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インパルス単独ライブ『地下室』(850字)

インパルス単独ライブ「地下室」 [DVD]インパルス単独ライブ「地下室」 [DVD]
(2011/11/23)
インパルス

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スプーン一本で掘り続けてきた穴から明日にも脱獄を図ろうとしていた男が、その前日に出所を伝えられてしまい、逆に困惑する。その絶妙さ。銀行強盗が入ることを事前に調べ上げて銀行内に潜入していた私服警官が、その私服のダサさを指摘されてからというもの、何処がダサいのかが気になって行動に移れない。その絶妙さ。ある町工場に面接を受けに来た男が、自分のやりたい仕事を見つけるために転々としてきた職歴が凄過ぎて、面接をする側が恐縮してしまう。その、絶妙さ。

ゼロ年代を席巻したお笑いブームの一角を担ったバラエティ番組「エンタの神様」において、アンジャッシュ・陣内智則・ドランクドラゴンらとともに番組の顔としてコントを作り続けてきたコンビ、インパルス。板倉が演じる不気味で不可解なキャラクターと、それに対して骨太で力強いツッコミを入れる堤下の陰陽分かれたバランスが高く評価され、人気を博していた。しかし今、彼らのコントは単なるキャラクターコントの領域から、更に深みへと潜り込んでいる。

その深みとは、人間の愚かさ……即ち“業”だ。階段を使って真正面から牢獄を出るよりも、長年に渡ってスプーンで掘り進んだ穴から出たいという業。自らの仕事を務めるよりも、指摘された服装をどうにかして改良したいという業。堂々と面接を行おうと息巻いていたにも関わらず、その相手があまりにも凄い人物だったために、逆に自らの仕事を貶めてしまうという業。インパルスは、そんな人間の業といわれる部分をコントの中枢にすることで、以前よりもずっと生々しくて面白いシチュエーションを完成させている。

前作『村雨 ~むらさめ~』がかなり酷い内容だったので、鑑賞前から本作に対して不安を覚えていたのだが、完全に杞憂だった。どのコントも完成度が高く、素晴らしい出来栄えだ。最後の長尺コント『地下室~デスゲーム~』は少しダレた感もあったが、これも決して悪くはない。ショートネタブーム以前からコントを作り続けてきた、コント職人としてのインパルスの本領発揮。傑作である。


・本編(123分)
「地下室~牢獄~」「オープニングVTR」「私服警官」「遊ぼうっていうと…1」「AMAEBI」「遊ぼうっていうと…2」「地下室~拷問~」「堤下ブサイクパーツランキング」「居たい場所、居るべき場所」「復讐」「地下室~デスゲーム~」

・特典映像(2分)
「オフショット映像を収録」
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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