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『コンドコソ飛んで行く』の哀しいジョーク

洗濯脱水洗濯脱水
(1999/08/21)
所ジョージ

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先日、なんとなしに所ジョージのフルアルバム『洗濯脱水』を聴いた。所の朋友である坂崎幸之助がプロデュースした作品で、かなりフォーク色の強い。収録されている曲も、吉田拓郎から貰った『恋の歌』、吉田拓郎のパロディ『西瓜』、河島英五のパロディ『酒と肴と酒と酒』など、フォークソングを意識したものが多い。パロディフォークシンガーとしてデビューした所ジョージにとって、原点回帰の作品と言えるだろう。

このアルバムに収録されている曲に『コンドコソ飛んで行く』というものがある。言うまでもなく、『コンドルは飛んでいく』のパロディソングだ。ただ、その歌詞はリストラされたサラリーマンの浅はかな生き様を描写しており、単なるパロディソングとは一味違った雰囲気を醸し出している。一番の歌詞を書き出してみよう。

羽広げてはばたいて飲み潰れるまで
会社も上司もこの生き様を見つめろ
鼻伸して乳揉んで飲み潰れるまで
隣の姉ちゃんに人の道を教えて
リストラの風が吹き荒れる
あの精算がバレた時
コンドコソ飛んで行く
コンドコソ飛んで行く

この曲を久しぶりに聴いていたのだが、ふと三番の歌詞が素晴らしいことに気が付いた。ここまで、とてもおおまかに元サラリーマンの生き様を描いていた歌詞が、この三番で急にナンセンスなジョークへと昇華されるのである。まあ、所としては、それほど深い意味を持たせずに、いつもの様に言葉を並べてみただけなのだとは思う。が、この三番の歌詞で、この間抜けな男の悲哀に満ちたストーリーは、なんとなく喜劇として幕を閉じる事が出来たのではないかと思うわけである。何の解決にもなってないけど。その該当歌詞を、ちょっと書き出してみよう。

売れるはずのこの山で見向きもされず暮らす
家族も友達も他の用事と消え行く
後に残る犬だけが餌をくれと微笑む
草でも食べろとドアを開けても出てかず

恐らく、これまで男に対して向けられていた視点が犬に向けられたことで、なんとなく気持ちが楽になったんだろう。……にしても、この歌詞の主人公、なかなかに凄い男である。会社をリストラされ、山を買って暮らすも諦め、山を売って次に行こうとするが売れず、家族や友達にも見捨てられ、最後には犬とともに過ごす。初期の水木しげる短編の主人公か、松本零士の四畳半マンガに出てくるオヤジみたいだ。こういうオヤジに、私はなりたい。嘘です。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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