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ますだおかだ、その愛

爆笑オンエアバトル公式ビデオ ますだおかだベスト爆笑オンエアバトル公式ビデオ ますだおかだベスト
(2001/04/18)
ますだおかだ

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幼少の頃から吉本新喜劇に慣れ親しんでいたためか、どうも僕は一時期、大阪吉本的なコテコテ感に対し、ある種の拒否反応を示してしまう傾向にあった。子供の頃に好きだったものを、食べ過ぎて嫌いになってしまう状態に似ていると思う。僕は、吉本興業の芸人特有のギャグと間の面白みの全てを、ベタを得意とする玄人たちによって構成された吉本新喜劇によって、無意識のうちに学習してしまっていたのだ。

しかも、これは吉本興業に限った話ではなかった。僕は吉本の芸人だけではなく、関西の芸人全てに対して、ある種の偏見を持ってしまったのだ(当時はよゐこや千原兄弟の存在を知らなかった)。そんな僕の固定観念を打ち砕いてくれたのが、ますだおかだの漫才だった。

彼らの漫才を初めて観たのは、M-1グランプリ2001だったと思うが、彼らのことをはっきりと認識したのは、2002年9月に放送された爆笑オンエアバトルだった(4月にオンエアされた時も観ていたが、それほど印象には残っていなかった)。「ハイビジョンでオンエアバトルをやれば、視聴者が投票して、ボールの数が凄いことになる」というギャグが、妙に印象に残っている。

増田の繰り出す軽快なボケと、岡田のあっけらかんとしたツッコミは、当時の僕にはとても新鮮だった。吉本芸人特有の作りこんだ感じのない、肩の力の抜けた、ひたすらに楽しそうな漫才。その漫才は、とても“解放的”だった。

ますだおかだの漫才は、まず、増田が“時事”についての話題を観客に提供する場面から始まる。“時事”といっても、最近の流行や世の中の表面的な流れ等の、それほど社会的な話題は持ってこない。あまりニュース番組を見ていない人でも、噛み砕くことなく理解できるような、そんなメジャーな話題だ。そこに岡田が乗っかる形で、二人の漫才は動き始める。

しばらく漫才が進行したところで、増田が話題にシフトチェンジを加える。最初の話題に関連した話を出すこともあれば、別の話題を出すこともあるが、とにかく、そこから増田の独壇場が始まる。次々とテンポ良く繰り出される増田のボケと、それに応じる岡田のツッコミにより、ネタが終わるまで観客は笑いを止めることはない。

ここで増田のボケについて触れておこう。増田のボケは、実はそれほどセンスのあるものではない。時事ネタに関連した、大喜利的な軽めのボケや茶々が多く、一つ一つを取り上げれば、それほど笑えるものではなかったりする。観客が想定できるボケ、とでも言うのだろうか。

しかし、増田はそれら一つ一つのボケを矢継ぎ早に繰り出し、客に考える隙を与えず、テンポと空気で一気に引き込む。例えるなら、わんこそばに似ている。客が味わう前に、どんどん食べさせていくわけだ。しかも増田は、これら単発ボケの構成がバツグンに上手い。後に繰り出されるボケが、先のボケを更に派生させたものになっているため、だんだんと面白さが加速する。つまり、増田はあえて軽めのボケを詰め込むことで、笑いの量を増やしているのである(事実、本筋に入る前の増田のボケは実にシニカルだ)。

その流れを確実にしているのが、必ず漫才に一度は組み込まれる岡田のスベリだ。増田が矢継ぎ早にボケている中で、じっくりと岡田をスベらせる間を取ることにより、客に「増田=面白い」「岡田=サムい」という公式を植え付け、増田のボケを優位に立たせることにより、漫才をより精密なものとして演出しているのだ。それを強調するためか、かつて増田は岡田のサムさを引き立てるために、岡田のボケをメモに書き残して「こんなん言いおったで!」と町中に広めるギャグをやっていた。後にテンポを重視するようになったのか、「いらんこと言うな」と軽めに触れていくようになるが。ちなみに岡田は、増田の加速するボケを、ツッコミを破滅的にすることにより、その加速を手伝っている。実は、ますだおかだの漫才の核となっているのは、増田ではなく岡田なのである。

そう考えると、かつての僕にますだおかだの漫才が“解放的”に見えた理由も分かる気がしてきた。ますだおかだは、増田と岡田が共に互いを心底信頼しているのだ。だから増田は自在にボケることが出来るし、岡田は安心してスベることが出来る(岡田は単に天然でスベっているだけなのかもしれないが)。

最近は岡田のタレントとしての評価が上がっているためか、漫才も岡田をボケにしたり、岡田をイジリ倒したりすることも多い彼ら。これからも多少のシフトチェンジはあるかもしれないが、彼らの解放的な漫才が無くなることは、決して無い。たぶん。
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ブログ移転の件

ブログ移転されたんですね。ホッとしました。またお気に入りに入れておきます。
怒っていません。また文章を読むことが出来るなら、何度担がれてもいいと内心思っていましたから。
ブログ中毒にならない程度に頑張ってくださいね。またおじゃまします。

ブログ移転の件

そこまで言うなら、僕を雑誌に紹介してくらはい(ダメ人間)

…まあ、それは冗談ですが。
ちょっと気合を入れなおして行く所存ですので、宜しくお願いします。

…しかし、移転宣言してからのカウンターが凄いですね。
ありがたい話です。
プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

連絡用メールアドレス
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