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1.TKO

 面白い笑いを肯定することは簡単だ。とりあえず前向きに、自分がそれを面白いと感じた理由をそのまま書き綴れば良い。つまらない笑いを否定することも、また簡単だ。こちらは逆に、後向きに、自分がそれをつまらないと感じた理由を書き綴れば良い。難しいのは、そのどちらでもない笑いだ。つまらないわけではないが、面白いわけでもない。一言で言うと、ビミョーな笑い。

 こういう笑いを評論するのは、難しい。なにせ、こちらがどういうスタンスでそれを観るべきなのか、判断しづらいのだ。白でも黒でもなく、灰色の笑い。肯定も出来るし、否定も出来る。どちらを選んでも正解だが、どちらを選んでも不正解。実に難しい。

 先日の『キングオブコント2008』におけるTKOのコントは、まさにそんな“灰色”のコントだった。オープニングに相応しいオーソドックスなコントだったと肯定することが出来る一方で、コントとしての新しさの見られないコントだったと否定することも出来るコント。ネット上では否定的に見る人が多いようで、「つまらない」とまでは言わないにしても、「物足りない」という声は多く聞こえたように思えた。

 個人的にも、あのTKOのコントには否定的だ。木下さんの演じる空気の読めない男のキャラクターは、確かにコミカルで魅力的ではあったが、既に世間に芸風が知れている彼らのネタとしては、あまりにも意外性に乏しかったためだ。また、新しく作られたお笑いの賞レースにも関わらず、斬新さに欠けるコントだったことも、否定できない。

 とはいえ、そこまで叩かれるべきコントだったかというと、そうでもない気がする、天邪鬼。少なくとも彼らは、そのコントの中にひとつの展開を持たせていた。前半、場を掻き乱すだけ掻き乱した空気の読めない男が、後半で注意されることで、前半とは違った空気の掻き乱し方を展開するあたりには、彼らなりの工夫を感じた。その試みは見事に外れたが、その姿勢はもうちょっと評価されるべきだと思うんだな(単なる偶然なのかもしれないけれど)。

 そんな理由で、僕はまだTKOのコントが面白かったのか、それともつまらなかったのか、判断をしきれずにいる。ただ言えることは、あの時のTKOのコントは、『キングオブコント2008』という大会に対し、視聴者が望んでいたものとは、少しばかり違っていたということだけである。

 最後に余談。最終的にTKOは決勝進出八組中七位(2700の実力・経験不足を考慮すると事実上の最下位)になってしまったけれど、あれは彼らのネタが悪かったというよりも、基準点になる筈だった点数が、次のバッファロー吾郎の高得点によってかき消されてしまったことに原因があるのではないか、と思う。もちろん、バッファロー吾郎にも審査員にも罪は無い。強いて言うなら、運が悪かったんだろうなあ。無念。 
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私もその意見に賛成です!!

TKOは好きだけど、決勝であのネタを持ってくるのは意外でした!
あのキャラは世間の人に知られ過ぎていて、飽きたという人も出てくるぐらいですからね~汗

来年もキングオブコントがあるならば来年に期待したいものです。。。

No title

彼らの場合、芸風自体が一昔前の雰囲気を持っているので、よほど革命的なネタを作り出さない限り、優勝は難しいのではないかと思います。とはいえ、諦めずに来年も挑戦してきてもらいたいですね。来年はそういうコントが評価されやすい空間になっているかもしれないし。前向き、前向き。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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