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『新宿落語倶楽部5 春風亭一朝』

新潮落語倶楽部その5 春風亭一朝新潮落語倶楽部その5 春風亭一朝
(2011/10/19)
春風亭一朝

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『芝居の喧嘩』(00年3月29日)

【あらすじ】芝居小屋での一幕。偉そうに構える無料客の男に腹を立てた芝居小屋の面々が、皆でそいつをボコボコとタコ殴りにする。ところが、男はちゃんと料金を払っていたことが発覚。男は町奴の幡随院長兵衛の子分だという。啖呵を切った男の前でたじろぐ芝居小屋の男たち。と、そこへ飛び込んできたのが、長兵衛とは良くない関係にある、旗本奴の水野十郎左衛門の子分。果たして、この揉め事の行方や如何に。

町奴・旗本奴というのは、江戸時代に横行していたかぶき者のことだそうだ。……この辺りの解説を入れないと噺の内容が理解できないというのは、些か難儀だね。しかし、要するに対抗勢力同士のケンカが起こっているのだということさえ理解できれば、自然に楽しむことは出来る。なんなら、知らなくても楽しい。次から次へと登場する、かぶいた男たちの文句だけでご飯三杯はイケるね。また、一朝師匠の口演はとにかくキレがあって、ただ聴いているだけでも心地いい。これまで聴いたことのないネタだったので、オチにはちょっと驚いた。なるほど、そうくるのか!

『看板のピン』(02年3月7日)

【あらすじ】若い衆たちが集まってちょぼいち(サイコロの出目を当てる博打)で遊んでいるところに、若い頃は名の知れた博打打ちだったという隠居の親分がやってきた。「博打なんかやめちまえ」と諭す親分だったが、逆に胴を取らされることに。久しぶりの壺の感触に浸りながら振ってみると、サイコロが外に飛び出している。出た目はピン(一)。それを見た若い衆たちは、こぞってピンに賭け始めるのだが……。

『つる』『子ほめ』などに代表される、御隠居から教わったことをそのままやろうとして失敗するパターンのネタ。但し、それらのネタとは違い、御隠居は“御隠居の親分”という迫力のある人になっているし、主人公も御隠居から教わらずに勝手にやっている。テーマが博打なので、それ仕様の内容にしているということかしら。御隠居ネタといえば、教わったことをそのままやろうとして失敗する行程、或いは、教わったことを間違えてやってしまって失敗する行程、このどちらかのパターンで笑わせるタイプのネタだが、一朝師匠の口演ではそういったボケ部分を捨てて、真っ直ぐオチへと向かっている。便宜上、そういう要素も入れているけれど、別にそこで笑わなくてもいいんだよ……とでもいわんがばかりだ。オチで確実に笑わせる、その潔さがたまらない。

『壺算』(02年4月30日)

【あらすじ】二荷入りの水がめを買いに行こうとする買い物下手な男が、おかみさんにいわれて、買い物上手な兄貴分と共に瀬戸物屋へと出向く。早速、三円五十銭の水がめを三円にまけてもらう……のだが、まけてもらった水がめは半分の一荷入り。それを外に運んで、ぐるり回ってもう一度店へと引き返し……。

『時そば』などに代表される、店の亭主を騙して支払いを誤魔化すネタ。そのさりげないすり替えぶりから、お客さんの中にもそのトリックに気付かない人が少なくないのだとか。……まあ、僕も初めて聴いたときは、まったく意味が分からなかったのだが。店の亭主が混乱して、もうすっかり訳が分からなくなってしまう様を面白可笑しく演じるネタで、それは一朝師匠の口演も同様。なかなかの混乱ぶりを見せている……が、意外とオチはあっさりと。むしろ、それまでの盛り上がりに急ブレーキをかけたような、そういう印象さえ覚える。オチはきちんとオチらしく終わらせよう、という師匠の意図があるのだろうか。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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