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『新潮落語倶楽部8 柳家さん喬』

新潮落語倶楽部 その8 柳家さん喬 「そば清」「締め込み」「ねずみ」新潮落語倶楽部 その8 柳家さん喬 「そば清」「締め込み」「ねずみ」
(2012/10/17)
柳家さん喬

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■『そば清』(01年3月23日/26分31秒)
そば屋の常連たちが、そばの食いっぷりがいい男に大食い勝負を持ちかけるのだが、どうにもこうにも歯が立たない。それもその筈、男はそばの大食いで有名な、通称“そば清”と呼ばれている人物だった……。他のネタには登場しない、そば清というキャラクターの描き方が絶妙。若旦那の様に軽やかで、それでいて、勝負師のしたたかさもある。後半に入る前に、オチをより分かりやすくするための例え話を持ってきているのは、ある意味では救いようのないオチを軽くするためだろうか。また、この例え話が、実にしっくりくる。こちらも絶妙。

■『締め込み』(03年5月9日/21分59秒)
とある家に忍びこんだ泥棒。タンスから風呂敷を引っ張り出して、その中に衣服をこれでもかと包み込んで、いざ逃げよう……というところで、その家の亭主が帰ってくる。慌てて床下に逃げ込む泥棒。一方の亭主はというと、目の前の風呂敷包みを見て考える。これは、もしかしたら、ウチの女房が……? 亭主に啖呵を切られた女房が語る二人の馴れ初めがとにかくヒドい。こういう亭主だからこそ、こういう勘違いをしてしまうんだろうなあ……と、思わず納得してしまう説得力。しっかしこの亭主、どうにか女房を持てたから良かったものの、時代が時代ならストーカーにでもなっていたんじゃないか? 先の“そば清”もそうだが、こういうちょっと軟派な男を描かせるとさん喬師匠は本当に上手い。結果的に泥棒が引っ張り出されるも……な展開が、なんとも落語的にアッケラカンとしていていいよねえ。

■『ねずみ』(08年1月7日/7分32秒)
ある旅人が子どもの客引きに連れて来られたのは、ねずみ屋という大変に小さな宿屋。その子どもが言うには、元々は向かいにある虎屋が自分たちのお店だったのだが、そこを悪い番頭に乗っ取られてしまったのだという。そこで旅人は、ねずみ屋のためにある行動に出る。人情噺の大ネタとして知られる一席を、さん喬師匠が8分足らずに編集。削れるところは削りまくっているが、地の語りに頼ろうとしないところに落語家としての意地を感じさせられる。とはいえ、結局は登場人物たちによる説明メインになってしまっているので、さして変わらない気もするが。今ではもっとカット出来るらしいので、そちらも一度聴いてみたい。ちなみに、さん喬師匠のちゃんとした(?)『ねずみ』は、『「柳家一門 名演集」その2』で聴くことが出来る(07年8月15日収録)。このネタの背景にある、更に悲痛でえげつない事情を深く噛み締めていただきたい。しっかし、ここまで削られると、なんだか落語を聴いているというより、『日本昔ばなし』を観ている気分になるな。それはそれで味がある。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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