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『ハナコ@ラバトリー』(施川ユウキ・秋★枝)

ハナコ@ラバトリー(1)(CRコミックス)ハナコ@ラバトリー(1)(CRコミックス)
(2011/02/07)
秋★枝、施川 ユウキ 他

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(2012/01/07)
施川ユウキ、秋★枝 他

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トイレからトイレへと転々とワープし続ける不思議な幽霊、花子さんが主人公の漫画。花子さん自身は、どうして自分が幽霊になってしまったのか、トイレからトイレにワープしているのか、まったく覚えていない。学校、公園、廃屋のトイレを転々としながら、行く先々での事件に巻き込まれていくハートフルコメディ(らしい)。原作は『サナギさん』『12月生まれの少年』の施川ユウキ、作画は『東方儚月抄 ~Silent Sinner in Blue~』『純真ミラクル100%』の秋★枝。施川が漫画の原作を担当するのは、これが初とのこと。

トイレという個人的な空間に出没する花子さんは、幽霊という現実の世界においては無責任な存在だ。だからなのか、花子さんが行く先々で出会う人々の多くは、彼女に対して己の気持ちを素直に打ち明けていく。そんな彼女の姿は、なんだか相談を受けているカウンセラーにも見えなくもない。それで状況が変わることもあれば、変わらないこともある。その意味でも、彼女はとっても無責任で、だからこそストーリーそのものの面白さを、邪魔することなく上手く引き出せている。

その設定上、舞台は常にトイレに限定されてしまっている(犬が縄張りに利用している“電柱”、学校の男子がいつも立ちションしていた“樹”などがトイレに認定されることも)が、シチュエーションは実に多種多様。幼稚園で便所飯をしている園児、公衆トイレの壁に小説を書いている男性、ユニットバスで一人謎かけを展開する女性、トイレのショールームに出没するもうひとりの花子さんなどなど……一風変わったシチュエーションで展開されるやりとりは、なんだかミステリーを読んでいる様な味わいがある。また、オチが絶妙に捻くれていて、ちょっとした驚きを含んでいるのもいい。

とはいえ、そこは四コマ漫画出身の施川が原作を担当しているだけあって、台詞の随所にギャグ漫画的な赴きがチラホラと。下手にシリアスになり過ぎないのも、この作品のいいところだ。それでも、最終話はきっちりと締める。どうして花子さんが幽霊になってしまったのか、どうして花子さんがトイレからトイレへと転々と移動することになってしまったのか、その理由をきちんと説明している。これまでの流れがあるから、正直ちょっとうるっときてしまった。うーん、見事。

惜しむらくは、本作が全二巻で終わってしまっているということ。一話一話のクオリティを考えると、長く続けるのは難しいだろうとは思ったが、もう一冊くらい出た方がバランスが良かったんじゃないかと。まあ、個人的な感覚の話なんだけれど。でも、偶数で終わるより奇数で終わるほうが、なんか据わりが良くないですか。分かるかなあ、分からないかなあ……。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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