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『釣りキチ三平の釣れづれの記 平成版』

釣りキチ三平の釣れづれの記 平成版釣りキチ三平の釣れづれの記 平成版
(2008/09/19)
矢口 高雄

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『釣りキチ三平』の作者として知られている矢口高雄による、漫画家生活エッセイ集。漫画家になるきっかけとなったエピソードから、『釣りキチ三平』を終了するまでのエピソードが綴られている。とにもかくにも、文章の上手さに驚いた。確かに、矢口漫画といえば、その独特の語り口が特徴的ではあるが、その漫画での語り口のままエッセイを書き上げてしまうというのは、そう簡単なことではない。ただ漫画での文体を取り入れているだけではなく、読んでいると漫画のコマ割りが頭に浮かんでくる文章なのだ。それもその筈、本書を読んで初めて知ったのだが、矢口氏はエッセイストとしても高く評価されているとのこと。そんな一面があるとは知らなかった!

漫画好きとしては、矢口氏が「水木しげる」「白土三平」「赤塚不二夫」らとそれぞれに顔を合わせる話と、編集部の判断ミスによって“盗作作家”としての汚名を着せられてしまった事件、三人の編集者に騙されて新連載を始めることになった話など、矢口氏が漫画家として体験したエピソードが印象に残っている。あと、『釣りキチ三平』の最終回で、三平の祖父である一平が亡くなってしまうエピソードを書かねばならないという状況になったときの、その苦悩っぷりが印象に残っている。

 数々のエピソードが走馬灯のように駆けめぐった。忘れかけたエピソードは、あわてて書棚から単行本を引き出して読み返した。別の表現を用いれば、その作業はまるで通夜の席であれやこれやと故人の生前を偲ぶようなものだった。
「これは、いかん……!」
「あまりにも重要な人物を殺してしまった」
 悔恨の念がフツフツと湧きだしてきた。テレビを観ていても、トイレにしゃがんでも、一平じいさんの幻影がチラついて、何度も長嘆息を繰り返した。

ちなみに、本書を読んでいて最も驚いたのは、矢口氏が今年で70歳になるという事実である。そんなに古い人だとは知らなかったなあ。確かに、『蛍雪時代』の舞台とか、時代の背景が尋常じゃないくらいに昔だもんなあ。でも、矢口漫画って、なんか古くなっていない気がするのだけれど、これは僕だけが思っていることなのだろうか。うーん。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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