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トワイライト・実相寺・ゾーン

 BSハイビジョンで『実相寺昭雄・異界への招待』が放送されていた。どうやら、今年の2月ごろに放送された番組の再放送らしかったのだが、未見だったので観賞することにした。

 僕にとっての「実相寺昭雄」という人物は、番組内で講談師の山崎バニラが語っていたのと同様に、ウルトラマン等の特撮作品の監督の人というイメージよりも、江戸川乱歩作品の映画監督というイメージが強かった。ウルトラ作品を撮っていたという話は、彼の作品を知ってから、随分と後になって知った。ただ、山崎の様に驚きはせず、むしろ妙に納得してしまった記憶がある。その怪しげな世界観と、ウルトラマン怪獣が蠢く世界に、共通性を感じていたのかもしれない。

 本放送では、実相寺昭雄の作風を主に取り上げていた。まあ、それらについては、多くが実相寺作品を数本観ていれば大なり小なり感じられるだろうことを、あえて言葉に直しているだけに過ぎず、これといって感慨深いものを感じることはなかった。未見の作品が紹介されていたのは、些か喜ばしいことではあったが。特に、実相寺監督が表現する「エロス」についてのくだりで紹介された『無常』という作品は、なかなか興味深かった。仮面をつけて遊んでいる姉弟が、性に目覚めて愛欲に溺れるシーン……NHKとは思えない、とても感動的に官能的だった。

 また、「実相寺昭雄」という人物自体に迫っていたのも、なかなか面白かった。通常、僕は作品自体に興味を持ち、それを作り出している人間自体には興味を持たないのだが、この実相寺という人物の偏執ぶりは、とても無視できるものではなかった。爪を収集する。電車の窓から見える建物を数え、「許せる建物」と「許せない建物」を仕分けする。ぬいぐるみを息子の様に扱い、友人にあげたぬいぐるみに息子として手紙を書く……この変態的なほどの偏執狂っぷりは、なかなかになかなかだ。氏のことをよく知る人間が書籍にしたためれば、ヒットするのではないだろうか、などと余計なことが頭を過ぎった(『淀川長治の映画人生』を読書中だからなのかもしれない)。

 今回の番組の構成を編み出したのは、番組で中心を担っていた京極夏彦氏だそうだ。なるほど。一方で通常のドキュメンタリーを放送し、もう一方で京極氏とメトロン星人のやりとりをドラマ的に描くという流れは、彼ほどの奇ッ怪人間でなくては出来ない諸行だっただろう。

 NHKはこういう番組をサラリと放送してくれるから、実に油断ならない。受信料の問題で色々とモメてしまい、やや信頼度を落としてしまっている感のあるNHKだが……受信料は払うべきだな、と思わざるを得ない出来だった。先日の『赤塚不二夫なのだ!』もそうだが、本当にNHKは油断ならない……。

 どうでも良い追記。ドキュメンタリー部分を進行していた寺田農氏、実は『天空の城ラピュタ』で、あのムスカ大佐を演じている人だということをたった今知り、妙にテンションが上がっている。そうか、あの声を演じていたのは俳優さんだったのか……。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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