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『まるまる動物記 1』(岡崎二郎)

まるまる動物記(1) (アフタヌーンKC)まるまる動物記(1) (アフタヌーンKC)
(2012/04/06)
岡崎 二郎

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クソ真面目な知識を身に付けたいなーっということを思ったりする今日この頃。

そういう知識を「ここぞっ!」というところで披露してみせて、ちょっとばかり賢い人間ぶってみようという算段である。とはいえ、そういう知識を身に付けようというのは、どうも面倒臭くていけない。マジメな学術書は当然のことながら、新書の類いでさえも私にはキビシイ。三ページばかり読み進めたら、もうお終い。本を買うのに使ったお金のことを思い出しながら、さめざめと枕を濡らすというような具合である。こんなことを幾年月も続けてきて、ようやく私も気付いた。不健全な目的で知識を身に付けようとしても、頭には入らないということである。

しかし、先にも書いた様に、私は賢い人間ぶりたいのである。「あなたとはちーっと、ここが違うのデスヨ」というような顔つきで、あからさまではない、しかしそこはかとなーく、「どや?」という表情でもって相手に上から目線を食らわせたいという願望は、どうにもこうにも止まらないのである。愚かというなら愚かと呼べ、ほんの僅かな競争心でもって人類はここまで文明を築き上げてきたのだ。それを否定するということは、文明を否定することなのだぞ。そこまでの覚悟が貴様にあるかこのうつけ、ふはははは……何の話をしているのか分からなくなってきた。閑話休題。

そこで思い出したるは、毛も生えていなかった小学生の時分に、バカみたいに読み漁っていた学習マンガの数々。……学習しているのにバカみたいとは、これいかに。それら全ての内容を記憶しているわけではないが、幾つかの情報は今でも私の脳味噌の第一金庫へそっと保管されている。例えば……海外の幽霊には足がない……とか……騒がしい幽霊のことをポルターガイストと呼ぶ……とか……ありとあらゆる超常現象の原因はプラズマにある……とか。正しいか正しくないかではない、そういう知識が残っているということが重要なのである。かくして私は、ムツカシイ文章の多い学術書を自室の窓から放り投げ、不要な新書本も放り投げ、青年時代に買い漁ったアダルト雑誌を放り投げ……ずにそっとベッドの下へと忍ばせたのであった……まだ使えるまだ使える。

そう、つまり、大人っぽくて賢そうだという安直な理由から文章で情報を獲得しようという浅墓な考えを捨てて、マンガで安易に情報を得てやろうという魂胆である。とはいえ、流石に当時読み漁った様な学習マンガの類いを、二十代後半でアラサーの仲間入りを果たそうとしている人間がするというのは、些か世間体が宜しくない。そこで、本作である。SF短編の名手として、あの藤子・F・不二雄の後継者という呼び声も高い漫画家、岡崎二郎が動物の生態を扱った、『まるまる動物記』だっ!

賢明なる読者の諸君らは、動物のことをどれだけ理解しているだろう。ゾウの鼻は長いだとか、キリンの首は長いだろうか、ヘビから血が出てヘービーチーデーだとか、そんな程度のことしか知らないだろう。或いは、どこぞの情報番組で仕入れた様な、例えばゴリラの血液型は一種しかないだとか、キリンの血圧は物凄く高いだとか、そのくらいの知識くらいはあるかもしれない。しかし、本書では、それよりも更にディープな動物の知識を、分かりやすく丁寧に、しかしきちんと動物を主人公としたマンガで展開されている。例えば、カエル。実はカエルは、動かないものが見えないのだという。つまり、こちらが動かなければ、カエルにはこちらの様子が見えないということだ。そして、驚くべきことに、それは我々人間も同様であるという。では、どうして我々はじっとしていても、その目で世界を捉えることが出来るのか。その理由は……本書を読むべし。事実を知って「フハッ!」となること、間違いなしだ。

この他にも、本書では「鳥は人間とはまったく違う色彩世界を見ている?」「人間を罠にはめた鳥の伝説?」「虎の縞模様はどうしてついている?」などがテーマに用いられている。難しい言葉は多いものの、読み込めばきちんと理解できる分かりやすさが素晴らしい。これで私も堂々と上から目線で情報を披露出来るというものだ。おっと、丁度良いところに、様子の宜しい30デコボコの女性が!「ねえねえ」「何?」「カエルってさ、動くものしか見えないんだって」「へぇー……」「……」「……」

そもそも話が下手だった、というオチ。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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