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『おやじ文庫』(桜玉吉)

おやじ文庫 (ビームコミックス文庫)おやじ文庫 (ビームコミックス文庫)
(2008/05/26)
桜 玉吉

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 桜玉吉のマンガ、というと『しあわせのかたち』や『幽玄漫玉日記』の様な半エッセイ的な作品を思い出す。特に近年は、完全にオリジナルの作品を描いていないのではないだろうか。いや、そもそもオリジナルの作品って描いてたっけ? ……なんてことすら、思ったりしてしまう。そのことが編集部内でも危惧されたのか、玉吉のオリジナル作品が文庫化された。タイトルは『おやじ文庫』

『おやじ文庫』は、玉吉が過去に描いてきた“おやじ”をメインにした四コママンガ作品を収載した文庫本だ。『のんきな父さん』『反逆のトリロジー』『つやつやおやじ』の三作品をまとめている。その収載量を考えると、事実上『のんきな父さん』を文庫化した作品集であると言えるかもしれない。

 しっかし、なんだろう。玉吉の四コママンガ。ものすごい面白いってわけではないのに、なんだか記憶に残る。しいて言葉で表現するなら、これはペーソスなんだろうなあ。『のんきな父さん』の父さんは、とにかく理由無く息子や部長、その他近所の人たちに対してイタズラをする。そういう意味では『かりあげクン』(植田まさし)に共通しているように見える。ただ、『かりあげクン』のオチの多くがイタズラの瞬間であるのに対し、『のんきな父さん』のオチの多くはイタズラ後のじわっとした雰囲気なんだな。

例えば、父さんが子どもと花火をするネタがあるんだけれど、そのネタの三コマ目で花火の正体が蚊取り線香だと明かされる。だけど、そこから更に四コマ目で、その場を立ち去ろうとする息子に背中で「最後まで見ろ」と言う父さんが描かれる。この、山場が過ぎた後を描く四コマ目が持つ後の祭り感。これが作品の味になっている。

 七月末には『ブロイラーおやじFX+』の文庫版の発売を控えている玉吉氏。現在も療養中らしいが、再びオリジナル作品を描く日は来るのか(今でもちょくちょく描いているという話だが……)。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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