『テレビの笑いをすべて記憶にとどめたい』(松田健次)
![]() | テレビの笑いをすべて記憶にとどめたい 笑TV爆笑シーン採録2006~2008 (2008/09/13) 松田 健次 商品詳細を見る |
皆さん、テレビは好きですか? 僕は、まあ好きといえば好き……ですけど、あんまり必死になって見るものではないかと思います。まあ、このブログでやっていることを見ていただければ御理解いただけると思いますが、僕は芸人さんたちがテレビバラエティでドタバタやっている様子を楽しむより、舞台でネタを演っているのを観るのが好きな性分なので。
そんな僕でも、たまにテレビバラエティの力に驚かされることがあるんです。芸人さんたちが披露している、計算されたネタで起こる笑いの、その何倍も爆発力を秘めている“奇跡”の様な笑いが、テレビの中では起こりうる。ただ、そういう奇跡には、そう簡単には巡り合うことが出来ない。その奇跡を目当てに、何時間も費やすほど、僕たちは退屈ではないし。とはいえ、それを見逃してしまうと、なんだか勿体無い気持ちになるし。なかなか難しいモンです。
この本には、そういった奇跡が文章として大量に保存されています。タイトルも素晴らしいですね。『テレビの笑いをすべて記憶にとどめたい』。一見すると貪欲に感じられますが、一方で、テレビの笑いを心の底から信じようという覚悟も感じさせられます。
テレビバラエティというジャンルは、往々にして放送される瞬間だけで勝負しています。後にその放送内容がDVD化されることもありますが、それもやはり放送された当時にリアルタイムで評価されていないと、成り立ちません。それらで見せられた奇跡をすべて、記憶にとどめたい。とても僕にはできない(by衛藤ヒロユキ)
その情報量も圧巻ですが、そこで起こった奇跡の笑いについての解説も、これまた素晴らしい。特に「M-1グランプリ2007」でサンドウィッチマンが優勝したことに対してのコメントは、その是非はともかくとして、非常に良い文章だった。なんという仕事人!
なんでも著者の松田健次氏というのは、日刊スポーツに記事を掲載しているライターさんで、関東のお笑いを牛耳る演芸誌『笑芸人』の編集人としても活躍している人なのだそうです。つまり、高田文夫門下の方なんですね。先日、このブログでも紹介した浜美雪女史もそうですが、高田サンのお弟子さんは良い仕事をする方が多いようです。しっかり育成してるなあ。
『爆笑オンエアバトル』『エンタの神様』『ゴッドタン』『やりすぎコージー』『きらきらアフロ』『くりぃむナントカ』『アメトーーク』『あらびき団』『爆笑レッドカーペット』等々……様々なテレビの奇跡を詰め込んだ本書は、テレビ好きならチェックすべき一冊です。
それにしても、今年の白夜書房は良い仕事をしてはりますねえ。『笑いの女神たち コメディエンヌXファイル』(浜美雪)とか、『後藤ひろひと大王集 ver.1』とか、『ライムスター宇多丸のマブ論!』とか。単なる競馬・パチンコ雑誌の出版社だと思っていたけど、何気にやるな!(高圧的)









