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またも広島旅行(二日目)

ネットカフェでボンヤリとしているうちに、24時が過ぎた。何かをしていると時間はあっという間に過ぎてしまうというが、何もしてなくても時間はあっという間に過ぎてしまうようだ。まあ、何もしていないといいつつも、とりあえず、インターネットで広島の行ってみたい場所を探してみてはいたのだが、これといって得られる情報はなかった。

このまま起きていても仕方がないようなので、寝ることにした。が、ここでひとつ、ちょっとした選択を迫られることになる。このネットカフェにはシャワールームがあり、僕も宿泊の際にはこれを必ず利用しているのだが、今回それをどのタイミングで利用したものか、考え込んでしまったのである。

シャワールームを使用する場合、僕は髭を剃ることにしている。誰か知り合いに会うことがあろうとなかろうと、髭を剃るのは社会人として当然の礼儀である。が、これをするのであれば、シャワールームを利用するのは就寝前よりも起床後の方が芳しい。寝る前に髭を剃っていても、睡眠中に髭が伸びてしまっては本末転倒だからだ。しかし、高速バスの長旅で疲れた身体は、少なからず汗で濡れている。これをそのままにしておくのは、あまり気持ちのいいものではない。だから、やはり起床後よりも就寝前に、シャワールームを利用したほうがいいのではないか。

二つの考えを計り合った結果、今夜はシャワールームを利用せずに、翌朝利用することにしよう、という結論に至った。そこで、僕は持参した膝掛け(無印良品で購入した、非常に大きいサイズのもの)を掛け布団の代わりにして、眠ることにしたのである……が、ここで問題が生じてしまった。というのも、暑いのである。それも尋常じゃなく暑い。最初は膝掛けのせいだと思っていたのだが、それをどけてもまだ暑い。どうやら、長旅で疲労した身体が、エネルギー消費のためか熱を発しているようだった。これを抑えるためには、やはりシャワーを浴びる必要があるのではないか、と思い、シャワールームを利用することにした。

そのネットカフェのシャワールーム利用時間は、三十分と決められている。その間に、僕は頭を洗って身体を洗って全身を乾かした後に髭を剃らなくてはならない。まさに時間との戦いである。店員にシャワールームへと案内してもらい、いざ勝負。急ぎ早に髪を洗い、続けざまに身体を洗う。洗い終わった直後、時計を確認したら十五分を過ぎていた。あとは髭を剃れば、とりあえずどうにでもなる。シェービングクリームがないので、ボディソープを顔に塗ったくって髭を剃る。鏡の位置が微妙に低かったために、ちょっと腰が痛くなる。しかもシャワーを浴びた直後だったため、鏡がくもってしまい、よく見えない。結果、ところどころ切ってしまったが、なんとか剃ることができた。無事、三十分以内である。

そうして床に就いたのは、午前4時を回った頃だった。気づけば随分と遅い時間だ。契約上、午前9時には店を出なくてはならないというのに。急いで寝ようとするが、急ごうとすればするほど寝付けない。しかし、身体の位置をしばらくゴロゴロと動かしているうちに、気づけば眠ってしまった。目が覚めたら、午前8時を回っていた。危ない危ない。危うく寝過ごしてしまうところだった……と、きちんと時計を確認してみると、まだ午前6時だった。二時間しか寝ていないことになるが、ここで無理に眠ってしまったら、逆に危険である。仕方がないので、店を出る時間まで起きていることにした。

午前9時、店を出る。正直、かなりの空腹だったため、一刻も早く近隣の飲食店に飛び込みたかったのだが、それらの店のほぼ全てが午前11時からの営業となっており、この時点で開いている店はファーストフード店か立ち食い蕎麦屋しかない。わざわざ広島までやってきて、そんなものを食ったところで意味はない。仕方がないので、開店していた近くの本屋に飛び込み、立ち読みを敢行する。幸い、以前から興味はあったが読んだことのなかった本が何冊かあったので、幾らか時間を潰すことは出来たが、寝不足と空腹のせいもあって、読書に集中できず。結局、一時間ばかりで店を出てしまった。しかし、10時になって、近所のデパートのフードコートが開店したため、そこで広島名物という“呉冷麺”なるものを食す。なかなかに美味いが、普通の冷麺と大して変わらない気がした。

午前11時ごろ、いつまでも広島駅近郊をうろうろしていても仕方がないと思い、宮島に行ってみようと考えた。広島にいた頃、一度も訪れたことのなかった宮島。今、観光目的で広島に来た今こそ、宮島を訪れるに相応しい状況ではないか! ……と、考えたまでは良かったのだが、宮島口へと向かう市電の駅に物凄い数の人が押し寄せているのを見て、頭が痛くなる。大阪ほどは混まないだろうと考えてやってきた広島ではあるが、それでも観光目的にやってくる人は少なくなかったようだ。ま、当然の話である。こちらの算段が甘かったのだ。しかし、一度決めたことを、ここで止めるのも男が廃る。人ごみの中に単身、飛び込んだ。

と、ここでケータイが揺れる(バイブ機能)。コッソリ出てみると、後輩のJ君からだった。J君は既に大学を卒業し、今は他県で仕事をしているのだが、僕と同様にゴールデンウィークを広島で過ごすと口にしていたので、実は朝食の場を探していた最中、彼に何度か電話を掛けていたのである。今、彼は別の後輩たちと一緒にいるらしかった。「何処に向かっているんですか?」と聞かれたので、「宮島だよ」と答えると、すぐに「どうして?」という返事を食らい、困る。確かに、僕は一度も宮島には行ったことがないのだが、そもそもどうして一度も行ったことがないのかというと、そこに大して魅力を感じていなかったからに他ならない。そんな場所にどうして今更、しかも他に観光客がひしめき合っているなか行かなくてはならないのか。考えてみれば、確かになんだか腑に落ちない。そして僕は、J君との電話を終えて、気づけば原爆ドーム前で降車していた。宮島は今度でいいか、と諦めたのである。意志薄弱。

原爆ドーム付近は、日本人の観光客と外国人の観光客で賑わっていた。連休中にわざわざ原爆ドームを見に来るというのも、なんだか変わっている。まあ、そんなことは別に人の勝手だから、どうでもいいのだけれど。ちなみに、原爆ドームから少し離れたところに、原爆の爆心地が存在しているのだが、そちらには殆ど人の姿がなかった。こういう時、やっぱり人の目を集めるのは、それを象徴する存在なのだということがよく分かる。

原爆ドームの近くにあるアーケードを歩いていくと、横断歩道に突き当たる。ここを右に曲がり、しばらく進むと、学生時代から馴染みのブックオフがある。お笑いDVDの品揃えがなかなかで、広島に来たときは必ず立ち寄るようにしている。今回も何か収穫があればと思って来たのだが、ここで以前から気になっていた『タイムスクープトラベラー』のDVDを発見する。無論、即座に購入。まさか手に入るとは思ってもいなかったので、思わず気持ちは有頂天。と、そこへ、再び後輩J君から電話が。他の後輩たちと昼食を食べるというので、無理を言って参加することに。移動などでしばらくゴタゴタしつつも、無事にファミレスで合流する。

その後、僕たちは広島在住の後輩M君の家に向かい、ひたすらクダを巻き続けた。なんだかんだで四時間ばかりいたのではないかと思う。随分といた。それから夕飯にラーメンを食べに行き、午後8時半ごろに別れた。過ごしているうちは長く感じていたのに、過ぎてしまうととてもあっさりとしている。時間が過ぎてしまう恐ろしさを感じながら、再び僕はネットカフェに来店した。もちろん、午後9時ジャストである。
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プロフィール

菅家しのぶ

Author:菅家しのぶ
お笑いDVDコレクター。2014年5月からコンテンツリーグ発行のフリーペーパー『SHOW COM(ショーコン)』で名盤DVDレビュー「神宮前四丁目視聴覚室」を連載中。

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loxonin1000mg@yahoo.co.jp

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