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『新宿亭砥寄席 その壱』

新宿亭砥寄席 その壱新宿亭砥寄席 その壱
(2011/09/07)
瀧川鯉昇、三遊亭王楽 他

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落語のCD・DVDを主に取り扱っている素敵なお店ミュージック・テイトが主催している落語会「新宿亭砥寄席」の音源をCD化した作品。現役落語家のネタを一枚につき二席楽しむことが出来るという、非常に嬉しいつくりになっている。

そのナンバリング第一弾に収録されている本作には、三遊亭王楽『首提灯』と瀧川鯉昇『へっつい幽霊』が収録されている。大事な大事な最初の一歩、さぞや安心できる内容になっているのだろう……と思うのが、人の道というものだ。実は現時点で本シリーズにおける全三作品を鑑賞済なのだが、はっきり言って本作が最も聴く人を選ぶ。ある程度、寛容な人じゃないとダメなんじゃないかコレは。

「説明すると時間がかかる」という理由で“へっつい”が何なのかをすっ飛ばして落語を始める鯉昇師匠の『へっつい幽霊』もさることながら(“へっつい”を想像できるようにしてくれないと、やっぱ無理だって!)、王楽師匠の『首提灯』が良くない。滝口雅仁氏の解説によると、王楽師匠は“江戸っ子の特徴でもある「見栄」と「野暮を嫌う」様子を前面に描いた一席とする方がふさわしい”との意向だったらしいが、その結果として、愛嬌も何もない口汚いだけの酔っ払いの江戸っ子と、野暮というよりは江戸っ子にケンカ売られて不運としか言いようがない田舎侍の、少しも面白くないやり取りで終わってしまっている。

そもそも、芝居噺や怪談噺の様にシリアスを前面に出した落語は少なくないが、それを『首提灯』の様なファンタジー性の強いネタでやるのはどうだろうか、と個人的には思う。江戸っ子の「見栄」「野暮を嫌う」という特性を描くのであれば、『蛇含草』や『大工調べ』みたいなネタもあるわけだし。首を斬られたけれど生きている……という『首提灯』にしかない設定をもっと活かした構成にすべきだったのではないか、と僕は思う。とはいえ、真打ちになって数えるほどで挑戦しようという精神は買えるかも。


・収録
三遊亭王楽『首提灯』(2010年2月26日収録)
瀧川鯉昇『へっつい幽霊』(2009年4月17日収録)
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No title

『首提灯』なら是非、故人ではありますが古今亭志ん朝師を聴くか観てもらえれば、と。同じく故人ですが江戸落語なら先代の三遊亭金馬師のも演出的にシンプルですが解り易く聴き易いので一度聴かれてみるのをオススメしますよ、と。

No title

実は以前に『首提灯』が聴きたくなって、Twitterで誰の『首提灯』がいいのか質問したことがあるんです。で、志ん朝師匠の名前とともに、動画のある場所を教えていただきました。…つまり、志ん朝師匠の映像を見た後で、この音源を聴いたという…だから酷評なのかしら。ちなみに松本尚久氏からは先代小さん師匠の映像をオススメして頂きました。まだ観れていませんが。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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