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『歓喜の歌』

歓喜の歌 [DVD]歓喜の歌 [DVD]
(2008/08/29)
小林薫伊藤淳史

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立川志の輔の新作落語『歓喜の歌』を映画化した作品。年の瀬の頃、とある文化会館で起こってしまった、ママさんコーラスグループ同士のダブルブッキングが発端となった人間ドラマを描いている。主演は小林薫。その他の出演に安田成美、伊藤淳史ら。原作者である立川志の輔や、立川談志、リリー・フランキーなども出演している。監督は『バタアシ金魚』『きらきらひかる』『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』等を手がけてきた松岡錠司。

話としては悪くない。そりゃそうだ。仮にも原作は、創作落語の名人として知られている立川志の輔なのである。その筋を追うだけでも、話としては成立する。重要なのは、その話にどのような肉付けをしているか、ということである。原作の落語は約五十分。それを元に映画を撮るとなると、噺を二倍近くは膨らませなくちゃいけない。例えば、噺の中では描ききれなかった要素を増やすとか、噺自体に幾つかの改変を行うとか。で、大抵の映画監督は後者で失敗する。変なところで中途半端に個性を主張しようとしてしまうためだろう。やるなら、原作をしっかりと咀嚼しているか、原作自体を崩壊させるほどに個性を主張するか。どちらかに振り切らないと、後で酷評を食うハメになる。

今作もまた、失敗していたクチ。色んな職業を転々としているタクシードライバーだの、声優志望のニートだの、主任がかつて入れ込んだ外国人ホステスだの、原作には登場しなかったキャラクターが次々に登場。話としても、主任に二百万の借金があるだの、年末に文化会館を大幅に改築するだの、オオゲサな要素を付け足しまくり。それでもそこそこ面白かったのは、原作のストーリーとしての骨太さと、役者陣の安定した演技力によるところが大きいのではないかと思う。うん。原作が良いのは言うまでもないけど、役者もそこそこ良かった。ただ、話の作りだけが、良くなかった。

樹木希林と松岡監督のエピソードを知ったときから、今作に対しては少なからず不安を抱いていたのだけれど、その予感は的中してしまった。もうちょっと、もうちょっと原作に自信を持っていれば、こんな中途半端な作品にはならなかったと思うんだよなあ。うーん……。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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