったところだろうか。

続いて現れたのは、今回の二人会の主役の一人である林家たい平。「笑点」メンバーの中では最も若く、何処となく子供っぽい飄々とした表情を見せている彼だが、その話芸は間違いなくホンモノ。笑点ネタ、老人ネタ、夫婦ネタを駆使したマクラで、会場を爆笑の渦に巻き込んでいく。そのウケっぷりが尋常ではなかったからか、このマクラがとにかく長かった。このままマクラで終わってしまうのではないかと危惧してしまう程に、長かった。しかし、後半できちんと古典落語へと突入する。ネタは『紙屑屋』。家を勘当された若旦那が、紙屑屋の仕事をしようとして失敗する……という内容の落語だ。ここでもたい平師匠は、地方ならではの小ネタを織り交ぜる。そしてまた、爆笑。爆笑。また爆笑。林家の性分をこれでもかと見せつけた。

ここで中入り。十五分の休憩。爆笑噺を見せつけられた後のくたびれた身体には、実に有難い。会場前のロビーに出ると、自動販売機が。珈琲でも買おうかと思ったが、高いのでやめる。

中入り後、舞台には小道具を持った謎の青年が。幕を見ると、鏡味正二郎とある。どうやら曲芸を専門としている芸人さんらしい。茶碗を使ったバランス芸、やはり茶碗を使った遠心力芸、お馴染みの傘回しなど、正月番組で目にするような曲芸を演じていた。テレビで見ると迫力が伝わってこない曲芸だが、こうして実際に舞台の上で行われているのを見ると、なかなか目を見張らずにはいられない。次から次へと繰り広げられる曲芸の数々は、実に素晴らしかった。生だからこその緊張感、これはテレビでは体感できない。

続いて登場するのは、今回の二人会におけるもう一人の主役である三遊亭小遊三。マクラでは、やはり「笑点」や「老人」「夫婦」に関する話題を進めていくのだが、たい平師匠とは印象が少し違って見える。たい平師匠の場合、それらのネタは朗らかな笑顔と僅かな悪意によって積み上げられていくのだが、小遊三師匠の場合は、それらのネタをあっけらかんとした表情とやんごとなき毒舌によって次々に切り捨てていくのである。その切れ味の鋭さ、実に爽快であった。その過程を経て突入した落語は『替り目』。酔っ払った亭主が冷たくあしらう女房に説教するも、実は愛しくて仕方ない……という、ちょっとツンデレじみた内容のネタだ。口の悪い江戸っ子がたまらなく上手い小遊三師匠の本分が活きた、非常に素晴らしい出来だった。

午後八時半ごろ、全行程が終了。前座や曲芸が間に入ったとはいえ、二時間も経過していたことに些か驚いた。ゲラゲラと笑っているうちに過ぎてしまった時間の切なさについて思いをはせてみたり、はせてみなかったり。終了後、ホール前を横切ったが、やはり物販が無いと寂しい。まあ、ライブが面白かったから、良しとしよう。うん。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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