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『御慶』を聴いた夜の話

昨年末のこと。

完全なる古典落語かぶれと化していた私は、年初めに耳にする落語を考えていた。お正月といえば演芸番組のイメージが強いが、実のところ、正月をテーマにした落語は非常に少ない。どちらかというと年末を舞台にした落語の方が多く、例えば『芝浜』『掛取万歳』『富久』などがそれに当たる。しかし、正月をテーマにした落語となると……。

一人で考えても埒が明かないと考えた私は、Twitterで落語好き仲間たちに尋ねてみることにした。すると、『御慶』という落語が相応しいのではないか、との回答を多数戴いた。『御慶』とは、富くじを当てた男がこれまでとは違った正月を迎えたいと大家に話したところ、おめでたい言葉「御慶」と「永日」を口にする挨拶を教えてもらい、実践するというネタである。なるほど。これは確かに正月が舞台になっているし、なによりめでたい。早速、古今亭志ん朝師匠の音源を購入し、来たるべき正月に備えた。

落語名人会(27)落語名人会(27)
(1995/11/22)
古今亭志ん朝

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そして正月。家族同士で挨拶を交わし、演芸番組を何も考えることなくダラリと鑑賞して、夜が来た。私は寝るときに落語を聴くようにしている。今こそ、『御慶』の出番だ。早速、CDをプレイヤーに突っ込んで、再生ボタンを押す。軽妙かつ明朗な志ん朝師匠の口演で奏でられる古典落語は、ある意味で至極といえるだろう。やがて、落語の世界でも、正月がやってきた。富くじを当てた男が、方々で挨拶をする。「ギョケーイ!」「エイジツーッ!」「ギョケーイ!」「エイジツーッ!」……おめでたい言葉が一転、まるで一発ギャグの様に繰り返されていて、ついつい笑ってしまった。

正月に正月らしい落語を聴くことが出来て満足した私は、そのまま眠りにつこうとした……が、眠れなかった。というのも、ふとあることが気になっていたからだ。「ギョケーイ!」に似た言葉を、私は何処かで聞いた覚えがある。一体、何処で聞いたのか……。しばらく考え込んでいたが、不意に私は気が付いてしまった。志ん朝師匠の「ギョケーイ!」の言い方は、アレとまったく同じだということに! そう、アレとは……。



「トテーイ!」

私は思わぬモノ同士が繋がったことに興奮を抑えきれず、夜更かししたのであった。終わり。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
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https://twitter.com/Sugaya03

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