スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

KOSC(キングオブショートコント)殿堂入り、江戸むらさき

爆笑オンエアバトル 江戸むらさき [DVD]爆笑オンエアバトル 江戸むらさき [DVD]
(2005/02/16)
江戸むらさき

商品詳細を見る

江戸むらさきのショートコントにハマっていた時期があった。「どうして?」と聞かれても、答えようがない。とにかく、江戸むらさきのことが、妙に愛しくてたまらない時期があったのである。江戸むらさきはショートコントを得意とするコンビだ。“ショートコントの帝王”と呼ばれていた。実際、それだけの実力はあったと思う。小道具は殆ど使わずに、己の肉体のみを使って、次から次へと四コマ的なコントを披露していく姿は、まさに笑いの千本ノック。でも、早口で演っていた記憶はない。むしろ、一本一本のネタを、とても丁寧に演じていた。たまに、極端に短いネタを放り込むことがあったので、ズバズバッと立て続けに披露されている印象が残っただけなのかもしれない。例えば、『取り調べ』というタイトルの後に、ポケットから鳥の模型を取り出して観察して終わり……とか(小道具使ってんじゃん、というツッコミはスルー)。また、短いツッコミでスパッと終わらせられる切れ味の良さも、素晴らしいものがあった。

江戸むらさきのショートコントは、彼らの先輩にあたる底ぬけAIR-LINEと坂道コロンブスのショートコントを参考にしている、と聞いたことがある。どちらも当時、ショートコント職人として人気を博したコンビである(坂道コロンブスとは「爆笑オンエアバトル」スペシャル放送にて共演)。その後、底ぬけも坂コロも解散してしまい、ショートコントというジャンルはすっかり江戸むらさきの独占状態になってしまった。ただ、ショートコント自体が潰えたわけではない。既存のショートコントとは一線を画したオチが衝撃的だったアンガールズや、リズミカルにシチュエーションを演じて最後にオチを口にする構成が面白い『おかしな話』で人気を博したイシバシハザマ、じっくりと狂気的世界を構築した静のモジモジハンター・動のさくらんぼブービーなど、個性的なショートコント師はきちんと存在していた。しかし、江戸むらさきの様に、四コマ的にオーソドックスな面白さを持ったショートコントを演じるようなコンビが現れることはなかったように思う。

あれから十年近く。ショートコントを演じるコンビは随分と少なくなった。状況も大きく変化した。アンガールズはタレントとしての地位を確立、田中はキモ芸人として多くの人たちにイジり倒されている。イシバシハザマは相変わらずショートコントを作り続けているようだが、あまり注目されていない。モジモジハンターとさくらんぼブービーはどちらも解散。そして、江戸むらさきは……漫才をやっていた。あれは忘れもしない、ショートネタブームの火付け役「爆笑レッドカーペット」でのことだ。江戸むらさきが出演すると聞いた私は、わくわくしながらテレビの前で彼らの登場を待ち続けていた。時は、お笑いブームが二周目に突入した、ショートネタブーム全盛期。以前からショートコントを演じ続けてきた彼らにしてみれば、オレたちの時代が到来っといったところだろう。しかし、そこに映し出されたのは、センターマイクを挟んで、そんじょそこらの漫才師がやりそうな漫才を演じている江戸むらさきの惨憺たる姿であった。私は泣いた。心の中で泣いた。「おいおい、俺が愛したショートコントの帝王が、なんでこんなことをやってるんだ!」と、私は叫んだ。心の中で叫んだ。

あの日、どうして江戸むらさきが漫才を演っていたのか、その理由は今も分かっていない。ただ、ショートコントの帝王を自負していた彼らである。そう簡単に、自らのスタイルを捨てようという結論に至るわけがない。ショートコント師としての限界を感じたのか、それともオーディションで合格しなかったのか。いずれにせよ、その日の彼らはショートコントを捨てたのである。そして以後、番組で彼らの姿を見ることはほぼなかった。もしもあの日、彼らが漫才ではなくショートコントを披露していたら、まったく違った結果になっていたかもしれない。そう思うと、悔やまれる。今、江戸むらさきの姿を、テレビで見ることは殆どない。だから、今の彼らがどういう芸を演じ、笑いを取っているのかを私は知らない。ただ、ショートコントを演じていてくれたら、ちょっと嬉しい。そう思いながら、私は今日も床にスーパーボールを叩きつけるのである。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

いや、普通にキングオブコントとかでショートコントやってるし
2回戦で落ちてるけど・・・・・・・

No title

そうですか! 嬉しいなあ。こだわってるんですねえ。
でも、そうなんですよね、落ちてるんですよねえ…。
せめて準決勝、あわよくば決勝まで…難しいのかなあ、やっぱりショートコントじゃ…。

No title

ショートコントで禅は準決勝まで行ってますね
決勝も不可能ではないのかも

No title

でも現状、二回戦落ちなんですよね…。
今年のキングオブコントでは、既に出場を表明しているので、
例年とは違う活躍を見せてくれることに期待しております。

No title

最近単独ライブでも長尺のコントばかりをやっていますし、
キングオブコント公式ページのインタビューで「ショートコント以外でも魅せるぞ!」と言っているのでショートコントはやらないのではないかと思います。

No title

あー、そうなんですか…。
でも、それはつまり、これまでとは明確に違うということですね。
今年こそ準決勝進出、叶ってもらいたいものです。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。