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『爆笑オンエアバトル』に挑んだ落語家たち

1999年4月の放送開始以後、数々の若手芸人たちを発掘し、世に送り出してきた“史上最もシビアなバラエティ番組”『爆笑オンエアバトル』。百人の一般審査員たちが若手芸人のネタを審査、十組中上位五組のネタが全国に放送されるというゲーム性を含んだシンプルなシステムが人気を集め、ゼロ年代のお笑いブームを席巻したバラエティ番組の大半が終了していった中において、この番組は今現在も『オンバト+』とタイトルを改めて放送され続けている。

この『オンバト+』において、2011年に初めて“落語”がオンエアされた。座布団の上に座って、着物を身にまとった人が、手ぬぐいや扇子を使いながら話をする……あの落語である。しかし、『オンバト+』の舞台で初めて落語を演じた芸人は、実は落語家ではなかった。その芸人の名は、メンソールライト。メンソールライトは太田プロに所属するピン芸人で、それまで番組では立ち飲み屋でだらだらと話をしているくたびれたサラリーマンという設定の元、漫談を披露していた。ところが、その日の彼は、どういうわけか『オンバト+』の舞台に高座を持ち込み、着物姿で新作落語を演じたのである(……まあ、ほんとのことをいうと、普段の彼が漫談でやっていることを落語スタイルにしただけだったのだが)。

放送後、番組ファンの間では、メンソールライトの話題で持ちきりだった。「『オンバト+』の舞台に落語がやってきた!」と誰もが口にした。それほどまでに、『オンバト+』の舞台の上の高座は衝撃的だったのである。だが、実はオンバトの舞台で落語が演じられたのは、これが初めてではない。『爆笑オンエアバトル』時代には、何人かの落語家が番組に挑戦しているからだ。今回の記事では、アウェイともいえる『爆笑オンエアバトル』のステージに挑んだ落語家たちをまとめてみよう。
 
初めて『爆笑オンエアバトル』に挑んだ落語家は、五明楼玉の輔である。

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(2007/04/30)
五明樓 玉の輔

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玉の輔は1985年4月に春風亭小朝に入門、前座名は「春風亭あさ市」。89年にその名前のまま二つ目に昇進、98年に真打に昇進する際に「五明楼玉の輔」と改名した。

五明楼玉の輔が『爆笑オンエアバトル』に出場したのは、2000年4月のことだった。当時の出場者は、アンタッチャブル、テツandトモ、OverDrive、ランディーズ、18KIN、長井秀和、後にプー&ムーとなるワンダラーズなどなど。なんとも時代を感じさせるメンバーである。10組中5組がオンエア未経験という悪くない状況下での出場だったが、結果は281kbで6位とあまり芳しくはなかった。

五明楼玉の輔に続くカタチで、同年5月に出場したのが春風亭栄助である。

春風亭百栄の落語 人間国宝への道・第一章春風亭百栄の落語 人間国宝への道・第一章
(2009/12/16)
春風亭百栄

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栄助は95年2月に七代目春風亭栄枝に入門、前座名は「のり太」。99年に二つ目昇進の際に「栄助」、08年に真打昇進の際に「百栄」と改名した。番組に出場したのは、二つ目真っ只中の頃だった。

当時の出場者は、インスタントジョンソン、キングコング、クワバタオハラ、底ぬけAIR-LINE、コンビ時代のバカリズム、レイザーラモンなどなど。妙に豪華な名前が並んでいるが、誰もがほぼ無名だった頃である。今回もまた、誰がオンエアされてもおかしくないという状況だったが、栄助は225kbで7位という結果に終わった。

栄助が華々しく散った翌週、立て続けに出場したのが林家彦いちである。

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(2010/12/01)
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89年に林家木久蔵(現・木久扇)に入門、前座名は「林家きく兵衛」。93年に二つ目昇進、大師匠の林家彦六の彦を取って「彦いち」に改名した。02年に真打昇進。こちらも栄助と同様、二つ目真っ只中だった。

当時の出場者は、無傷の連勝を重ねていたアルファルファ・いつもここから・ツインカム、一度だけオンエア経験のあったTKO・プロペラZ、初出場のダーリンハニー・パペットマペット・フットボールアワーなど。……今見ても、錚々たるメンツだ。これは、またも落語勢オフエアか……と思いきや、なんとここで彦いちは武道家としての経験によって培われた(?)粘り腰を発揮し、389kbで6位(フットボールアワーと同率)に滑り込んだのである。その衝撃の番組デビューを受け、翌年に発売された番組本『爆笑オンエアバトル〈2〉』に、彦いちのインタビューが掲載された。その後、彦いちは二度の挑戦を果たすも、いずれもオフエアという結果に終わっている。しかし、落語家として初めて番組に爪痕を残した、その功績は計り知れない。

さて。実をいうと、彦いち以後の落語家のオンエアは一度も無い。よって、ここからはダイジェストでお送りする。

彦いち初出場の翌週、立川談生が出場するも153kbでオフエア。

立川談笑立川談笑
(2006/07/26)
立川談笑

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二度目の挑戦では、初出場時のジャッジペーパーにモノ申すという挑戦的なネタを披露し、今度は193kbでオフエアとなった。……ちょっと数値が上がっているあたりが、なんともいえない。談生は後に「立川談笑」と改名、古典落語を現代でも通じるように作り直した改作落語で人気を集める落語家となった。

同年6月には、三遊亭新潟が出場。
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(2011/10/19)
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新作落語で挑戦するも、141kbでオフエア。新潟は後に「三遊亭白鳥」と改名、現在は、動物園の動物たちを主人公にした落語、タクラマカン砂漠を舞台とした落語など、突飛な発想で生み出される新作落語家として評価されている。

同年9月には、立川笑志が出場。

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(2012/11/21)
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他の落語家が新作落語で挑戦する中、あえて古典落語で挑み続けていたが、ネタがオンエアされることはなかった。笑志は後に「立川生志」と改名、遅咲きの古典派として注目を集めている。ちなみに、『爆笑オンエアバトル』の舞台に立った最後の落語家は、笑志である。2001年12月のことであった。

笑志の初出場から2週間後、柳家喬太郎が出場。

柳家喬太郎 名演集1 寿限無/子ほめ/松竹梅柳家喬太郎 名演集1 寿限無/子ほめ/松竹梅
(2008/05/21)
柳家喬太郎

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同年3月に真打昇進したばかりのバリバリモードで挑んだが、結果は言わずもがな。但し、彦いちに続く345kbという、落語家としては好記録を残している。喬太郎は新作・古典のどちらも操る実力派で、将来の名人候補と言われてるとか言われてないとか。

以上が、『爆笑オンエアバトル』に出場経験のある落語家である。

落語をそこそこ知っている人間なら分かると思うが、正直に言って、とんでもないメンバーである。若手の人気落語家として、必ずと言っていいほどに名前が挙がるメンバーばかりが居並んでいる。『爆笑オンエアバトル』というアウェイの舞台に挑んだ落語家たちが、それぞれ人気者となっている……そこから推察されるのは、彼らには、落語家としての実力だけではなく、あえてアウェイの舞台に飛び込もうという覚悟があったということを意味しているのではあるまいか。現在、『オンバト+』に出場した落語家は、また一人として存在していない。その一人目になるのは……貴方かもしれない!

(ていうか、番組スタッフが気になる落語家呼んだってだけかもしんないけどネー)
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No title

この記事読んで思い出したのが、落語家ではなくて講談の方で神田北陽さんという方(現在は山陽さんと改名しているそうで)
結構おしいキロバトルたたき出していたので再チャレンジしてほしかったのですが、再チャレンジも個人的に講談を見ることもなく…

まだR-1は見れていませんが落語家が二人も決勝行きとなった時代、そろそろ挑戦してくれる方出てきてほしいですね
オンバト時代よりネタ時間が短くなったのがよけいにネックになっているのかも?

No title

講談の方は落語以上に暗いもので…。
でも、山陽さんは知ってますよ。『にほんごであそぼ』でたまに見かけます。
オンバト出たことあるんですよねえ…そうそう、惜しい結果でした。
もっかい出たら、オンエアされてたような気もするんですけどねえ。
ああ、誰か来ないかなあ…。

No title

>後にプー&ムーとなるワンダラーズ

これは違うのでは・・・

No title

あれ? 違います?
ご指摘を受けて確認しましたが、間違っていないような…。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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