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『大金星』(黒田硫黄)

大金星 (アフタヌーンKC)大金星 (アフタヌーンKC)
(2008/09/22)
黒田 硫黄

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 黒田硫黄の短編集が出た。僕の記憶が正しければ、今作は黒田にとって三冊目の短編集になる……と思う。不安なので、本棚を探ってみた。第一弾が『大王』(1999)で、第二弾が『黒船』(2001)。どちらもイースト・プレスから発売されている。でも、今回は講談社からの発売。アフタヌーンで連載されている『あたらしい朝』を受けての発売なんだろう。たぶん。

 収録されているのは、全部で七作品。アフタヌーンに掲載されていた作品もあるけれど、ほぼ全てが違う雑誌に掲載されていた作品。ヤングマガジンアッパーズとか、コミック・キューとか、エソラとか。最後のは漫画雑誌じゃなかったような。一度、mixiの黒田硫黄コミュで「黒田先生の新作が出た!」とか、話題になっていた記憶がある。

 そのエソラに掲載された作品『多田博士』と、2005年にアフタヌーンで短期連載されていた『ミシ』を除いた五作品は、全て2002年~2003年に描かれたものらしい。この時期、黒田は彼にとって代表作とも言える二作品『茄子』(2000年~2002年)と『セクシーボイスアンドロボ』(2000年~2003年)を連載している。ある意味、最も黒田がキャッチーな作風だった時期に、描かれていた作品が収録されていると言って良いんじゃないかしらん。

 ただ、作品の傾向は『大王』『黒船』の頃と、大して変わっていないような気がする。例えば「居酒屋武装条例」という作品の持つ独特のテンションと薄暗さは、「あさがお」(『大王』所収。よしもとよしとも原作)を髣髴とさせるし、「ねこねこ救助隊」なんか、もろに「二人のシリーズ」(『黒船』所収)だし。漫画に対するスタンスは、殆ど変わっていない感がある。揺るがないねェ。

 個人的には「ミシ」が印象的。日常をブッ壊してしまうほどの迫力を持つ“ミシ”という生命体の存在感と、それらが去ってしまった後の、なんともいえない燃え尽き感がたまらない。ちょっと「象夏」(『大王』所収)を髣髴とさせるけど、その破壊力は比じゃない。こういう、祭りの後の様な作品って、なんとなく好きだ。

 今、黒田が連載中の『あたらしい朝』(2006年~)は個人的にちょっとハマっていないけれど、この短編集はなかなか良かった。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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