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『兵動大樹のおしゃべり大好き。2』

兵動大樹のおしゃべり大好き。2 [DVD]兵動大樹のおしゃべり大好き。2 [DVD]
(2009/02/18)
兵動大樹

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兵動大樹が面白い。たぶん、ここ最近になって面白くなってきたわけではなく、以前から面白かったのだろう。でも、彼が芸人として全国的になってきたのは、ここ数年のことである。遅い。遅すぎる。間も無く四十路を迎える彼を、吉本興業は今まで大阪に隠し続けてきたわけだ。ケチめ。どうしてもっと早く出さなかった。……などと言うつもりはない。彼が大阪で密かに芸人としての手腕を磨いてきたからこそ、こうして今、彼の面白い話芸を堪能することが出来るようになったのだろうから。ありがとう、吉本興業。恩は着ないけど。

それはそうとして、『兵動大樹のおしゃべり大好き。vol.2』である。2008年1月から9月までに行われたトークライブから、面白い話だけを抜粋した傑作選だ。以前から書いていることだが、トークライブにカットを入れることを僕は好まない。トークライブというのは、そのライブ全体の空気を楽しんでこそだという自論があるからだ。トークライブ行ったことないけど。

でも、この『兵動大樹のおしゃべり大好き。』に関しては、そんなことがどうでも良くなる。兵動大樹という芸人のべしゃりが聞けるだけで、もうそれだけで良いという気持ちになっているからだ。ああ、ライブに一度も行ったことのないワタクシめが、僅かながらも兵動閣下のべしゃりを聞かせていただけるなんて! ……って、それは流石にオーバーだけれども。でも、兵動さん(何故か彼には“さん”を付けたくなる)のトークが3,150円で聞けるというのは、実に有難い。嬉しい。

僕がこんなに兵動さんに陶酔しているのは、もう単純に、前作『兵動大樹のおしゃべり大好き。vol.1』が素晴らしい内容だったからだ。日常の出来事を、誰を傷つけることもなく、でもコミカルに語るという……非常に完成されたトークは、一度観れば病みつきになること間違いなし(おだてすぎですか! すいません!)。それの第二弾が出たってんだから、観ないわけがないのである。

その第二弾は、第一弾よりも収録時間が長かった。前作の収録時間が83分(本編のみ)だったのに対し、今作の収録時間は約20分増量の104分。熱い。しかし、話の本数は14本から10本に減少。これはつまり、前作と比較して1本1本のトーク時間が、ぐっと長くなったことを意味する。単純に計算すると、前作では1本につき約6分だったものが、1本につき約10分になったことになる。話の時間が長くなれば、それだけ話の濃度も上がってくる。つまり、今作における兵動さんのトークは、テレビで見かけるものとは勿論、前作とも比べ物にならないほど、こってりと濃厚なものへと変化を遂げているということである。いよいよ熱い。

とはいえ、トークテーマはこれまでと変わらない。芸人として、一庶民として、父親として兵動さんが経験したことを、じっくりと語り上げている。例えば、軽い事故を起こして緊急病院に運び込まれたときに、その病院先で奇妙な対応を受けることになった『ヒョウドウ先生』。100円均一ショップで起きた、とある事件によって兵動さんが大混乱に陥る『100円均一でリアル脳トレ』。子供の頃、ヒーローショーを見に行ったときに体験した、バカバカしくてちょっと哀しい『おばあとサイン会』。面白いんだけど妙に人間臭いトークが、なんだかちょっと温かい。そうそう、こういう感じなんだよなあ、兵動さんのトークって。

その中でも強烈だったのが、『米山』という話。兵動さんと林家染弥によるトークライブを企画した米山という若手女性社員が、その企画を成功させるために奔走する話。かなり熱くて、どうしようもないほどに青臭くて、フツーだと笑えないようなシチュエーションなんだけど、ところどころでしっかりと笑わせてくれている。……兵動さんの手腕を、改めて感じさせられた話だった。

でも、それ以上に印象に残ったのが、特典映像に収録されていた『電器屋 高橋』。兵動さんが引っ越しをしようという当日、同期にあたる漫才コンビ“へびいちご”の片割れ、高橋智が手伝いにやってきて、華麗な技術でエアコンを外していったという話と、高橋が実際にエアコンを外す様子映したロケ映像をセットで収録している。なんというバカ特典! 最終的に、ちょっとした感動も、家族のほのぼの話も、テレビ局での失敗も吹っ飛ばして、全て“電器屋”高橋に持って行かれてしまった。お、おそるべし高橋……。


・本編(104分)
『えべっさん』『ショーパン』『ヒョウドウ先生』『米山』『新幹線の200円おじさん』『プール作り』『100円均一でリアル脳トレ』『沈んだろか!』『フードコートでミラクル』『おばあとサイン会』

・特典映像(21分)
『電器屋 高橋』
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ホントのえべっさんかも

すべらない話がきっかけで全国区になった兵動さんですが、第二弾は完全に脱すべらない話だったのではないでしょうか?
今なら「バカだ」「キモい」の一言で切って捨てられてしまうような人達を丁寧に追いかけて救い上げる兵動さんの言葉には、本当に愛があるなあと思うのです。
米山さんの話も、兵動さんがああ語ることで救われているんですよね。
へびいちごの高橋さんのことも「こういう芸人さんがいてもいいんだ!」と、兵動さんのおかげでなにか納得してしまいました。
東京進出して欲しいですけど、もう無理なんでしょうか。
こういう人はしない方がいいのでしょうか。
大きく売れることだけがいいことじゃないとはいえ、なかなかいないタイプの芸人さんですから、もっとスポットライトを当てて欲しいと願っているのですが。
タモリさんが、さんまさんを全ての人を肯定するお笑い界の親鸞と言っていて、それと凄く似たものを兵動さんに感じるのです。(買いかぶりすぎ?)

兵動さんには、さんま師匠みたいな“狂気”が無いですからね。あくまでも常識人としての立場を維持した上で、語っていますので。さんま師みたいに狂気的な何かが無ければ、全国区は厳しいんじゃないかという気がします。でも、狂気の部分が薄いからこそ、ああいうトークを展開させられているとも思います。難しいですねえ。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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