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『チーモンチョーチュ二』

チーモンチョーチュニ [DVD]チーモンチョーチュニ [DVD]
(2011/06/23)
チーモンチョーチュウ

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チーモンチョーチュウは、高校の同級生である白井鉄也と菊地浩輔によって、2001年に結成された。この不思議なコンビ名の由来となっているのは、テレビゲーム「バーチャファイター」に存在する技の一つ“裡門頂肘(りもんちょうちゅう)”。この技の名前を、二人の友人が読み間違えた言葉が「チーモンチョーチュウ」だった。大阪NSC23期生に当たり、同期には友近、ガリガリガリクソンなどがいる。二人は静岡県出身だが、当時は東京NSCの存在を知らなかったために、大阪NSCに入学したのだという。M-1グランプリには初期から出場、05年から10年まで六年連続で準決勝戦に進出するも決勝進出経験は無い。ちなみに、今年開催されているTHE MANZAI2011では二回戦敗退となり、惜しくも認定漫才師に選ばれなかった。

チーモンチョーチュウの代表的なネタに、“三文字ゲーム”という漫才がある。その内容は、提示されたシチュエーションを、お互い三文字の台詞だけで演じてみせる……というものだ。三文字という限定された枠組みの中で繰り広げられる会話の中に、さりげなく白井の突発的なボケが含まれる様子が実に印象的だった。この“三文字ゲーム”のフォーマットを用いて作られたネタは多く、彼らが「爆笑レッドカーペット」に出演していたときは、必ずと言っていいほどにこのネタを演じていた記憶がある。それだけ確実に笑いを取ることが出来るネタだった、ということなのだろう。しかし、この言葉遊びの趣が強いネタのイメージがあるために、彼らの笑いの根源的な部分を知らない人も多いのではないだろうか。

今年三月に行われたライブ「THE BEST2」の模様を収めた『チーモンチョーチュ二』は、チーモンチョーチュウにとって二枚目となる単独作品である。「板尾ロマン」などの番組にレギュラー出演しているとはいえ、彼ら程度の知名度の芸人が単独作品を立て続けにリリースするというのはなかなか珍しい。それだけ期待されているということなのだろう。確かに、彼らのネタには、他に類を見ない独自の世界観が含まれている。だが、それがテレビでウケる様なタイプの世界観かというと、些か首を傾げる。というのも、彼らのネタの深淵にあるのは、どう考えてもグロテスクで一般ウケするとは思えない世界だからだ。

本作に収録されている漫才を観ると、そのことがよく分かる。奇形の動物を取り扱っているペットショップ漫才、もはや性的欲望を満たしたいがためだけに作られたかのようなウォシュレット漫才、モンスターと人間の子どもの友情物語がとんでもない結末を迎える昔話漫才……どれも実におどろおどろしい。特に最後の漫才は、オチの場面で思わず客席から悲鳴が上がる程に恐ろしかった。見た目がポップなイメージを与えるのに、どうしてこんなにグロいのか。恐らくは、ボケ担当の白井によるところが大きいのだろうが……。

そんなチーモンチョーチュウのグロさが最も剥き出しになっているのが、本作において名称が明かされていないとあるコントである。実はこのコント、前作『チーモンチョーチュ一』にも収録されていたのだが、そのあまりの自由奔放ぶりに「もう二度とやらないでください」と言われたのだという。それはいわば、禁断のネタ。そして、実際にこのコントを観てみれば分かると思うが、本当に阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられている。そのおぞましさのあまり、思わず嗚咽する客の姿も。四十分という長い時間をかけて作られる、ひたすらに不気味で不可解な世界。見たい人は、見ればいいと思う。無理には薦めない。

ただ、全体を通して、ネタのクオリティは格段に上がっている。『チーモンチョーチュ一』もなかなかの作品ではあったが、本作はそれを圧倒的に凌駕。本文では文脈の関係上、漫才と某コントにしか触れていないが、それ以外のネタも実に素晴らしかった。個人的には、コント(というよりは単独ライブ用の企画だが)『英国式仮想遊戯』のフォーマットの下らなさに思わず感心。まさか、あそこから引用するとは……!(追記:惜しむらくは、彼らの看板ネタである「三文字ゲーム」が著作権の都合で大幅に修正されてしまっている点。収録用ライブなのに、どうしてそんなネタを選んじゃったのか。しかしまあ、修正されている部分を考えてみるのもまた一興……といえなくもない)

ヘンテコな名前のヘンテコなコンビ、チーモンチョーチュウの濃厚な世界が堪能できる一品。怖いもの見たさで手に取ってみるのも悪くはない……かもしれない。


・本編(110分)
「漫才1」「漫才2」「漫才3」「漫才4」「出会い」「秋風が肌に心地よい夕暮れ時 年端もいかぬ質問太郎が、お答え親父に質問を投げかける。質問が終わる頃、カラスが鳴く天高き秋空に月が輝きはじめていた。」「英国式仮想遊戯」「???」「ファーストフード」

・特典映像(74分)
「ロケ漫才」「ロケコント」
「好井まさお(井下好井)が案内するDVD収録ライブの舞台裏!&松尾アンダーグラウンド(チョコレートプラネット)企画「お風呂トーク」」
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No title

全くのノーマークが(ry其の二です。
店頭で見ても全く買う気はしなかったんですが、そんなに怖いネタ入ってるのを聞いて無茶苦茶欲しくなりました。
お値段もまあまあリーズナブルですし、これは今年中に手に入れなければ。
もしかして野性爆弾よりなんですかね?

No title

ちょっとオーバーに表現してしまった感はありますが、
最後の漫才は本当に怖かったので。期待に添えるかと。
観客から悲鳴が上がってましたからねえ。漫才で悲鳴って。
野性爆弾…近いかもしれません。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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