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『モジャ公』

藤子・F・不二雄大全集より『モジャ公』を読む。

藤子・F・不二雄大全集 モジャ公 (藤子・F・不二雄大全集 第3期)藤子・F・不二雄大全集 モジャ公 (藤子・F・不二雄大全集 第3期)
(2012/01/25)
藤子・F・ 不二雄

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『モジャ公』は1969年から1970年にかけて『週刊ぼくらマガジン』誌上で連載されていた、SFアドベンチャー漫画である(1970年には『たのしい幼稚園』誌上でも連載)。そのストーリーは、退屈でつまらない日常に飽き飽きしていた小学生・天野空夫が、宇宙からやってきたモジャラ(モジャ公)とドンモの二人とともにロケットに乗って宇宙へと家出し、様々な危機的状況に遭遇していく……というもの。藤子F作品で家出といえば、『ドラえもん』の野比のび太に代表されるように、あまり長続きしないものというイメージが強いが、この天野空夫は本当に最終話直前まで宇宙を放浪している。なかなかのタフガイだ。また、他の藤子F作品に比べて、ストッパーとなる人物がいないのも特徴的。子どもならではの浅墓さが故に窮地へと追い込まれていく様は、子ども向け漫画とは思えない緊張感を生み出している。

そんな『モジャ公』にも、『ドラえもん』と同様に落語の要素が幾つか盛り込まれている。例えば、【自殺集団】に出てくる単語はその大半が『寿限無』からの引用だ。【不死身のダンボコ】に登場する田舎者の成金宇宙人モクベエは、『お見立て』『五人廻し』などの落語に登場する杢兵衛お大尽がモデルだろう。それから、【地球最後の日】の終盤でモジャ公が発する言葉は『禁酒番屋』のオチ。この他にも、『出来心』『宿屋の仇討』『身投げ屋』『だくだく』などの落語を思わせる台詞・シチュエーションが見受けられた。ただ、何処までが意図的にやられていることなのかは分からないので、これらが単なる邪推である可能性は否定できない。でも、その邪推がまた妙に楽しい。

なお、巻末にはライムスター宇多丸による『モジャ公』解説が掲載されている。以下、抜粋。

「ちょっとした表情に笑えて、ハラハラして、こわいんだから、いつの時代の子どもの心もつかむ力を持っていますよ。こわいというのは、つまり若い読者になめられないということです。これはうかつに読んでいるとまずいぞ、大人向けだぞ、と。でも、大人になって読んでもちゃんとこわい」

「F先生の人間に対する不信感や世界に対する絶望感、ご自身が内気なタイプで、ダークサイドを見つめ切っている部分から表現されるギリギリの人間の美点がホントに魅力的だと思います」

「これを読んでダメな人は、マンガは合わないってことで、もういいんじゃないかな。というわけで、まだ読んだことのない人は、本当にだまされたと思って読んでください。「モジャ公」、オススメです!」

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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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