スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

三遊亭圓歌『中沢家の人々』は落語版『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』だ!

最近、ビートルズの楽曲を積極的に聴いている。

若い頃なんかは「大して面白くないだろう」と、まるで真心ブラザーズの歌詞にあるように“ビートルズを聴かないことで何か新しいことを探そうとした”ものだけれど、やっぱり良いモノは良いワケで、ふとした拍子に聴いてみたところ、これがあまりに良い。気が付けば、レンタルショップでオリジナルアルバムを二、三枚ばかり借りて……一度に全部聴いてしまうのは勿体無いから、ちょっとずつ、ちょっとずつ……なんとなしに聴いている。でも、それだけじゃ足りないからか、気付けばネット上でプロモーションビデオを探してみたり。まあ、にわか中毒を起こしている次第だ。

しかし、初めてビートルズのことを知った当時は、『Yestuerday』『Let it Be』、はたまた、これはジョン・レノンの曲だけれど『Imagine』くらいしか知らなかったから、あまり良い言い方ではないけれど、彼らはなんだかキレイゴトばかりを歌っているイメージがあった。だが、いざちゃんと腰を据えて取り掛かってみると、思ったよりも激しい楽曲が多くてなかなか驚かされた。例えば、当時のビートルズの状況を書いたという『Come Together』なんか、その歌詞のハードさに感心せざるを得ない。ビートルズにはこれほどの攻撃性も含まれていたのか、と本当に驚いた。考えてもみれば、そもそもがロックバンドなんだから当然これくらいの攻撃性は持っているべきなんだろうが、なにせ国民的バンドとしてのイメージが自分の中で強かった。ビートルズは聴けるロックバンドとしてまだまだ現役なんだなあ、などとにわかが偉そうに思ったのであった。

そんなビートルズの名曲に、『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』というのがある。



CMなどで使われることも多いこの曲。そういえば歌詞の意味をまったく知らないなあと気がついたので、そそくさと日本語訳詞を掲載している有難いサイトを拝見すると、どうやらこれはある夫婦のことを歌っているらしい。デズモンドという商売人がモリーという歌手に惚れて告白、二人が夫婦になって家庭を築いていく。そんな二人の口癖が、「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ。先は長い。何があろうと人生は続いていく」。作詞・作曲はレノン・マッカートニー。実質、ポール・マッカートニーが作った曲ということでいいらしい。なんと明るく、ほのぼのとした曲だろう。

この歌詞を読んでいて、ふと三遊亭圓歌師匠の『中沢家の人々』を思い出した。
 
中沢家の人々・完全版中沢家の人々・完全版
(2005/07/27)
三遊亭圓歌(三代目)

商品詳細を見る

『中沢家の人々』とは、落語家・三遊亭圓歌の家に実際に住んでいた六人の老人たちとの生活について、圓歌当人が面白可笑しく話す新作落語である。まあ、新作落語というよりも、もはや漫談に近いネタといえるのかもしれない。しかし、その内容はそんじょそこらの漫談なんかとは比べ物にならないくらい、ズッシリと重たい。というのも、『中沢家の人々』は単に老人の姿をコミカルに描いただけのものではなく、そこに至るまでの長い人生を凝縮した、いわば三遊亭圓歌自身の半生記としての趣が強い演目だからだ。そこには紆余曲折があったわけだ。涙無しには語れないような、辛さ切なさ空しさなどもあったわけだ。でも、そういったものを全て、モノの見事に全て笑いへと変えてしまう。

この『中沢家の人々』の凄さに、私は以前より肝銘の様なものを受けていたのだが、その感情を上手く言葉に出来なかった。しかし、ようやく分かった。『中沢家の人々』には『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』の精神が生きているのである。「先は長い。何があろうと人生は続いていく」。三遊亭圓歌、御年80歳。師匠の人生は、今も続いている。

あたくしもこうなったら、あと何年落語をやれるかわかりません。死ぬまでこの落語をうあって、お年寄りと一緒に、楽しい人生を過ごしていきたいと思います。その代わりあたくしも、いい死に方をして、死んで行きたいと思っております。年老いて、万事枯れ行く昨日今日、むさくるしさに、なるまいぞ夢。おなじみ『中沢家』でございます。どうもありがとう存じます。

『中沢家の人々』より

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

ビートルズは、いいですよ。
本当にいいです。大切に聴いていってください。

No title

はい、ゆるりと楽しませていただきます。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
loxonin1000mg@yahoo.co.jp

Twitterアカウント
https://twitter.com/Sugaya03

検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。