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成らず、号泣

号泣 声に出してボケたい日本語 [DVD]号泣 声に出してボケたい日本語 [DVD]
(2005/10/19)
号泣

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『爆笑オンエアバトル』も放送が開始されてから、早いもので十年余りが経過した。そんなに長い期間をかけて放送しているものだから、番組で常連だった芸人の中には、活動休止しちゃったり、メンバーが減っちゃったり、解散しちゃったりすることがある。号泣も、その中の一組。世間では単なる若手漫才師でしかなかったが、番組内では常連の一組だった。まあ、常連と言いつつも、後期には不調が続いていたのだが。

そんな号泣の漫才が好きだったなんてことを言う人をたまに見かけるのだが、それがどうにもウソ臭く聞こえてしまう僕。ダメだね。意地悪だ。いや、もはや解散してしまったコンビなので、遠慮無く書いてしまうが、はっきり言って号泣の漫才はイマイチだった。面白くなかったというわけではないが、当時番組の常連だったますだおかだ、ルート33、アンタッチャブル……と比べるのは流石に悪い気もするが、その辺りの面々による漫才と比べると、どうにも劣った。

号泣の漫才は、言葉を駆使した漫才だと言われていた。確かに、彼らが繰り広げていた漫才は、言葉をテーマにしたものが多かった。比喩、回文、ラ抜き言葉……日常的に使われる言葉ではないが、学校の授業で耳にしたことがある程度の言葉を、彼らは漫才にしていた。それが彼らの持ち味だった。恐らく、意図的にやっていたのだろう。彼らはそのうち、“日本語をテーマにしている漫才師”として知られるようになった。

“日本語をテーマにしている漫才師”と呼ばれているのだから、それを利用しない手はない。徹底的に日本語を掘り下げて、言葉を駆使した漫才を展開し、他の漫才師では辿り着けないカリスマ的なところまで突き進めば良かったのだが、しかし彼らはそれをやらなかった。ネタは日本語にこだわるのだが、そのスタイルを深めようという意識は無かったらしい。孤高の漫才師になることも出来ただろうに……それを彼らはやらなかった。あえて目指そうとしなかったのか、そういう道があることすら気付かなかったのか、今となっては分からない。

そんな彼らの漫才をあえて誉めるとするなら、彼らは常に誰にでも伝わるネタを作り続けていたという点。ちょっと難解なテーマでも、ボケはとにかく分かりやすかったし、下らなかった。ただ、分かりやすすぎた。ちょっとくらい観客を突き放すような、分かりにくくも面白いボケをやったって、別に誰も気にしないのになあ……。

若い時分に売れ損なった彼らは、結成十二年目の年に解散。ネタを書いていたボケ役の赤岡典明は行方をくらまし、ヘタッピなツッコミ役の島田秀平は占い師芸人になった。芸人としての才能は、どちらかというと赤岡にあった気がしたのだが……この世界、どうなるものか分からない。島田はウマいことやったが、もうちょっとイイ売り出し方はなかったのかという気もする。芸人なんて、ただでさえろくでもない職業に就いておきながら、更にろくでもない占い稼業に手を出すなんて、あんまり良いとは思えないのだが。徹底的に大衆に向けられた漫才を生み出していた号泣のメンバーが、今では一部の人間にだけウケるようなサブカル的なことをやってるなんて、なんだかバカバカしい話である。ダメとは言わないし、それはそれで一つの道ではあるのだろうが……。
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菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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