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『わんわん明治維新』(押井守・西尾鉄也)

わんわん明治維新 (リュウコミックス)わんわん明治維新 (リュウコミックス)
(2011/12/13)
押井 守、西尾 鉄也 他

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日本アニメ史を語る上で欠かすことの出来ないジャンル“わんわんもの”を復活させるべく、ジャパニメーションの鬼才・押井守と、押井に引っ張り回されっぱなしのアニメーター・西尾鉄也が立ち上げた“わんわんもの”歴史マンガ。ペリー、坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛、土方歳三など、幕末から明治にかけて活躍した人々の行動・思想をクローズアップ、それらが押井守フィルターに通して描かれている。

いわゆる、歴史をモチーフとしたフィクションにありがちなドラマティックな要素を一切排除し、徹底して史実に基づいて描かれているためか、いちいち人々に対する視線が冷ややか。しかし、それはつまり、歴史ドラマを持ち上げたがる歴史マニアのオヤジや歴女などに辟易している人には、ピッタリの一冊ということ。……実際、私には実によく馴染んだ(それはそれでどうかと思わなくもないけど)。そういうスタンスの本なので、歴史を取り扱った内容にも関わらず、歴史ドラマLOVEな人たちに対してまったく遠慮が無い。例えば、こんなことを言ってみせたり。

押井「キャラクターで歴史を語りたい日本人にはぴったりなキャラだったんだな、龍馬は。歴史やカクメイや戦争を「ロマン」で語ってもらっちゃあ困るんだ! この分野こそリアリズムってやるが必要なんで、陰謀史観と同じくらい弊害が多くて迷惑なんだよ、ホントの話が!

第三回「坂本龍馬」より


でも、すぐさま、

西尾(でも歴史好きならこんなこと常識だろうし、ミーハー気分な龍馬ファンだってエンタメとしての面白さを楽しんでいるだけなんだから、別にいいんじゃないのかなあ)

第三回「坂本龍馬」より


とフォローを入れる優しさ(?)も。

とはいえ、そこはやっぱり日本アニメ界最強のクセモノ・押井守が原作を担当しているだけあって、ところどころに「ならでは」の発言も。

「革命のテーマとは生き延びることである! スジを通して成就した革命なんてありゃしないんだ。亡命したり女に匿われたりしてでも生き延びる! 青臭い理想論よりも、現実の中で戦うべきなのだ」

第二回「武市半平太」より


「そうなんだよ、自分で出した企画ってロクなことにならないんだよね! 『○喰師列伝』なんか、いまだに関係者からグチられるしさ~~」

第五回「続・勝海舟」より


「何を隠そう、このワタシも「永遠のナンバー2」だもん! 東小金井の巨匠がナンバー1でいてくれるお陰でらくちんに好き放題に生きてきました! ホント大変だよな、映画のヒットは義務だし。品行方正で本屋でエロ本立ち読みもできないだろうし。本人はムチャクチャなのに」

第八回「土方歳三」より


……歴史に対する興味以上に、偏執的な押井のことを愛せる人向けの一冊なのかも。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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