あまり良くない意味で一時話題になっていた『聖☆おにいさん』を読んだ。ブッダとイエスが休暇の為に現代日本へ舞い降りて、六畳一間のアパートで生活するという設定から分かるように、目覚めた人“ブッダ”と、神の子“イエス”をパロったギャグが基調となった作品だ。序盤では、そのビジュアルをネタにしたギャグが多かったように思うが(主にブッダの髪型)、回を増すごとに、それぞれの元エピソードをネタにしたギャグが増えている傾向にある模様。
近日、発売が予定されている三巻では、果たしてどのような事態に発展しているのか、期待したいところ。
それにしても、フツーに面白いなコレ。例えば吉田戦車や榎本俊二みたいな完全創作型ギャグ漫画ほどのインパクトは無いんだけれど、先にも書いたようにパロディものだから、そのギャグ漫画としてのハードルが低くて、世界に入りやすいのが良い。元ネタを知らなかったとしても、それなりに楽しめるシンプルなギャグなんかもあったりして(個人的にブッダが医者に○の○で語りかけるシーンは、何度見ても笑ってしまう)、ちゃんと配慮されているのが嬉しい。
とはいえ、あんまり長続きするタイプの漫画ではないよなあ、これは。やっぱりパロディが基本になっているから、元ネタでギャグに使えそうなのはだんだんと削られていくわけだし。とはいえ、同じギャグばっかり続けていくと、飽きられるし。引き際を誤ると、残念なエンディングを迎えてしまうかもしれない。ここぞというタイミングで、スパッと終わってほしいネ。……どういう終わり方をするのか、さっぱり想像できないけれど。
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