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『さらば青春の光』

さらば青春の光 [Blu-ray]さらば青春の光 [Blu-ray]
(2012/12/05)
フィル・ダニエルズ、レスリー・アッシュ 他

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原作はザ・フーのロックオペラ『四重人格』。『四重人格』の原題は『Quadrophenia』と記し、映画の原題も同じ言葉が使われているが、邦題は『さらば青春の光』に改変されている。映画を最後まで観れば分かるが、実に合点のいく邦題である。主人公の青年が、青春という狂乱の渦に身を任せるも、それが現実の元に成り立っている幻想であることを知り、青春の終わりを迎える。そこに漂う寂しさは、誰もが無意識のうちに体験していた青春の後の寂しさ、そのものだ。

とはいえ、正直なところ、私は主人公の様な青春を送っていない。流行のファッションに身を包み、同じ思想を抱く連中と行動を共にし、派手に装飾されたスクーターを乗り回し、対立するグループと暴力を繰り広げ、果てには警察沙汰にまで発展する。こういう青春を送っている人間は、今ならタチの悪い暴走族以外の何者でもない。それでも、そんな彼の姿に共感を覚えてしまうのは、そこに青春特有の先の見えない狂騒が感じられたからだろう。青春時代の真っ只中に在る人間は、その先を意識しない。今しか見えない。まるで、明日が来ることを知らずに、今日が終わることを悲しんでいる赤ん坊の様に。思えば私も、青春時代には、わけもなくバラエティ番組を録画しまくるという意味のわからないトンネルに潜っていたっけなあ(それはまたちょっと話が違うような気がしないでもない)。

そんなストーリーの軸に使われているのは、1950年代から60年代にかけてイギリスで流行したという“モッズ”というファッション思想である。身体にピッタリしたスーツにミリタリーパーカー(モッズコート)を身に付けた彼らの姿は、今見ても実にカッコイイ。スーツが時代を超越して着用され続けていることが、少なからず影響しているのではないかと思われる。

ちなみに、冒頭でも触れた原作の『四重人格』だが、最近になって安価盤がリリースされている。二枚組のアルバムとしてはかなり安い値段になっているので、試しに聴いてみるのも良いのではないだろうか。収録曲は映画本編でも使われているので、観てから聴くのも楽しいのではないかと。

四重人格四重人格
(2013/02/20)
ザ・フー

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聴いた後は「ベルボーイ!」と叫びたくなること間違いなし。……多分。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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